■攻撃側の守備妨害■
守備妨害は『攻撃側の守備妨害』、『審判員の守備妨害』、そして『観客の守備妨害』の3つに大きく分けられます。
(公認野球規則2・44)
まず、『攻撃側の守備妨害』についてですが、これは盗塁を刺そうとしている捕手の送球動作を打者が意図的に妨害した場合や、捕球しようとしている野手と走者がぶつかった場合などがあります。
まず、盗塁を刺そうとしている捕手の送球動作を打者が意図的に妨害した場合、その打者はアウトになり、走者は元の塁に戻されます。
しかし、捕手が妨害を受けたにも関わらず送球をして走者をアウトにした場合は、その走者がアウトになり、妨害は取り消されます。
(ただし、捕手の送球の後、ランダウンプレー(挟殺)が始まったら、審判はタイムをかけ、走者を元の塁に戻し、守備妨害で打者をアウトにします)
捕球しようとしている野手と走者がぶつかった場合や、走者に打球が直接当たった場合は、その走者がアウトになり、打者には1塁が与えられます。
(ただし、既にアウトになった走者が、一塁送球を故意に妨害した場合は、打者もアウトとなります)
この場合、ボールデッドになっているので、自動的に進塁できる走者以外は進塁出来ません。
つまり、無死満塁で2塁走者に直接打球が当たった場合、この2塁走者がアウト。打者は1塁に行き、1塁走者は自動的に2塁に進めますが、3塁走者は進塁出来ません。
※一旦、投手以外の野手を通過した(触れた)打球が走者に当たった場合は基本的にインプレーでこの走者もアウトにはなりませんが、一旦、内野手を通過した打球でも、さらに他の野手が捕球しようとしていたボールに走者が触れた場合は、ボールデッドとなりこの走者はアウトになります。
(公認野球規則7・08(f)【注1】)
「他の野手が捕球しようとしていた」というのがどの範囲までかは、その場の審判員の判断によると思います。
それから、打者がスイングし終わった後の余勢や反動でバットが捕手に当たり、捕手の送球が妨げられた場合、この行為が故意でなければ妨害にはなりませんが、ボールデッドとなり、走者は全て元の塁に戻されます。
他に、ファールフライを追いかけている選手とベースコーチがぶつかって、この選手がフライを捕球出来なかった場合も、『この接触が無ければフライを捕れていた』と審判が判断すれば、このベースコーチに守備妨害が適用され、打者がアウトになります。
しかし、こういった接触があってもファールフライの落ちた位置がこの場所からはるか遠くで、接触が無くても捕る事は出来なかったであろうと審判が判断した場合は、妨害は無かったものとし、通常のファールと同じ扱いになります。
※捕手が打球を処理しようとしているときに、捕手と一塁へ向かう打者走者とが接触した場合は、守備妨害も走塁妨害もなかったものとみなされて、何も宣告されません。
(公認野球規則7・09(l)【原注】)
これは、打者走者が一塁へ走るのも、捕手が打球を処理しようとするのもごく自然な行為だからです。
ただし、「打球を処理しようとしている野手による走塁妨害は、非常に悪質で乱暴な場合にだけ宣告されるべきである」とも記されています。
逆に、打者走者が明らかに打球を処理しようとしている野手(もちろん捕手も含む)の守備を妨害したと審判が判断した場合は、守備妨害で打者がアウトになる可能性もあります。