2002年
| 3月31日 |
暖かい日曜日。農大オーケストラの初合わせのため、東京農業大学へ向かう。家の近所からバスを乗り継いで行くと30分ちょっとで着くことが分かった。
いろいろなエキストラを今まで引き受けてきたけど、今回のように誰も知っている人のいないところに一人で(しかも、ソロを吹きに)乗り込んで行くというのは初めての経験で、昨夜からずっと緊張していた。今までメールで連絡を取り合っていた担当の学生さんと正門のところで初対面し、案内されて練習場の教室へ。クラリネット横の定位置に座った。並びが渋くも対向配置なので、すぐ右にコントラバスの大群がいる。
「アルルの女」は9年前に、某区民オケのトラで吹いたことがある。オーケストラで吹くのは生まれて初めてだったが、こんなに単純な譜面なのに全然!思い通りに吹けず悔しい思いをしたのだった。オケで吹く難しさ(真に職人的な完璧さを要求される)を思い知らされたが、リベンジの機会を待っていたことでもある。
今日の出番はとりあえず「プレリュード」だけだった。相変わらず思いどおりにはなかなか吹けないが、周りを聴いたり指揮を見たりという余裕が少しはあったから、その点だけは進歩かもしれない。自分の出番の後はすぐ「アダージェット」の弦だけの練習に入ったので、指揮者の内藤さん(東大工学部出身、東大オケでチェロを弾いていたが桐朋に入り直して指揮者になったという、異色の経歴の方だそうだ)とは話が出来なかった。ちょっと気になる。
思っていたよりかなり早く解放されたので、リサーチの練習の途中から参加してきた。移動の車中では緊張が一気に解けて、爆睡状態。
しかし、普通の大学でオケやってる学生さんって、何と言うか、かわいいですね。いまどきの学生とはちょっと違ってなんか素朴で、自分が昔学生だった頃の雰囲気がまだ続いているようなところがある。農大という学校がそうなのかな。
…
向ヶ丘遊園が本日限りで閉園した。
私が通っていた大学の最寄り駅が「向ヶ丘遊園」で、隣の山の上の観覧車を毎日見ながら授業を受けていた身としては、感慨深いものがある。遊園地の奥に貸しグラウンドがあって、ウチの大学の吹奏楽団はよく地元企業の運動会とかの応援演奏にかり出されたものだった。昼休みにはドリルも披露して、1日10万とか20万とか。大変だったけど、活動資金稼ぎには欠かせないもので、ほとんど日常のことのようにこなしていたっけな。もう二昔も前のことになってしまった。
2002年2月撮影
| 3月26日 |
指揮者・飯守泰次郎のサントリー音楽賞受賞記念演奏会のチケットをある方より譲ってもらい、行ってきた。オケは22日に続き東京シティフィル。(サントリーホール)
武満では管楽器の一部を2階席にバンダ状に置いて(こういう配置の指定なのだろうか?以前N響でこの曲を聴いた時は普通の並びだったような…)、宇宙空間のような不思議な音響効果があった。オケを対向配置に並べ替えてのベートーヴェン(ベーレンライター版)では、速いテンポとメリハリを強調した古楽風な演奏。休憩後のワーグナーは、一転してハープ6台に18型?の大編成で、まさにワーグナーそのものの響きをつくり出す(ティンパニが見事!)。「現代の」オーケストラで出来ることをすべてやってご覧に入れます、と言わんばかりの大盤振舞い。
飯守さんの指揮ぶりも、ベートーヴェンでの予備拍をあまり出さない直線的な動き(見ていて結構面食らった)と、大きな壁を描くようなワーグナーとでは全然違う。オケから出てくる音も必然的に違う。なるほどねえ。最後の「ブリュンヒルデの自己犠牲」では、飛び入りの緑川まりのソプラノ(たまたま今日だけ空いていたので、ゲネプロ本番だけで友情出演してくれたとか)も入り、大喝采を受けていた。
