駆けっ句365日生き急ぎ
文月

十八尊佛図(金剛薩すい)
文月某日・梅雨晴れ間見舞われ見舞い偏正回互
・文月やISDNがやってきた
・eメールイタリアより着く新しき月
・鹿児島や梅雨明け近し雲の峰
・七月や鱧に吹かれて川の床
・鴛鴦や華やかならず夏光り
・開け放す新居顔見せ風薫る
・七月やちょっと寄り道東海岸
・睡蓮や午睡して浮き上がり
・海開き天の橋立でピーヒョロリ
・文殊堂知恵あやかりし百日紅咲く
・「春日《なるアームストロング砲身草に臥す
・生かされて10,000覧の文月かな
・むくげ咲きパシリ任ずる和平あり
・梅雨祓ひ列島またぐめぐり会ひ
・荒づゆや水量あふる渓谷の音
・警報を洪水に振り替へ危機管理
文月某日・ユニバシア*ド水が気になる半夏生
・先を見るフイールドトライアル七夜月
・半夏生以外な人とところにて
・太鼓祇園バチの聞こゆる半夏生
・満月や袖振り合ふも先斗町
・盗まれしフェルメール灼ける夏
・人伝に山笠饅頭お相伴
・幾星霜旅の終わりはやはり旅
・文月やすずやかに辺り漂う
・丹後路や朋つつがなし青田かな
・水がめや天の蓄へ堰を切る
・山開きマグマ静かに火を灯す
・峠あり夏鶯に耳を貸す
・音はなし雨に打たるるくちなしの花
・荒梅雨や洪水警報に読むどころか
文月某日・土石流水が気になる七夜月
・山開き腹に図書館空しうし
・さわやかに肥後朝顔の吊刺受け
・ことの外暑さ厳しき文月初む
・朝詣で見上げる石段梅雨曇り
・炎天下辿り着きし絵4点
・時間外祇園太鼓側で聞く
・青嵐同行二人東回り
・ご縁あり水やり花へ今朝の夏
・覚悟する想像力や夏の雲
・軒離れ海泳ぎだす半夏生
・短夜やマシンだまして用をたす
・つゆ晴れ間チシャの木花の香りかな
・ものの怪の皐月闇の森へ入る
・だまされてさいごは受け容る七月
文月某日・梅雨闇や術後明るさ二年もつ
・暑中見舞い挨拶借りて異動の報
・彼の地より甚大被害報せあり
・みどり児にいそしむ準備初プール
・雷鳴やもの言わぬ怨霊古墳から
・口ずさむ琵琶湖の歌の夕焼ける
・鉄の町博覧祭で暑気払い
・濃しやまとから海の外を遠回り
・向日葵の早や背丈越ゆさんぽ道
・杵柄や臨機に応変半夏生
・たぷりと初せみ聞く雨上がり
・半夏生寸暇惜しんできこしめす
・説き伏せぬくちなしの花にゆとりあり
・五月闇樹々の梢のざわめきや
・日日が節目節目と夏は来ぬ
文月某日・渇水で慈雨にとまどう春車菊
・暑気払いホームページで無事知らせ
・頼まれて窓を開くれば花サボテン
・山一の崩壊たどり暑さ増し
・梅雨過ぎぬ疲れ止め過ぎて駅過ぎぬ
・いつ会ふと約さず冷酒別れけり
・目に白いむくげの公園となりぬ
・五十六の褒めてやらねば夏はきぬ
・雨休みつかの間のぞくかわべ祭り
・血の騒ぐ太鼓の稽古止められず
・荒梅雨や天にはかにやり過ごす
・荒梅雨や宿り奇貸とし血の一滴
・夏まつり稽古はじめの七月来
・冷酒やけふを節目と絶を摂る
・西典医の薬草園跡の旱かな
文月某日・アメリカ産キバナコスモス土馴染む
・栄西忌けふもテストにさいなまされ
・あさがお市テレビの中にワンパターン
・あへぎつつアンカーポイント梅雨が明け
・しなやかにバチも小躍る夏の宵
・健診の結果科あり梅雨明けず
・梅雨明けず役目終わりぬ押しかけ客
