趣味の殿堂「遊舟」2000

ページまるごとプリズナーNo.6
2004年8月30日更新

「住民基本台帳法」施行記念?
全世界で熱狂的人気を誇った伝説のTVシリーズ
まるごと1ページを「プリズナーNo.6」で埋め尽くす
シリーズ「ページまるごと」の第2弾!
不定期連載コラム&エッセイ「勝手に言わせてもらいます」 個人的マルチメディアの遊戯術 CD album impression-21世紀に残したい1枚- トイダらけ ページまるごとカウボーイビバップ 映画音楽レビューサントラ天国
movie review 映画を観た後で movie column-21世紀に残したいこの映画- ソフトホビー・デイリー・レビュー 映画ソフト批評ソフトインプレッション ページまるごとプリズナーNo.6 テレビ番組コラムTVウォッチャー

-MENU-
イントロダクション ストーリー 解説 登場人物 キーワード 恒例!各話ひと言解説 ソフト関連紹介 まとめ 専用BBSNEW

気を失うNo.6 「ここは何処だ?」
「村だ。」
「何が欲しい?」
「情報だ。」
「どっちの味方だ?」
「いずれ判る。さぁ秘密を吐くんだ。情報だ、情報だ。」
「喋るものか!」
「どんな手段を講じてでも喋らせる。」
「名前を言え?」
「新しいNo.2だ。」
「No.1は誰だ?」
「お前はNo.6だ。」
「番号なんかで呼ぶな!私は自由な人間だ...」(ドラマ冒頭セリフより)

イントロダクション.
 SF、サスペンス、アクションとあらゆる要素を持ちながら、時代を先取りした型破りなストーリー展開に、カルト的な人気を博したTVシリーズ。それが「プリズナー.6」(原題「The Prisoner」)である。あっと驚く結末に視聴者は唖然とさせられたが、だからこそ四十年近い時を経てもぐっと我々を惹きつける魅力を有する。一体語られなかった真の結末とは?主演・企画のパトリック・マッグーハンが映画化を進める計画もあるという。ここではそのTVシリーズの魅力に触れてみたい。


ドアを開けるNo.6
ストーリー.
 イギリスのある組織に属する情報部員(P・マッグーハン)。ある日、自分の上司に辞表を叩きつけ、部署を後にした。帰宅すると荷物をまとめる中、突然彼はガスに包まれる...気がつくと知らぬ場所にいた。そこは世間と隔離され、村と呼ばれる場所で村の人々は名前を持たず番号で呼ばれるのであった。彼に与えられた番号は「No.6」。統括する姿無き「No.1」とその直属の指令を下すリーダー「No.2」。彼らは執拗にNo.6へ迫る。「辞職の理由」そして「情報をよこせ」と。毎回代わるNo.2とNo.6の頭脳戦、そして脱出を試みるNo.6。果たしてNo.6は村を脱出し、自由を獲得する事ができるのだろうか。
思想転移されるNo.6 模型情報での広告
解説.
 主演のパトリック・マッグーハンが自ら立ち上げた企画を「サンダーバード」でおなじみのITCが配給(製作は別)。元々は七話のミニシリーズで計画されたが、紆余曲折を経て、最終的には全十七話のシリーズとなった。本国イギリスでは1967年から68年にかけて放送。勧善懲悪、シンプルな作りの多かったTVドラマにSFの要素を織り込み、不条理で難解なストーリー。管理社会への警鐘等、多くの解釈が生まれ、謎が謎を呼び、No.6とNo.2を含む彼ら組織を繋ぐ真の目的が判らないために視聴者は翻弄され続ける。この作品こそ、その後、多く生まれた不条理ドラマの原点といっても過言ではない。そしてその一本通った筋に、秀逸な各エピソードが魅力が加わり、マッグーハン演じるNo.6のキャラを支えている。今も全世界でこの作品を根強く愛するファンは多い。

