アニメーションで見る相対性理論(数式なし版)
時刻合わせの不思議-同時刻って絶対?
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特殊相対性理論では、2つの時計が合っているかどうかは見る人によって異なります。
ある人にとっては、2つ時計は合っていても、別の運動状態にある人にとっては、
それらは合っていません。本ページでは、だれもが納得する時計の厳密な合わせ方を決めた後、
そうやって合わされた2つの時計が別の運動状態にある人からは合っていないことを説明します。
部屋の北側の壁に時計があり、コチコチと時を刻んでいるとします。
部屋の南側の壁にも全く同じ造りの時計があり、時を刻んでいます。
この2つの時計は全く同じ造りなので、針の進む速さは完全に同じであるとします。
几帳面な住人が、針の進みだけでなく、2つの時計の完全な時刻合わせを望んだとします。
住人はある方法を考えつきました。以下の図1のように光信号を用いて、
時計合わせをする方法です。
図1 住人の世界
北の時計が自分の時刻を帰りの光信号に乗せて南の時計に送ります。
南の時計は、それに合わせて自分の時刻を調節するのですが、
光の速さは有限なので、北の時計から受け取った時刻にそのまま自分の時刻を合わせたのでは、
光の帰りにかかった時間だけ、南の時計の時刻が遅れてしまいます。
そこで南の時計は、自分が光信号を発射してからもどってくるまでの時間を計測する必要があります。
計測された時間の半分を受け取った時刻に足して自分の時刻として針の位置を決定すれば、
完全に北の時計と南の時計は合っていることになります。
次に、隣人がこの部屋を猛スピードで北から南へ駆け抜けているとします(迷惑な隣人ですが・・・)。
隣人にとって動いているのは、部屋であり時計で、北へ動いています。
この隣人に、この時計合わせはどのように映るでしょうか(図2)。
図2 南へ高速で移動する隣人の世界
図2では、往きの光の速さが異様に遅く、帰りの光の速さが異様に速く見えるかもしれませんが、
目の錯覚です。往きも帰りも画面に対する光の速さは図1と変えていません。
光の速さは、住人にとっても、高速で移動する隣人にとっても同じなのです。
光源の運動にも影響されません。
これを「光速度不変の原理」といいます。
この原理は、現在までの様々な実験、観測により、
まず 100% 間違いないとされています。
感覚的には奇妙な原理ですが、これが感覚的にも奇妙でないことは別のページで説明します。
さて、高速で運動する隣人にとって、2つの時計は合っているでしょうか。
図3をみてください。
ブルーのラインは、隣人にとっての2つの時計の運動を表しています。
このライン上に、時計の時刻を刻むこととします。
図3 時計あわせダイアグラム
上図において、隣人にとっての同時刻の空間は、例えば直線AC'のように、
隣人におけるの距離軸に平行な直線で表されます。
隣人にとって2つの時計が合っているとは、
例えば、直線AC'で考えるなら、
AとC'で、2つの時計が同じ時刻を指すということです。
時刻合わせの以降、隣人にとって2つの時計が合っているためには、
南の時計が自分の時刻を調節する際に、
AB間の1時間を、
北の時計から送信された時刻に加算して、自分の時刻としなければなりません。
ところが、住人が行った時計合わせでは、
南の時計のOB間の時間間隔(3時間)を2で割った1時間30分が加算されています。
住人にとって2つの時計は合っていても、
隣人にとっては、南の時計が30分進んでいます。
すなわち、
運動している人にとっては(あるいは部屋全体が運動している場合)、
部屋の運動方向の反対側の時計は、進んでいるのです。
このように、住人の時計合わせの結果、正確に合わされた2つの時計が、
実は、隣人にとっては合っていないことが分かりました。
言い換えれば、住人の時計合わせが済んでいる状態を前提として、
住人にとって同時に起こった「南の時計が3時を指した」というでき事と、
「北の時計が3時を指した」というできごとが、隣人にとっては、同時に起こらなかったことになります。
これを「同時刻の相対性」といいます。
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