2009 10月号        2009.10..29

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新型インフルエンザワクチン騒動

 宮崎県は10月21日から医療者向けのワクチン接種が始まりました。当院も6人分のワクチンをお願いしてありました。県からは、前もって供給するワクチンの卸さんを指名する旨通知がありました。医院の側から接種ワクチンの入荷状況を尋ねようもない状況です。
 10月21日ワクチンが届きません。小児科医院ですから、毎年他の医院より早く・多くのインフルエンザ患者さんと接触します。新型インフルエンザも例外でなく、もう10数件の新型とみられるインフルエンザ患者さんを見ています。なのにワクチンが届きません。たまりかねて10月22日県の担当課に電話しました。帰ってきた返事は、びっくりするものでした。

 
『お宅は、申し込んでいません。』

 医師会の予備調査のファックスと同じに閉じてあって、送信済みと勘違いしていたのです。こちらのミスは明白です。しかし予備調査、接種医療機関届け、発熱外来、今まで新型インフルエンザに関して、矢面に立って努力してきたのに、何の問い合わせもなく、申し込みがないのを放置するとは納得がいきません。

 その上、2次分を10月27日中に送りますからと言いながら、その日には来ないで、問い合わせて卸名をいわせて、ようやく28日に接種することができました。

 
 

のだ小児科医院の昨日・今日・明日

  

県立日南病院から小児科医師の引き上げ?

宮崎県は、県の総合医療計画を策定しました。

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/iryo/new_plan/pc_kekka.html

にそれに対する県民の意見が42通(29名)寄せられています。そのうち22通が日南・串間市に関してのものです。

周産期の医療圏は4つであり、成人・老人の医療圏は7つです。なぜ日南・串間の子どもたちは医療圏に含まれなかったのでしょう。集約的・完結的な医療を目指すのに、地区のマンパワーが足りないという理由なら、現有の医師を減員するというのは、切捨てとしか言えません。

現在の日本で、曲がりなりにも子どもの救急医療がうまくいっているのは、熊本方式と鹿屋方式だといわれています。

熊本方式は医師会病院に小児科開業医が出向きそこで救急診療に当たる。2次救急は病院勤務医が引き受ける。

鹿屋方式は、県立病院は夜間は2次救急の紹介患者さんのみを診察する。一時救急は開業医の当番制で、内科が小児を診たり、小児科が老人を診たりしますが、前者と違うのは自分の医院で診療することです。

共通しているのは、1次と2次の救急の間に垣根がないことです。

日南・串間の場合はどうでしょう。県は、日南・串間から県央医療圏に運ぶ新しいシステムを作ったでしょうか?

救急車で運べばよいとおっしゃるかもしれませんが、子どもの病気の特徴は、けいれん・脱水を例に取りますと、速やかに処置ができれば、1泊入院で笑って退院されます。処置が遅れれば、致死的な転帰をたどるのは、皆様もご存知のはずです。

子どもの病気は流行することが特徴です。そうした時に、県は安全で確実に救急車の手配ができますか?

患者さんの急変に対しては搬送元の医療機関の責任です。そうなると診療拒否も起こりかねません。

夜間だけでなく、診療時間中に搬送を要するような患者さんが見えた場合、救急車に同乗すると、往復3時間にわたって診療ができません。

また、酸素吸入や経管栄養の子どもたちにとって、県立日南病院は何かトラブルがあった時にすぐに命の危険を回避してくれる頼りの綱です。

より良い医療体制を構築するという言葉と、県立日南病院からの医師の引き上げという行為は、矛盾しないのでしょうか?

県立日南病院から、小児科がなくなったら、小児科の医業収入だけが減ると考えたら、大きな間違いです。

病院の収入は、平均在院日数や紹介患者比率で変化します。他科に比べて小児科の果たしている割合は高いはずです。

県央に配備するといっても2名です。急いで配備して、日南・串間の子どもたちの命を危険にさらすより、2名の増員が実現してから、当初計画をスタートされては、いかがでしょう。



小児救急外来について

 

以下は、メールで見つけた産婦人科医(30代)が、福島県の大野病院の事件のあと書かれたものです。

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帝王切開による死亡は殺人事件ではありません。
母親や赤ちゃんの安全と健康を望まない医師などいるでしょうか。手を尽くしたけれど救命できなかっただけです。
妊婦が前置胎盤、そして癒着胎盤という病気を持っていたのは医師のせいではありません。

赤ちゃんやお母さんを不幸にして助けられなかった場合、我々医師だって平然となんてしていられません。
後でみんなで何度もシュミレートし直して、何度も話合います。本当に助けられなかったか。

