TOPへ

クリスティーナ・リッチ
リッチ 本名:Christina Ricci
生年:1980.2.12
生地:アメリカ/カリフォルニア州サンタモニカ


ゴールデン・グローブ賞
1998年 ○ 主演女優賞 熟れた果実

インディペンデント・スピリット賞
1998年 ○ 主演女優賞 熟れた果実

●受賞、○ノミネート
自分がタイムリーで、子役の頃から知っている数少ない女優です。
今やインディーズの女王、超個性派女優として君臨してますが、 時折見せるあどけない表情が昔を思い出させます。
これからもまわりに流されない独自の世界観を持ち続けて欲しいものです。

関連作品
2005 The White Rose
出演
2004 Adrenalynn
Cursed
The Speed Queen
出演/製作
出演
出演/製作
2003 モンスター
I Love Your Work
Anything Else
出演
出演
出演
2002 ギャザリング
Pumpkin
Miranda
ララミー・プロジェクト
出演
出演/製作
出演
出演
2001 私は「うつ依存症」の女
All Over the Guy
耳に残るは君の歌声
出演/製作
出演
出演
2000 ブレス・ザ・チャイルド
出演
1999 スリーピー・ホロウ
200本のタバコ
ピンク・モーテル
出演
出演
出演
1998 バッファロー'66
ラスベガスをやっつけろ
Ilove ペッカー
熟れた果実
クレイジー・ナッツ 早く起きてよ
出演
出演
出演
出演
出演
1997 アイス・ストーム
出演
1996 誘拐騒動/ニャンタッチャブル
冷たい一瞬(とき)を抱いて
出演
1995 キャスパー
Dearフレンズ
ゴールド・ディガーズ/伝説の秘宝を追え!
出演
出演
出演
1993 アダムス・ファミリー2
セメタリー・クラブ
出演
出演
1991 アダムス・ファミリー
ハード・ウェイ
出演
出演
1990 恋する人魚たち
出演


【私は「うつ依存症」の女】 −−PROZAC NATION−−
2001(ドラマ/伝記)
監督:エーリク・ショルビャルグ
製作:R・ポール・ミラー、ガルト・ニーダーホッファー、ブラッド・ウェストン
製作総指揮:ウィリ・バール、ダニー・ディムボート、アヴィ・ラーナー、トレヴァー・ショート、ジョン・トンプソン、クリスティーナ・リッチ
原作:エリザベス・ワーツェル
脚本:ガルト・ニーダーホッファー、フランク・ディージー、ラリー・グロス
出演:
●クリスティナ・リッチ
エリザベス・“リジー”・ワーツェル(ハーバード大学に通うライターの才能を見出された才女)
○ジェシカ・ラング
サラ・ワーツェル(リジーに過度に期待する母親)
○アン・ヘッシュ
スターリング(リジー担当の精神科医)
○ミシェル・ウィリアムズ
ルビー(リジーのルームメイト)
○ジェイソン・ビッグス
レーフ(リジーがうつになってからの彼氏)
○ジョナサン・リス=マイヤーズ
ノア(リジーの初めての彼氏)
○ルー・リード
ルー・リード(リジーが音楽評で題材にしたロックアーティスト)
○ニコラス・キャンベル
ドナルド(リジーの父親)

■全体の感想
ドラッグ映画ではないため強烈なインパクトはないものの、 じわじわと胸を締めつける不安的な要素の積み重ねは、 最後まで見ている私たちをも苦しめます。
どうにもできないもどかしさと、救われる安堵感をいつの間にか共有していて、 一緒になってもがいて救いの手が欲しくなってきます。
身近な要素で誰にでもなりえるうつ病について、 原題にもなっている製品安定剤に頼ることによって解決する問題ではなく、 人と人の分かり合える関係を大切にすることによってどう乗り越えていくかを 考えさせられる映画です。
見終わった後、周りに心から話し合える仲間がいるのであれば、 大事にしていこうと考えましたね。

■物語
1986年に教育熱心な母のもとで育ったリジーは、 晴れてハーバード大学に入学することになった。
彼女は才能のあるライターとして将来を嘱望されていたが、 母の過度な期待や音信不通の父との関係、 そして以前から悩まされているうつ症状など、 精神的負担を抱えているのだった。 しかし、大学生生活が始まるとルームメイトのルビーと仲良くなり、 ローリング・ストーンズ誌から執筆を依頼されるなど大学生活を順調に送っていた。
そんな中、パーティーでの一度の過ちからルビーとの友情が壊れてしまう。 さらに、父の突然の訪問がそんな彼女に追い討ちを掛ける。 不安定さを増したリジーは次第に情緒不安定に陥っていく。。。

