ニセモノの時代

仕事関係で体験したり見たりした話です。最近は世の中インチキ画像だらけ。広告に載った画像は信用できない。

あるリフォーム関係のちらしで床材を新品ように蘇らせる、商品である特殊ワックスのちらしの写真で、使用写真がデジカメ写真で支給された。『ワックス使用前』と『ワックス使用後』それぞれの床板を撮影したものであった。映り具合そのものは画面から察するところライティングもいまいちでプロに依頼したようには思えないものであった。カメラマン依頼の予算がないので営業のおにいちゃんが撮影することは嘆かわしいことではあるがよくあることである。クライアントの指示で、『使用後写真』は、できるだけ床材の光沢感が出るよう修正せよ・・・と。まあ写真の見栄えをよくしなさいということで、(あるいはシロウト写真のケツ拭きだったり、)これはこの件にかぎらずよくあることである。ところが、『使用前写真』は(写真原稿の)現状よりも、ガサツキ感を出すようにとの指示。つまりは、『使用前写真』はわざと加工をして実際より、傷みが激しいように表現せよということです。私の職場は製作側が見えるので、このような姑息な手段を使う企業はどこであるかがわかり、その企業の商品は消費者として拒否することができて好都合ではある。この広告が世に出てからは、何もしらない消費者はインチキ写真を真に受けて、購入に至ってしまうのであろう。
Macもないアナログの時代は、こんなことやりたくても物理的に不可能であった。ある意味幸せであったのかもしれない。写真をよりよく見せる(悪い例でも)には、プロカメラマンの腕に頼るしかなかったのである。最近自分の趣味である写真が以前よりは冷めてしまったのは、そういう姑息な広告製作に加担している自分が「そんなもん(撮影した写真の見栄え)、あとからでもどうにでもなるわい!」と思うようになってしまったのが原因なのだろうか?

通販を利用した人の中には、カタログの写真よりも、原物の色がイメージと違った(悪い方に)と感じられたことがあることと思います。 通販のカタログの写真の意味あいは、断じて『原物に忠実ではない』。画像オペレーターの腕が無いのではない。消費者に購買意欲をもたせるには、『原物に忠実よりも見栄えを優先』させることになる。例えば、原物の色調が淡い系でやや渋めのような微妙モノは原物忠実色調でいくと、確実にカタログ上では見劣りするのである。そのような商品でも、人目を引きやすくとの配慮から、にごり色調を除去し、めりはりを強調してクライアントからOKが出るのである。 以上ように、カタログ写真は、原物よりも意識的に誇張されているので、原物商品と違って当然なのである。よく(印刷ですので写真と商品は色調が異なることがあります)等の能書きをみかけるが、これは技術的に劣化しているような印象を与える恐れがある表現で非常に腹立たしい。 『画像色調は多少演出してあるため写真と商品との色調が異なることがあります。』が正解です。



不定期記事一覧へ HOMEへ