駆けっ句365日生き急ぎ

睦月


十八尊佛図(五秘密菩薩)

睦月某日・感激のいつまで持つや初走り ・ひきつった世間は明るい年明けを静かな闘志で越えて行きなむ ・初夢やマルチメディアの光見ゆ ・観音像新年空にしろしめす ・元日や冥土の塚へ日々新た ・お降りや濡れて詣でる節目年 ・元日や「タイタニック」と暮れていく ・元朝や千紀初めの遺偈詠む ・元日や劈頭飾る軽い乗り ・新年や二度目お江戸は予備役で ・春風の吹くごとしおみくじ引く ・初詣で思いの丈を行蔵に ・新雪や花びら散れど花散らじ ・去年今年それがしのままたそがれぬ ・初水や一服たつまでしばし待つ ・初日の出けさはきのふのよみがへり ・駅伝の年玉いただき年賀行  睦月某日 ・初夢やロマンチストの夢かなえ ・人まばら肖像画展の淑気かな ・お降りと共に相応寒戻り ・初春やモジリアーニを離れて見 ・大変の年を思ひ初音聞く ・Y2K吾ガことにあり之を注ス ・初遊びタイタニックに奇声あげ ・お降りや気持ちゆとりの足洗う ・皆集ひ年賀の原酒冷やで呑む ・お降りや60年をごはさんに ・めげもせでいさかいできるを初詣 ・幸せは身近が集へる二日かな ・お降りや「冬至祭」の大団円 ・初夢や青蔵鉄道白銀を駆ける ・初夢や小さき別れ目覚めまで ・初夢や海南島を蘇り                  睦月某日 ・初夢やインターノーツの志士気取り ・初孫と若水あげし展墓行 ・初将棋出藍の甥に悲喜の味 ・三日明けミネルバの梟飛び立てず ・三ケ日空ののどかにあやかりし ・初夢や撃ちてしやまむユニコード ・後おぼろなつかしさ年酒に酔い ・初夢や東北アジア途半ば ・還暦や節目年はお降りで明け ・初映画ニモに怖くて館を出で ・冬ドーム童ふわふわ燗を取る ・遊び初め童らに付き添ふこどもの館 ・初夢や森歩きに神畏る ・拙速の備へおさおさ年賀かな ・走りつつ的の定まらぬ流鏑馬かな ・三日過ぎすっぽんもどきと飽きもせず 睦月某日 ・熱燗やいのちの芯の光かな ・昨日の吾レに飽きたり四日明け ・駆けっ句に節気刷り込む初仕事 ・初売りのオカリナの笛 はや壊れ ・マンネリの見えざる手に仕事始め ・はつゆめや35億年の物語り ・確かさや喜怒哀楽のけさの春 ・年明けや壷中天有り面相 ・一人して雪の駅伝音消して ・初夢や賊軍から見える幕末 ・初夢や見れども見える混沌かな ・駆け込むや腹中書あり初図書館 ・悠々としてスティック頼り初歩き ・刷り込むや無聊をかこつ三ケ日 ・朝日射す白蓮の間の淑気かな ・お降りや街は静かに明けにけり 睦月某日 ・玉砂利の上こころ置きなく進みけり ・新ビルの完成祈り初詣で ・冬の浪青松の浜油寄せ ・年頭やシャドウボクシングで暖まり ・OASYSお前もか小寒の日 ・御慶にはやまとのことだま乗り移り ・初会合耳をそばだて玉の音 ・小寒日棲みなすものは心なりけり ・小寒日雪の列島閉じ籠もる ・御用はじめカクウチ年賀のハシゴする ・email年始代わりに熨斗つけて ・内に飽き年始にうごめく小寒かな ・歩き初めしゃべくる森へ耳かざす ・初春や攻でまとめむ子年かな ・初冠り正ちゃん帽子の寂気かな 睦月某日 ・神頼みお神酒昆布で初詣  ・まっしぐら初図書館の小寒かな ・初出勤アンカーポイントへ年賀行 ・屈原のゆかりにすがる戊寅(ぼいん)明け ・初春や日数を胸に時活かす ・小寒の日60兆個のセル騒ぐ ・小寒の日段取りつけてほぼ終わり ・21世紀昨日のごとし出師の表 ・さそひ合ひあはただしく初泳ぎ ・やんぬるかな積ンドク本を初図書館 ・泊りがけ駅で見送る小寒かな ・初映画シニア料金に相乗りす ・春浅しせせらぎ広場に人語なし ・ともかくも森へ仁義の年賀行 ・やり過ごすねばならぬことなし初御空     睦月某日 ・今年も腹に書物を初図書館 ・退くは吾レで決めたり松の内 ・七草日鱶鰭スープで温もりぬ ・新年会いつかいつかで盛り上がり ・年賀行嬉野の町ミゾレ舞ふ ・新年やリズムで合わす暗黙知 ・さまならぬ捲土重来冬こもり ・初飛行逸る気持ちに雲の峰 ・松七日それもよかろう諍ひ始め ・初みそら選手ひたむき球を追ふ ・風花やバトンリレーのDNA ・初打ちやシニヤ集ふ生徒かな ・屠蘇が抜け歩キングにて酔っ払ふ ・匂ひ立つ森の霊気の触れ初めし ・初春やそれがしのかたちで思ひやり     睦月某日 ・マルチメディア感性五感を研ぎすまし ・初会合慣れぬ手付きのMで決め ・昼までを慰めるには雪薄し ・寒の入り吾レこれよりアポトーシスす ・初雪やしゃぶしゃぶで温もる昼 ・わらの下ぬくくて早まる寒ぼたん ・早々にしめ縄納め次備ふ ・初出社千秋の日いま暮れぬ ・寒の中いつか来たる朝を待つ ・新学期へそを曲げずに機嫌よし ・目覚めるやアポトーシスのいとほしさ ・一献が二献となりぬ年賀かな ・亥年や化身に委ぬるご縁かな ・お説教妙好人と年明くる ・森へ入る処女地に抱かれ膝寝かな 睦月某日 ・ままごとに見える挨拶お年玉       ・秒読みに小雪も踊る宵えびす ・賀状返兼ねて近況報せたり ・二夜明け鬼すべの跡を訪れし ・松過ぎて活字なつかし図書館 ・寒の雨ベランダ植木息をつく ・十五夜や固めのシンピジウム花をつく ・初春や歩きて通ふ品川の宿 ・旅よりも焦眉急あり七日月 ・付き離れ異文化集まる新年会 ・テロメアや一枚切って松過ぎぬ ・愛着の社名が踊るスポーツ欄 ・キュビズム鑑賞帰りの落ち椿かな ・おさおさとアオキ冬芽の仕込みかな ・七草や棚卸しして清々し 睦月某日 ・暫くは桜散り際思い出し ・遠来の友と肴はふぐと決め ・寒鯛や小振りの中の白身味 ・正夢や三角縁神獣鏡に姦しい ・「真贋」を刮目し水仙咲く ・たまゆらのさざなみつたふはるあさし ・屠蘇気分ぬけぬままにたどりつき ・初みやげ濡れ甘納豆パック入り ・風邪気味や虚実皮膜の寝覚めかな ・伸びして見る十日えびすの綺麗どこ ・借り本の戻すついでや松納め ・初め良し新学期の出遅れず ・淑気満つモディリアーニを近目で観 ・歩き初めけもの道跡乱れけり ・松の内森の大気の初々し   睦月某日 ・初しぐれ一天四海鷺佇立 ・新年や停年以後を展望す ・初出張滑走路から富士が見え ・孫の意志嫌を覚ゆる鏡開き日 ・えびす宵、騰落、倒産、110番 ・寝不足や免疫で越ゆ鏡開き ・鬼やらひあたら散りぬる久米の子ら ・所得て二足のわらじうそぶく春 ・朋宛ての賀状戻る10日過ぎ ・しめ縄を納めに詣づ十日戎 ・藪つばき現地で測る新居かな ・結氷期長靴下よと言ひきかせ ・小春空注連を納めて息をつく ・野に下り卑には陥らず十日えびす ・酔眼を花眼に振り替ふ注連明けかな ・猪に生かされており初ぬたば 睦月某日 ・親離れ、子離れよりも先を行き ・さて今宵牡蠣にするかや海鼠かや ・贅沢やふく皮肴にコップ酒 ・倶会一処キリタンポ鍋つつきあい ・けふもまた流連荒亡新年会 ・はつふろやおみなこうなじいろしろし ・はつ風邪や体調整え懇親会 ・荷造りや寒行太鼓しばし聞く ・虎落笛悩みは深し寝言かな ・水仙や3台連ねて近場かな ・お隣の注連縄預かりどんど焼き ・日脚伸ぶ軒遊びから帰りこず ・卑しさや一人だいやめ寒の入る ・やり過ごす勇気を持たむ鏡開き ・初森や時を殺して共に生く 睦月某日 ・天草や黄色なつかし夢を見る ・寒鰤のあやかりたくて刺身とし ・初メール新年会の誘いあり ・駆けっ句やいざ遊俳詠始め ・湯治場や課題は多し情報化 ・初会合かたちになりぬかげろへり ・初通園ごっこ遊び堂に入り ・目をつむり耐へ忍ばむや亀眠る ・パソコンのクラブ始めは雪催ひ ・ひな祭りいつより飾ると問ひのあり ・「サンシティ」戌年初を発行す ・赫々たる成果収めえず梅未だ ・粛々と決断うながす春の雨 ・初景色同行二人で峠越ゆ 睦月某日 ・春近し自信もたせる伝導師 ・春近し一時帰宅の骨折た足 ・初占い、時は統合、多様性 ・免疫や超システムの緩む冬 ・嬉野や朝湯でまどろむミゾレ中 ・下萌えや数年越しの種もたぐ ・はつゆきや「革命前後」渉猟す ・「地ひらく」親子二世代ゆかりあり ・千両や貧者の一灯はそれがし流 ・元朝や今年はいかが早かろう ・学童や事故なかれしと託す旗 ・氷雨降る相伴あずかる善哉かな ・陽だまりや待ち人来るまで小春かな ・決断を先伸ばしして冬ぬくし ・積もるには雪の尠し峠かな 睦月某日 ・センター試験の日オイもかつては受験生 ・ヨチヨチの吾が子も巣立つ成人式 ・小正月油まみれの白カモメ ・文明は海からと寒の雨 ・オミヤゲやキャラメル一つ風邪おまけ ・どんど焼き身内の分も預かりし ・ヨーソローと恵送す大雪の朝 ・身の丈のほどを知りすぎ寒明く ・根回しや心養ふ春の雨 ・玉砕は大義にあらず冬将軍 ・水入らず鏡開きの雑煮摂り ・小正月ひがなベッドとむさぼり読む ・粛々と段取り付けて花を待つ ・成人の日大股で歩む和服かな ・冬ざれや紅残したるからすうり 睦月某日 ・スタツフも昨日のごとく春の雪 ・春の雪見舞い見舞われないまぜに ・気をつけどもなお引く風邪や出張前 ・客の客の悩みは深し冬北斗 ・おまけ風邪ひたすらこじらす暗渠 ・箒やうあけぼの杉にもず一声 ・前線のリアルの見ゆる路凍てる ・小正月二昔前の壷中天 ・もぐりてはし仕切りなほすやかいつぶり ・明けの春束のまにまに浮き沈む ・よったりやおしいただくぜんざいかな ・初閻魔業者選定される側 ・初物や筍飯の昼約す ・松が過ぎ無用の用が足るを知る ・初春やけもの道跡こともなし 睦月某日 ・通夜の途、中天望月冴え返る ・遠出して江戸前食べる祝い月 ・おみやげはPOPのCDROM初出張 ・雛人形飾り初めしは震災忌 ・震災忌ミカンの味の頼りなさ ・暖冬や大地震からまる五年 ・敵を知り言いがからる前に火事を消す ・品川の宿緋寒さくら見ごろ ・震災の日咳き込む児にうつろな目 ・梅一輪孫の手加はり貼りさばく ・氷雨降る吾レの震災内にあり ・勇気ある撤退決めこむ寒の雨 ・震災忌あるべきようはに耳すます ・どんど焼き横目で過ごす札納め ・雪もよひたよりくる間に森を出づ 睦月某日 ・亥年明け偏正回互の大災難 ・春の夢「春灯雑記」の後に逝く ・初出張ついでに息災報せけり ・臼根切小国の里へ初観音 ・病み上がり騙しはかりつ新年会 ・水仙や組織の息吹確かめる ・冬晴れや秘すれば花よチャレンジド ・よく見れば旧東海道脇水仙 ・還暦や念仏習ふ十二礼 ・氷雨なか情けはミイラとりとなり ・水槽のかめ雄大に初泳ぎ ・生協や家族円満春を待つ ・ぶっちぎるほどの厳しき寒波かな ・薮入りや畏る畏るる森へ入る ・ぜんざいをよばれふところ冬ぬくし 睦月某日 ・春の夢ソフトがハードをうのみにし       ・水炊きや受験終わりて父と食う ・松過ぎて年賀の客に胡座かき ・初雪や利己的ふるまいの如く降る ・波風を立てて飲まるる春の潮 ・読み止しの文庫本と炬燵寝す ・泣きながらチョイスまだあり冬木立 ・バーチャルに下町活かす湯治かな ・紅梅や早咲きけふの梅見かな ・朝駆けのお経見届け飲む茶かな ・初道着いつまで保つや寒稽古 ・雪の町ことの葉むなしくお客去る ・咳止まず我が家のお経送り出す ・ぶっちぎる赫々たる成果や初観音 ・50回忌飲み方始までに駆けつける 睦月某日 ・東京の友をダシにふくを食い ・退院の吾子と食べる金目鯛 ・おっおっと孫駆けつけるTV前 ・大寒やサクセスストーリー輩より ・大寒やあえなくダウン色静か ・寒の街四角の空のまろき月 ・寒の雨病あやしつ歩み寄る ・大寒や駆けっ句追い付く陽射しかな ・大寒や枕並べてカゼに死す ・部屋寒し時を待ちたる甲斐のあり ・大寒や脳漿シナプスを駆け巡る ・駆け引きや鶏頭なりの大寒かな ・大寒やベタ記事刷り込み興奮す ・冬ざれやかぜのそよぎに景となる ・震災忌ひとつへこたれめあてでき   睦月某日 ・寒風やルーチンワーク軌道乗り ・大寒や孫を抱きしめ建設現場 ・看病の永きを思う初見舞い ・不景気や競い合いして梅開く ・ぎこちなく顔一杯のマスクかな ・初飛行「ゆりかもめ」より富士の嶺 ・チャリンコの顎を上げれば寒の星 ・行く末や氷雨まじりの突風 ・寒の雨しばし蟄居し逼塞す ・みぞれ降る正ちゃん帽子の重装備 ・雪催ひ青春キップあはて乗る ・頂きし金柑湯で暖をとる ・冬ざれや森の怪にさそはるしじまかな ・新年や亥のヌタバに水の張り ・渺々や洞の海に冬陽射す 睦月某日 ・春の雨恵みの雨も涙雨       ・春眠やXデイ後の夢を見る ・海岸の深雪が隠す油塊かな ・名残雪死霊のごとく立ちにけり ・水温む気分いささか持ち直す ・どこへ行く鏡のなぞの初講演 ・寒波くる安全衛生危機しのぐ ・山茶花や花のお江戸を生き急ぐ ・鉢合わせめじろ驚く垣根かな ・ひきこもる外は吹雪のせいにして ・ぼたんゆき絵は爆発と日誌つける ・冬うらら守破離は爆発す ・水涸れや亥のヌタ場で泥浴みす ・遥拝や落ち葉踏みしめ森へ入る ・くじければすなおになりぬ寒の明け 睦月某日 ・初春に変化求めてバスカード ・春うらら蝶々飛び込み逃げ場なく ・蝋梅の香り低めに初天神 ・雪催い胸騒ぎして逸気する ・冬ざれや中は華やか両家の宴 ・風邪休み無聊まつわる園児かな ・つかの間のご縁どこかで雪催ひ ・冬の朝しばし息継ぐ赤信号 ・揺りもどす快方油断は二段底 ・寒烏年金ライフを展望す ・寒風や駅伝応援旗に声 ・龍は踊り一句点睛を付く ・悠々と親密圏より春急ぐ ・デジタルとアナログはじく太郎繚乱 ・夜死にて朝生き返る冬の花 ・枯野道亥のむなしき戦車跡 ・物の怪の過ぎたる跡の年新た ・好きなれば我がこと通す一月 睦月某日 ・お悔やみの電話はばかれ寒の雨       ・冬苺ワ−プロ手伝う伝道師 ・「肥後路」にて踊る白魚儀式食う ・寒気降る星満天にまたたく ・風邪未だ見上げる空に月太る ・冬眠や短き別れけふもまた ・可愛げなく足許掬わる寒鴉 ・冬ざれや黄泉比良坂現実夢 ・ひたすらにむさぼる睡眠寒の床 ・雪に埋もれ青菜に塩のベゴニア ・新学期張り詰む糸の熱となり ・みやこどり群れに加はるからすかな ・絨毯の落ち葉踏みしめ山眠る ・引かるば押し押さるば下がるの年の春 ・寒波来る備へおさおさあるがまま 睦月某日 ・厳寒の身に降りかかる偏正回互 ・冬の歌昔を知るは吾レ一人 ・初便り兄の病状さりげなく ・はからずも雪まだら模様の気配あり ・浅き春人に乞われて山動く ・決断もわがままとされ沢水厚し ・春を待つはずじゃなかった面白さ ・厳冬や昂ぶるこころ抑えて ・球根や光したたる新芽かな ・ぬくめどりかまひ過ぎたるばばのいる ・寒月や身の細りける喪主の席 ・燗酒や大家族で見る夜景かな ・冬の森あるべきやうはになごむかな ・ありがたき貧しき頃の寒卵 ・紅梅やつぼみふつふつ寺境内 睦月某日 ・春浅し吾ガ身の甲羅越えられず ・おそるおそる雑炊までにたどりつき ・院展や威厳秘めたり森の道 ・風邪引いて帰る家あり脛かじり ・これしきと寒中水泳風邪を引く ・しなやかに昇る早霧や春の譜 ・新雪や平気で生きる難しさ ・新世紀発酵生物見込む源 ・冬の空青い山見て遠回り ・寒中やながらお経はウォークマン ・詠む度に子等の姦し歌留多会 ・寒波来るされどシンパ゚のようそろう ・さざんかや忘れ物届ける登校路 ・初地蔵にこり笑って離れけり ・赤烏帽子亭主の好きなちゃんちゃんこ ・企てるちいさな一歩春浅し 睦月某日 ・鍋物に身体なびきて食べ過ぎて       ・春の宵遠来友の細くなり ・寒の夜酢味噌鱶和えチョコで添え ・暖冬やWebで始めるその朝 ・人民元引き下げ噂や黄砂降る ・ゆきつもるかちどきあげるお嬢さん ・通せんぼされて応変咳止まず ・一人してしかと見届く寒気団 ・目処見えて湯船に浸れる贅につけ ・寒さ越し初風邪来たる一月かな ・早引けやノロウイルスに非ずや ・武勇伝どうだ理論で山芋掘る ・筍に未だ早すぎ夢一輪 ・段取りを付けて秘すれば冬ぬくし ・降りしきる雪に誘はれ森の家 睦月某日 ・かわいい子旅に出た先月青し ・性根なり付け刃の受験前 ・初床屋鏡の前のオ−ルバック ・寒風や元気福岡驚かせ ・アフォダンスあり遍く生存競争の冬 ・一世代勤め上げし自尊の春 ・待春やがん語り合ひ生き急ぐ ・ぼたん雪ゆとりあるよでゆとりなし ・春となり楽しみ増える時空間 ・寒波くる可処分時間はゆめの中 ・波風や一夜がまんし冬晴れる ・春兆や親密圏より回りけり ・大晦日子育ちわいわい広場かな ・落ち椿森歩きにてハイとなり ・子年又それもよからふジョークあり ・積もる雪森は静かな風情あり 睦月某日 ・励まされ身の引き締まる受験の朝 ・浮かれ過ぎはしゃぎ過ぎての燗の酒 ・初講師ハーブティのほろ苦さ ・定年や沖縄桜今開く ・アメリカの閑日月や桜びと ・冬空や分相応に髪をつめ ・雪となるおしかけ女房招かれず ・寒い朝不安掻き立つカラス ・雪の中二人で校軍遅刻して ・それ程の器でしかなし北帰行 ・民主主義時をたのみて微熱降り ・旧正月新嬉ヒータの至福かな ・春雨や庵を包む竹林あり ・手の内を見せて励ます落ち葉焚き ・新雪や踏みて畏るる森へ入る     睦月某日 ・初旅を大島行と決めにけり ・夢を見る一見客は鴻臚館 ・寒雁や一羽冷めて見行く末を ・武士道や追いつめられし水仙 ・空つ風嫌な仕事のねずみ取り ・さりげなくやんわりいなす寒波かな ・風花や手足もがれて宙に舞う ・トリガーを自ら引いて冬運河 ・チューリップ新芽の出方でけふを決め ・いさかいや過処分知識の結氷期 ・春隣六分の力矯めて待つ ・朝もやや登校児童の冬ぬくし ・春浅し合馬の里の地酒かな ・冬枯れや朝陽の当たる峠かな ・降る雪や天からの春信受け止めむ 睦月某日 ・息子よりおどる声あり一月尽 ・丙子もたどり着きしや一月尽 ・ふく刺しで遅き集まり一月尽 ・ウイルスや競い棲み分く一月尽 ・咳の子のとんくり返れぬ切なさや ・風邪の子の明るさつとむけなげさ ・潔く長くは持たじ春の雪 ・ゆうゆうとして急ぐメッセに冬ひかる ・冬の蜘蛛人格ひっさげ紡ぎだす ・一月尽南京備へおさおさと ・光りありらんたん祭り冬の暮れ ・雪催ひ時金持ちの至福かな ・創造とはおおげさな初つごもり ・春隣り創作料理に朋友があり ・吾レのため秘すれば花の一月尽 ・雪景色魔法のやうに貌を見せ       


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