駆けっ句365日生き急ぎ

十八尊佛図(釈迦如来)
回復句14
回復句14編(2000/01/24, 耶馬台国編)。
− 工人,工房の秩序あるネットワーク−
一説によると、耶馬台国卑弥呼が魏から輸入した鏡と考え
られる三角縁神獣鏡が「国産(倣製)なのか中国の鏡(舶載)
なのか」を議論することは今や意味がないと考える。
なぜならば、当時は今のような日本国、日本人というくくり
の意識は薄く、当然いま考える以上に人の移動はインターナシ
ョナルだったはずである。三角縁神獣鏡というアイデアが
当時の倭のクニの王から出て、製作を当時在住していた
渡来人(呉人などが倭人へ指導しながら含む)へ委託した場合
も考えられる。いまでいう一種のアウトソーシングの場合、
それを国産というのであれば倣製(国産)だし、国内であって
も技術、製作者が倭国(人)でないと国産といわないという
ならば先の事例は国産でなくなる(舶載)。どちらにしても
国のアイデンティティが希薄な時代に倣製、舶載製とに二分類
することは無理があると考える。
興味があるのは、明治維新よりもはるか古から、日本人の
和(倭)魂洋(呉)才の原形が三角縁神獣鏡に垣間見えること
である。神像、獣形、銘文を配した画像鏡をオリジナルに、
大きさ、縁断面、文様(傘松形)に工夫をこらし、見事、
華麗な三角縁神獣鏡に仕上げた。約500枚の三角縁神獣鏡に
日本(倭)人グループの鋳型師、銘文師、文様師などの工人、
工房の秩序あるネットワークの層の厚さを感じる。三角縁神
獣鏡製作ネットワークの精神が奈良東大寺の廬舎那仏を完成
させ、江戸時代の浮世絵へ引き継がれているのではないだろ
うか。
今日、世界に冠たる我が国の自動車製造、アニメ製作技術
が三角縁神獣鏡の伝統に由来していると考えるのはこじつけ
だろうか。
参考文献;「三角縁神獣鏡の死角」武光真著 新講社
以上。
回復句14編(1997/8/11,耶馬台国編終わり)。
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