・旅準備涼みがてらの\100ショップ
・咲くむくげ人養ふにイサカイす
・初蝉や急ぎ逸る気抑え鳴く
・会議終へ彦星昏し旅備ふ
・洞の海油まみれも夏の潮
・訴へありうっとうしきやつゆぐもり
・梅雨の間や渓の流れのどくどくし
・揺り戻しそして治まる夏来る
文月某日・初孫の命吊たのまる七夕夜
・七夕やINTERNET初披露
・訃音あり小暑の辛さいやまさる
・ 一もなく誘いに乗っかる小暑かな
・吾子のびてあげらあげらの小暑さかな
・サミットや防人溢る鴻臚館
・ノモンハン62年前の小暑の気
・老兵や消え去るのみの夏の潮
・やまももの実落つ水槽カバは居ず
・立ち上がる社会企業の小暑かな
・曇天や童のいふ星は見つけえず
・夏の夢稗史語らる宣戦布告
・梅雨寒や一人飲み方弔ふ酒
・梅雨明けやびわの小粒の実のたわわ
・なつきたるときのうつろひあるがまま
文月某日・悠々と急げばけふの暑さかな
・日盛りに異動挨拶玉の汗
・降り立てば汗ばむ日照り空の梅雨
・寝苦しく朝早く観るW杯
・予感あり異動挨拶白い夏
・マンションの目隠し取れて小暑かな
・跡にごさず梅雨の晴れ間に鉢移動
・夾竹桃たぎる思ひふつふつと
・こんこんと立ち上がれず小暑かな
・船頭も多けど登らず山開き
・アカシヤやモード切り替へ旅に発つ
・夏に発つ吾れ同人と饒舌のたび
・夏祭りパソコン操作打ち上げる
・つゆぐもりたゆたふ今朝の訃報かな
・歩一歩つゆあけ間近の白い雲
・初せみや耳の遠きに聞きなし聞こゆ
文月某日・生き急ぐ休みの朝の早目覚め
・梅雨上がる吾レ情報化満を持し
・飛び戻れば相変わらずの梅雨景色
・涼しげにきこなす和朊蝉しぐれ
・七夕や鼻水の児の書くおよめさん
・合歓の花さえずり聞こゆ水遊び
・せきれいや後は引き際晩の節
・死の早さ若き幹部の小暑かな
・ひそやかに晩節汚さず朽ちあじさい
・遠雷やくんずほぐれつ競いあひ
・ねむの花街は風情で迎へけり
・南山や時間たゆたふ滝の水
・冷たしや寝覚めのすももの至福かな
・心眼をよすがに軽しかはほり(蝙蝠)
・梅雨最中合間惜しみて森へ入る
・梅雨本番ひらめき求めてはいくゎいす
文月某日・竹生島湖中天有チャカラカポン
・この秋は風か嵐か夏の雲
・夏の宵スーツのままでナイターへ
・雨続き太鼓の稽古傘の花
・新盆や逆縁の御霊おん迎へ
・宵の口女児太鼓の主役かな
・日帰りや一列車遅らす祭り前
・太鼓ならしライフワーク見つけたり
・梅雨戻り埃をさらう一世代
・のうぜんかずら言の葉少なし大人かな
・闘いは2ラウンドへわしわし鳴く
・夏の雲詩吟朗々爾霊山
・棗の木きのふのやふに水師営
・木槿咲き亡き人馳せる「春夏秋冬《
・悠々として痴力養ふ冷酒かな
・梅雨晴れ間水増し小川で靴洗ふ
・雨上がるたちまちせみのしぐれかな
文月某日・下天は夢安土城址に霧立ち昇り
・太鼓音ならしのバチは踊るやうに
・退く日アンカーポイント冷や奴
・雨しろし銀杏の実も未だ白し
・来週へ祝電発する朝曇
・せがまれて暮るる前の花火かな
・雨上がり太鼓とともにセミの聞く
・浜木綿ややるべきことを粛々と
・列せずはるか梅雨明け間近
・荒梅雨や傘持て迎へ数足りず
・梅雨明けやプール喚声垣根越し
・梅雨なしの大陸で読む「地上生活者《
・霧深し童心残せしケーブルカー
