TOPへ

トム・ハンクス
トム 本名:Thomas J.Hanks
生年:1956.7.9
生地:アメリカ/カリフォルニア州コンコード


アカデミー賞
2000年 ○ 主演男優賞 キャスト・アウェイ
1998年 ○ 主演男優賞 プライベート・ライアン
1993年 ● 主演男優賞 フィラデルフィア
1994年 ● 主演男優賞 フォレスト・ガンプ/一期一会
1988年 ○ 主演男優賞 ビッグ

ベルリン国際映画祭
1994年 ● 男優賞 フィラデルフィア

NY批評家協会賞
2000年 ● 男優賞 キャスト・アウェイ

LA批評家協会賞
1988年 ● 男優賞 パンチライン
1988年 ● 男優賞 ビッグ

ゴールデン・グローブ賞
2000年 ● 主演男優賞 キャスト・アウェイ
1998年 ○ 主演男優賞 プライベート・ライアン
1994年 ● 主演男優賞 フォレスト・ガンプ/一期一会
1993年 ● 主演男優賞 フィラデルフィア
1993年 ○ 主演男優賞 めぐり逢えたら
1988年 ● 主演男優賞 ビッグ

●受賞、○ノミネート
映画論を語るには避けて通れない現代の人気俳優をとうとう取り上げてしまいました。
実は、彼の映画は結構見ていて、実は結構好きなんだなと自覚しています。

関連作品
2006 The Risk Pool
The Da Vinci Code
出演
出演
2005 A Cold Case
出演
2004 Elvis Has Left the Building
ターミナル
レディー・キラーズ
ポーラ・エクスプレス
connie & carla コニー&カーラ
出演
出演
出演
声の出演
製作
2003 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
出演
製作
2002 ロード・トゥ・パーディション
出演
2000 キャスト・アウェイ
製作/出演
1999 トイ・ストーリー2
グリーンマイル
声の出演
出演
1998 プライベート・ライアン
ユー・ガット・メール
出演
出演
1996 すべてをあなたに
監督/脚本/出演
1995 アポロ13
トイ・ストーリー
セルロイド・クローゼット
出演
声の出演
出演
1994 フォレスト・ガンプ/一期一会
出演
1993 フィラデルフィア
めぐり逢えたら
出演
出演
1992 プリティ・リーグ
ラジオ・フライヤー
出演
出演
1990 虚栄のかがり火
ジョー、満月の島へ行く
出演
出演
1989 ターナー&フーチ/すてきな相棒
メイフィールドの怪人たち
出演
出演
1988 パンチライン
ビッグ
出演
出演
1987 ドラグネット・正義一直線
出演
1986 恋のじゃま者
さよならは言わないで
マネー・ピット
出演
出演
出演
1985 赤い靴をはいた男の子
ピース・フォース
出演
出演
1984 スプラッシュ
独身SaYoNaRa!バチェラー・パーティ
出演
出演
1982 トム・ハンクスの 大迷宮
出演
1980 血ぬられた花嫁
出演


【キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン】
−−CATCH ME IF YOU CAN−−
2003(コメディ/犯罪)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:ウォルター・F・パークス、スティーヴン・スピルバーグ
製作総指揮:バリー・ケンプ、ローリー・マクドナルド、アンソニー・ロマノ、ミシェル・シェーン
原作:フランク・W・アバグネイル、スタン・レディング
脚本:ジェフ・ナサンソン
出演:
○レオナルド・ディカプリオ
フランク・W・アバグネイル(両親の離婚で家出する高校生詐欺師)
●トム・ハンクス
カール・ハンラティ(フランクを追いかける小切手詐欺師取締警官)
○クリストファー・ウォーケン
フランク・W・アバグネイル(フランクの落ちぶれた父親)
○マーティン・シーン
ロジャー・ストロング(検事でブレンダの父親)
○ナタリー・バイ
ポーラ・アバグネイル(フランクの母親)
○エイミー・アダムス
ブレンダ・ストロング(フランクが人目惚れする小児科で働く女性)
○ジェニファー・ガーナー
シェリル・アン(フランクと一夜を共にする女)

アカデミー賞:○助演男優賞(クリストファー・ウォーケン)、○作曲賞
全米批評家協会賞:○助演男優賞(クリストファー・ウォーケン)
ゴールデン・グローブ:○男優賞(レオナルド・ディカプリオ)

■全体の感想
古くから描かれている愛すべき悪党の一人に加えられるであろうフランクは、 両親の離婚から来る親を愛している子供の表情を垣間見せるあたりが、 今までの悪党とは違うのではないでしょうか。
それは20歳前の青年犯罪者が主人公であるのを差し引いても、 それを“レオ”が演じていることによって、更に強調されています。
そして、息子を信じて大きくなって欲しいと願う父親の目を通して、 フランクを犯罪者ということを忘れて、いつのまにか自分の憧れの主人公として応援しています。
途中父親との絡みのシーンを見て、 「ブロウ」で描かれた父子関係を想い出しました。
同じ実在する犯罪者を描いたものですが、「ブロウ」ほど現実味を帯びず(全部本当の話だが)に軽快に描いているところが、 “スピルバーグ”らしいなと思いました。
そんな、家族の愛を屈折した形で求める主人公を通してみると、 年配の方にも十分楽しめる内容ですし、 テンポやレオが主人公だということで若い人も楽しめるという、 幅広い人に受け入れられる映画だと思います。
もちろん自分も何の抵抗もなく楽しみ、そして人に勧めます。

■物語
高校生のフランクは尊敬する父が母と離婚すると聞いて、 ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。
そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになるのだが、 最初はなかなかうまくいかなかった。
しかし、ある日パイロットという職業が信頼される人間だということに気が付いて、 大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙された。 これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるのだった。
一方で、巨額小切手偽造詐欺事件を捜査していたFBI捜査官カールは、 犯人であるフランクを一度追い詰めておきながら、後一歩のところで逃してしまう。
そこから、2人の追いかけっこが始まるのだった。

■出演者
“トム”は無難な演技という言葉でまとめることができる演技です。
追いかける犯人と心が通じ合うのは良くあることだが、 こういう役というのは、犯人を惹きつける以上に、 見ている私たちを惹きつけて、心通わせなければならないので、 そういった意味では、満足のいく演技だったと思います。
そんな彼にとっては、無難な演技を超える演技をしていたのが、 アバグネイル親子の演技だったと思います。
世間の過小評価を覆すような“レオ”の青年詐欺師は、 ベビーフェイスを巧みに利用して、 人をだましながらも、女性への愛や親子愛を通すと、 素直な自分になることができる姿を演じて、 大人と少年の表情を交互に見せてくれました。
そして、父親役の“C・ウォーケン”が涙を目にためながら、 息子への期待の思いと、犯罪の現実との葛藤を、 父親らしい形で演じているのは、見ていて感動します。
唯一テンポを休めて、じっくり見たいシーンを演出してくれています。