 初回当時、日本ではNHKがこのドラマを放送(1969年3月2日9時30分から放映開始)。ある意味、当時NHKが放送していた「少年少女シリーズ」にダブる部分が無くも無い。そして「機動警察パトレイバー」の押井守、平成「ガメラ」シリーズの金子修介等、日本の映像作家でこの作品を推す人が多く、彼らの作品にもそのテイストを垣間見るケースも少なくない。自分が初めてこの作品を観たのは地方局の深夜。噂は昔購読してたバンダイの情報誌「模型情報」の広告(写真上右)で知っていた。それはバンダイは自ら立ち上げた映像レーベル「エモーション」のリリース作品にこの「プリズナー.6」を選んでいたからだ。そこで触れられた解説は自分の興味を捉え、観る機会を待望していたのだった。その時観た第一話に唖然。以後脱出パート、選挙戦、スパイ合戦、西部劇、そして超SFと一見ゴッタ煮とも思える世界観だが、一本筋の通った謎に惹かれていた。そして最終回に控えるインパクトはあの「新世紀エヴァンゲリオン」を大きく先んじるもの。それを意図したかのマッグーハンに自分も魅せられてしまった。先頃発売されたDVDボックス(発売元:東北新社)は親しみ深い日本語吹替が一部英語+日本語字幕使用というやや残念な仕様となったが、現時点ではパーフェクト。是非興味を持たれたら、ビデオも含めて世に出ているメディアを通し、本作に触れて欲しい。
登場人物.
このドラマに登場する主要登場人物を紹介。
No.6 No.6(パトリック・マッグーハン/声-小山田宗徳):
 辞職をきっかけに村へ隔離されてしまう元情報部員。むやみに脱出しようと試みる反面、冷静に機を待つ面も併せ持つ。投薬されたり、精神改造を施されたりするが、ことごとく強靭な精神力と行動力ではね返した。ロータス7を自らチューンする程のクルマ通。エンジン番号まで記憶するのはさすが元情報部員。ヘリも操縦できる。なお劇中明らかにされるのは彼が情報部員である事、彼のフィアンセが上司の娘であった事等々、わずかな情報だけ。

 マッグーハン自身はイギリスを代表する名優。本シリーズを企画、最終回を含め数話の監督もつとめた。007・ジェームズ・ボンド役にオファーがあったのは有名な話。「大陸横断超特急」「アルカトラズからの脱出」(本作ではアルカトラズ刑務所の所長!)「ブレイブハート」等、ハリウッド作品にも出演している。ただ残念ながら、いずれも悪役なのだが...
No.2 No.2
No.2 No.2
No.2 No.2
No.2:
 毎回No.6を窮地に追い込むNo.1直属の村のリーダー。執拗に辞職の理由、情報を迫るも、No.6の行動力にはね返され、失脚する。だから本作では老若男女、毎回異なるNo.2が登場し、様々な方法でNo.6に挑戦する。時に選挙戦を挑み、様々な罠や仕掛けを施すが失敗。ただ脱出が成功したかにみえたNo.6を村に連れ戻すのだから、単にバカな輩(やから)はない。その繰り返しが本作の魅力でもあり、仕掛ける頭脳戦が楽しみでもある。中でも最後のNo.2はNo.1から期限を言い渡され、逆行催眠など巧みな戦術をとったが、逆にNo.6から徹底的な精神攻撃を受け息絶えた。

 番号制という本作の設定において、彼らこそが管理側の立場。つまり社会の縮図と考えた場合、政府であったり、会社の上層部が彼らにあたる。管理社会、常に何かの支配下にある我々の立場を表し、それこそが本作で最も云われる警鐘の一つであり、怖さでもある。
No Printing No.1:(?)
 No.6の持つ情報を狙いNo.2を操る支配者。名前、イメージだけが先行し、最終回まで姿を現さない本作の謎の一つ。No.2殺害で裁判にかけられたNo.6が混乱の果てついに接見を果たそうとするが...