■出演者
冒頭の彼女の裸には虚をつかれましたが、 それまで、そしてこれからの彼女の不安定さを物語る印象深いシーンでした。
そんな体当たり的な演技が随所に見られて、 鬱(うつ)に限らず自分のことが理解されない苦しみというのが伝わりました。
特に母親の期待と父親の裏切りからくる人間不信的な不安定さは、 そのまま友人や学校生活にも広がって、自分自身を責めて、 勝手に自身を追い詰めていく様は、どこまで沈んでいくんだろうと心配になり胸が痛くなりました。
原作者の自伝なだけあって、自己中心的な視点が多いので、 彼女の心情変化というか演技を最後まで堪能できます。

■おまけ1
この映画は原作者である“エリザベス・ワーチェル”の自伝でもあり、 世界中でベストセラーになっていました。
その本の表紙に本人が写っているのですが、“C・リッチ”が演じるのも 一目で納得できました。
幼い頃から美貌と頭脳は人並みはずれたものを持っているとは聞いていましたが、 ハーバードでこの美貌ってのも納得です。

『私は「うつ依存症」の女』(講談社刊)
定価:1800円


■おまけ2
ちなみに原題の『Prozac Nation』は、 坑うつ剤の国という意味ですが、 そのプロザックとは、 アメリカのEli Lilly(イーライ・リリー)社が1986年に開発した 当時最新の抗うつ剤のことです。
現在でもその抗力と副作用の少なさが支持され、実に世界100カ国、 4000万人が服用しているそうです。
プロザックが抗うつ剤の代名詞となっているため、このような原題となっているのです。

←←あら的映画論に戻る


【耳に残るは君の歌声】 −−THE MAN WHO CRIED−−
2001(ドラマ/恋愛)
監督:サリー・ポッター
製作:クリストファー・シェパード
共同製作:シモーナ・ベンザケイン
製作総指揮:ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
脚本:サリー・ポッター
出演:
●クリスティナ・リッチ
スーザン/フィゲレ(父を探しているロシアからのユダヤ人移民)
ジョニー・デップ
チェーザー(舞台では白馬に跨るジプシーの青年)
ケイト・ブランシェット
ローラ(ハリウッドを夢見るブロンドのロシア人ダンサー)
ジョン・タートゥーロ
ダンテ(イタリア人で衝撃的な美声を持つオペラ歌手)
○ハリー・ディーン・スタントン
フェリックス
○オレグ・ヤンコフスキー
(父)
○クローディア・ランダー=デューク
幼少のフィゲレ

■全体の感想
目と目で語り合う演出の場合、俳優陣の演技がその映画の質を決定付けます。
この映画はまさに俳優陣の演技が物をいう映画です。 テンポを無視して、物語のコアとなる自分の声を探す旅を、 様々な欲望にもまれながら成し遂げる様を、じっくりと描いています。
声にならない感情ではなく、声にすることができないといった感じで、 ひたすら目で訴えているため、歌声にした時の感情がより鮮明に映し出されます。
ジプシーやユダヤの迫害もしっかりと描かれていますが、さほど強く訴えるわけではないため、 背景が解らなくても4人の絡みを十分堪能できるのではないでしょうか。
また題材がオペラ絡みであるため、その世界に興味のある人は、 音楽も堪能できますが、それ以外の人は中だるみ間は否めないと思います。

■物語
1927年、ロシア。貧しい村に住むユダヤの少女フィゲレは、母を亡くし父と祖母と暮らしていたが、 父はゆくゆくは娘を呼び寄せると胸に誓いひとり渡米を決意する。
しかし、やがて戦火の荒波の中フィゲレは、1人イギリスへと流れ着き、 スーザンと名付けられキリスト教の家庭に預けられる。
言葉が通じず孤立するスージーはある日、ジプシーの一団を目にしたとき、 その口から美しい歌声を発した。
10年後、成長したスージーは父を探す旅に出る。
スージーは旅費を稼ぐためパリでコーラス・ガールとして働くことになり、 おしゃべりなローラと出会い同居することになる。。。