■おまけ1
原作は、現在FBIのアドバイザーとして活躍する フランク・W・アバグネイル本人とスタン・レディングによる同名1980年の自叙伝です。
この映画のアドバイザーとしてもクレジットされているだけあって、 本人も満足の出来だそうです。やっぱり、この物語は本当だったんだ。
そんな彼は、フランスでのシーンに警官役でカメオ出演しています。

■おまけ2
この映画のもう1つの魅力はオープニングのアニメーションです。
シュールな60年代の雰囲気で、一気に映画に惹きこんでくれますよ。


←←あら的映画論に戻る


【マイ・ビッグ・ファット・ウェディング】
−−MY BIG FAT GREEK WEDDING−−
2003(恋愛/コメディ)
監督:ジョエル・ズウィック
製作:ゲイリー・ゴーツマン、トム・ハンクス、リタ・ウィルソン
製作総指揮:ポール・ブルックス、スティーヴ・シェアシアン、ノーム・ワイト
脚本:ニア・ヴァルダロス
出演:
○ニア・ヴァルダロス
トゥーラ・ポルトカロス(非ギリシャ系の男に恋して、家族の伝統に反発するギリシャ系の女性)
○マイケル・コンスタンティン
ガス・ポルトカロス(伝統を重んじるトゥーラの父)
○レイニー・カザン
マリア・ポルトカロス(娘を心配する寛大なトゥーラの母親)
○アンドレア・マーティン
ヴ−ラ(陽気でトゥーラの味方の叔母さん)
○ジョン・コーベット
イアン・ミラー(トゥーラに恋した非ギリシャ系の高校教師)
○ジョーイ・ファトーン
アンジェロ(ハンサムなトゥーラのいとこ)
○ルイス・マンディロア
ニック・ポルトカロス(トゥーラの弟で家族が経営するレストランでコック)
○ジア・カリデス
ニッキー(トゥーラのおしゃべりないとこ)
○イアン・ゴメス
マイク(イアンの同僚教師)

アカデミー賞:○脚本賞
ゴールデン・グローブ:○作品賞、○女優賞(ニア・ヴァルダロス)

■全体の感想
『日本の結婚率を上げて見せます』と豪語する製作者の意気込みが伝わる映画です。
最近の映画は、どんなにハッピーエンドであっても、 幾多のトラブルを乗り越えて、幸せなシーンを際立たせるものが多いと思います。
しかしこの映画は、幸せをひたすら積み上げていく感じで、 一度もテンションが下がることなく、テンポ良く最後まで盛り上げてくれます。
恋愛映画の中でも、困難を乗り越えながら大きな愛を描いた「タイタニック」が 最高峰として居座るのであれば、その対極にある恋愛映画となりますね。
ただ、この映画を見たからと言って、結婚したくなるかどうかはさておき、 平凡な生活に堕落してしまっている人にとっては、良い刺激になる映画ではないでしょうか。 それにしても、ギリシャ人ってあんなに陽気なんでしょうか?

■物語
さえない子供時代を過ごしているうちに、いつの間にか30歳になってしまったトゥーラは、 両親が経営するギリシャ料理店のウエイトレスをしている生活を送っていた。
ギリシャの伝統を執拗に守ろうとする両親と、 多くの親戚の人々に囲まれた生活を送っていたが、 ある日、レストランにやってきた背の高いハンサムな男をひとめ見て、 「自分の人生を変えられるのは自分自身だけ」と気付く。
大学でコンピュータの講習を受けると同時に、野暮ったい眼鏡はコンタクトレンズに変え、 ダイエットして、ファッションも髪型も一変。 そして、叔母の経営する旅行代理店に就職を果たすことができた。
そんな努力を周りは見逃すわけがなく、 レストランにやって来た時はトゥーラのことなど目にもとめなかった男 イアンが、今度は自分の方から彼女を意識してくれたのだった。。。

■出演者
これが実話を基にしていると言うので、 この映画で描かれているギリシャ人の個性は本物なんでしょう。
と言うのも、常に陽気でうるさくて純粋で、 それでいて頑固。アメリカと言うコミュニティにいながら、 独自の世界観を持っているようです。
それは、住んでいる家もそうですし、ギリシャ人同士でしか結婚を認めないなど、 なかなかユニークなものです。特に、頑固親父の『全ての言葉は、 ギリシャ語が語源である』と言う口癖ですね。これが面白い。 初めはその口癖にしつこさすら感じていたのに、 それ最後の感動を呼び起こすスピーチの伏線だったとわかると、 なんだかとても幸せになれます。
自分がギリシャ人なら、ギリシャ人系の“T・ハンクス”の妻のように、 1人芝居をしている“ニア・ヴァルダロス”に惚れ込む気持ちがわかりますね。

←←あら的映画論に戻る


【ロード・トゥ・パーディション】 −−ROAD TO PERDITION−−
2002(犯罪/ドラマ)
監督:サム・メンデス
製作:サム・メンデス、ディーン・ザナック、リチャード・D・ザナック
製作総指揮:ジョーン・ブラッドショー
原作:マックス・アラン・コリンズ、リチャード・ピアース・レイナー
脚本:デヴィッド・セルフ
出演:
●トム・ハンクス
マイケル・サリヴァン(ルーニーと親子のような関係)
○ポール・ニューマン
ジョン・ルーニー(町を仕切るアイルランド系ギャングのボス)
ジュード・ロウ
マグワイア(死体を専門にとる写真家で一流の殺し屋)
○タイラー・ホークリン
マイケル・サリヴァン・Jr.(父親の秘密を知ってしまうマイケルの長男)
○ダニエル・クレイグ
コナー・ルーニー(ジョンの真の息子だがマイケルのことを苦く思っている)
○スタンリー・トゥッチ
フランク・ニッティ(シカゴを牛耳るギャングのボス)
○ジェニファー・ジェイソン・リー
アニー・サリヴァン(マイケルの妻)
○リーアム・エイケン
ピーター・サリヴァン(マイケルの次男)