終演が9時半を回る長さだったが、内容の濃さ、飽きさせない様々な趣向、そして演奏の素晴らしさに大満足。飯守=シティフィルの充実ぶりを実感させられた。定期公演にはここしばらく行ってないけど、今年は足を運びたいものだ。
| 3月22日 |
一夜明けた今日は普通に仕事をした。眠くて仕方がない。夕方はさっさと退社して、東京シティフィルの特別演奏会を聴きに上野の文化会館に出る。
当日券で4階サイド席(一番安いランク)に座る。指揮は矢崎彦太郎。シティフィルの首席客演指揮者就任記念のプログラムだそうだが、いや〜なんというマニア心をくすぐるスバラシイ曲目だろうか。なんたって『ジャンヌの扇』全曲!ひとり長くても5分弱の、1920〜30年代のフランス作曲家たち総浚えの顔見せ興行。こういう曲は楽譜の調達も大変だし高いし、著作権料もそれだけ多くかかるのでプロはなかなかやってくれない(5〜6年前に新日本フィルがやったのだが聴き逃したのだった)。演奏は最初ちょっとノリが悪かったが尻上がりに良くなってきた。
今宵一番良かったのは中プロのプーランクだった。横山さんの音色の美しいこと。
『海』はデュラン新版の日本初演とのことだったが、現行版とそれほど違う箇所はないように思った。演奏はフルネやヴェロといった本格フランスの指揮者が日本のオケを振った演奏のような感銘には至らなかったような。管楽器の少しの疵が全体の出来ばえに直結してしまうところもある。日本の指揮者と日本のオーケストラによるフランス音楽、という域を大幅に打ち破るまでにはまだ練り上げが足りないかも。
うーむ、自分で書いていて、マニアって嫌だなあ、と思ってしまった(^_^;。でも、こういう曲目で演奏会やらシリーズを組む以上、マニアの方々をも唸らせるような演奏をこちらとしては期待してしまう訳ですよ。とにかく、こういう生では滅多に聴けない曲を(採算抜きで)採り上げてくれるというのは有り難いことで、5月から始まる新シリーズに期待しつつ応援したいと思う。
| 3月21日 |
「淡路島サクソフォンフェスティバル2002」に参加してきた。
事務局長のMさん(洲本吹奏楽団)が以前から、niftyのパソコン通信上のサクソフォン会議室(パティオ)での仲間だった関係で、前々回の1998年に初参加。このときは明石海峡大橋が出来る直前で、夜行バスで三宮まで行きそこからフェリーで渡ったっけ。
20日(仕事は休みを取った)、東京を朝8:53の「のぞみ」で新神戸へ。
車中の時間つぶしにCDを何枚か持ってきていたのだが、肝心のプレイヤーが壊れていて聴けないことがわかった。おかげで退屈だった。う〜む、It's
a Sony!(^_^;;
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新神戸で降り、本四海峡バス「かけはし号」に乗り換える。 ← 明石海峡大橋に入る直前、高速舞子バス停にて。座席が一番前だったので正面を撮ってみた。いざ淡路へ! |
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橋上の車窓。淡路島が見えてきました。 |
![]() 練習&前泊会場の兵庫県立淡路文化会館 |
淡路島は大きい。棚田や溜め池のあるひろびろとした田園風景を見下ろしながら高速道を走っていると、島にいるという感じがしない。もっとも私の「島」のイメージというのは、学生時代に泊まった伊豆大島なんだけど。 午後2時頃、練習会場に到着。Mさんに挨拶、受付を済ませる。大講堂にて音出し開始。さすがに今日は平日だからか、集まりは芳しくない。関東方面、信州方面、および京都や神戸といった一帯からやってくる顔見知り達が三々五々到着。 |
