
| お空は、神さまがお造りになりました。 小山も、神さまがお造りになりました。 木も草も、神さまがお造りになりました。 みずうみも、神さまがお造りになりました。 世界中のものは、みんな、神さまがお造りになりました。 かまきりも、蛙も、蜂も、てんとう虫も、蛇も、たまむしも、みんな、神さまがお造りになりました。 私たちも、天の神さまに、造っていただきました。 『あなたたちは、動物や、虫たちの、お兄さんお姉さんなのだ。 だから、やさしくみんなを可愛がりなさい。よく世話をして、守って上げなさい。』 神さまは、そうおっしゃっていらっしゃいます。そして、私たちのおなかの中へ、弱いものをいたわる、やさしい心を入れて下さいました。 ある天気の良い日に、一匹の蛇さんが、冷たい草の中から、はい出してきました。 『おゝ、寒い寒い。ここは、暖かくて、いいな。ここで、日なたぼっこをして、からだを暖めよう。』 そう言って、蛇さんは、道の真ん中に、とぐろをまいて、日なたぼっこを始めました。 やさしい神さまは、こんな小さい蛇も、かわいがっていらっしゃいます。 それで、蛇を暖めてやろうとお思いになって、暖かい陽を、ぽかぽか照らして下さいました。 あんまりいい気持ちなので、蛇さんは、やがて、うつらうつら居眠りを始めました。 しばらくすると、向こうから、一人のおじいさんが来ました。お年をとって、腰の曲がった、お百姓のお爺さんでした。 貧乏そうな格好をしていましたが、やさしいお顔をしていました。 『おやおや、蛇が気持ちよさそうに、日なたぼっこをしているな。せっかく暖まっているのに、びっくりさせ、逃げ出させるのもかわいそうだ。 そっと、よけて通ろう。』 お爺さんは、そう思って、道のはじをそうっとよけて、通って行きました。 今度は、学校帰りの三人の小学生が通りかかりました。 大変元気のよい、乱暴者の男の子たちです。 『おや、あそこに、蛇が寝ているぞ。』 『ほんとうだ。おい、面白いから、いじめてやろう。』 子供たちは、めいめい棒をもって、蛇をたたき始めました。 『こいつ、生意気なんだ。通り道の邪魔をして、ずうずうしく、寝込んでいるなんて。』 『そうだ。ひどい目に、合わせてやった方が、いいんだ。』 なんにも、悪いことをしないのに、みんなで、さんざんに、蛇をいじめました。 蛇は、たたかれて、死んだようになりました。 その時、もう一人男の子が通りかかりました。 それは、上級生の男の子でした。 この子は、上級生でも、ちっとも威張らない、心の優しい子でした。 『君たち、やめろよ。』 上級生が言いました。 『生き物を、むやみに殺したりするんじゃないよ。可哀想じゃないか。』 『だって、こいつ生意気なんだ。道の真ん中で、日なたぼっこしてたんだよ。通る人の邪魔じゃないか。』 『道路の上は暖かいから、冷たい体を暖めていたんだよ。何も、いじめなくても、いいじゃないか。あったまらさせて、やったら、いいじゃないか。 君たち知らないのか。蛇だって、天の神さまが、お造りになったんだよ。 神さまは、やさしい方だから、こんな蛇だって、とても、かわいがっていらっしゃるに違いないんだ。 神さまは、どんな生き物だって、みんな、かわいがって下さるんだ。 だから、僕たちも、神さまの子供らしく、どんな動物にも、やさしくしてあげようよ、ね。』 子供たちは、みんな、悪かったと思いました。それで、蛇を逃がしてやることにしました。 よいあんばいに、蛇は、まだ死んではいませんでした。草むらの中へ、そっとおいてやると、元気が出て、そろりそろり、動き出しました。 そして、うれしそうに、どこかへ行ってしまいました。 殺さないで逃がしてやって、本当によかったと、みんな、思いました。 そして、みんなでなかよく、帰って行きました。 暖かい太陽が、帰ってゆく子供たちの頭の上から、ぽかぽか、ぽかぽか、照っています。 やさしい天のお父さまが、照らしていらっしゃるのです。 神さまは、誰にでも、わけへだてなく、こうやって、暖かい太陽を、照らして下さいます。 そして、私たちみんなも、神さまの子供らしく、温かい心の持ち主になることを、願っていらっしゃるのです。 |
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| (マタイ10の29、5の45) |
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