アカデミー賞:○助演男優賞(ポール・ニューマン)、○作曲賞、○美術賞、○音響効果賞、○音響賞、●撮影賞
ゴールデン・グローブ:○助演男優賞(ポール・ニューマン)

■全体の感想
父親の存在を、男の視点で描いている映画です。
親子愛の理想像を、単純に描いている訳ではないため、 共感できるものとそうでないものがありますが、 最終的には父親とは子供を守りぬくために、色々努力して生きているんだと考えさせられました。
ただ、20世紀前半のアメリカが舞台で、かつ主人公はギャングということで、 ネタは昔からあり、演出も雨の中だったり、マシンガンの乱れうちだったり、 あまり真新しいものはありませんでした。 しかし、子供の視点から描くシーンが多く、無駄に殺戮せずに、親子の絆を深めることに重点を置いていたので、 淡白にならずに済んだと思います。
そして、 男の親子の関係は、ある一線を乗り越えると、涙は出ないで決意に変わるというのを、 いろんな角度から見ることができて、それだけでも収穫だと思います。

■物語
1931年のイリノイ州ロックアイランド。
アイルランド系マフィアのボスであるジョン・ルーニーの片腕として、 マイケル・サリヴァンは働いていた。2人の親子の関係のように深い絆で結ばれていた。
しかし、12歳の長男が父親の殺しの現場を目撃したことから、組織内の抗争に巻き込まれ、 ルーニーの真の息子に、妻と次男の命を奪われてしまう。
生き残った父と息子は、復讐と救済を求めてシカゴに旅立つが、 そこには、既にルーニー親子がいたのだった。。。

■出演者
主演の物語を引っ張っていく二人は、 さすがに文句なしの存在感でした。 特に“ポール”演じるジョン・ルーニーと、“トム”演じるマイケルが2人でピアノを弾くシーンは、 かなりの名シーンです。
ただ、あまりに期待通りというか無難な演技過ぎて物足りないかもしれませんね。 後は、髭の生えたギャングというのも若干違和感がありました。
親子愛を題材にしたものなので、人間性を失わないようにしているのは 分かりますが、冷酷さがいまいち伝わらないんです。
そこが、逆に親子愛を強調する演出の邪魔になってしまったのかもしれませんね。

■おまけ
パーディションとは、マイケルが息子と向かう叔母の住む町だが、 地獄という意味もあるんです。
その伏線が。。。

←←あら的映画論に戻る


【トイ・ストーリー2】 −−TOY STORY 2−−
1999(ファミリー/アドベンチャー/コメディ)
監督:ジョン・ラセッター
製作:ヘレン・プロトキン、カレン・ロバート・ジャクソン
脚本:アンドリュー・スタントン、リタ・シャオ、ダグ・チャンバーリン、クリス・ウェッブ
出演:
●トム・ハンクス
ウッディ(アンディお気に入りのカウボーイの人形)
○ティム・アレン
バズ・ライトイヤー(地球の平和を守るおもちゃでウッディの親友)
○ジョーン・キューザック
ジェシー(博物館入りを喜んでいるカウガールの人形)
○ウェイン・ナイト
アル(オモチャ屋の親父)
○ケルシー・グラマー
プロスペクター(おじいちゃんカウボーイの人形)
○ドン・リックルズ
ポテト・ヘッド(ウッディの仲間)
○アニー・ポッツ
ボー・ピープ(羊飼いの少女)
○ウォーレス・ショーン
レックス(ウッディの仲間の恐竜のおもちゃ)
○ジョン・ラッツェンバーガー
ハム(ウッディの仲間のブタの貯金箱)
○ジム・ヴァーニー
スリンキー・ドッグ(ウッディの仲間の犬のおもちゃ)
○ジョン・モリス
アンディ(ウッディのご主人様)
○ローリー・メトカーフ
(アンディの母)
○エステル・ハリス
ミセス・ポテト・ヘッド(ポテト・ヘッドの相方)
○ジョナサン・ハリス
おもちゃの掃除屋

アカデミー賞:○主題歌賞
ゴールデン・グローブ:●作品賞、○歌曲賞

■全体の感想
個人的には、前作「トイ・ストーリー」よりも楽しめました。
というのも、キャラクターの幅が広がりましたし、 なんだか表現力もバージョンアップしてますね。
というのも、私たちの日常に近い世界に顔を出しているので、 人間の実写と合わせてもおかしくないぐらい、違和感がありません。
前作は、アニメならではの演出があったり、とかくフルCGということが重要視されていましたが、 近作はドラマとしての質も向上しているということです。
実際の実写と組み合わせれば、楽というか人間社会に違和感なく存在させることは出来るでしょうが、 そこをフルCGにしていることに意味があるのでしょうね。
特に前作の狭い世界ではなく、広い世界に出てからは、 中々面白いですね。車が行きかう道路を渡るシーンや、 おもちゃ屋での展開などは、確かにおもちゃが出歩くとそんな感じだろうなって感じです。
日本のアニメのように難しくなく、かつアニメ世界の何でもありではないリアルさというか大げさな演出もなく、 大人でも楽しめる上質な作品ですね。もちろん、人形たちのキャラの幅を持たせるために「トイ・ストーリー」は見ておきましょうね。

■物語
実はおもちゃコレクターの中で超プレミア人形だったウッディが、 悪徳おもちゃ商のアルに盗まれる。
アルの部屋でウッディを待っていたのは、かつて、 ウッディが大人気だったときのカウボーイおもちゃの仲間のジェシーと プロスペクターだった。
これまでずっと暗い倉庫に閉じこめられていたジェシーとプロスペクターは、 ウッディが揃えば東京のおもちゃ博物館へ行けることから、 ウッディを見て大喜び。
ウッディも「こどもはいずれ大人になって、おもちゃは捨てられる」という プロスペクターの言葉に、 東京行きを決意する。
一方、バズたちは、ウッディを助け出すために危険を顧みずアルを探して外の世界へ飛び出すのだった。。。

■出演者
“T・ハンクス”は近年の無難で安心できる演技と違って、 昔のコメディタッチの弾んだ声を聞かせてくれます。
実は吹き替え版の唐沢寿明のイメージが強くて、 なんともコメントしにくいんですが、 少なくとも、一昔前のやわらかい自由な彼のイメージの声でした。