でも、後から思い返しても、どんなに手を尽くしても助けられないこともあります。私達は決して開き直るわけじゃない。助けたかったという遺憾と助けられなかったという無力感から立ち直るには時間がかかりますし、常に目の前の症例に対してベストを尽くしたいという気持ちはみんな持っています。

ただ、所詮は神の領域には手が届かないのです。

この大野事件の家族は、もしこれが癌の手術で死亡したのだったらここまで医師を恨んだでしょうか。
きっとそうではないと思います。

癌のような病気であれば家族も覚悟して臨んだはずです。
帝王切開ではそこまでの覚悟は無かったのではないでしょうか。

先人達の努力により、日本でのお産は世界で一番安全なものになりました。
妊婦たちも安全であることが前提として認識し、ご飯が美味しい産院や、部屋のリネンが高級ブランドである産院などに人気が集まります。

でも、今でも毎年約50人の妊婦がお産で亡くなっています。
これはゼロには出来ません。

だから、不幸な結果になってしまっても、「ちゃんとした医療が受けられなかったから」ではなく「本来お産は危険なもので、医療には限界があるから」なのです。(もちろん、水準以下の医療がゼロとは言いません。私達も日々邁進する次第です。)

妊娠出産が当たり前という認識が広まり、何かあったら医療ミスじゃないかという考えが、医療現場を萎縮させ、産科医不足を招き、結局は国民みんなにとって困った事態になっています。

1人でも多くの赤ちゃんやお母さんを助けたい、私達の目標は変わりません。だから、これ以上医療が崩壊して、産科や新生児科を志したものたちが辞めたくなったり辞めざるを得なくなったりするような事態になって欲しくないのです。

妊娠出産は本来危険を伴うものです。命にわるものからそうでないものまで、沢山のリスクや煩わしいことが有り得るのです。
だからみなさんも覚悟して妊娠出産に望んでほしい。そして、何かあったときは自分の体に起こっていることを理解し、責任をもって自己決定する能力を持って欲しい。
それが一人ひとりに出来ることだと思います。

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これは、産婦人科の場合です。

ご承知のとおり小児科の救急でも同じ怖さがあります。発熱、腹痛、下痢、嘔吐、じんましん、といったところが救急外来を受診する主な主訴です。

インフルエンザの発熱で、一晩置いておいてもどうにかなるものではありません。ただし脳炎による発熱を一晩放置すると大変なことになります。だからといって発熱をした子どもが、全員救急外来を受診すれば、大変なことになります。

鹿屋方式で夜間の救急患者の受け入れ態勢を整備すると受診者数は3倍に増えたといいます。

何らかの受診抑制が必要です。

医療機主導で行うのは、患者負担を高くすることです。アメリカでは、ERを受診するだけで10万円を超える額を請求されます。救急車も有料です。その結果、救急外来の受診者数は、減ります。しかし金持ちであればいつでも受診でき、貧しければ受診できないというと受診機会の平等に反することになります。

最近患者さんの側からの受診抑制の動きがでてきました。

県立柏原病院小児科を守る会(http://mamorusyounika.com/)は、3つのスローガンを掲げます。

「コンビニ受診を控えよう」
「かかりつけ医を持とう」
「お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」です。

コンビニ受診を控えてくれるだけでも、救急現場の疲弊は軽減されます。

次にかかりつけ医として、時間外の患者さんを診る場合の話です。

開業小児科医としては一人で患者さんを見るわけですから、けいれん重積などの場合人手が足りませんから点滴などの処置ができません。串間の場合夜救急患者を診る施設として市民病院があります。そちらのスタッフの手を借りて点滴処置が出来れば、どんなに心強いでしょう。それがなければ、救急車搬送中の患者の容態にしては、搬送元の医療機が負うことになり、受け入れを断らざるを得ない状況になります。

限られた医療資源を活用する為には、救急病院への開業医の乗り入れは喫緊の課題です。

現に私は、都城救命・救急センターへ準夜帯当直をしていますから、乗り入れに支障は無いと思います。

さらに、コスト面での配慮が求められます。3歳未満の同日再診は無料となっていますが、同日時間外再診は同日でも時間外初診としていただけると時間外での診療意欲が出ます。都会では時間外の患者はトラブルが多いとして、時間外診療をしません。それでも受け入れ施設がありますから、不都合はありません。