 この存在こそ、本作がカルト化した真骨頂だろう。いまだこれを超える衝撃はない。哲学的、かえって深まる謎、視聴者、観る側のそれぞれの解釈はどうあれ、このマッグーハンの仕掛けは見事。これ以上は黙して語らず。
村の人々 村の人々:
 社会から隔離される村と呼ばれる場所。そこにおいて番号で支配される人々。世界中から集められ、No.6と同じようにある組織に属していた者だったのでは?と作品中で語られるが、真偽の程は判らない。No.1を頂点とするピラミッドの底辺を彼らが構成するのだ。一般社会と同様に職に就き平凡に暮らしている。村の人口は不明。

 一見、社会主義的にNo.1から支配されているように思われるが、No.2が選挙で選ばれる事があるように民主主義社会だったりする。だがその熱自体もNo.2に仕掛けられたものではあったのが...。No.6と同様に反乱分子も存在するが、No.6を利用して淘汰されたり、逆にNo.6を罠にはめる立場となる事もある。
執事 執事:
 登場する回ではNo.2に仕える使用人。言葉を発せず、黙々と仕事を続ける。その風貌通り、反抗的なNo.6とは対照的な存在。最終回を含めシリーズ中、No.6以外で最も登場したキャラクターでもある。
No.29(?) No.29(?):
 No.2の次に偉い村の管理者。とはいえNo.3ではなく画面上、そのバッジからはNo.29と推測される(よく読めないのです)。No.1が社長、No.2が部長なら、彼は課長クラスに例える事ができるだろう。ローヴァーの起動は彼の「オレンジ警報!」という指示で行なわれる。なお執事の次の登場の多いキャラクターだ。
ローヴァー ローヴァー:
 登場人物ではない。ただ生命体か、はたまた生物兵器なのか?謎の風船型警備物体。村の反乱分子の下に出現し、その体内に取り込んでいく。不気味な音とともに現れ、場合によっては相手を死に至らしめることもある。第1話を始め、No.6の前に何度も登場、脱出の行く手を阻む存在。
上司 上司:
 物語のキッカケ、No.6から辞表を叩きつけられた男。第1話から毎回オープニングシーンにのみ登場する。やたらとNo.6から怒りをぶつけられるゆえ(映像に併せた雷の効果音がマル)、相当な意地悪をしたのだろうかと推測する。だがある意味、管理社会における憎まれ者の象徴こそがこの上司なのかもしれない。

キーワード
この作品には様々なキーワードが登場する。遊舟的に少しだけ解剖してみたい。
辞職:
 この作品に潜む大きな謎。情報部員だったNo.6が突然、辞表を上司に叩きつけ、スーツケースをまとめ、彼は一体どうしようとしていたのか。辞職の理由は絶えずNo.2から投げ掛けられる。ただ筆者にはシンプル、非常にあっけないものに感じるのだが、如何なものだろう。
IDカード 辞職者
情報:
 辞職の理由と違い、この「情報」についてはその一端すら語られない。「情報=辞職」なのか、「情報=トップシークレット、更なる重要な情報」なのか。第3話「A B & C」では糸口となる三人の人物が登場したが、結局No.6の活躍で視聴者ははぐらかされてしまった。
情報を要求するNo.2
番号:
 本作の主人公につけられたNo.6という番号。情報部員であった彼にとって番号は不可欠なものでも、民間人の立場では意味が違う。アメリカでは早くから導入されていた国民番号。単なる番号制と思いきや、進んだテクノロジーはその番号が国民の自由を奪っていく。作品中、全ての行動が監視されるNo.6。くしくもスピルバーグの「マイノリティ・リポート」でもその一端が描かれていた。そして2002年、わが国でも導入されたまさに国民総背番号制、「住民基本台帳法」はいかなるものをもたらすのか。本作を観ると非常に興味深い。
牢
ハイテク:
 閉鎖的な社会において、この村の管理する手段は進んでいる。No.6を例にとれば、絶えず監視カメラが彼を追い、何事か起きればローヴァーが起動される。街には案内板、新聞印刷販売機、レコード試聴機が存在する。さらに驚くのは放送当時の1967年、部屋にはコードレス電話、自動ドア(しかも扉開閉式)がある事。村の出来事はラジオやテレビを通して伝えられる。