←←あら的映画論に戻る


【グリーンマイル】 −−THE GREEN MILE−−
1999(ドラマ)
監督:フランク・ダラボン
製作:デヴィッド・ヴァルデス、フランク・ダラボン
原作:スティーヴン・キング
脚本:フランク・ダラボン
出演:
●トム・ハンクス
ポール・エッジコム(死刑囚舎房の看守主任)
○デヴィッド・モース
ブルータス(死刑囚舎房の副主任)
○ボニー・ハント
ジャニス(ポールの妻)
○マイケル・クラーク・ダンカン
ジョン・コフィー(無垢な巨漢の囚人)
○ジェームズ・クロムウェル
ウォールデン・ムーアズ(刑務所の所長)
○マイケル・ジェッター
エドワード(ねずみを飼いならした囚人)
○グレアム・グリーン
ビターバック(ネイティブ・アメリカンの囚人)
○ダグ・ハッチソン
パーシー(州知事の義理の甥にあたる新人看守)
○サム・ロックウェル
ワイルド・ビル(双子の少女を殺した凶悪犯)
○バリー・ペッパー
ディーン(常勤の看守)
○ジェフリー・デマン
ハリー(常勤の看守)
○パトリシア・クラークソン
メリンダ・ムーアズ(脳腫瘍を患ったウォールデンの妻)

アカデミー賞:○作品賞、○助演男優賞(マイケル・クラーク・ダンカン)、○脚色賞、○音響賞
ゴールデン・グローブ:○助演男優賞(マイケル・クラーク・ダンカン)

■全体の感想
ショーシャンクの空に」とは違う 感動というか、人間の命の尊さを感じることのできる作品です。
同じ“S・キング”原作で監督も同じ作品でも、軌跡の力に頼った分だけ、 インパクトに欠けるものの、3時間以上を一気に見せる演出はさすがです。
ただ、この映画を単純な感動作品とは思いませんし、ファンタジーとも思いません。 かといって、ドラマとして捉えた場合には現実からかけ離れているし、なんとも不思議なポジションですね。 最初、人の命の尊さを伝えるには、理不尽な死を見せたり、目を背けたくなるようなシーンを織り込んで、 あまりに残酷なやり方だと思いました。
しかし、何度か見るうちにコフィーの不思議な力や、 死刑執行を担当する看守との人間関係や、ポールの人生をみると、 人の死へのやり切れなさと、生きることとはどういうことかを考えさせられました。

■物語
1935年のコールド・マウンテン刑務所に、 双子の少女を殺した罪で、ポールの元へ送られて来たジョン・コーフィは、
いかつい外見とは裏腹に、臆病で子供のように純粋な心を持っていた。
更に彼は不思議な力でポールの尿道炎を治してみせたのだ。 まるで神様の贈り物のようなこの男が、本当に罪を犯したのか?疑問にかられるポールと、 仲間の看守たち。
やがて真実を知った彼らは、自分自身の果たすべき義務と、 人間としてなすべき正しさのあいだで、激しい葛藤を強いられることになる。

■出演者
出演者は豪華ですね。
“T・ハンクス”はもちろんのこと、“D・モース”や“B・ペッパー”に囲まれて、 “J・クロムウェル”が所長役です。更に凶悪犯役に“S・ロックウェル”兄貴がいたりして、 それだけでも楽しめすね。
そんななか“T・ハンクス”は、正義感の強い看守主任を演じ、 それら出演陣をまとめている余裕の演技です。安心感というか、 落ち着いて物語を楽しめるのも、彼の力ではないでしょうか。
そんな彼に、誰もが『コフィーを救えるのはあなただけです!』と、 願いながら見ることでしょう。

■おまけ
『グリーンマイル』の豪華キャストの一員として、 素晴らしい演技を見せるネズミのミスター・ジングルズ。
ほとんどCGによって加工されているものだと思っていましたが、 なんと99%のシーンが実物のネズミによって演じられたものになっているそうです。
驚きです。

←←あら的映画論に戻る


【プライベート・ライアン】 −−SAVING PRIVATE RYAN−−
1998(戦争/ドラマ)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:スティーヴン・スピルバーグ、イアン・ブライス、マーク・ゴードン、ゲイリー・レヴィンソン
脚本:ロバート・ロダット、フランク・ダラボン
出演:
●トム・ハンクス
ミラー大尉(ライアン救出部隊の長)
マット・デイモン
ジェームズ・ライアン二等兵(3人の兄を無くし母の為に帰還を許された兵士)
○トム・サイズモア
ホーバス軍曹(ライアン救出を指示)
○エドワード・バーンズ
ライベン二等兵(ミラーとぶつかり合う)
○バリー・ペッパー
ジャクソン二等兵(銃の名手)
○ヴィン・ディーセル
カパーゾ二等兵(子供を助けようとして...)
○ジョバンニ・リビージ
ウェイド衛生兵(ドイツ兵に腹を...)
○ジェレミー・デイビズ
ティモシー・アパム伍長(通訳として派遣されるが...)

アカデミー賞:○作品賞、○主演男優賞(トム・ハンクス)、●監督賞、○脚本賞、 ○音楽賞、○美術賞、○メイクアップ賞、●撮影賞、●音響効果賞、●音響賞、●編集賞
NY批評家協会賞:●作品賞
LA批評家協会賞:●作品賞、●監督賞、●撮影賞
ゴールデン・グローブ:●作品賞、○男優賞(トム・ハンクス)、●監督賞、○脚本賞、○音楽賞

■全体の感想
圧倒的な戦闘の描写を目の当たりにして、誰もが目をそむけようとするが、 逆に目が離せなくなってしまうような、冒頭のオハマビーチのシーンは、 人間のもろさと汚らしさをリアルに映像化して、 それだけで胸がいっぱいになってしまいます。
これから後2時間以上あるんだ〜と、精神的にやられます。
母国に愛する人を残してきた男達の束の間のドラマを見せられた後、 船のゲートが上げられた途端、ヒュンヒュンって、ボロボロになっていくんですよ。
内臓を出して母を呼ぶ男や、自分の腕を持ってさまよう男等、 そして一番リアルなのが、『うわーやられるー』って言って、やられるのではなく、 びっくりするほど人間があっさり壊れて、良くある銃撃戦の中を走りぬけるアクション映画がお笑いになっちゃいます。
とにかく、話しの中心はライアン救出ですが、それよりも、最初と最後の戦闘シーンだけが頭に焼き付く映画です。
スピルバーグとしては、「太陽の帝国」 「シンドラーのリスト」 に続く第二次大戦の映画ですが、 それまでは、戦争を背景としたドラマでしたが、「プライベート・ライアン」は、 戦争の中枢を描いており、その中の人間の愚かさと汚らしさをドラマ化したものです。
想像してはいましたが、あまりにリアルで「ハンバーガー・ヒル」や「プラトーン」が、 同じ戦争映画でも、リアルに感じなくなってしまうほどでした。

