◎丸ごと26冊!! ヒッタイトっ☆ な 本



『天は赤い河のほとり』 1巻〜26巻
 (篠原千絵作、小学館フラワーコッミクス、1995年より続刊中)

入手難易度…容易
一度に全巻手に入れようと思うとやや難しいかも。でも、大きな書店なら案外揃ってるはず。

 現在の日本で、ヒッタイトの事を語る時に絶対落としてはいけない本です。(^^ゞ
 なにを隠そう、てるみなすも、このコミックを読んだのがキッカケで、がぜんヒッタイトに興味が沸き、 気がついたらここまでのめり込んでいました。(^^;


 物語は、現代の日本の中学3年生の鈴木夕梨が、 古代ヒッタイト帝国の皇妃ナキアによって紀元前14世紀へ召喚されてしまうところから始まります。

 ヒッタイトへ召喚された夕梨は、ナキア皇妃から命を狙われますが、運良くカイル・ムルシリ皇子によって助けられました。
 その後、夕梨は、カイル皇子や側近達と共に数奇な運命に翻弄されながら、ヒッタイト帝国の守り神ユーリ・イシュタルとして、 さらには、皇帝ムルシリ2世となったカイルの側室として、幾多の悲しみや苦しみを乗り越え、 悩み迷いながらも懸命に生きぬき、成長し、次第にその存在感を増していきます。

 そして、ムルシリ2世の正妃となる資格を、バンクスやナキア皇太后に認めさせるために出陣していた対エジプト戦線も、 ヒッタイトの勝利となり。ヒッタイトとエジプトとの間に講和条約が結ばれて、無事終結。 色々と紆余曲折のあった、ユーリ&カイルとラムセスとの関係もどうやら決着したようです。

 このエジプト戦線の間に...、
 妊娠、難破によっての生命の危機から流産、ラムセスによるエジプトへの拉致(^^;)、 そのエジプトでの、ヒッタイトからの内通者の探索、ラムセスとの婚約(^^;)、更には叛乱軍の組織と首都テーベへの侵攻、 王太后ネフェルティティとの対決、等々...ユーリは色々な出来事をくぐり抜けて来ました。

 エジプト脱出に成功し、ヒッタイト軍に合流した後には...、
 オロンテス河畔でのヒッタイト&藩属国同盟軍対エジプト軍の決戦に出陣し、 一時的に行方不明になった皇帝ムルシリ2世の代理として全軍を掌握、エジプト軍包囲作戦を成功させ、 ファラオを捕虜にし、戦闘を終結させます。

 この戦闘の最中に、ヒッタイト将兵達は、ユーリの「紅の獅子旗」を自然とタワナアンナ旗と呼びはじめています。

 戦後の講和条約締結の際にも、ヒッタイト、及びその藩属各国、エジプト、等各国の国王・将軍達が並み居るなか、 堂々と条約締結の進行役を勤めるユーリ。
この時点で、国際的にも、ユーリの立場は事実上確立したと言えましょう。

 エジプト戦線から帰国したユーリに対し、バンクスは事実上の帝国No.2の地位を認めます。


 いよいよ物語りも大詰めになって来ました。

 側近のウルヒが捕まり、自らも、国家反逆罪や先帝殺害事件への関与の疑いでバンクスらの査問を受けるナキア皇太后。
しかし、彼女もさるもの、バンクスらの追及に対してもすんなりとは罪を認めようとはしません。
 そうこうしているうちに、ジュダ皇子の出生の疑惑等も絡み合い、孤立無援となってしまったナキア皇太后ですが、 まだまだ諦めてはいません。最後の力を振り絞って、ユーリを別の世界へ飛ばしてしまおうと画策しています...。


 作者の篠原さんは、この物語を描くにあたって、けっこうヒッタイトのことを調べ込んでいるみたいですね。 かなりの部分がちゃんと史実や当時のエピソードを押さえて描いてあります。 もちろん、史実を押さえながら、わざとはずして描いてあるところもあり、また、史実をベースに思わぬ設定を描いて見せたり、 全体としては篠原さん独自の、そして素敵な篠原ワールドを作り上げています。
 この物語を読みながら、史実にあってる部分や、史実からはずしてある部分を捜して行くのもまた一つの楽しみです。(^^)

              

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背景:藍晶石工房
アクセサリー:Anemone’s Room
BGM:『ノクターン 第2番 作品9の2』ショパン @Nocturne
構成・文章:てるみなす:HQQ00732@nifty.ne.jp