トパーズプレス

瀬戸川猛資(Takeshi Setogawa)(1948-1999)の個人出版社。
雑誌「BOOKMAN」も出していた。

1999年6月7日の日記から

瀬戸川猛資の『夜明けの睡魔』(創元ライブラリー)を読む。当時、ハヤカワミステリマガジンも読んでいたが、真ん中のカラーページにあったように記憶している。もともとホラー、ミステリのファンだったから、ここでとりあげられた本は探し出して読んだものだ。『日本核武装計画』も読んだはずだが、ごっそり記憶から抜け落ちている。この手のすれすれトンデモ本は大好きでかたっぱしから読んだはずだが、なぜか記憶に残らない。当時は社会人になって2年めくらいのときで、それでもけっこう本は読んでいた。カーの一連の諸作も影響されて、このころ読んでいる。『ビロードの悪魔』と接したときは身体が震えるほどであったけど、やっぱH・Mにはどこかしら感性が合わないのだろう。読むのをやめてしまった。リーバーマンの『魔性の森』とか、簡単にジャンルをくくれない作品をも追うのは、この書評集を読んでからである。きちんとした自分の主観を持っていれば、おもしろくないものはおもしろくない、おもしろいものは誰がなんといおうとおもしろい、といっても、かまわない(ちと誤解しているだろうか)とも教えてくれた。
連載時に読み、単行本で読み、今回、文庫本で読んだけど、やはりわたしの原点だろうと思う。
瀬戸川猛資さん、貧弱だけど、この海外SF翻訳作品集成はあなたのこの書評集がなければできていなかったと思います。当時、読んで胸が震えたあの想い、これほどまでにおもしろい本があるのに、なぜ埋もれていくのかという気持ち、少しでも誰かに伝えていかなければならないという情熱、すべてはこの書評集からはじまっています。
ご冥福を祈ります。


  • 『詩神は渇く』 トム・ダーディス1994/4
  • 『ありえない物語』 ポール・ジェニングス1994/9 (PJ傑作集1)
  • 『とても書けない物語』 ポール・ジェニングス1994/9 (PJ傑作集2)
  • 『がまんできない物語』 ポール・ジェニングス1994/11 (PJ傑作集3)
  • 『想像もつかない物語』 ポール・ジェニングス1995/1 (PJ傑作集4)
  • 『先の読めない物語』 ポール・ジェニングス1995/3 (PJ傑作集5)
  • 『信じられない物語』 ポール・ジェニングス1995/5 (PJ傑作集6)
  • 『やってられない物語』 ポール・ジェニングス1995/10 (PJ傑作集7)
  • 『「笑い」のレッスン』 バーナード・ブラッグ1995/8
  • 『ジャン・ルノワール』 ロナルド・バーガン1996/1
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