■物語
1944年6月。連合軍によるフランス・ノルマンディ上陸作戦は成功に終わったものの、 激戦に次ぐ激戦は多くの死傷者を出していた。
そんな中、オマハビーチでの熾烈な攻防を生き延びたジョン・ミラー大尉に新たな命令が下された。
ひとりの落下傘兵を戦場から救出せよ。その兵士、ジェームズ・ライアン二等兵には3人の兄がいるが、 この一週間の間に全員が死亡。兄弟全てを戦死させる訳には行かないという軍上層部はひとり残されたライアンを なんとしてでも故国へ帰還させようと考えたのだ。
ミラーは中隊から7人の兵士を選び出し、 生死も定かでないライアン二等兵を探すために戦場へと出発するのであった。。。

■出演者
一人の男を救うために何人もの男の命が失われるという、 上層部の矛盾に対して、否応にも士気が低下してる部隊を率いるミラー大尉のセリフで、 『戦争において、気が進む作戦など無い。やらなければならないのだ』というものがありました。
その言葉に象徴されるように、上層部と現場の狭間に苦悩する戦場の男達をリアルに演じることによって、 あっさりと死んでしまう男達が、妙な脱力感と同時に、強烈な映像となります。
戦争中はほとんどがそうであっただろう、人としての矛盾をリアルに捕らえて、 本音でいきることが許されない厳しさの中で、 最後のミラーがライアンに対して『無駄にするな、しっかり生きろ』と言い放ったんですが、 本当の現場にいないと、ライアンに対してかけられない言葉であって、重みのある言葉でした。

この映画に限っては、“T・ハンクス”の存在感が強すぎて、 他の出演者も豪華なわりにインパクトに欠けている気がします。
彼の指揮官としての力もそうですが、精神的な支えになっている分、 見たいる私たちも彼を頼りに物語を進めていきます。
その求心力たるやさすがですが、もう少し回りも目立って欲しかったですね。
“T・ハンクス”もこういった役が多すぎるので、脇にまわった時に 主演を食ってしまいそうで怖いですね。

←←あら的映画論に戻る


【アポロ13】 −−APOLLO 13−−
1995(ドラマ/SF)
監督:ロン・ハワード
製作:ブライアン・グレイザー
製作総指揮:トッド・ハロウェル
原作:ジム・ラヴェル、ジェフリー・クルーガー
脚本:ウィリアム・ブロイルズ・Jr、アル・ライナート、ジョン・セイルズ、エリック・ロス
出演:
●トム・ハンクス
ジム・A・ラベル(アポロ13号の船長)
○ケヴィン・ベーコン
ジャック・L・スワイガート(急遽ケンの代わりとなったアポロ13号の乗組員)
○ゲイリー・シニーズ
ケン・マッティングリー(メディカルチェックで風疹の可能性がありクルーから漏れた。)
○ビル・パクストン
フレッド・W・ヘイズ(アポロ13号の乗組員)
○エド・ハリス
ジーン・クランツ(NASAの指令センターの責任者)
○キャスリーン・クインラン
マリリン・ラベル(ジムの妻)
○ローレン・ディーン
ジョン・アーサー
○トレイシー・ライナー
メアリー・ヘイズ

アカデミー賞:○作品賞、○助演男優賞(エド・ハリス)、○助演女優賞(キャスリーン・クインラン)、 ●音響賞、●編集賞、○脚色賞、○音楽賞、○美術賞、○視覚効果賞
ゴールデン・グローブ:○作品賞、○助演男優賞(エド・ハリス)、 ○助演女優賞(キャスリーン・クインラン)、○監督賞

■全体の感想
実際に起こった話である上に、登場している乗組員の3人うち2人をまだ健在という 脚色のしようがない、過去のSFにはないとてもリアルな映画です。
なので、実際の事故を絡めたシーン以外で何とか脚色しようとがんばっています。 しかし、ラスト30分のトラブル発生から無事帰還のシーンまでが一番の見所であって、 それまではいくらドラマチックな話を盛り込んでも、中だるみしている感が否めません。
そのためか、アポロ内の密室での緊迫感や地上との交信の緊張感は、 ものすごい伝わって見ごたえがあったものの、ドラマ性が薄いためか見終わった後の インパクトに欠けてしまっています。どうせ、アポロ内での出来事しか印象に残らないのであれば、 もっと長い時間そのシーンに割けば良かったのにと思ってしまいました。
後はノンフィクションなだけにラストを知っているというのもしょうがないのですが、 もっと奇想天外な予想もできない脚色をして欲しかったものです。史実を曲げるのは難しいですけどね。

■物語
ベテラン宇宙飛行士のジムは14号に乗る予定だったが、 計画自体が政治家や国民から飽きられて来ていた。 13号のクルーが病気になり、急遽ジムのチームが13号を任される。
だが着陸船操縦士ケンは風疹の疑いで降板させられ、 ジムとフレッドは断腸の思いで代替要員のジャックを受入れる。 そして70年4月11日、アポロ13号は出発した。 ジムたちは恒例のテレビ中継にサービス満点で出演するが、 全国ネットがどれも彼らを無視しているとは知る由もなかった。
中継の直後、ジャックが酸素タンクの攪拌スイッチを押すと、突然爆発が起こった。。。

■出演者
“T・ハンクス”の無難な演技は、常に悲壮感の漂う表情で、 周りの緊張感を搾り出している感じでさすがです。
そんな全体の雰囲気を作りあげる俳優には、やはり“K・ベーコン”のような いい意味で雰囲気を壊す俳優がぴったりでしょうね。 この2人のバランスが、アポロ内の緊張感の起伏を作って、 ラスト30分を一気に駆け抜けてくれます。
そして、そのアポロ内の絶望的ながらも前向きに進んでいく気持ちを引っ張っているのが、 NASAコントロールセンターのチーフを努める“エド・ハリス”です。 彼がいなければ、アポロ同様見ている私たちも最後まで連れてってくれなかったでしょうね。
そういう意味で、もっとこの3人の絡みを見たかった気がします。