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会場には、今回協賛の柳沢管楽器の方々が、ブロンズ管+ピンクゴールドプレートの受注生産品(モデルA-992PGP)をはじめ試奏用の楽器を大量に持ち込んでいた。休憩時間は大にぎわい。 食事をはさんで午後9時まで、びっしり合奏練習。さて明日はどうなることか。 |
練習終了後は宿泊棟に移動。Niftyパティオ軍団8人で相部屋となった。左右の壁面に2段ベッドが2つずつ並ぶ、いかにも合宿所という懐かしい雰囲気だ。
夜は階段横のロビーのカーペットの上で車座になって、宿泊者みんなが入り乱れての(トータルで5〜60人が宿泊していたようだ)お約束の宴会。盛り上がった。自分は1時半くらいで部屋に引っ込んだが、外の喧騒はまだまだ続いている。…
21日。朝8時起床。ねむい。食堂で朝食を食べ、車の相乗りで本番会場のしづかホールへ。
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しづかホール外観。 静御前(地元ゆかりの存在なのだとか)の持つ扇をイメージしたという銀色の貝殻状の屋根で、遠くから見るとシドニーのオペラハウスの真似のようだ。中は結構残響が多くて良い音がする。 |
大ホールでステージ設営をしている間、別室でパティオアンサンブルの練習。曲はドビュッシーの小組曲より1と4。なんとこれが唯一の練習なのだが(メンバーは長野やら東京やら浜松やら京都やら三重やら各地から集まっているので、事前練習は出きっこない。まぁいつものこと)、3〜40分の合わせでみるみるうちにまとまってくる。さすが!
10時頃よりサクソフォンオーケストラ最後の練習。130人のサックス吹きがひとつの舞台に乗っているのは壮観だ。長瀬センセの眠そうな顔。昨夜の宴会で明け方5時近くまで騒いでいたそうな。
私はソプラノ2ndのトップ(最前列)。この位置に座らせてもらえるというのは光栄なことだ。tuttiでは後ろから風圧を感じる。
12時半、開演。第1部のアマチュア団体のエントリーは一枠5分というアンコンみたいな進行でどんどん進む。パティオの出番は最後。当日参加の人も含め十数人1列での演奏というのは、ホールの残響が多く練習も少ないだけになかなか厳しいが、なんとか大過なく終了。パティオメンバーの底力恐るべし。
オーケストラの出番までは客席で聴く。
東京ではなかなか聴く機会のない、関西在住のプロの方々の演奏を楽しんだ。眠かったんで時々意識を失う瞬間はあったが(^_^;。昨日こちらに着いて以来意識がずーっとテンションモードだったからなあ。
うんと大雑把な言い方だけど、関西のプレイヤーというのは東京で聴ける方々に比べ、より音楽の根っこに近い部分で勝負をしているという印象がある。音が言葉に翻訳されることなく、すっと胸の中に落ちてくる。普段の自分のテリトリーから遠く離れた場所に来ているという特殊な状況のせいかしら。でもそれだけじゃない、多分。そういえば去年東京で田端直美さん(大阪市音楽団)を聴いた時もそういうところがあったな。田端さんはもともと東京出身だけど。
最後はサクソフォンオーケストラ。客席がガラガラになってしまった(^_^;。
左隣は岡山からソプラニーノを持って参加したアマチュアのNさん。見事なコントロールで、訊いてみたらセルマーの楽器にヤナギサワのMPを付けているとのこと。へえ。俺もやってみようかな。私の所属団体(フロート)をご存じだったようで、練習の合い間にいろいろと質問された。
右隣は1stトップの篠原康浩さん。10年くらい前の管打楽器コンクールで関西勢として唯一入賞し、今はカルテット(ガヴロッシュQ)を主宰したり大阪音大で教えておられる方だ。こういう人の隣で本番を吹くのは本当に刺激的な経験だった。
