「橋の上の娘」(98年フランス)



2000年10月 記


 っつーか今さらなんですけど、映画について長い文章書くのってかなり難しいです。キューブリックとかさ、ああいう深遠なのになれば、書いてるうちに色々考えが派生してきて結果的にたくさん量書けるけど、なんてったって映画は映画ですから、感覚的な所を言葉で表現し尽くすのは難しいです。つまり観るにこしたことはないと。当り前ですけど。

 でだ、『橋娘』だよ。ルコントね〜。やっぱ”ラヴゲー”作らせると上手いね。なんかこ〜、『髪結いの亭主』以来の独特の”香り”と言いたくなるような雰囲気があるんだよね。なんかやっぱちょっと”おとぎ話”ちっくな感じのね。ルコント作品一本でも観たことある人ならなんとなくわかってもらえると思いますけど。あとストーリーにしろ映画全体の構成にしろ、くおりてーが高い感じがする。作りこまれてる感じ。ある意味、”人工的”というかね。それと音楽。これまた選曲が良い。ルコントはトルコが好きなのかね。なんか中近東風の音楽をよく使います。またこれがフラゲー(=フランス映画)なのによく合うんだわ。ルコントの独特の”コミカルさ”みたいなものがよく醸し出される上手い選曲だと思います。

 最初10分ぐらい、バネッサ・パラディ(←コイツが”橋の上の娘”なん。)が一人で長々とくっちゃべってんのよ。つまんねー!たいくつー!こんなん映画ちゃう〜!って思ってイラついてたんだけど、全部見終わったら良い映画でした。「ナイフ投げ」の話です。あのサーカスとかに出てくる、人が的のとこにいて、その人に刺さんないようにナイフ投げてくあれです。題材選びがシブイね。思いつけったって思いつけません。でそのナイフ投げのオヤジと、橋の上で身投げしようとしてた娘ッ子が二人で組んで、サーカスとかでいろいろやってくなかで恋してあーしてってゆーストーリー。

 互いの愛が高まって、ひと気のない建物の中へ入っていき、何をするかと思いきや、”ナイフ投げ”…。「おい、これはパターンとしては”コント”ではないか!?」と尋ねたくなるようなシーンがあります。がしかし!そんな本来笑うべきシーンを上質な”ラヴシーン”に仕立ててしまっているルコントは、やはり”○ツゴロウ(本名:畑○憲)”に似ているッ!激似だッ!○ツゴロウが髪を短く刈ればルコントの出来上がり!ぎゃははは!

 _/_/ スーちんお気に入りのワンシーン _/_/

 線路上のダニエル・オートゥイユ。列車に轢かれそうで、やっぱり轢かれない、あのシーン。オーちん(=オートゥイユ)のシブイ横顔の向こうをダーっ!と走りぬけていく列車。かっこいいねー♪ああゆーシブイおやじになりたいね。


 結局この映画で一番いいと思ったのは、ダニエル・オートゥイユがかっこよかったということ。始めヘンな顔だなぁと思ってたけど、見てるうちにその雰囲気になんか飲み込まれそうになってまって…。やっぱ男は”深み”だね。”味”っつーかね。要するに”経験を積む”ってことですか。経験積んで、いい顔になると。

 ワテも歳をとるにつれて色々なことがあってね、なんか今までは「な〜にキザなこと言ってやがんだゲラゲラ!」なんて笑い飛ばしてたような仏ゲー(=フランス映画)に出てくるセリフの一つ一つが、けっこう身に染み気味であります。はぁ〜…であります。


 じゃ。