←←あら的映画論に戻る


【トイ・ストーリー】 −−TOY STORY−−
1995(アドベンチャー/ファミリー/コメディ)
監督:ジョン・ラセッター
製作:ラルフ・グッジェンハイム、ボニー・アーノルド
製作総指揮:エドウィン・キャットマル、スティーヴン・ジョブス
原案:ジョン・ラセッター、アンドリュー・スタントン、ピーター・ドクター
脚本:ジョス・ウェドン、アンドリュー・スタントン、ジョエル・コーヘン、アレック・ソコロウ
美術監督:ラルフ・エグルストン
出演:
●トム・ハンクス
ウッディ(アンディのお気に入りのカウボーイの人形)
○ティム・アレン
バズ・ライトイヤー(ウッディに代わってアンディのお気に入りになったSF人形)
○ドン・リックルズ
ポテト・ヘッド(ウッディの仲間)
○アニー・ポッツ
ボー・ピープ(羊飼いの少女)
○ウォーレス・ショーン
レックス(ウッディの仲間の恐竜のおもちゃ)
○ジョン・ラッツェンバーガー
ハム(ウッディの仲間のブタの貯金箱)
○ジム・ヴァーニー
スリンキー・ドッグ(ウッディの仲間の犬のおもちゃ)
○ジョン・モリス
アンディ(ウッディのご主人様)
○ローリー・メトカーフ
(アンディの母)
○エリック・フォン・デットン
シド(隣の家のおもちゃを壊す悪い子供)

アカデミー賞:○脚本賞、○歌曲賞、○音楽賞
LA批評家協会賞:●アニメーション賞
ゴールデン・グローブ:○作品賞、○歌曲賞

■全体の感想
この映画の意義は、世界初の長編コンピュータ3Dアニメーションというだけではなく、 昔からある物語や、アメコミなどを単純に映画化したというのではない、 物語のオリジナリティーにあると思います。
ピクサー社の技術もそうですが、脚本賞にノミネートされるぐらいの映画の幅が物語っていますね。
狭い世界の物語ではありますが、 身近な世界である分、大人の私たちが忘れていた部分を振り返られてくれるには、 十分な包容力のある映画です。
おもちゃキャラが多いので、ディズニーマニアにはたまらないようですが、 個人的にはシドが分解して作ったかわいそうなおもちゃの中の、 赤ちゃんの顔がついている蜘蛛のおもちゃのインパクトがNO.1でした。 あれは、子供には怖いでしょう。。。

■物語
カウボーイ人形のウッディはアンディ少年の大のお気に入り。 だがそれも誕生日プレゼントでアクション人形バズ・ライトイヤーを手にするまでの事だった。
NO.1の座を奪われたウッディは何とかバズをこらしめようとするが、 バズはバズで自分が本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいる有り様。 そんな二人がふとしたいざこざから外の世界に飛び出してしまう。
なんとか我が家へ帰還しようとする二人だが、 なんとアンディの隣に住む悪ガキのシドに捕まってしまった。。。

■出演者
すみません。吹き替えで見てたもので、たいしたコメントはできませんので、 キャラクターについて感想を言いたいと思います。
主人公は調子になりながらも自分の古めのキャラを自覚している って所が好感が持てて、いきなり思い入れができました。
人間界にもいますよ。いきなり転校生に持っていかれる中心人物が、 だから、物語自体は日常的な学園ものとしても、 成り立つものですよね。
なおさら感情移入がしやすくて、10年以上前の映画であっても、 ファンがずっといるのだと思います。 こういうのはディズニーの力ではありますが、 こんなに身近なキャラは今までいませんでした。人間じゃないのにね。

←←あら的映画論に戻る


【フォレスト・ガンプ/一期一会】 −−FORREST GUMP−−
1994(ドラマ)
監督:ロバート・ゼメキス
製作:ウェンディ・フィネルマン、スティーヴ・ティッシュ、スティーヴ・スターキー
原作:ウィンストン・グルーム
脚本:エリック・ロス
出演:
●トム・ハンクス
フォレスト・ガンプ(知恵遅れだが足の速さと誠実さは誰にも負けない青年)
○サリー・フィールド
(フォレストの母親)
○ロビン・ライト・ペン
ジェニー・カラン(フォレストが一途に想う女性)
○ゲイリー・シニーズ
ダン・テイラー(ベトナム戦争で足を失った中尉)
○ミケルティ・ウィリアムソン
ベンジャミン・“ババ”・ブルー(陸軍で友人となる黒人青年)
○マイケル・コナー・ハンフリーズ
フォレスト・ガンプ(少年時代のフォレスト)
○ハンナ・R・ホール
ジェニー・カラン(少女時代のジェニー)
○ハーレイ・ジョエル・オスメント
(ガンプの息子)
○レベッカ・ウィリアムズ
(公園のベンチの看護婦)
○サム・アンダーソン
(トムの入学を拒否していた校長先生)

アカデミー賞:●作品賞、●主演男優賞(トム・ハンクス)、○助演男優賞(ゲイリー・シニーズ)、●監督賞、●脚色賞、●特殊視覚効果賞、●編集賞、 ○撮影賞、○作曲賞、○美術(監督)賞、○美術(装置)賞、○メイクアップ賞、音響効果編集賞、録音賞

ゴールデン・グローブ:●作品賞、●男優賞(トム・ハンクス)、○助演男優賞(ゲイリー・シニーズ)、○助演女優賞(ロビン・ライト=ペン)、●監督賞○脚本賞、○音楽賞

■全体の感想
原作を読んでいたのですが、淡々と凄い展開になっていくこの物語を、 どのように映画化するのか期待して見ました。
すると、思っていた通りの演出で、淡々とマイペースで凄いことをしていく ガンプの姿を通して、人間の弱さや強さを思い知らされる感じがします。
ガンプの周りはいかに醜く無駄な価値観にこだわっていたのか、と思い知らされるわけですが、 その繰り返しによって、彼の純粋な心を強調していくのです。 感動的なシーンを盛り込むのではなく、それらの積み重ねで、 最後になんともいえない感動というか人としての成長のようなものを感じられる映画です。
しかし、なんだかしっくりこないことがありますよね。 それは、私たち日本人は、このアメリカの懐古的な物語には、 さほど思い入れができないということです。ガンプの人間としての純粋さには共感できますが、 時代背景を余り理解していない分、表面的な感動しか味わえてない気がします。 アメリカ人はおそらく自分たちの歩んできた道と照らし合わせて、 懐かしみながら見るんでしょうね。
そう考えると、アメリカ人のためのアメリカの映画であって、 日本人には知りえない深さがあるんだと思います。 エルビスに始まり、ケネディー、ニクソン、ジョン・レノンなどはわかりますが、 ベトナム戦争とそれに続く反戦デモ、 ウォーターゲート事件を目撃したり、スマイルマークを考案したり他にも色々ありますが、 いまいちピンと来ません。
改めて、洋画は好きでも純粋な日本人なんだな〜と思っちゃいました。