プロ、アマにかかわらず、優れた奏者の演奏というのは、そこに「自分」がいる。「音楽」があってしかも「自分」がいる、という状態を実感するという、ありそうでなかなかない経験。例えば、「ウェストサイド・ストーリー」の中の「One
Hand, One Heart」。4分音符と付点2分音符(3拍子の曲なので)だけで出来ているような、シンプルこの上ないメロディ。これを貴方だったら一体、どう吹きますか?そういうことだ。
5時近くに終演。会場ロビーのテーブルに缶ビールやペットボトル、袋物菓子を並べ、簡単な打ち上げ。紙コップを持ってテーブルを巡回したり、写真を撮りあったり名刺交換をしたり。
6時、解散。パティオ仲間の車に同乗させてもらって、夕暮れの淡路を後にする。いやはや、皆様お疲れさまでした。Mさんはじめ地元ホストの方々の尽力には頭が下がる。楽器とお泊まりセットを持って来るだけで、現地では後は何も余計な心配は要らないという素晴らしさ。次回(2004年)もまた来たい。
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淡路SAで休憩、オミヤゲを買う。その頃にはもう真っ暗で、併設の展望台からの明石海峡大橋のライトアップ、対岸の神戸の夜景がきれいだ。デジカメで撮影を試みるが、暗すぎていまいちうまく撮れなかった。 ← こんな感じ(自信がないのでちっちゃい) |
20時ちょうど新神戸発の「ひかり」の指定席が取れたのて、東京まで寝て帰る。0時ちょっと過ぎに帰宅。ふう…
| 3月15日 |
暖かい。つうより、暑い。雨が止んだらなんだか大気が初夏のようだ。桜が咲きはじめたとか。
職場を退けた後、都響の出演するちょっと気になっていた演奏会が新宿文化センターであるので向かう。
毎年この時期に新宿文化センターの主催で開催している、一般公募の合唱団中心の公演(全席完売とのことだったが、キャンセル待ち窓口の前で待っていたら居合わせたオジサンが余り券を譲ってくれた。ラッキー)。
曲目も結構好みだし、以前新星日響に客演して評判のよかったオットマール・マーガの指揮にも興味があった。
『亡き王女』が私としては一番良かった。なんとも「深い」音だ。宇野コーホー先生あたりだったら「楽器の音ではなく、心の奏でる音なのである」とかなんとか言うかも。指揮者の(とくにこういう初顔合わせのオケ相手の指揮者の)すべきことは、そのオケから「自分の音」を引き出すことがほとんど全てな筈で、その意味では大成功だろう。神業のような見事なフレージングを繰り出す本間さんのオーボエ、外しそうで絶対に外さない(あんまり誉め言葉になってないか)笠松さんのホルン、ブラボー。
サン=サーンスは指揮者の手腕より、オーケストラの手際の良さが際立つ。さすがの演奏だったが、新宿文化センターのオルガンの音ってあんまり好きになれないなあ…
休憩後はフォーレ。合唱は「新宿文化センター『レクイエム』合唱団」、総勢260名。しかし、この曲にこれはいくらなんでも多すぎないか。案の定、出だしはピッチが全然揃わず、2曲め位までは正直どうなることか(^_^;と思っていたが、だんだん持ち直してきて、結果的にはなかなか感動的に終わった。
要するに、アマチュアプレイヤーの典型で、雰囲気に乗っかって歌うことは出来ても、何もないところに自分から「音楽」を繰り出すってことが出来ないんだね。いや、出来る人もいるにはいるのだが、人数的に常に主導権を取るというところまで行けない、というか。テノールパートなんか隙あらば音程がぶら下がるという人が半分くらいいるようで、実にスリリングというか、身につまされる状態だった。ジャンルは違えど、大編成アマチュアの苦労って同じなのね。そう考えると、アマチュアでも晋友会合唱団ってやっぱり上手いなあ、と思うのだった。