■出演者
今迄で一番“C・リッチ”の大きな目が生かされた映画でしょう。
あの大きな目で訴えられた相手は、そこから愛と非難と信頼といった 全ての感情が突き刺さっているようでした。
“C・ブランシェット”とは、対比的なキャラであるため、 何を感じ取ったかを思わず口に出してしまっていたし、 “J・タトゥーロ”に至っては、あまりの非難の目に、 逆上してしまう様は、強烈なメッセージでした。
そして、静かながらも、強烈な“J・デップ”との絡みは、 何も言わずとも、愛する人と肌の温もりを交わすことの喜びが、 深く伝わってきました。
この映画を通して、彼女の演技派としての地位を確立させると共に、 誰にも負けない存在感を今後も持ち続けてくれると確信しました。

←←あら的映画論に戻る


【スリーピー・ホロウ】 −−SLEEPY HOLLOW−−
1999(ホラー/サスペンス)
監督:ティム・バートン
製作:アーノルド・コペルソン
製作総指揮:ジョン・デイリー、デレク・ギブソン
脚本:アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
出演:
ジョニー・デップ
イガボット・クライン(NY市警捜査官)
●クリステーィナ・リッチ
カトリーナ・アン・ヴァン・タッセル(大地主の娘)
○ミランダ・リチャードソン
レディー・ヴァン・タッセル(大地主の内縁の妻)
○マイケル・ガンボン
バルタス・ヴァン・タッセル(大地主)
○キャスパー・ヴァン・ディーン
ブロム・ヴァン・ブラント(カトリーナの恋人)

アカデミー賞:●美術賞、○撮影賞、○衣裳デザイン賞
LA批評家協会賞:●美術賞


■全体の感想
まず鬼才ティム・バートン「マーズアタック」「バットマンシリーズ」「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 」 の映像美を最初から最後まで堪能できる映画です。今から200年前の南北戦後のNYが舞台ですが、 常に雰囲気漂う霧が立ちこめ、終始幻想的なイメージを作り出しています。 また、首なし騎士を具現化した見事な映像(映画館で見たら多分マジ怖い)や、 不気味でユーモラスな美術や、演出は最後まで飽きさせません。 うん、ホラーなのに残酷さがなく、どことなくファンタジーしているところがこの人ならではでしょう。

■物語
首なし騎士の伝説を映画化した、アメリカなのに中世ヨーロッパを思わせるホラーです。
1799年、ニューヨーク郊外の村で発生している、 首を切り落とす猟奇的な連続殺人事件の、調査に訪れた捜査官のイガボットは、 異様な雰囲気の村の伝説に惹かれて行きます。
首なし騎士というのが、南北戦争で殺され自分の首を求めて、 さまよう幽霊騎士であるという伝説を聞かされるが、村のしがらみに巻き込まれ、魔女に振りまわされ、 事件に深く関わっていきます。

■出演者
ムッチン“クリスティーナ・リッチ”プリンは、 相変わらず笑顔少なで押さえた演技です。
キャラ的には、完全に“キャスパー”や“アダムス・ファミリー”の子役から、 かなり脱出したのではないでしょうか。(まだ完全ではない。)
映像的にも彼女の雰囲気がぴったり合っていて、 中世の田舎町の素朴感と、その中の地主の娘というちょっとした高貴さを併せ持っていて、 なかなか、好感が持てるし魅力的です。
まだ、演技派と呼ぶには程遠いですが、最後までこいつが物語の中心になるな、 という位置で演技しつづけ、彼女の動きをずっと追ってました。これからが楽しみですね。

←←あら的映画論に戻る


【ピンク・モーテル】 −−NO VACANCY−−
1999(コメディ)
監督:マリアス・バルチュナス
製作:トム・トドロフ
脚本:マリアス・バルチュナス
出演:
●クリスティナ・リッチ
リリアン(4号室でフィアンセもいるが一人で泊まりに来ている)
○ティモシー・オリファント
ルーク(6号室だが間違えて4号室で寝てしまった好青年)
○ロリータ・ダヴィドヴィッチ
コンスタンス(3号室の美を追求するエステマニア)
○ロバート・ワグナー
タンジェリン(娼婦の達のオーナー)
○トム・トドロフ
スティーヴ(リリアンのフィアンセ)
■全体の感想
ビデオのジャケットを探すのが、今までで一番苦労した映画です。 日本では劇場公開されていない上に、ファンサイトでも、クレジットされていないような映画です。
「バッファーロ’66」「スリーピー・ホロウ」の間に作成された映画であるけれど、 主演という位置付けではなく、群像スタイルのドタバタ映画なので、息抜きにでも出演したのでしょう。
他の出演者は、ほとんど知らない俳優ばかりだけど、個性的なキャラをわかりやすく演じてくれていますが、 おちがいまいちで、もう少し、キャラをぶつけた方が面白かったかもしれません。 絡みが中途半端だから、各々のストーリが生きていません。
という訳で、たいしてお勧めできる映画ではありません。ただ、コケティッシュな“クリスティーナ・リッチ”を、 見たいのであれば、相変わらずのぽっちゃり幼児体型の下着姿を楽しむことができます。