■物語
人より少し頭は弱いけど、ピュアな心の持ち主フォレスト・ガンプが アメリカ現代史の重要な事件に係わりながら、波乱に富んだ人生を駆け抜ける。 大学ではアメリカン・フットボールの選手となり、ベトナム戦争では、 傷ついた仲間を助けて勲章を貰う。戦争で亡くした親友の遺志を継いで始めたエビ漁でも大成功。 何をやってもうまくいく人生だが、唯一ガンプを悩ませるのは、幼なじみのジェニーだった。 初めて学校へ行った日のスクールバスで、隣に座らせてもらって以来、 ガンプはずっとジェニーを愛し続ける。 しかし、成長するにしたがってガンプとジェニーは別々の人生を歩むようになっていく。。。。

■出演者
さすがにアカデミー賞を取る演技は間違いありませんでした。
アメリカの懐古的な物語に共感できなくても、 純粋なガンプの心は、誰もが理解できるでしょう。ただ、彼の純粋さは彼一人の演技で 持っているのではなく、如何にして周りの人間が変わっていくかによって より強調されている感じがします。
特にガンプと対照的な生涯を送っていたジェニーの退廃的な姿は、 アメリカの暗部であり、ガンプを飲み込んでしまいそうになりますが、 逆にガンプの彼女への一途な姿が光を差し込んでいて、前向きな姿勢になっていきます。
そんな隙のない安定した“T・ハンクス”の演技だからこそ、 芯の通ったジェニーへの愛を安心して見ることができるのではないでしょうか。
ガンプから、完全な純粋な心を取ってしまうと、根本的に物語が崩れてしまいますからね。

←←あら的映画論に戻る


【フィラデルフィア】 −−PHILADELPHIA−−
1993(ドラマ)
監督:ジョナサン・デミ
製作:エドワード・サクソン、ジョナサン・デミ
製作総指揮:ゲイリー・ゴーツマン、ケネス・ウット、ロン・ボズマン
脚本:ロン・ナイスワーナー
出演:
●トム・ハンクス
アンドリュー・ベケット(エイズのため事務所を解雇された腕利きの若手弁護士)
○デンゼル・ワシントン
ジョー・ミラー(アンドリューを敬遠していたが弁護する事になった弁護士)
○ジェイソン・ロバーズ
チャールズ・ホイーラー(法律事務所の会長)
○メアリー・スティーンバージェン
ベリンダ・コーニン
○アントニオ・バンデラス
ミゲル(アンドリューの恋人)
○ジョアン・ウッドワード
サラ・ベケット(アンドリューの母)

アカデミー賞2部門受賞:●主演男優賞(トム・ハンクス)、○脚本賞、○メイクアップ賞、●主題歌賞(ブルース・スプリングスティーン)

ベルリン国際映画祭:●男優賞(トム・ハンクス)
ゴールデン・グローブ:●男優賞(トム・ハンクス)、○脚本賞、●歌曲賞(ブルース・スプリングスティーン)

■全体の感想
冒頭の平和なフィラデルフィアの映像からは創造できない、 人間関係の複雑さやもろさが描かれて、偏見がどこにでもあるのだと思い知らされました。 身近にエイズ患者はいませんし、ゲイも見当たりません。 だからなおさら、身近な人がそうだったら、自分はどうなるのか考えます。
そんな感じで、この映画は問題提起がハッキリしていて、 見終わった後の爽快感というよりも、考えさせられることの多い映画ですね。
法廷のシーンは案外淡々として、デンゼルの心の葛藤とは裏腹に、 大きな感動はありませんが、これくらいの方が、押し付けがましく、 思いテーマも見ている私たちに考えさせてくれる余裕を与えてくれています。
気楽に見ることができない代わりに、出演者の演技と自分の生き方をじっくり考えてみる時間を与えてくれる貴重な映画です。

■物語
アンドリューはフィラデルフィアで最高の法律事務所で、企業訴訟を専門に扱う若手で最も将来を嘱望されている弁護士だった。
しかし、彼はホモセでありエイズに感染していたのである。 そんな彼は、事務所の将来がかかっている大規模な著作権がらみの訴訟を任される。
訴訟の当日、病状が悪化したため病院にいたアンドリューは、 自分が前日にディスクに置いた告訴状がなくなったとの連絡を受ける。コンピューターからもデータが消えているという。 法律事務所はパニックに陥るが、告訴状は裁判の直前に発見された。 しかし、実際は、告訴状の紛失は、アンドリューを解雇するために仕組んだ罠だったのだ。
そのことを理解したアンドリューは法律事務所を相手取り、不当解雇の裁判を起こす決意を固める。
ホモセクシャルとエイズに対する偏見、ホイーラーへの畏れから誰も弁護を引き受けない。
最後の頼みとして、以前法廷で争ったことがある黒人弁護士ジョー・ミラーも、 初めはアンドリューがホモセクシャルでエイズであることを知ると弁護を断るが、 差別に耐えながらひとりで訴訟準備をしているのをみて、 アンドリューの弁護をする決意をするのだった。。。

■出演者
過剰気味な“T・ハンクス”の演技と、泥臭い“A・バンデラス”の初々しさがたまらない作品です。
2人のダンスは「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」での、 ブラピとの絡みのような直接的なものはないものの、 愛の形が様々であることを濃く見せてくれます。
病的な表情や雰囲気は誰にでもできるかもしれませんが、 同性愛の形を上手く演じているあたりが、 共感はできないものの、さすがと思います。


←←あら的映画論に戻る


【プリティ・リーグ】 −−A LEAGUE OF THEIR OWN−−
1992(ドラマ/スポーツ)
監督:ペニー・マーシャル
製作:ロバート・グリーンハット、エリオット・アボット
製作総指揮:ペニー・マーシャル
原作:キム・ウィルソン、ケリー・キャンディール
脚本:ローウェル・ガンツ、ババルー・マンデル
出演:
●トム・ハンクス
ジミー・ドーガン(「ロックフォード・ピーチズ」の監督)
○ジーナ・デイヴィス
ドーティ(オレゴンの片田舎のソフトボールのスター)
○マドンナ
メイ(ダンサー上がりのピーチズのメンバー)
○ロリ・ペティ
キット(おまけ扱いされるのに不満を持つドーティの妹で)
○ジョン・ロヴィッツ
(プロ野球のスカウトマン)
○ロージー・オドネル
ドリス(ピーチズのメンバー)
○アン・キューザック
シャーリー(ピーチズのメンバー)
○ビティ・スクラム
エブリン(子連れのピーチズのメンバー)
○ミーガン・カバナー
マーラ(ピーチズの強打者)