・動物園小皇帝寡かりし
・ギアチェンジ世界遺産へ夏の道
・くちなし花無沙汰だより間に合はず
・まどろみて小雨にけぶる浜木綿の花
・老鶯へさよならだけで森を出づ
文月某日・武に励み茶を嗜みて詩よめど弥生節句の悔ゆる槍房
・野茂快投それがしの夏楽しみぬ
・夏雲や若き感性期待せり
・長雨にアガパンサスも腐し風
・起きしなに冷たさ含むデラウェア
・町は今追い山ならし夏の雨
・ロータスや永き眠りの目覚めかな
・悲劇とは哀しき後智恵初蝉
・雲の峰つかえおろす旅備え
・ばちさばき啐啄同時の頓悟かな
・夏一番日本漂流振り返る
・品よりもや売り手活き活き朝の市
・朝市や翌日買ひ手となりにけり
・いっぱしの太鼓の稽古大人びる
・がんで死ぬばかりでなし潮満つ
・手を延ばせば口に酸っぱしやまももの実
・刷り込みや朝からセミと和諧する
文月某日・近江の海けふは長浜折り返し謹独旅の梅雨晴れ間
・沈み過ぎ浮かれ過ぎては梅雨が過ぎ
・晴れ間あり豪雨もありて梅雨が過ぎ
・緑なす雨にはじける岡目笹
・蝉しぐれ一日一生、生きたかや
・5秒前、一瞬凍る七番山笠
・かく汗やスーツ似合うか竹下通り
・梅雨明けず紫君子蘭こうべ垂れ
・機内涼しサリンジャ捗りし
・弥次喜多のマンハッタンをショートパンツ
・いかづちや情けは吾レのためになり
・受けて立つ親密圏より積乱雲
・大陸の朝改め観るを見出しぬ
・夏の森杖を支へに峠越ゆ
・ひまわりやメメント・モーリ手を合はす
・雨上がり老鶯の声艶を増し
・つゆ合間往時しのびつ谷渡る
文月某日・走らんか朝のドラマの山笠へ
・梅雨明けしマルチメディアで見舞状
・行水やベランダ裸の乳臭かな
・ストレスや打たれ弱くて油照り
・玉藻城町は喧騒夏の朝
・炎昼や仕掛け話しに脈を聞く
・一息つき境内に見るサルスベリ
・夏の島失せ物戻る女神かな
・何祈るグラウンドゼロの灼くるかな
・ヒロシマやグラウンドゼロに夏の雲
・波風を立てて静まる仏桑花
・ややこしやどこへ落とすか夾竹桃
・大陸やデジタルで詠む歳時記
・物の怪の蠢く気配や昏き夏
・梅雨あいま弔ふ朋と森へ入る
・露ひかる花合歓下の小休止
・牛がへる森の息吹と鼓動とる
文月某日・かき山へ力水にも夏本番
・梅雨明けて我が家も宣言情報化
・蝉しぐれ朝に山笠取り壊し
・おし気なく山笠崩す夏の朝
・新盆や原爆資料館鐘を聞く
・太鼓音時を惜しみて会を去る
・そうめんや礼認む追い山がさ
・朝一番飲む新茶紐育
・みどり濃しアムトラックひた走る
・百日紅ホワイトハウスの白さかな
・スミソニアン群の陽射しに夏帽子
・寄付紊め晴れて加はる太鼓かな
・昼立ちや天の水遣り恵かな
・山笠やつゆあけ近し朱鼻緒
・サンクチュアリ合歓の木辺りはほの明し
・合歓の木や死にて花実のつくものか
・歩一歩花の老残確かむる
・にぎにぎしいまをときめく夏の虫
文月某日・競演後のバチのさばきの奔放さ
・URLご縁の人へ見舞い兼ね
・暑気払いゆかりの人と先ず冷奴
・一休み健診の朝から夏の雲
・引越しや団扇を潮に荷物閉じ
・梅雨あけや両家で祈る天満宮
・薮入りや編集工学ついの本
・セントラルパーク音楽堂で涼をとる
・いまは昔ドッグシッター夏の森
・館涼し戦利品のおびただし
・日暮れ明か終わりはじめの珍道中
・今朝の夏太鼓疲れで立ち上がれず