■物語
『ピンク・モーテル』というモーテルに泊まっていたリリアンの横には、 知らない男が眠っていた。
朝起きてその自体に気がついた彼女ははじめ動揺し、部屋から追い出そうとするが、 しばらく時間がたつうちに、お互いに気になってくるようになった。
そして、他の満室の部屋では、娼婦を呼び込んで一晩中騒ぎつづけた二人組みが、 延長料金を払えずに困って、どうにか金を作ろうとする。
バイオリンをひたすら練習しつづける男や、美を追及するため様々なエステを部屋で試している女や、 人魚の格好をした女の歌を聞きつづける男、更には自分の娘と、彼氏に関して大喧嘩している親子や、 それぞれドラマが展開されている賑やかなモーテルの物語です。

■出演者
それにしても、軽い映画です。
これで、出演者が豪華だからといって、面白くなるかというと、 そうでもないと思います。
だから、余計に“クリスティーナ・リッチ”が目立ってしょうがなく。 主演でもないのに、邦題は「クリスティーナ・リッチのピンク・モーテル」とかになっちゃって、 更に安っぽくなっちゃっています。
まぁ彼女の演技は、さすがに人を惹きつけていて、抜群に目立っていましたが、 どうせならもっと他の出演者と絡ませて、 中途半端な群像劇スタイルではなく、彼女の主演映画にした方が、 面白かったんでしょうね。
彼女には、まだ大人の女の色気は感じませんが、 ムッチン☆プリンぶりは冴えていて、いつになく表情豊かな演技は好感持てます。

←←あら的映画論に戻る


【200本のタバコ】 −−200 CIGARETTES−−
1999(コメディー/ドラマ)
監督:リサ・ブラモン・ガルシア
製作:ベッツィ・ビアーズ、デヴィッド・ゲイル、ヴァン・トフラー
脚本:シャナ・ラーセン
出演:
○ベン・アフレック
?(バーテンダー)
○アーサー・プリントン
モニカ(パーティーの主催者)
●クリスティ−ナ・リッチ
ヴァル(モニカの切り従妹)
○ケイシー・アフレック
トム(ヴァルに一目ボレ)
○コートニー・ラヴ
ルーシー(ケヴィンと腐れ縁)
○ポール・ラッド
ケヴィン(ルーシーと腐れ縁)
○ケイト・ハドソン
シンディ(何をしてもドジってしまう恋愛ベタな娘)
○エルヴィス・コステロ
エルビス・コステロ(本人、モニカの憧れ)

■全体の感想
『恋はタバコのようなもの、クセになったらやめられない』という、 フレーズでしめるこの映画は、この言葉通り新しい恋愛に飢えている十人十色の若者たちのエピソードを、 並行し交錯させながら描く青春ラブストーリーです。
テンポが良く、「マグノリア」なんかが好みの方は、ビンゴかもしれませんね。 ただ、「マグノリア」ほど、奥が深くなく難しくなく単純なストーリなので、 爽快感はこちらの方が上だと思います。
基本的にメロメロのラブストーリーに全く興味のない私は、こういった軽めのコメディータッチのラブストーリーの方が、 重くないし涙しない分ずっと顔が緩みっぱなしになって、皆さんに幸せを振りまけると思います。

■物語
基本的に物語が、ショートストーリーの寄せ集めで、必ず共感できるエピソード、その気持ち、行動があると思います。 何人かで見て、誰がどのタイプか話すのもいいかもしれませんね。
そして、物語の中心は、若者のラブストーリーが中心だと申しましたが、実は女性主導のラブストーリーです。 それにしても、バーテンなのに“ベン・アフレック”はださい。
煮えきれない男、バカみたいにまっすぐな男、心配性の男、自己中心的な男、こうやって見ると本当に男が男らしくするっていう、 当たり前のことをするのが結構難しいのかなと思いました。