いろいろ文句は書いたけど、フォーレのレクイエムはやはり、いい曲だ。楽譜はほぼ通常稿だったが、オルガンソロの筈の箇所にホルンを重ねていたり、「サンクトゥス」のヴァイオリンをソロで弾いたり、1893年稿のアイディアもいろいろ取り入れていたのが興味深い。「ピエ・イエス」を歌ったソプラノの半田美和子という人が素敵だった。清楚で素朴な声で、なんだかソプラノ歌手らしくない。この人の名前は覚えておこうっと。
| 3月12日 |
レ・ヴァン・フランセ日本公演を聴く(三鷹市芸術文化センター・風のホール)。
エマニュエル・パユ(Fl)、モーリス・ルルー(Ob)、ポール・メイエ(Cl)、ラドファン・ヴラトコヴィチ(Hn)、ジルベール・オダン(Bn)、エリック・ル・サージュ(Pf)という、現在の管楽器界でこれ以上のメンバーはまず集まらないだろうという豪華顔ぶれ。よくスケジュールを合わせたなあ。
いやはや、巧い。巧すぎる。あまりにも巧いので、大きな編成になるとかえって各自の個性が打ち消しあって、凸凹のない聴きやすいけど面白くない演奏になってしまうような気がするのは贅沢な感想かな(バーバーやリムスキーがそういう感じだったような)。後半のサン=サーンスやライネッケが面白かった。なんという自在で多彩で美しい響きだろうか。ライネッケ(ブルックナーと同年生まれのドイツ人)を聴いていると、例えば我々がサンジュレーの四重奏曲を演奏する上で何をしなければいけないか、という点などでとても参考になる。
会場はさすがに全席売切の盛況。いかにも管楽器を吹いてます、って顔をした若い客が多い。ロビーで通りすぎる人々の顔を観察しながら、この顔はフルート、とかクラリネット、とか想像を巡らせる。ワタシは何の楽器吹きに見えているのかな。
行く前に一瞬だけ立ち寄った新宿タワーに、待望のNAXOS「日本作曲家選揖」の第2弾が出ていたので、即買った。矢代秋雄の交響曲とピアノ協奏曲、湯浅卓雄/アルスター管、岡田博美(Pf)。2000〜2001年の最新録音。690円(安い!)。
交響曲の4楽章は昔、吹奏楽コンクールの自由曲で吹いた。コントラファゴットのソロを、とめちゃん氏が買ったばかりのバスサックスで必死に真似していたっけ。
もう1枚、都響への客演で馴染みの実力派黒人指揮者ジェイムズ・デプリーストの新譜(Koch)が入っていたので、購入。フォーレの『ペレアスとメリザンド』、『マスクとベルガマスク』の両組曲と、ダンディ『思い出』。オケはモンテカルロフィル。帰宅してから早速聴いてみた。控えめで優しく、そして確かにデプリーストのものと分かる暖かく整った音色が聴ける。
…というより、ダンディ『思い出』のあまりの素晴らしさに言葉を失ってしまった。こんなにいい曲だったのか。手持ちのCD(グシュルバウアー指揮のAuvidis-Valois盤)とはまるで別の曲のようだし、去年のフルネ=新日本フィルの名演の印象をも上回る。なんという高潔な音楽だろうか。涙に曇った微笑みのようなせつなさ。…ちょっと理性失っている。CDの再生が終わった後、しばらく茫然としてしまって次の行動に移れなかった。こういう経験は久しぶり。
| 3月9日 |
最近買ったCDから、まとめてご紹介。そういえばこの1〜2ヶ月日記に書いてないような気が。
★ドビュッシー/小組曲、ルーセル/蜘蛛の饗宴、ジョリヴェ/華麗な恋人たち(Les
amants magnifiques)、イベール/ディヴェルティスマン、ミヨー/屋根の上の牛 ベンダー/カンヌ管(l'empreinte digitale)