串間では、都城救命・救急センターか、日南の県立病院を受診し時間外初診料を支払うのですから、患者さんの負担はかかりつけ医で同日初診料を払っても同じです。

串間地区での小児時間外診療の確保には、受診抑制策と時間外診療のコスト面での配慮、緊急時の患者さん搬送の整備も含めて、かかりつけ医の時間外診療をバックアップする姿勢が必要だと考えます。




趣意書(kk-km)

 タバコがもたらす破壊的影響を回避するために、タバコの規制に関するWHO枠組み条約が発効されました。こうした世界的潮流の中で、わが国の喫煙対策もやっと加速される機運が出てきました。

 しかしながらタバコ生産地でもある鹿児島県と宮崎県では、多くのみなさまの活動にも関わらず、教育や産業および地域の現場における禁煙の動きは十分に活発とはいえず
、県民の健康を願う積極的な行動が必要な状況です。

そのためにはお互いの連携を深め、情報を交換するとともに実際に活動を行うための場が不可欠です。このたび野田・高橋両名の発議により、子どもを守り禁煙を推進する会・鹿児島宮崎を立ち上げます。大勢の皆様がご参加くださり、子どもをタバコから守り健康な鹿児島と宮崎の実現をめざす活発な活動の展開を期待いたします。

平成17年12月10日

発起人 市来英雄(鹿児島・市来歯科医院)

瀧口俊一(宮崎・高鍋保健所長)

 徳留修身(鹿児島・志布志保健所長)

 村上直樹(鹿児島・村上こどもクリニック)

 野田隆(宮崎・のだ小児科医院)

 高橋裕子(奈良女子大学)


 大変大きなことを書いていますが、子どもを取り巻く職業の人が連携して自分たちのやれる範囲で子どもたちをタバコから守るために何ができるか話し合い、できることから少しずつやっていこうという会です。
 タバコの耕作面積の大きい土地ですから、タバコで生計を立てていらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。その子ども達もまた大勢います。学校で防煙授業をするときに、予め何故タバコ会社、タバコ農家が存在するか、理由付けをしておく必要があります。
 歴史的なことから述べていきましょう。タバコの害は今ほど知られていなかった。興味本位で吸ってしまったタバコですが、依存性があるためにそれがないと満足に生活できなくなる人がいます。
 その人たちが吸うためのタバコを作り、販売しているのです。決して子ども達に売ろうとしているわけではないのです。
 健康に悪いことがわかってきて、禁煙する人も最初から吸わない人も増えてきています。だから徐々にタバコの作付け面積は減っているでしょう。
 決して対立軸で話さないほうがよいと思われます。幼い子供たちにとって、親のしていることを否定されることほど悲しいことはないはずです。

上記の趣旨に賛同される方は、メールアドレスをいただけないでしょうか?このページの末尾からメールしてください。

相互に情報を交換しあえるメーリング・リスト(kk-km)に登録いたします。

また同時に、日本で最大と言ってもよい禁煙支援に特化されたメーリング・リスト

健康・禁煙ネット(kk)にも登録され、最新の禁煙支援情報に触れることができます。

なお、個人情報の取り扱いには細心の注意を払いますが、お気づきの点があればご指摘ください。(携帯のアドレスは使えません。)

都道府県

鹿児島県・宮崎県・(     ) 

市区町村

メール

アドレス

なお、どちらかの一方のみのメーリング・リストに参加を希望されるときは、明示ください。


タバコの消えた絵本
いわむらかずおさんの絵本です。左が新しいもの。
右が古いバージョンです。
左手に持ったタバコが消えて
ポーズも変わっています。

煙のわっかも消えました。
今度は右手に持ったタバコが消え、手のポーズも変わり、鼻から出した煙も消えています。
 絵本の最後には、お断りとして、作者の申し入れで絵を変えたとあります。1999年からだそうです。
 林明子さんの『はじめてのおつかい』の英語版では、タバコというせりふをMilkに変えたものがあるそうです。残念ながら彼女の絵本の住人は、その時代の喫煙率の高さを表すように、喫煙シーンを見かけます。
 ほかにもこのような例がないか探しています。ご一報ください。



のだ小児科医院のホームページにようこそ

あなたは人目の訪問者です。

 のだ小児科医院は、宮崎県南端に位置する串間市に、平成13年3月10日にオープンしました。
 串間市で有名なものは、都井岬の野生馬ととびうお掬いです。とびうおの卵が、とびっ子です。串間の子どもたちをとびっ子に託しました。黒潮の恵みを受けて大きくなり、飛んで翔たいてもらいたいという願いもこめています。
 前に勤めていた串間市立病院の小児科院内報のタイトルを、そのまま当院のホームページにしました。

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平成21年10月30日更新