 だがその一方で車はコミューター的なタクシー以外なく、歩く人々ばかり。何もかも外見的、生活的には(時代的な制約もあるが)オールドファッション。非常にのんびりしている。こうしたハイテクとローテクの混在が、SFドラマたる本作を支えている。
 コードレス電話 ドア
新聞印刷販売機 レコード試聴機
監視されるNo.6 ハイテク案内板
バッジ:
 上記のハイテクとローテクの混在、その象徴と呼べそうなのが、皆の胸につけられたバッジ。バッジには彼らの名を表す番号が記されている。なおこのバッジのデザインには様々な憶測が飛んでいる。ヨーロッパにおいて近代文明の象徴の一つに自転車が挙げられるが、文明の分岐点として表現されているのではないか。また小さなペダルで大きな車輪が回るという、社会的な力関係を示しているという説もある。なお主人公No.6は、第1話等数回しかつけていない。バッジのデザインはエンドタイトル(写真右)にも登場する。
バッジ エンドタイトル
ロータス7
 毎回オープニングに登場するNo.6の愛車。物語中、実際に彼が運転するのは数回だけで、あとはオープニングのみ。だが第7話「皮肉な帰還」では「エンジン番号を記憶している」「自分で組み立てた」等、No.6がカーマニアだとうかがわせるセリフも飛び出した。
ロータス7を運転するNo.6 ロータス7
スポーツ:
 本作では、日本式に礼に始まる謎の格闘スポーツがある。両サイドにトランポリン、中央に水槽が配置され、壁半周がお台場ポイントとなっている。まるでシチュエーションはバラエティー番組だが、単なる勝ち負けよりもケンカ式な勝敗が要求される。ただ正確なルールは不明。

 それ以外、フェンシング、クリケット、ボクシングが登場するが、インパクトで前述の謎の格闘スポーツに敵うものはない。
謎の格闘スポーツ
村:
 このドラマ、もう一つの主役が村という存在だろう。第1話「地図にない村」の邦題通り、地図も含めて摩訶不思議な場所。No.6はイカダや船等で何度か脱出に成功するが、結局連れ戻されてしまう。そんな状況から海に接した場所、はたまた孤島なのではと視聴者は思いを巡らせた。だが最終回、ロケーション場所としてテロップで明かされる事になる。
村 ロケーション