■出演者
そんな中、“クリスティーナ・リッチ”は、ちょっと背伸び気味の女の子をさらりと演じていて、 ぴったりでしたね。まだまだ、色っぽさは感じませんが、存在感は随分とありました。
これだけの出演者の中で、ニルバーナのボーカルだった“カート・コバーン”の 未亡人“コトニー・ラブ”と、2人で抜群に目立ってましたね。
まぁ、「グッド・ウィルハンティング」の “ベン・アフレック”と“ケイシー・アフレック”は懲りずに共演しているし、 “クリスティーナ・リッチ”と“アーサー・プリントン”も「I love ペッカー」で、 共演していたりと、雑然としているようで、まとまった配役で出演している俳優・女優が多いにも関わらず、 それぞれの個性が出ていて、全てのストーリーが印象に残っています。
ただ、出演者が全て絡むというわけではなくて、誰と誰が共演だから!といって見ると、 一番遠い関係だったりするので、ビデオの裏なんかの相関図で確認してから見て下さいね。
それと、さりげなく出ていますが「オースティン・パワーズ・デラックス」にも出ている、 “エルビス・コステロ”が地味に良い味出してます。

■おまけ
ルーシーとして出演している“コトニー・ラブ”は、林檎嬢の「ギブス」の曲の2コーラス目の歌詞に出てくる、 『だってカートみたいだから、あたしはコトニーじゃない?』のコトニーです。

←←あら的映画論に戻る


【バッファロー'66】 −−BUFFALO '66−−
1998(ドラマ)
監督:ヴィンセント・ギャロ
製作:クリス・ハンレイ
脚本:ヴィンセント・ギャロ、アリソン・バグノール、クリス・ハンレイ
出演:
ヴィンセント・ギャロ
ビリー・ブラウン(出所直後の小心者)
●クリスティ−ナ・リッチ
レイラ(ビリーに拉致られた少女)
○アンジェリカ・ヒューストン
ジャネット“ジャン”ブラウン(ビリーの母)
○ベン・ギャザラ
ジミー・ブラウン(ビリーの父)
○ミッキー・ローク
ザ・ブーキー(アメフト選手からポルノ劇場経営者へ)
■全体の感想
お洒落な映像と斬新なカメラワーク、そして飛びっきり存在感のある2人の愛にまつわる物語で、 『最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた。』っていう、キャッチコピーにぴったりの映画でした。
全く違う性格の二人の恋愛ストーリっていうのは、多々ありますが、こんな2人の設定はないと思います。
ちょっと昔であれば、ここまでカッコ悪い男が主人公の映画は受けなかったと思います。
リッチが出てこなければ、見ている自分達が手を差し伸べてあげたいぐらい、 強がりだけど小心者、カッコつけたい見栄っ張りだけど結果を出せない、 弱い獣のような男を、ぐいぐい引っ張ってわけでもなく、 引き寄せて行く少女の設定というのが、現代の社会の生態系を反映しているようで、 男はこころが痛いかもしれません。

■物語
アメフトの賭けで大負けして、多額の借金により刑務所に入った主人公が、 5年ぶりに出所しまず故郷に帰ろうとします。
しかし、両親に5年間連絡していなかったこともあり、その空白を説明する時に思わずしょうもない嘘をついてしまいます。
「結婚していて、政府の仕事で世界中飛びまわっていた。」と、 それは自分に興味を示してくれない両親の気を引こうとする為の愚策(親の薄情さがあからさまで笑えます。)ですが、 その電話のやり取りの、やるせなさと寂しさから怒りに変わっていく様が、 なんか見ていて同情というか感情移入してしまいますね。
そんな、嘘を繕うために、偶然トイレを借りたバレエスタジオで、 レイラを拉致って妻を演じるよう強要させるわけです。
それから、ちょっぴり人間不信で小心者で見栄っ張りのビリーと、 そんな彼を包み込むように、愛を少しづつ教えていく少女レイラのショートストーリーが始まるわけです。

■出演者
“クリスティ−ナ・リッチ”は、今までにないぐらい存在感をブリブリ出していました。
役的には、情緒不安定気味なビリーを、さりげなく演じている“ヴィンセント・ギャロ”を、 拉致られているにもかかわらず、COOLに振舞いながらも、心を救ってあげる少女の役を好演しています。
むっつり役が多いリッチも、ちょっぴり茶目っ気のある演技があったりと、 これでさらにファンが増えたのも、うなづけます。
また映像自体が、ビリーの家族が食卓を囲んでいるシーンのカメラワークや、 モーテルでのもじもじビリーとのキスシーンや、 ボーリング上でのダンスシーンなど、独特の世界がありそれだけでも楽しめる映画です。