■全体の感想
当時のプロ野球に対する娯楽としての扱いを垣間見れて、 なんだか歴史的に貴重な1ページを見ることができたような感じがします。
実話でありながらも、単純なスポ根物ではなく、 彼女たちのドラマもしっかり描かれていて、結構楽しめる作品ですね。
野球のシーンもしっかり描かれていて、 違和感なくスポーツしてるんです。
しかし、何か物足りないと感じるのは、 主人公は誰なの的な、主演が弱いのか助演が強いのか、 いまいち中心人物の印象が分散してしまってるんですよね。
野球なのでしょうがないと分かりながらも、 出演者のエピソードがそれぞれ楽しめることを逆手に取るような感想ですが、 1年で無くなってしまった女子プロ野球のドラマを2時間に押し込めたんだから それも我慢できる範囲でしょう。
いずれにしろ、スポーツ物としても、 ヒューマンドラマとしても十分楽しめる作品です。

■物語
1943年、第二次世界大戦真只中のアメリカ。 プロ野球選手たちも次々と戦場へ駆り出され、 大リーグの運営は危機を迎えていた。
そんな折、オレゴンの片田舎に住むソフトボール・リーグ選手、 ドティとキットの姉妹のところへ、ある日プロ野球のスカウトマンが訪ねてきて、 近く発足する全米女子プロ野球リーグに参加しないかと言う。
夫が出征中のドティは乗り気ではなかったが、キットに強引に説得されて、 2人は本拠地シカゴに乗り込んだ。 全米から集められた千人の中から64名の選手が選ばれ、4つのチームに振り分けられる。 ドティとキットが配属されたのはロックフォード・ピーチズ。
このチームを率いるのは、元大リーグの強打者だがケガで引退、 今は酒びたりのジミー。 最初は女子野球など馬鹿にしていたジミーも、 ドティたちのガッツあふれるプレーで女子大リーグの人気が高まるにつれて、 酒もやめ、真剣にコーチするようになるが。。。

■出演者
出演陣の生き生きした姿がなんとも魅力的です。 主役の姉妹の対決や、マドンナも等身大の演技で違和感なく演技してます。
彼女たちのエピソードをもっと深く知りたいと感じさせるあたりが、 魅力を出している証拠だと思います。
そんな女性陣を率いる、落ちぶれた監督の“T・ハンクス”も、 助演を徹底していて、中心のプロットに時折顔を出す程度で、 終始彼女たちを立てていました。
彼が余りに前面に出てきていたら、本当にバラバラになってしまうところでしたが、 助演に徹したところが、バランスの取れた映画となっていると思います。
彼の正統派を無難にこなす演技よりも、 こういった周りを支える立場の演技を見ると、懐の深さを感じますね。

←←あら的映画論に戻る


【ビッグ】 −−BIG−−
1988(コメディ)
監督:ペニー・マーシャル
製作:ジェームズ・L・ブルックス、ロバート・グリーンハット
原作:B・B・ヒラー、ニール・ヒラー
脚本:ゲイリー・ロス、アン・スピルバーグ
出演:
●トム・ハンクス
ジョッシュ・バスキン(35歳の大人になってしまったジョシュ)
○エリザベス・パーキンス
スーザン(美人でやり手の重役)
○ロバート・ロジア
マクミラン(マクミラン玩具会社の社長)
○ジャレッド・ラシュトン
ビリー(ジョシュの親友)
○ジョン・ハード
ポール・ダヴェンポート(マクミラン玩具会社の第1副社長)
○デヴィッド・モスコー
ジョッシュ・バスキン(子供の頃のジョシュ)

アカデミー賞:○主演男優賞(トム・ハンクス)、○脚本賞
LA批評家協会賞:●男優賞(トム・ハンクス)
ゴールデン・グローブ:●男優賞(トム・ハンクス)

■全体の感想
「ロード・トゥ・パーディション」での“P・ニューマン”とのピアノ連奏とは違う、 “R・ロジア”との足ピアノの連奏はなかなかの名シーンです。
その有名なシーンもそうですが、 大人の体でも子供の心を持っている姿は、 単なる幼稚な行動ではなく、自然な子供のような表情が随所に見られ、 全体的に純粋な大人として描かれているので、 変な違和感がなく見られます。
周りの大人からの目に写る彼の姿が、 私たち誰もが持っていた子供の頃の姿を思い出させてくれもするので、 ありえない話でありながらも、妙に心の葛藤に感情移入ができたりでして、 最後まで楽しめましたね。
こういう自然な肩の凝らない演技での、アカデミー賞ノミネートは、 とても好感が持てます。

■物語
野球とコンピュータが大好きなジョッシュはニュージャージーに住む12歳の少年。
ある日、年に1度の祭りの日に、 どんな願い事もかなえる“ゾルダー"という機械を見つけ、 半信半疑ながらも、日ごろ思っていた「ぼくを大人にして」と願ったところ、 翌朝何と35歳の大人になってしまっったのだ。
変身したジョッシュは友人のビリーに事情を話し何とか納得させ、 ニューヨークヘ出て行き“ゾルダー"の行方が分かるまで待ちつつ、 とりあえず求人広告で捜してマクミラン玩具会社に就職する。
最初は馴れない生活だったが好きなオモチャが仕事の対象なのだから、 遊びながらどんどん新製品のアイディアを出したりして、 すっかり社長のマクミランに気に入られ、大人の道を歩いてゆくのだが。。。

■出演者
これは、紛れもない“T・ハンクス”の代表作で、 演技派とは違う生き生きとした彼の演技は、 見ていて楽しくなってきますよね。
コメディとしての素質はあるとは思えませんが、 独特の存在感が彼の演技をより印象的なものにしている感じです。 見終わった後も、彼の豊かな表情が思い浮かび、 かなり余韻に浸れますね。
“T・ハンクス”もう一度、こういった表情で楽しませてくれる 生き生きとした映画を見せて欲しいですね。

←←あら的映画論に戻る



Copyright (C) 2000 by Takeshi Arayashki. All Rights Reserved