公認会計士試験

 公認会計士とは、企業が作成する財務諸表の監査を行うことのできる唯一の国家資格を持った人のことである。そして会計士というからには会計のスペシャリストであり、経理・財務等の分野での活躍をすることもできる。税理士もまた、経理関係の資格の一つであるが、会計士と税理士の違いはお医者さんでたとえるならば、総合病院と町医者のような関係である。つまり、会計士の仕事はチームを組んで大企業という大きなものを対象とした仕事であるのに対して、税理士の仕事は主に中小企業のちょっとした相談が主なものだといわれる。しかしながら、どちらの仕事のほうが偉いとかというものはなくそれぞれ大事な仕事である。ただ、会計士試験に合格して3次試験に受かれば、会計士には税理士の資格が与えられるが、逆に税理士に監査のできる資格は与えられない。

 試験に関して言えば、会計士試験は7つの科目を一度に勉強し合格しなければならないのに対し、税理士試験は5科目を何年かかってでもいいから取ればよく、1年に人科目づつ取得していくことも可能なので確実性は高い。ただこれについてもどちらが難しいということもない。会計士試験は7科目あるので広く浅くこなすことが出きれば良いのに対して、税理士試験のほうは一つの科目の内容が深いので(とくに税法)勉強量は変わらないかもしれない。ただ、一科目づつでも良いので社会人で挑戦する人も多い。会計士試験はほとんどの人が無職か学生。僕のいる名古屋TACでは、いままで社会人で合格した人はいないそうである。

 試験自体は短答式(大学入試センター試験のような選択肢を選ぶ試験)と論文式(記述で答える普通の試験)の2段階で行われる2次試験が最大のヤマ場である。

 会計士試験は7つの科目を勉強するのだけれどそれぞれの内容は以下のとおり

簿記・・・帳簿への記入の仕方を覚える。ただ、それだけではなくかなり奥が深い。受験生はしばらくの間は簿記に専念しなければならないし、全ての科目の根本になる。7科目のうちで一番重要な科目。難易度は日商の2級とは比べ物にならない。

原価計算・・・その名のとおり製品の原価の求め方を勉強する。しかし、それだけではなく設備投資計画の意思決定や、予算編成の組み方も含まれる。7科目のうち2番目に重要な科目だが、科目の性格上1問目を間違えるとあとの問題全てを間違えることがあるため、一番合格を左右する科目とも言える。

財務諸表論・・・帳簿への記入の理論を学ぶ。簿記とは裏表の関係にあり、簿記でなぜこういう処理をするのかという背景、理論を勉強する。ほかの科目に比べて学問的な部分が多いと思う。

監査論・・・公認会計士が行う監査の理念、実施方法等を勉強する。理論科目ではあるが、暗記するのみという話もある。

 と、ここまでが大きくくくって会計学と呼ばれる科目であと

商法・・・商売上の法律。司法試験と違い、手形・小切手の分野は含まない。商行為・総則は含むが、公認会計士の監査対象が株式会社であることから会社法の分野の中の株式会社についての問題しかほとんど出ないといわれている。

 ここまでの5つの科目が短答式試験の範囲。論文式試験ではその他に

経済学・・・消費者・企業・政府の行動、国民所得についてなどの分析を行う。けれども、本を読んで理論を理解したつもりでも解ける問題はほとんどなく実際は計算科目。とくにミクロ経済は高校の数学に近いものがあり割り切って勉強した方が良いかもしれないぐらい。マクロは計算が少ないといわれるがそれでも計算はしなければいけない。

経営学・・・企業の組織をどう組みたてるか、従業員をいかに管理するか、財務活動をどうやって行うかを学ぶ。公認会計士試験の中でもっとも体系化されておらず、勉強しにくい科目。学者によって言いたいことが違うため試験委員対策というものが必要となる。受験生が最も時間をかけない科目。

民法・・・一般の人たちの生活の根本の規定をする法律。僕は経済学を選択しているので詳しいことはわからない。

 の3つの科目の中から2つの科目を選択して7科目となる。

 そして気になる合格率は7〜8%といわれている。司法試験に次ぐ難関試験であるといわれる。最近は会計士が不足しているという社会背景から、合格者が増えつつあるが難関試験であることには変わりはなく何年もかかって合格している人が多い。1年目の一発合格はかなりすごいことだといえる。

 

 果たしてこの試験に合格できるのか?とりあえずいまは学校の授業をこなす毎日である。詳しい受験生の生活はたまに「ひとり言」のページに書かれたりする。