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まだ、SFに接して日の浅い頃、高校生だったわたしは自転車通学の帰り道、雪の降ったあとのすべる道路をはしって、いつもの本屋によった。何か、ないかなと思いつつ、創元推理文庫の新刊が置いてあった。赤い表紙の本だった。あまりきいたことのない作家名だった。でも、題名にひかれて買った。それがジョン・ブラナーとの出会いだった。
『テレパシスト』、あっさりした作品名であったけど読み始めた途端、のめりこんだ。強大なテレパシストであるジェリー・ハウサンが自分の力に気付きその力で、人々を救う物語。
ジョン・ブラナーの持ち味である重厚なテーマさえも、いかにも軽くギター一本の軽快さで奏でていくようなあっさりした余韻。SFが好きなんだなあと感じさせるタッチ。テーマは重いものが多いが、実にエンターティメントに徹しきった作品。それゆえに過小評価されているところもある。ジョン・ブラナーとの出会いが『テレパシスト』という傑作だったことは実に幸運だったのかも知れない。
『テレパシスト』 Telepathist(The Whole Man) (1965)
- Tr:伊藤哲(Satoshi Ito) Pb:創元推理文庫(Sogen Mystery bunko)651-01
- Cover:せき・イラストグループ Co:伊藤哲(Satoshi Ito) 1975/1/24
- ISBN4-488-65101-1
- City of the Tiger (Science-Fantasy No.32 1958)
- The Whole Man (Science-Fantasy No.34 1959)
『星は人類のもの連盟』 The Rong Resurt (1965)
『幻影への脱出』 The Dreaming Earth (1963)
『次元侵略者』 Meeting at Infinity (1961)
『テラの秘密調査官』 Secret Agent of Terra
『流れ星をつかまえろ』 Catch a Falling Star (1968)
『銀河系の悪魔 スーパー・バーバリアン』 The Super Barbarians (1962)
『原始惑星への脱出』 Polymath
『衝撃波を乗り切れ』 The Shockwave Rider (1975)
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