■おまけ
トラコンが協賛のこ洒落たこの映画のタイトルの意味知ってます?
1966年、ニューヨーク州バッファローに生まれた主人公ビリー・ブラウンの物語ってことです。

←←あら的映画論に戻る


【ラスベガスをやっつけろ】
−−FEAR AND LOATHING IN LAS VEGAS−−
1998(コメディ/ドラマ)
監督:テリー・ギリアム
製作:ライラ・ナバルシ、パトリック・カサヴェッティ、スティーヴン・ネメス
脚本:テリー・ギリアム、トニー・グリゾーニ、トッド・デイヴィス、アレックス・コックス
原作:ハンター・S・トンプソン
出演:
ジョニー・デップ
ラウル・デューク(スポーツ記者)
ベニチオ・デル・トロ
ドクター・ゴンゾー(サモア人の弁護士)
○トビー・マグワイア
ヒッチハイカー
キャメロン・ディアス
ジュリー(ブロンドのTVレポーター)
●クリスティナ・リッチ
ルーシー(家出少女)
○エレン・バーキン
ノーススターカフェのウェイトレス

カンヌ国際映画祭:○パルムドール

■全体の感想
映像化難しいといわれていた、“ハンター・S・トンプソン”原作の物語を、 見事“テリー・ギリアム”監督が仕上げた不思議な作品です。
こういう病的な映画は、自分もその気になって、トリップしないと損ですね。 集中して見ないと、物語の流れや展開がわかりませんが、 酒なんか飲みながら、一緒に訳わかんなくなって、奮起を楽しむだっけていうのもありです。
ただ、最初に断りを入れておくとすれば、 この映画には、感動や涙はありませんし、サスペンスや暴力といった、緊張感もありません。 更に言うならば、コメディでありながら、笑えない人は笑えないという、変わったジャンルの映画です。 強いて言えば、ドラッグに溺れたアメリカという国家に、警告を発しているメッセージが含まれているぐらいです。
だから、単館上映だったわけで、ある意味“テリー・ギリアム”監督の元、 “ジョニー・デップ”と“ベニチオ・デル・トロ”が暴れまくった、 気分爽快自己満足映画と言ってしまえばそれまでです。
しかし、彼らのファンであれば、他の映画では見ることはできない、超ハイテンションな演技は必見です。

■物語
1971年、ジャーナリストのラウル・デュークとサモア人の弁護士ドクター・ゴンゾーは、 『レッド・シャーク』と名付けられた真っ赤なオープンカーを150キロで飛ばして、 一路ラスベガスに向かっていた。
彼らの目的は、スポーツ雑誌の依頼で、オートバイとバギーレースの祭典『ミント400』を取材する事であった。
超一流のホテルのスウィートルームに宿泊した彼らは、 取材もそっちのけで早速ドラッグを一発キメて、ぶっ飛んでいました。 ホテルは荒らし放題、ルームサービスは使い放題、 前途多難なこの旅の先には何があるのか?一見、狂っている行動をとる彼らの本当の目的と。。。?

■出演者
“J・デップ”と“デル・トロ”兄貴の異常な風貌に圧倒されがちですが、 そんな彼に対抗するインパクトがあるのは、“C・リッチ”でしょう。
ゴンゾーにだまされてホテルに連れ込まれる、 ちょっと足りない少女役ですが、 彼女の年齢不詳的な童顔と不思議な魅力を上手く利用し、 彼らのドラッグの世界に上手く溶け込んでいます。 彼女の出演シーンの意味は良く分からないので、どうせだったら 一緒になって切れてくれればなお良かったですね。
とにかく全体的に、話の流れが良く分からないので、 彼らの切れた演技と、たまに出てくる出演陣を探すことを楽しんでみては?