・気もそぞろ孫に衣装の祇園かな
・シルバーのマイペースパソコン熱くなり
・いかづちや祭りにはかに急を告ぐ
・大風や悉皆成仏なぎ倒す
・饒舌を耳に至福の森へ入る
・引き際やおれがおれがで梅雨明けず
文月某日・シロなりし静かな闘志で夏に立つ
・ゆくるりと羽根をのばせや糸蜻蛉
・夏休み今年の初盆予定組む
・ミステリー賞、今宵話題の暑気払い
・空蝉や昔を今に墨書解く
・朝よりセミのつんざく声新た
・真夏の夢聖徳太子はいなかった
・朝シャワー忘れ紊めのベルトかな
・サマータイム白夜に眺める月と星
・トラベルフォン日本語バリバリ街暑し
・さるすべり冠無くてもてなさるる
・炎晝やがんを通して吾レ語る
・せみしぐれ公園散歩で一休み
・館涼し映画ぽけんもんにこはばりぬ
・なひ走る突然ぼたん掛け違ふ
・初せみや行間刷り込む朝かな
・生き急ぐ朝からセミのしぐれかな
文月某日・50歳悠々として急ぐフィットネス
・ゆくるりと思いのたけを蝉に聞け
・台風を気にしいしい食う焼き鳥
・満月やみどり子指して気をそらす
・日盛りに太鼓競演肩車
・昼寝して連れと夜店の祇園かな
・鞭を打つ身体一入猛暑かな
・照り返し1億2千万年前のDNA
・滴る汗インターネットカフェ見当たらず
・NY旅の終わりは入浴物語り
・あさがおや終業式に大降られ
・昼過ぎて浴びるシャワーの暑さかな
・遠はなび郎党夜店の留守居かな
・ペシャワール戻るところなし親密圏
・初蝉や前輪そっくりナッシング
・月水金生老病死と眠りけり
・つゆぐもりねむの木あたりのほの朱し
文月某日・銀杏のたわわになりぬ日干りかな
・転移せし告知伝へる土用の日
・旧交や祭かこつけ夫婦ぐるみ
・屋上より海峡花火遠き音
・扇風機来たる酷しさ組み立てる
・河伯洞五平太ばやし聞こへけり
・せみ時雨あるべきようは聞こへけり
・明日からは毎日が日曜天下晴れ
・差別化や圧倒的にして夏休み入る
・帯び散らし祭りの果ての憂いあり
・つゆあけや観る客まばら猫熊の芸
・駆けっ句や主忘るな道の夏
・熊野詣で道のはじめは雨もやひ
・七月や高度成長期を駆け抜けぬ
・火木土二日酔ひにて目覚めけり
・せみしぐれけふはどこまでいけるやら
文月某日・丑の日を一日遅れて滋養つけ
・イルリゴを無視して沖へ泳ぎ行く
・十五夜や嬰児手を引き縁日へ
・海の日やビッグバンの嵐告ぐ
・二人してともかくまずシャワー
・油照り陰を頼りに一呼吸
・思ひかけず海の日のゆかり壷
・梅雨明けや同期の会を企てる
・太鼓広場山車連なるところ雨の降る
・晝寝さめモモの時間のありがたきかな
・腹に紊む静かな気概夏向かふ
・黒南風や乗りすぎ返す踵かな
・潮岬風力3を通過する
・荒梅雨や一病息災と心中す
・縁日の準備おさおさ炎晝かな
・風騒ぐ四十七士墓の木下闇
文月某日・いかずちやマンダラピカリ生き急ぐ
・初蝉や慣らし運転で止みにけり
・上の原高見にのぼれば夏の雲
・幾星霜火山灰層の大地踏む
・夏遺跡縄文式の風が吹く
・住居跡ハイテク台地は大暑前
・雷や車中にはかに沸騰し
・梅雨明けやメガネフレームいのち果て
・三尺寝提灯山笠満を持す
・二種類の夜店みやげは梅ケ枝餅
・海の日や「ライ麦畑で《反芻す
・宴あとゴミ出し早くせかさるる
・放水にて息吹返す暑さかな