恒例、各話ひと言解説.
放送されたシリーズ全17話(本国放送順:日本初回放送時は途中順番が異なる)に紹介。
NO Titleview 邦題・原題/ひと言解説
1 Arrival No.1 地図にない村(Arrival)
ある組織に属する男。だが上司に辞表提出後、自宅にてガスで眠らされてしまう。気がつくと彼は得体の知れない村にいた。そこでNo.2と呼ばれる男から「情報をよこせ」と迫られる。記念すべき第一話。何とも不可思議な村は謎だらけ。
2 The Chimes of Big Ben No.2 ビックベンの鐘(The Chimes of Big Ben)
同じ境遇の女スパイと出会ったNo.6。二人は村の面々を欺きながら、秘密裏に脱出を画策する。:手が込んだ脱出劇。だがその結末は...パイロット版でもある別バージョンが存在する。
3 A, B, and C No.3 A B & C(A, B, and C)
No.2は他人の夢に入り込む技術を利用、No.6から情報を得ようと試みる。成功しかけた作戦だったのだが...SFサスペンスたる側面を魅せる一篇。
4 Free For All No.4 我らに自由を(Free For All)
村では No.2を決める選挙が公示され、No.6 は対抗馬に仕立てあげられる。選挙の中で混迷、翻弄されるNo.6。:選挙の目的とは...管理社会への皮肉。
5 The Schizoid Man No.5 暗号(The Schizoid Man)
髭をはやし別人となったNo.6。やがて現れる同じ姿をしたもう一人の男。その男は自分こそNo.6だと名乗るのだが...ニセ黄門ならぬニセNo.6との対決。
6 The General No.6 将軍(The General)
人々を短時間で教育できる村のラジオ番組。その陰には将軍と呼ばれる者の指示があったのだ。SFとして先見性の高さが光る話。
7 Many Happy Returns No.7 皮肉な帰還(Many Happy Returns)
外へ出ると人気なく閑散とした村。これを好機と思ったNo.6はイカダで海から脱出を試みる。無間地獄のように続く世界。ある意味、テーマの一つが語られた話ではないか。
8 Dance of the Dead No.8 死の筋書(Dance of the Dead)
村にカーニバルの季節がやって来た。招待状が送られたNo.6。これを機に彼を屈服させようと画策するNo.2。そんなある日、No.6はある場所で小型ラジオを見つける。シリーズ中唯一無比で怖いNo.2。
9 Checkmate No.9 チェックメイト(Checkmate)
人を駒として繰り広げられる村のチェス。その盤上にはNo.6がいた。だが突然、意に反したルークの駒は病院へ連れて行かれてしまう。村の管理システムが少しだけ明らかになる一篇。
10 Hammer Into Anvil No.10 No.2 旗色悪し(Hammer Into Anvil)
No.2から質問攻めを受けるNo.73。絶叫の中、No.6の目の前で飛び降り自殺をしたNo.73。激しく敵対するNo.6とNo.2。やがてNo.6は奇怪な行動を取り始める。混乱を誘うNo.6と相対するNo.2との心理戦は見事。
11 It's Your Funeral No.11 暗殺計画(It's Your Funeral)
No.6のもとへ女が訪れた。彼女は父がNo.2の暗殺計画を進めていると告げる。追い返すNo.6だったのだが...二重三重に仕組まれた真の計画の目的とは?
12 A Change of Mind No.12 反乱分子(A Change of Mind)
委員会はNo.6を呼び出し、村の人々から彼に対する苦情が殺到していると告げられる。やがてNo.6は治療と呼ばれる処置を施されようとしていた。現実と虚構の間で困惑するNo.6は転向したのだろうか?
13 Do Not Forsake Me, Oh My Darling No.13 思想転移(Do Not Forsake Me, Oh My Darling)
村に呼ばれた男とNo.6は精神を肉体間で入れ替える装置に掛けられてしまう。No.6は元の体を取り返すため、装置を開発したセルツマン博士を捜す事に。本線と逸れる話だが、そのストーリー、オチともに傑作。
14 Living in Harmony No.14 悪夢のような(Living in Harmony)
草原を歩くNo.6。やがて男達に襲われ、ハーモニーと呼ばれる西部の街に連れて来られる。そしてその街で保安官を命ぜられるのだが。本作らしいパラレルワールドと思いきや...
15 The Girl Who Was Death No.15 おとぎ話(The Girl Who Was Death)
クリケットに興じる英大佐が爆死した。そしてNo.6に「スニップ博士のロケットを破壊せよ」と命令が下る。まもなく調査を開始する彼の前に謎の女が現れる。つながりのないストーリー。タイトル通りに摩訶不思議なお話。
16 Once Upon a Time No.16 最後の戦い(Once Upon a Time)
No.1から期限を言い渡されたNo.2。最後の手段としてNo.6に逆行催眠を掛け、幼少期の精神面から切り崩そうと試みる。この話こそ何とも「エヴァ」的。ただ碇シンジと違ってNo.6は脆くない。
17 Fall Out No.17 終結(Fall Out)
No.6はNo.1への接見の権利を得るが、No.2を殺した罪で裁判にかけられてしまう。果たして日本語タイトル通りに事は運ぶのだろうか?(原題でいけば「争う!」という意味なのだが)

ソフト関連紹介
現在入手できる映像、音楽メディアから、筆者所有のものを紹介。
DVD:
(ソフトインプレッションより)
2002年4月・この6枚
プリズナーNo.6
COLLECTOR'S BOX