←←あら的映画論に戻る


【Ilove ペッカー】 −−PECKER−−
1998(コメディ)
監督:ジョン・ウォーターズ
脚本:ジョン・ウォーターズ
出演:
○エドワード・ファーロング
ペッカー(写真が趣味の主人公)
●クリスティーナ・リッチ
シェリー(ペッカーの恋人)
○リリ・テイラー
ローリー(N.Y.にギャラリーのある画商)
○マーク・ジョイ
ジミー(バーを営むペッカーの父親)
○メアリー・ケイ・プレイス
ジョイス(古着屋を営むペッカーの母親)
○マーサー・プリントン
ティナ(ゲイバーで働くペッカーの姉)
○ブレンダン・セクストン
マット(万引きが趣味のペッカーの悪友)

■全体の感想
変人を撮らせたら天下一品の“ジョン・ウォーター”の作品である この作品は、やっぱり一筋縄ではいかない、コメディーの傑作でした。
ナンセンスなギャグが苦手な人も、ベタベタなアメリカンギャグがウザい人も、 このこジャレた愛すべき変人の集う街ボルティモアに、住んでみたくなるはずです。
変人に囲まれながらも、純粋にカメラを通して人を見ているペッカーに愛着が湧くと共に、 自分も撮られたくなります。写真を見れば、そのセンスに興味を持つだけでなく、 それぞれに小さなエピソードがあり、若干入り乱れて、いつのまにかはまるはず!
まぁ難しいことを考えずに、たまにはこういう爽やかな、単純なコメディーに浸って下さい。
でも実は、R15指定なんですよね〜。そりゃ、あんなもの写してちゃそりゃそうでしょって感じです。

■物語
母に買ってもらった中古のカメラで、まちの人達や風景を撮りまくるペッカー。
彼は自分の写真を人に見せたくて、バイト先の店内で手作りの個展を開く。
そこへたまたま、N.Y.のアート・ディーラーが立ち寄り、ペッカーのある写真を買い取っていく。
これがきっかけで、N.Y.で個展を開くことになって、一躍有名人となる。 しかし、そのせいで家族や恋人のプライバシーを無くしてしまい、自分の自由も奪われることとなる。。。

■出演者
平和な街ボルティモアの普通の人々を描いたように見えながら、 全員がクセのあるペッカーを愛している、温かい出演者達で溢れた作品です。
まず、主人公のペッカー演じる“エドワード・ファーロング”は、 N.Y.のアートな都会人の誘惑に負けない、自分取り戻す純粋な青年を、 軽いタッチで演じています。
肩に力の入ることのない、かなり自然な演技で好感が持てました。
それは、まわりの変人ぶりがもの凄いからです。例えば、 恋人のコインランドリー経営に命を賭けるって設定や、 甘いものへの執着心は尋常じゃない妹、 口の悪い姉に、妙なボランティア精神の母、 自分でしゃべっているのに聖母マリアがしゃべったと思い込んでるおばあさん。
その中でもやっぱり、我らが“クリスティーナ・リッチ”は、 相変わらず終始不機嫌ですが、最後の笑顔は身近な彼女って感じで、 洗練されてない分、魅力的に感じました。
こういう、ナンセンスなハートフルコメディーは、 彼女にぴったりですね。

←←あら的映画論に戻る


【キャスパー】 −−CASPER−−
1995(ファミリー/ファンタジー)
監督:ブラッド・シルバーリング
製作:コリン・ウィルソン
製作総指揮:ジェラルド・R・モーレン、スティーヴン・スピルバーグ、ジェフリー・A・モンゴメリー
脚本:シェリー・ストナー、ディーナ・オリヴァー
出演:
●クリスティナ・リッチ
キャサリン・“キャット”・ハーヴェイ(ジェームズ博士の娘)
○ビル・プルマン
ジェームズ・ハーヴェイ(霊界精神治療医である心霊学者の博士)
○キャシー・モリアーティ
キャリガン(屋敷を相続した強欲な女)
○エリック・アイドル
ディッブス(キャリガンに付いている男)
○デヴォン・サワ
キャスパー(夢がかなったときの姿のキャスパー)
○エイミー・ブレネマン
アメリア・ハーヴェイ(キャリガンの亡くなった妻)

■全体の感想
実写とCGがここまで融合したファンタジーは無かったのではないでしょうか。
単純にアニメと実写などといったものではなく、 子供が見てもスムーズにゴーストの存在を理解できるような感じがします。
死という題材を簡単に表現しているために、 現実的ではありませんが逆にそれが子供たちには死を理解させる近道かもしれません。
死という概念を理解しやすい感じです。
ストーリーは解りやすくまとまっていて、 ほとんど毒も無いのもあり、家族愛を中心としたハートフル・コメディ としての質も高いです。
というわけで、子供向けではありますが、 大人でも子供の頃の純粋に帰るにはもってこいのおとぎ話です。