・拡げ過ぐ大風呂敷や百日紅
・はまなすや熊楠館へ誘はれ
・参詣や魚雷艇学生の必死かな
・レトリック逸る気持ちへ力水
・五回戦スタンド朝から劫暑かな
・夏の雲延長戦で通り雨
・準々決勝観戦防御の大暑かな
・夏城址めあての墓は見出せず
文月某日・ウインテルに灼くる暑さや夾竹桃
・ブラジルを負かせし今日は大暑かな
・油照り国分寺跡のさびれやう
・無事に終え溽暑を飛ばす生ビール
・混沌と話し飛躍す蝉の声
・大暑の日役者それぞれ虚々実々
・緑陰や児は蛸ごとく肩の上
・リタイア倒木更新夏物語り
・セミしぐれIT浪人朗々と
・丑の日や列に逆らひ滞らず
・むくげ咲く静かに問ふ元の切り上げ
・中辺路や雨の新道駆け抜ける
・参拝の外道を歩む古道かな
・はまなすやあるべきようは吾レのため
・さよならで応援団の夏果てる
・零の山熱中しすぎて熱中症
・生きている至福を刻む夏の行
・夏祭りつまみはしじみのしぐれかな
文月某日・カンナ咲く南部鉄鈴涼しくて
・滄浪の水や澄みにて夏戻る
・隼人塚地元は知らず大暑の日
・尾張には梅雨明け未だ大暑かな
・けふもまた小さき旅へ大暑かな
・夏休みデジタル放送人まばら
・動物園グロッキーの大暑かな
・姦しい自然の営み夏の尾瀬
・今休む東亜100年戦争大暑かな
・水遣りや一シャワー浴びる大暑かな
・近親でタンお別れの大暑の日
・参一度あるべきやうは恐るる夏
・権現様荒梅雨統べる大塔川
・雨上がるたちまち蝉の大コール
・けもの道森の怪に足取らる
・足とらる木の下闇のぬたばかな
・日食や一瞬せみも鳴りひそめ
文月某日・帰敬式ほの暗きお堂玉の汗
・夏の朝アンカーポイントに親知らず
・けなげにも咳き込むヴーナス夏の風邪
・冷房車、外はイグサの田の続く
・infoweb、土用ウの字で活き返り
・汗をして夏たいらげる大どんぶり
・舟を漕ぐせみ時雨中子守り歌
・そよ風や8000年の池塘かな
・遅ればせ日光キスゲ゙の余慶あり
・口ずさむ夏の思ひ出至仏山
・生かじる胡瓜清冽黄セキレイ
・折り返す木道たたずむコウホネ
・朝顔や構想湧くがごとしをプロデュース
・寝ては覚め覚めては読みつぐ午睡かな
・青芝や水遣りわずか拡がれり
・霧深し大斎原に神おはします
・まほろばや山霧深し熊野三山
・梅雨明けるかめの水替へ総出して
・猛暑日や森の霊気と憩ひとる
・豪雨上がりたちまち茸のたくましさ
文月某日・おかみそりあてた頭の夏帽子
・サルスベリ水を気にせずこむら咲く
・原爆画外は真夏日縮景園
・外圧でしか変りえぬ風死せり
・こうこうと間近に風の十三夜
・天神祭異動かこつけだんごかな
・昼飯や土用丑の日横目見る
・原よさらば沼いつの日か尾瀬の夏
・大亀や小池に遊び梅雨が明け
・一輪車励む児眺む夏木立
・土用知り夕飯うなぎお相伴
・あやめ田や多門櫓に関望む
・梅雨明けず祈り仕上げは轟沈す
・三伏や負けて握手で別れけり
・心眼をま開き闇の先を見る
・雨脚の間隙をぬって疲れ止め
文月某日・生き急ぐ普く照らす夏の晝
・アトランタTV見ながら朝ソーメン
・夏台風提灯山笠あおりくう
・炎天や幾度目覚める午睡かな
・ワシワシや通信傍受気にしつつ
・大玉の特産すいか子らを待つ
・孫悟空手のひら上で泳がされ
・夕備へひと風呂浴びる大暑過ぎ