(東北新社TVD9003)
オススメ
プリズナーNO.6 COLLECTOR'S BOX
DVDVideo
片面2層
6枚組
謎が謎を呼ぶ?
ある意味遥か昔の元祖「エヴァ」
TVサイズ
DolbyDigital
英語2ch
モノラル+
日本語2ch
モノラル
イギリスの秘密組織の情報部員。上司に辞表を叩きつけ自宅に戻るも、何者かによって拉致されてしまう。気がつけば村と呼ばれる場所に連れ込まれていた。そこで人々は名前でなく番号で呼ばれていた。そしてNo.6と呼ばれる彼に情報の要求を執拗に迫るNo.2。No.6の持つ情報とは?果たして彼は村を脱出することができるのか。「サンダーバード」で知られるイギリスITC、パトリック・マッグーハン制作・主演の実写TVシリーズ。この作品の魅力は謎が多い事だ。材料は提供されるが、そこが謎を呼ぶ。そして最終回は...ある意味「エヴァ」的であるが、こちらの方が遙かに元祖。各エピソードも秀逸だし、何よりも印象的なのがオープニングのカッコ良さ、テーマ曲、そしてマッグーハンのおでこ。この手のTVシリーズでは導入部の掴みが大事なのだ。やや哲学の匂いはするが、本分はサスペンス。押井守等、日本のクリエイターにも影響を与えた偉大な作品。気になる方は是非ご覧になってよろしいかと。さてそのTVシリーズのDVD化であるが、評価は分かれるところだろう。例えば現存する吹替音声が放送禁止用語の修正が掛かった初回NHK放送時のもののため、セリフの捉えにくいシーンが多い。その上、放送時間の都合で吹替のないところもある。字幕で観るのには差し支えないが、この作品の日本吹替版に愛着があるため、少々残念。画質はフィルム撮影の良さ、渋さが感じられる。小画面のTVサイズなら良好。ただ大画面ではやや苦しいか。音はモノラル、意外と吹替版が健闘。画質BCクラス(テレビサイズ、小画面前提ならBクラス)、音質BCクラス。意図的なのかわからないが、タイトル通り六枚組の豪華なボックス仕様だ。
音楽CD:
 現在入手できるサントラは2002年秋にリリースされたばかりの3種。音楽ロン・グレイナーによる音楽、オリジナル音源によるCD化のようで、3枚に16話分のBGMが曲間にインサートされたセリフと共に収録されている。なお第14話「悪夢のような(Living in Harmony)」に関しては収録されていない。またメイン、エンドテーマ等音質のいいものと悪いものが混在。できるだけ収録しようという意気込みは伝わってくる。メインテーマは3枚共に入っているが、ヴァージョンが微妙に異なる。3枚全てでなくとも...と思われる方であればFile#1がオススメだ。やはりあのTVサイズのメインテーマこそが「プリズナーNo.6」そのものなのだから(メインテーマはマッグーハン自身の口笛から生まれたといわれている)。ただこれらCDはイギリスでしか入手できないようだ。なお筆者はAmazon.co.ukで入手した。
The Prisoner File#1 SOUNDTRACK The Prisoner File#2 SOUNDTRACK The Prisoner File#3 SOUNDTRACK
The Prisoner File#1 SOUNDTRACK The Prisoner File#2 SOUNDTRACK The Prisoner File#3 SOUNDTRACK
Arrival
1. Main Titles
2. "What's the name of this place?"
3. The Cottage maid is seen
4. The Band appears (Radetski March)
5. "I suppose you're wondering..."
6. Number 6 in the cottage
7. The Band concert
8. Afternoon concert
9. "I will not make any deals with you."
10. Helicopter escape bid
11. "Subject shows great enthusiasm."

The Chimes of Big Ben
12. Unused title theme
13. "I am not a number."
14. Number 6 hates the tune
15. Night-time drink
16. "Do you still think you can escape, Number 6?"
17. Number 8 swims off
18. Number 6 chops down the tree
19. Village curfew
20. "There are some people who talk."
21. Exhibition hall
22. The Dinghy casts off
23. "The Village is a place where people turn up."
24. Crate journey
25. Back to the cottage
26. Engadine's party

A, B, and C
27. Number 6 dances with 'B'
28. Number 6 is drugged
29. Dreamy party
30. End titles
1. "Transmission begins・"
2. THE PRISONER - Main Title Theme performed by The Royal Philharmonic Concert Orchestra

