石原莞爾全集
〜東亜連盟関係の資料収録〜

『石原莞爾全集』(昭和51年発行)推薦のことば
今までにない偉い軍人
衆議院議員 市川房枝
私は石原中将の著書の一部しか読んだことがありません。
しかし氏の中将時代か即ち京都の師団長であった時代に、京都のお宅と、軍人会館でおめにかかり、そのお人柄と、中国に対してのお考えに敬服し、氏を中心とした東亜連盟にも一時参加したことがあります。
私は百姓の娘でしたので偉い軍人には全く知人はなく、婦人に無理解で、戦争の好きな軍人――軍部にずっと反感を持っていました。
しかし石原中将は軍人でも違う、今までにない偉い軍人だと思います。
此度、白土菊枝さんの努力で将軍の全集が刊行されることになったのは、まことにうれしく、軍部や戦争に関心を持っていられる方々には、是非この全集を読んで下さるようおすすめします。
時代解明の新しい鍵として
淡谷悠藏
将軍であったからといって、石原莞爾を右翼ときめつけてしまうことに、ある残酷を感じる。戦争に対しても、政治に対しても独自の見解を持ち、不動の信念を持っていた石原莞爾という一人の人間の人間像を全的に今あらためて見直すことは大切なことであり、そのかずかずの定評ある著作を、次の時代に残すということは重要なことである。満洲建国だって、二・二六事件だって、大東亜戦争だってそこにまた新しい解明の鍵を持つことになるのではないか。
国家の治乱・興亡と社会進展の実相を啓示する全集
元陸軍中将 菅原道大
『石原莞爾全集』は、生まれるべくして、生まれ出たので、そこに意義があり、市井にはんらんする、売らんかなの全集とは、全くその趣を異にしている。
石原莞爾は、満洲事変の張本人として有名であり、現代人は、大の悪党であったと思いこんでいるかもしれないが、決してそうではなく、天衣無縫で洒脱な性格が誤解を招いた点が多いが、純情無垢、熱烈な愛国の士で、正を持して譲らぬ豪直さがあり、禅僧の如き簡素な生活に甘んじ、日蓮を語り、日本を談ずる非凡人だった。畏友として生涯を共にした私の率直・偽らざる感懐である。
勿論一介の武弁ではなく、戦術・戦略の権威であり、大軍略家となり、遂に経世家の域に進み、日本と共に、深く亜細亜を愛し、満洲に、日・漢・満・鮮・蒙の五族協和の理想郷を建設せんとするに至った具眼の士である。
事、志と異り、日支事変の発生を見るに至ったことを、最も悲しんだのは、彼、石原莞爾であった。若しそれ満洲事変の発端を作為した鉄道爆破事件を以て、彼の陰謀なりとして、責むるに急なることは酷にすぎる。一対二十の兵力差を以って、刻々緊張を加える当時の情勢下に於て機先を制するの要あるは、漢民族の先覚者たる孫子が夙(つと)に教えるところ、真に止むをえざるに出でたことで、蓋し至当の処置と言わねばならぬ。
浩瀚(こうかん)なる石原の著書・手記等には、あますことなく彼の蘊蓄(うんちく)が披歴されている。この全集においては石原の戦史・国防等の理論を始め、戦争・宗教等の現実に及び、昭和維新・東亜聯盟等、一貫して流れる彼の思想・行動を察知するに十分であり、明治以来の勃興日本の真相を了解し得る良書と断ずるに吝(やぶさ)かでない。
平和を口頭禅として呼称するに急で、世界に動乱続き、社会不安裡に成長し来った現代人には、特に国家の治乱・興亡の由来と社会進展の実相を啓示する本全集を頂門の一針として勧奨する所以(ゆえん)である。
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第一巻・・・戦争史大観(講義用要約) 戦争史大観 世界最終戦論
同質疑応答 国防論大網 国防論
第二巻・・・国防政治論 昭和維新論(初・2・3・11・13版)収録
新日本の道標 チラシ 新日本の建設 新日本の建設とわが理想
戦争抛棄の真意義 新日本建設大網 われらの世界観 新日本の進路
第三巻・・・昭和維新宣言 東亜連盟建設要項 農村改新要網 国民組織要網案
教育革新論 東亜連盟同志会運動要網
第四巻・・・アレクサンデル・フォンペエツ著・外山卯三郎訳
「対英封鎖論」(石原莞爾監修)
カール・フォン・クラウゼヴィッツ著・外山卯三郎訳
「ロシア戦役史」
第五巻・・・フリードリッヒ大王著・外山卯三郎訳
「七年戦争」上・下(石原莞爾監修)
第六巻・・・フリードリッヒ大王著・外山卯三郎訳
「わが時代の歴史」(石原莞爾監修)
F・Mキルヒアイゼン著・外山卯三郎訳
「ナポレオン海戦史」
第七巻・・・「東亜連盟」誌上掲載全論文
「王道文化」誌上掲載全論文 「日蓮教入門」その他
別巻・・・・石原莞爾著「東亜連盟運動」
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