・梅雨明くる術後10年冷夏似る
・蝉時雨つめおさおさと怠らず
・余力残る力を矯めて夏向かふ
・はらからと同行三人雨の権現
・鯨酒明け昼はこぶりな目張り寿司
・夏祭り児らは夜店へ留守居かな
・夏ひとりスティック頼りに峠越す
・たつまきの報せ驚く送り梅雨
文月某日・筑紫姫もてなし太郎や立ち葵
・暑中休暇大海原へ船出する
・大風明け障子張り替え思い切る
・脛噛り家族を奢る夜半の夏
・ハイジャック?台風気になるtokio行
・北陸道松の並木で涼をとる
・立ち泳ぎ天真爛漫とりしきる
・日の高い時から花火隅田川
・丑の日や花のラベルを改める
・声に出し波風立てつ夏台風
・偽札かとマシン通さる日の盛り
・三日ぶり準決勝は夏の雲
・まどろみの覚めて冷し舌果報
・非日常サンコウチョウに足を停む
・テロメアのいよいよ寡し戻り梅雨
文月某日・イルリゴの季節や1 年持てた夏
・孫娘昼寝リの字の扇風機
・盆近し出張合間仏前参り
・片陰や一息入れる赤信号
・寄り道しクーラーで聴く「新世界《
・福の井のゆかりを記す朝の城
・酷暑の日スピリチュアリで盛り上がり
・品川や炭坑節踊る夏祭り
・群れずとも一人で企る暑い夏
・緑陰や影を慕ひて移りけり
・土踏まず下駄の触りの涼しかり
・にぎにぎし遅き初せみ身にしむる
・猛暑来る雷の注意の報ありき
・汗拭きつ丸太の階段行となる
・雨脚の激しくなりて通夜急ぐ
文月某日・天下晴れ麦茶腸( はらわた) 染みわたる
・バギー駆る孫はウトウト槿咲く
・蝉シグレ目覚めて決めるけふの旅
・耳難し土用の丑の日診たて行
・梅雨戻り子等は館へ大賑わい
・トラブルや駆け込む寺に夏の月
・お中元二度め子育て神隠し
・食べ紊めちげ定食に汗をかく
・心臓に科あり晴れる夏の雨
・日盛りや涼みがてらに入る図書館
・予報よりお湿り寡し風台風
・つゆあけや無沙汰代わりの便りかな
・あなどれぬけふの酷暑の付け回し
・黒南風や山川草木気配あり
・はなびらは散れど残りし偏正回互
文月某日・齢50勤続疲労やきが回り
・ダウンして何の花見の咲くものか
・「蓮如《観る夏の盛りの日は高し
・雨上がり目ざとく見つける一番星
・潮風に吹かれてゆらり暑気払い
・TVこけデジタル放送まで待つとかや
・紫江ずや地下まるごと水族館
・通り雨やむまで待てば街潤ひ
・蝉しぐれ未だ聞こえずtokio去る
・夏盛り往きつ戻りつ二日酔ひ
・油照りひがなごろごろ茣蓙の上
・夏休みいつか来た道水入らず
・夏休み上調っ児微熱さめやらず
・やさしさやあるべきやふはの蝉しぐれ
・そそとして肺まで染むる青田風
・朗々ととどろく声明通夜の席
文月某日・夏祭り黒地の絵思い清張忌
・チリはるかどんぶり高波七月尽
・伝道師よもや狙われし七月尽
・吊産の西瓜届くや七月尽
・七月尽金のなる木へ期待込む
・せせらぎやまだらに大根4ツ並び
・はたからは元気そのもの七月尽
・のっそりと長居無用の文月終ゆ
・真夏日や髭をみやげに宿を辞す
・七月尽馬齢重ねて恩返す
・事始め親密圏より文月尽
・耳すます大地に浸みる夜明け前
・炎天やお遣いがてら息をつぐ
・峠越ゆ歩噛みしむる間の茸かな
・酔眼やあらぬ行間読みそこね
・吾レのため震へる感動夏料理
・雨音と和諧しつ経の導師唱ふ
駆けっ句365日生き急ぎホームへ

