「季節の中で」(99年ベトナム)



2000年9月 記


 この映画は、CMとか予告編見た時から「なんかよさげ〜♪」って思ってたんです。真っ白なアオザイ(=中国服になんとなく似たベトナムの女性がよく着てる民族衣装。決して色が”青”とは限らない。笑)を着たキレイな若い女性が、もみじ(?)の紅葉した(?)葉が落ちる並木道を歩いていくシーンが目に焼き付いちゃってね。どこかに写真ないかなと探したんですけど、見つかりませんでした。と言ってる矢先に見つけたので下に貼っときます(レアルタイムでどうも。てれ笑)。

 それで実際観てみたらあなた、超いいじゃん。なんつーか、押し付けがましくないんですよ、全体的に淡々としてて。ハノイ(え?ホーチミン?え?サイゴン?どこ?)を舞台にした4組の男女(内子供数名含む)の愛の物語なん。形式としてはオムニバスっぽい。なんだかどこにでもありそうなシチュエーションが展開されそうですが、その通り、どこにでもありそうなシチュエーションが展開されます(笑)。娼婦とボンビー(=貧乏)なシクロ(=人力車のチャリヴァージョンみたいなもの)乗りのオヤジの極めて純粋な愛の物語、ハンセン病におかされた金持ちのジイサンとその屋敷に雇われた聡明なハス売りの少女の愛の物語、アメリカ人の元軍人(ベトナム戦争の帰還兵)とベトナム生まれの実娘の愛の物語、+ストリートチルドレンの男の子と女の子の超らぶりーな愛の物語が語られてるん。

 やっぱなにしろ泣けるのが、シクロ乗りのオヤジね。いかにも貧乏そうで、いかにも人が良さそうな顔しててさ。ある時たまたま乗せた美人の娼婦(これがまー、またエライ美人。この人がさっき言ってたアオザイ着て落葉樹の並木道歩いてた人ね。)に恋しちゃってさ。彼女が金持ちの外国人とか相手に商売してホテルから出てくるところを毎晩のように待ち伏せしててさ、家まで乗っけてくの。ある意味ストーカーだよね(笑)。でもそのオヤジの気持ちは常に”純”なのさ。一滴の濁りもないほど澄んでるのさ。極めて誠実なのさ。誠実丸出しなのさ!せっかく稼いだ50ドル(=彼女の一晩の相場)も、やることやらずに只の”着せ替えショー”に使っちゃうし(笑)。
 でもその純な気持ちが最後には伝わるのね。彼女はおそらく病気に罹っちゃったっぽいのね。そんでオヤジが彼女の家を訪れて、倒れた彼女のカラダに薬だと思うけど、なんか塗ってあげるのね。そしてあのシーンですよ。彼女に真っ白なアオザイ着せてね(オヤジ、コスプレ好き?笑)、「キレイな場所を教えてあげるよ。」ってな感じでシクロに乗せて、赤い落葉樹の並木道へ連れて行くんですわ。で、彼女目隠しされてるんだけど、それを取ってあげてね、彼女が「わーキレイ…」つってシクロを降りて並木道に歩み出て行くんです。そこの落ち葉の一面の赤の中に彼女のアオザイの白(何度も言いますが青ではありません!笑)が映えてね、も〜キレイキレイ(←某淀川風に。)!で、彼女が感激して木々を眺めてる所にオヤジが一冊の”本”(彼はいつもこの本を持っていて、ヒマさえあれば読んでいる)を持って近づいて行くんですわ(そん時の彼女の”振り向き方”が絶品ッ!)。そしてその本を彼女に渡しながら一言、

 ”飾らずに自分らしく生きればいい”

…く、くあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!オレもう死ぬ!いや死ぬ(笑)!なんてシンプルなの!めちゃ”そのまんま”やん(笑)!なんかこう、もっと「ひねりなさい!」って感じ(笑)。いやぁもう、彼の実直さ丸出しのまっすぐな言葉っすね。しかも本の名前が『個性に輝く』。くはぁ。
 そして美しい笑顔で微笑みあう二人…。いいねぇ〜、愛だね〜、純だね〜。…。

 またベトナムの女性のキレイなこと。娼婦役の人もキレイだし、ハス売りの少女もこれまたキレイキレイ。首が長くてスタイルが良くて、全体的にスラっとしてます。シンプルな作りのアオザイがよく似合います(っつーか一説に拠るとアオザイ着ればどんな体型の人でもスタイル良く見えるらしいです。それで世界中の女性に愛好されているという話も聞きます。)。髪も黒くてツヤがあってね。アジア人はやはり黒髪でしょう。

 それとベトナムって、やっぱどこか中国に似てますね。アオザイもチャイナドレスに似てるし、言葉も音が広東語に近い感じがします。ハンセン病のジイサンのお屋敷もなんか中華風味だったし。陸続きだから文化的影響受けてるのかもね。但しインドシナ半島の東側にはアンナン山脈ってゆー割と険しい山があってね、ベトナムはその東側にあるんだけど、その山のせいでそっから西、つまりカンボジア・ラオス・タイの方までは中華風味はそんなに影響してないらしいです。大学時代に「世界地誌学」という講座でやりました。たしかにベトナムってちょっと違うんですよね、他の東南アジア諸国と雰囲気が。他の国よりなんとなく日本人に馴染みやすいっつーか。


 ま、いいです。(←なんだよこのナゲヤリな態度は!)


 じゃ。