アニメーションで見る相対性理論


新たなる運動量〜準備編



トップページに戻るインデックスに戻る
前のトピックス(超光速粒子タキオンは存在するか)へ次のトピックス(新たなる運動量)へ

列車の進行方向におけるローレンツ短縮など、 1次元の問題に関して今まで説明してきました。 では、これを2次元に拡張した場合、列車の進行方向と垂直方向における長さや同時刻の問題はどうなるのでしょうか。 垂直方向へは縮まないのでしょうか。垂直方向における同時刻の相対性はないのでしょうか。 本章では、列車をその進行方向から90度回転させて、横ずさり運動させる場合を想定し、 進行方向の垂直方向へは縮まないこと、 進行方向と平行な座標軸における座標が同じであれば、同時刻の相対性は生じないことなどを説明します。

まず、以下の図を見てください。 静止座標系の y'-軸に平行に列車が横たわり、 これが、x'-軸の正の方向へ速さ v で運動しているとします。


今、列車が y'-軸に重なった瞬間に、 列車の両端から列車に沿った方向に列車内で同時に光を発射します。 光は、列車の中央で出会います。 列車外の静止観測者が、光が発射された瞬間の列車の中央の位置にいて、 この様子を見ていたとします。 今度は、列車が y'-軸方向に移動することがないので、 静止観測者にとっても同時に列車の両端から光が発射されます。 このことにより、y'-軸方向では、 同時刻の相対性はないことになります。 ということは、ローレンツ短縮もありません。 列車の長さは、列車内に立っている観測者と列車外の静止観測者で同じです。

次に時間の進む速さについて考えます。以下の図は、光が列車の中央で出会った図です。


列車内で、光の速さは c ですので、 光が発射されてから列車の中央に到達するまでの、列車内における時間を t とすると、

 (50)

光が発射されてから列車の中央に到着するまでの、 列車外(静止観測者)における時間を t' とすると、

 (51)

 (52)

ですので、三平方の定理より、

 (53)

したがって、

 (54)

 (55)

(再掲4)式、

 (再掲4)

と、t' > 0 かつ t > 0 より、

 (56)

となり、光が発射されてから列車の中央に到着する時間については、 静止観測者にとってのほうが長くかかります。 2つのイベント間の時間を2人の観測者が観測しているわけですが、 光が列車の中央で出会ったイベントの x'-座標は、 光が発射されたイベントの x'-座標と異なっているので(速さ v で移動)、 今まで述べてきた時間の遅れと同じ式が得られています。 y'-座標に平行な方向に同時刻のずれはありませんので、 列車内のある場所における時間の進む速さについても、 列車に立っている観測者と静止観測者で、(56)式の関係式が成立します。

ここで、ひとつの結論として、列車の座標系における列車に平行な速度 u があったとすると、 これは、静止座標系における x'-軸方向の速度成分 v、 y'-軸方向の速度成分 au に対応することを挙げておきます(下図)。 後者は、静止座標系における時間は、 列車の座標系のおける時間の 1/a 倍になることによります。




トップページに戻るインデックスに戻る
前のトピックス(超光速粒子タキオンは存在するか)へ次のトピックス(新たなる運動量)へ