■物語
強欲な一人娘キャリガンは宝物が隠されている古びた屋敷を相続したが、 屋敷に出没するゴーストに脅かされ、あの手この手で退治しようとするが、 ことごとく失敗してしまう。
そこでキャリガンは、心霊学者のジェームズ博士に除霊を依頼する。 彼は一人娘のキャットを連れて屋敷を訪れるが、 ストレッチ、ファッツォ、スティンキーという3人のゴーストは嫌がらせに励む。 ところが、彼らの甥で淋しがり屋のキャスパーは、 キャットこそ捜し求めていた友達だと胸ときめかし、彼女の前に姿を表した。
初めは驚いたキャットだが、次第にすっかり仲良くなる。

■出演者
頼りない父の“ビル・プルマン”は、「ID4」の大統領役の面影が無く、 家族愛を引き出す素晴らしい演技をしてくれました。 その娘役の“C・リッチ”との絡みも違和感無く、 涙もろい人であれば、泣けるぐらいの演技をしてくれました。
彼が物語の背景をしっかり作ってくれたおかげで、 CGゴーストと“C・リッチ”の一生懸命な演技を満喫することができました。
“C・リッチ”は15歳なのに、あどけなさが残っていますが、 「アダムス・ファミリー」のような無表情キャラから一変して、 表情豊かなのびのびとした演技を見せてくれています。
すでに演技派というよりも、個性派の片鱗も見せてくれていて、 彼女の完全な子供演技の最終章を堪能してください。

←←あら的映画論に戻る


【恋する人魚たち】 −−MERMAIDS−−
1990(コメディ/恋愛)
監督:リチャード・ベンジャミン
製作:ローレン・ロイド、ウォリス・ニキタ、パトリック・パーマー
脚本:ジューン・ロバーツ
出演:
ウィノナ・ライダー
シャルロット・フラックス(カトリックに憧れる恋多き少女)
○シェール
レイシェル・フラックス(一人で2人の娘を育てた男遊びが好きな母)
○ボブ・ホスキンス
ルー・ランドスキー(レイシェルに惚れた靴屋の妻に逃げられた男)
●クリスティナ・リッチ
ケイト・フラックス(水泳選手になるのが夢の少女)
○マイケル・シューフリング
ジョー(シャルロットに誘惑される教会に勤める男)


■全体の感想
現在の男遊びが絶えない“ウィノナ・ライダー”の片鱗を見せる演技が初々しくて、 昔からムチムチの“クリスティーナ・リッチ”に出会える映画です。
母子家庭であるフラックス家は、随分と能天気で、 街で何かあるとすぐに引っ越してしまうという行動的な家庭です。 その雰囲気が前面に出ていて、ユダヤ教であるにもかかわらず、 カトリックに憧れる少女の内に秘めた淫乱度は遺伝であって、 それを認めたくないが、やっぱり自分は母の子だと気づくという家族愛。
ラブストーリーでありながら、コメディーでもあり、 シリアスありと、誰もが経験したことのある反抗期を乗り越える映画。 みなさん、ハリウッドきっての男好きの“ウィノナ”も、当然こういう時期があったわけですよ。
皆さんの反抗期や初体験を思い出してみて。

■物語
女手一つで二人の娘を育てる奔放な母フラックスは、今まで何度も引っ越しを繰り返し、 今回はマサチューセッツの田舎町を訪れる。
さっそく靴屋の店主に惚れ込むフラックス。 一方、そんな母に翻弄されてきた長女のシャーロットも管理人のジョーに一目惚れしていくが。。。

■出演者
“クリスティーナ・リッチ”のデビュー作です。 自分は、ずっと「アダムス・ファミリー」がデビューだと思っていたので、 あまりの子供っぷりにびっくりしました。
「アダムス・ファミリー」の終始むっとした表情からは、 想像できない無邪気さで、物語にほのぼのさを醸し出してくれています。
ガキのクセに気の利いた毒を吐いたとおもうと、 電動の木馬に乗りたがる押さなさは、彼女ならではでしょう。 次乗るとき動きの悪い木馬を蹴飛ばすあたりも憎い演技です。
年令不祥“シェール”と“ウィノナ”のからみは、 “クリスティーナ・リッチ”がいなければ、 もっと刺々しくて、見ているほうにストレスを与えたかもしれませんが、 後半キーとなるケイトのシーンの後は、家族愛をしんみり味わえます。
東京で一人暮しのあなたへお勧めの映画ですわ。

←←あら的映画論に戻る



Copyright (C) 2000 by Takeshi Arayashki. All Rights Reserved