お洒落な選曲に思わず衝動買いの1枚(斉諧生さんやWOODMANNさんといったネット界の盤鬼の方々も買われたようだ)。カンヌ管弦楽団は、ブックレットに載っているメンバー表によるとVn14、Va4、Vc5、Cb3という編成の室内オケ。以前(7〜8年前)、たしかミシェル・ベロフの指揮で来日したはずだ。
聴きものはジョリヴェ。初めて聴く曲だが(三省堂の音楽作品名事典にも載っていない)、劇音楽からの抜粋で、ジョリヴェらしからぬ?擬古的な雰囲気の楽しい曲だ。
★シューマン/交響曲全集 サヴァリッシュ/シュターツカペレ・ドレスデン(EMI)
言わずと知れた、サヴァリッシュ畢生の名盤。シューマンの交響曲は自分にとってはLPの頃からこの演奏がデフォルトだったのだが、なぜかCDは買えずにいたところ。ARTマスタリング、2枚組1990円でようやく入手。
★「パリジェンヌ風に(a la
Parisienne)」 Sax:大森義基(マイスターミュージック)
私の「畏友」のひとり、大森さんのセカンドアルバム。
思い起こせばセルマーキャンプの夜の「部屋別対抗演芸大会」に一緒に組んで出場して優勝(^_^;)し、賞品にメトロノーム(ウィットナーのスーパーミニ)を貰ったというのはちょうど15年前の夏のことでした。セルマーキャンプではいろんな物を貰ったな。セルマーロゴ入りバスタオルとか、Tシャツとか、ロンデックスのサイン入りエプロンとか。それはいいとして。
音がとにかく美しい。歌のように無理のない自然なソノリテ。ソプラノサックスの音色は師匠のフルモーを思わせる。こういう音でソプラノが吹ける日本人プレイヤーって意外といないかも。収録曲も「歌物」が多く、曲数も「お腹いっぱい」になる寸前で終わってくれるのでとても聴きやすい。ウォーリーのソナタっていうのがなかなか良い曲だ。ただラッシャーの委嘱曲だからか、フラジオが多くて我々が吹くには辛そう。
★ニコライ・カプースチン自作自演集2(TRITON)
『ピアノソナタ第2番』、『A.Saxとチェロのための二重奏曲』ほか所収。レーベルは平野さんのCDと同じところだ。
カプースチンという名前は最近よく聞くが、こんな曲を作っていたとは知らなかった。Jazzの上質なアドリブをそのまま採譜したような流れのある音楽だ。Saxはアレクセイ・ヴォルコフ(プロフィール不明)。
★ブルックナー/交響曲第7番 朝比奈隆/東京都響(Fontec)
朝比奈と都響の最後の共演となった昨年5月の定期のライヴ(勿論私も会場で聴いていたが、当時の自分は「◆ベー◎」騒動の真っ只中だったので暇がなくて日記には書いていない)。
あらためてすごく良い演奏だと思った。もたれない確固たる足取り、金管の鳴りと安定感(この日のトランペットのトップは高橋敦さんだったはず)、会場ノイズの少なさは一発録りライヴとは思えないほどだ。私は昔からブルックナーは苦手で、CDも1400枚の手持ち中1枚もなかったのだが、こういう演奏だったら(単に「記念」にとどまらず)持っていたい。
★フランク/交響曲&プレリュード、コラールとフーガ(ピエルネ編) ノイホルト/ロイヤル・フランダースフィル(NAXOS)
ギュンター・ノイホルトはきたる9月に朝比奈隆の代役として都響に登場するオーストリア人指揮者だが、知らない人なので何かCDが出ていないかと調べてみたら、NAXOSにフランクの交響曲を入れていたのだった。しかも珍しや、『プレリュード、コラールとフーガ』のオケ版とのカップリング。1988年の録音ということで、NAXOSでもかなり初期のものだ。聴いてみるとオケがちょっと弱いが、演奏はなかなかよろしい。
★フランク/プレリュード、アリアと終曲&プレリュード、フーガと変奏曲&ヴァイオリンソナタ(ピアノ独奏版) 永井幸枝(BIS)
フランクをもう1枚。こちらはピアノ曲集。