Free For All
3. Breakfast (J. Arel / J. Petit)
4. "Elections? In this place?"
5. Speedboat dash (A. Elms
6. Nightclub (A. Elms)
7. "What happens if I run against you?"
8. Number 6 wins the election (A. Elms)
9. "I call this meeting to order."
10. Number 6 gets beaten (A. Elms)
11. "Will you never learn?"
12. Art class (A. Elms)

The General
13. Speedlearn broadcast (F. Peters)
14. The Board meet (A. Elms)
15. "Knowledgeable cabbages."
16. Exam results (A. Elms)
17. The General (A. Elms)
18. Final report (A. Elms)
19. Adrift at sea (T. Veneux)

Many Happy Returns
20. "We have a problem."
21. Gunrunners (A. Elms)

Dance of the Dead
22. Early morning (R. Roger)
23. "You're a wicked man."
24. Carnival (A. Elms)
25. Nocturnal escape (P. Bonneau)
26. Number 6 takes the life-belt (A. Elms)
27. Number 6 leaves the dance (R. Roger)
28. "I like my dream."
29. Angry mob (R. Grainer / J. Hawkesworth)

Checkmate
30. Human chess (S. Logan)
31. Tower attack (A. Elms)
32. MS Polotska (R. Farnon)

Hammer Into Anvil
33. Following Number 6 (Bizet - arr. A. Elms)
34. Village band (Farandelle) (Bizet arr. A. Elms)
35. Kosho (N. Nardini)
36. Number 6 fights Number 14 (Vivaldi arr. A. Elms)

A Change of Mind
37. "You are merely citizen Number 6."
38. Number 6 at caf・(C. Sauvage)
39. End titles (R. Grainer)
1. The one and only number 6
2. Main titles - Full version

Do Not Forsake Me, Oh My Darling
3. Janet's party
4. Tomorrow, you will wake up a new man
5. Euopean drive
6. Kandersfelt

The Girl Who Was Death
7. Cricket
8. Exploading ball
9. My name is death
10. Record store
11. Poisned beer
12. Turkish bath
13. You are a born survivor. I am a born killer
14. Boxing booth
15. Big dipper
16. Fashion shoot
17. Car chase
18. Spinning car
19. Attack on the bulldozer
20. Lighthouse fort

Once Upon a Time
21. Regression
22. Till death do us part
23. Schooldays
24. You must conform

Fall Out
25. Opening theme
26. Number 6 is presented to you
27. Return of number 2
28. President speech
29. I take you are prepared to meet number 1
30. Number 6 throned
31. Rocket fires up
32. End titles
まとめ.
 サスペンス、スパイアクション、SF、...ひと言で語りつくせないストーリー。哲学な匂いに謎を呼ぶ行間。この作品の魅力、掴みどころの無さが何となくでも感じてもらえたと思う。そして最終回、あなたが本作から感じるものは何か。マッグーハンはDVD化の際のインタビューで「質問に対する答えは全て、シリーズのエピソードの中にある」と答えている。だが明確な答えを出す事が物語の結末ではないのだ。

 くしくも日本では住民基本台帳法が2002年に施行、多くの物議をかもした。個人情報の漏洩、国民総背番号制がもたらす問題。その一端が本作でも描かれている。それゆえにNo.6は脱出のたびに再び村に戻されてしまう。見えない糸。物語冒頭、No.6が発する「番号なんかで呼ぶな!私は自由な人間だ!」というセリフにもあるように、番号という名の糸が引き起こす問題は大きい。これは本作で描かれる大きなテーマだ。

 なお前述の通り、映画化が決まっている本作。製作総指揮はマッグーハン、「トゥームレイダース」のサイモン・ウェスト監督で進められているが、予定では2004年が公開予定との事。キャスティングは未定。果たして誰がNo.6を演じるのか、どんなストーリーが待っているか、本放送から40年を経ても興味は尽きない。
-MENU-
イントロダクション ストーリー 解説 登場人物 キーワード 恒例!各話ひと言解説 ソフト関連紹介 まとめ 専用BBSNEW
An ITC Production  TM and (C)1967 Carlton International Media Limited.  東北新社

ホームへ戻る
トップへ戻る