フランクのVnソナタは様々な楽器での録音があって楽しいけど(ヴィオラ、チェロ、フルート、アルノ・ボーンカンプによるA.Sax、Todd
OxfordによるB.Sax、等々)、A.コルトー編曲のピアノソロ版が登場した。この曲のピアノパートはものすごくよく「鳴る」のだが、ヴァイオリン相手だと音量バランス上かなり抑えて弾かなければならないようだ。ということでソロで好きなように弾きたいという人も現れるのだろうか(勝手な憶測)。たしかにドゥラングルや須川さんのサックスで聴いた時は、ピアニストが遠慮なくドカンドカン弾きまくっていて気持ち良さそうだったな。
晩年の曲ばかり有名なフランクとしては比較的若い時の作品である、原曲オルガン曲の『プレリュード、フーガと変奏曲』op.18は、あまり知られていないがとても美しい曲だ。Sax&Pfという編曲の楽譜も出ている。機会があったらご一聴を。
| 3月6日 |
齋藤了&久保田美絵夫妻のジョイントリサイタルへ。会場は大泉学園駅前の再開発に伴って出来た綺麗な小ホール(176席)だが、職場(西新橋)からは結構遠かった。何回電車を乗り換えただろうか。7時の開演ぎりぎりに飛び込む。
10年くらい前(あるいはもっと前)、いろいろな講習会(セルマーキャンプ、八ヶ岳サクソフォンセミナー、あるいは様々な公開レッスン、等)でご一緒した当時の学生さん達が、いまや中堅どころのプロになって活躍している現場によく居合わせる。齋藤さんもそんな一人だ。齋藤さんの場合は歳は私と同じなのだが、転勤で(陸上自衛隊の広島の音楽隊から東京の東部方面音楽隊へ)上京してきたのをきっかけに、30近くなってから芸大の別科に入り直したのだった。
そういう人のリサイタルなんぞを、こうやってホールの座席に座ってかしこまって聴くというのは、不思議な気分だ。「共犯」、という言葉が脳離に浮かぶ。違った、脳裏だ。脳が離れたら大変だ。
アルペジョーネソナタって、いい曲だな、と改めて思った。
帰宅してからバシュメットのCDを久々に聴き返す。
| 3月3日 |
午前中休日出勤で仕事をしたあと午後の時間が空いたので、東京リサーチ合奏団の練習に今季初めて顔を出す。まだ出席者が少なく、本格的にエンジンがかかるのはもう少し先だろうが、とりあえずメインプロの『白鳥の湖』組曲を通す。どひゃー、大変だ。音符がとにかく多いし、こまごまと難しい。しかも今は人数が少ないので、クラとのユニゾンが合わないのが一発でバレる。音量を落としたときに一緒に息の圧力も落ちてピッチが下がるようだ。少しリードが薄すぎるかもしれない。来月はオケソロもあるし、奏法の再構築が必要だと痛感。
| 3月2日 |
「なめら〜か」練習。今日は前回の練習とはうって変わって全パートが揃った。まともな練習が成立するのは2回に1回、というペースが定着しつつあるかも。うーむ。
A.リード編曲の『枯葉』のスコアが手に入った。ふっふっふ(さて、私は何を考えているでしょうか)。
3月になったので、3ヶ月後、6月の練習場を予約したのだが、よく考えたらその頃はワールドカップの真っ只中なのだった。なんでもプレスセンターがすぐ近くのパシフィコ横浜に置かれるのだそうで、その頃のみなとみらい地区がいったいどんな状態になっているのやら、怖いものがある。
練習終了後は運営委員会(といっても、要はそのときいる人間で飯を食ったりお茶をしたりすること)を開催。いつもはすぐ目の前のロイヤルホストみなとみらい店に入るのだが、必殺横浜案内人Jくんの発案で横浜駅近くまで出、横浜スカイビル28FのEL TORITO(メキシコ料理店)へ。夜景がきれいだ。合宿の話とか、ホール練の話とか、いろいろ。第1回演奏会の終了後、ほとんど進展がないまま既に1年の1/3が過ぎてしまった。