2000.12.14
12月8日付の北海道新聞に松前城搦手二ノ門に関するニュースが出ていたという情報を得ましたので、ご紹介します。
私も今年の8月に松前城を再訪して、その時に搦手方面の復元が進んでいたということを、うちのサイトの松前城の項にも書きましたが、このたび搦手二ノ門が完成したそうです。 この門は、高麗門形式の門で、棟の高さは約6.5m、両側の鏡柱間は約4.8m、青森産ヒバ材を使い、扉には銅の筋金金物を縦に入れ、城門らしい堂々とした造りになっているとのこと。瓦も発掘調査で出土した瓦を型にして、模様まで忠実に再現されたそうです。
復元に当たっては、幕末に撮った一枚の古写真をコンピュータを使って解析し、棟や冠木の高さなどを割り出し、1854年(安政元年)の築城当時そのままの姿で元の場所に甦らせたそうです。
また、来年度は延長120mに及ぶ土塀、平成14年度には天神坂門が復元されるとのことですので、蝦夷地唯一の近世城郭としては見逃せないものになりそうです。
上は8月に撮影した搦手二ノ門の石垣の写真ですが、来年は完成した門を見に行かなくてはいけませんねえ。
*北海道新聞の記事はこちら |
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2000.11.11
北海道埋蔵文化財センターで開館1周年記念の講演会が開かれましたので行ってきました。以下はその概要です。
「北海道考古学の諸問題〜チャシをめぐって〜」東京大学文学部教授 宇田川洋氏
1 チャシの定義の問題
2 チャシの機能の問題
3 チャシ研究史の問題
4 全面発掘調査からの問題
5 サハリンでのチャシの問題
6 新たな問題
7 トコロチャシの調査成果からの問題
内容的には以上の7つでしたが、1〜3については当サイトの「城とチャシの部屋−道内のチャシ」のコーナーで記述したことのうち「(1)チャシという言葉、(2)チャシの分類、(3)チャシ研究小史、(4)チャシの機能」とほぼ同じですので省略します。ただ、今のところチャシと思われるものは全道で545ヶ所あり、最終的には700ヶ所ぐらいはあるだろうということ、それからユーカラなどの伝承に出てくるチャシが高い峰の上にあるものばかりなので、本来のチャシはそういう高い山の上にあったものであろう、だから山の頂部に作られている丘頂式といわれるチャシは古いタイプのチャシだろうというお話がありました。
4では全面発掘調査の行われた釧路町遠矢第2チャシ・釧路市フシココタンチャシ・弟子屈町サンペコタンチャシ・瀬棚町瀬田内チャシ・門別町トニカチャシ・平取町ユオイチャシ・同ポロモイチャシ・深川市内園2チャシ・音更町十勝川温泉チャシについて説明がありましたが、遺物がほとんど出ないチャシがあったりなどして、なかなかチャシの全貌が明らかにされるまでには至っていないというお話がありました。
5ではサハリンにおけるチャシには3種類あり、タイプ1:中国タイプの大型ゴロディシチェ(*)で、方形あるいはコの字形の壕・土塁などを持つもの、タイプ2:本来のチャシで天然の岩場や岬に壕と土塁を配するもの、タイプ3:自然の集落チャシで、築城的な手を加えていないものに別れるそうです。ただ最近発掘されたベロカーメンヤナチャシ(旧初子浜チャシ)はタイプ2の本来的なチャシの形態なんですが、発掘遺物などから考えて10〜11世紀頃のものと思われ、一般的に考えられているチャシの年代(16〜18世紀)とは大きなズレがあるとのことです。
6では古代防御性集落・環壕集落・高知性集落の問題を取り上げ、これらには集落のうち主要な数軒を壕・土塁などで区画し、後背地に集落の主体部を配置する「上北型」と大型で集落全体を壕・土塁等で囲む津軽型があり、これらと酷似した遺跡が北海道でも松前町原口館遺跡・乙部町小茂内遺跡・上ノ国町ワシリチャシ?など発見されている。これらの遺跡の年代は11世紀頃と考えられ、これらのチャシに似た遺跡がサハリン・東北北部・道南とチャシを挟むように発見されており、今までのチャシは16〜18世紀のものという認識が今後崩されていくのかもしれないということをおっしゃっていました。
7では最近発掘された常呂町トコロチャシの発掘の様子の報告でしたが、珍しいことにここからは男性の人骨が埋められた土坑墓が発見されたそうです。
* ゴロディシチェというのは防塞施設を持った都市及び村落の遺構のことで、ヨーロッパロシアからシベリアにかけて分布しているものです。 |
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2000.9.23
我が石狩本町地区では23日・24日と「石狩さけまつり」が開催されましたが、それにあわせ旧石狩医院敷地に「弁天歴史公園」が開園しました。それを記念して公園内の運上棟のホールに快風丸の模型(水戸市立博物館所蔵)が展示してありました。
快風丸というのは彼の水戸黄門こと徳川光圀公が南部・津軽両藩の助力で10年がかりで建造した船で、元禄元年(1688)石狩に派遣しています。この船は、長さ27尋(約40.9m)、幅9尋(約13.6m)、帆柱の高さ18尋(約27.3m)、木綿500反の帆と40丁の櫓を備え、海図や磁石、コンパスなど近代的な装備を持った船だったそうです。船長以下65人の水夫が乗り込み3年分の食料を積んで元禄元年2月那珂湊を出発し、松前藩に西蝦夷地行きの了承を得、6月に石狩川河口に到着しました。その後40日余り停泊し、地理やアイヌの生活などの調査も行いました。調査後、熊皮、干鮭、船で塩引きした鮭、ラッコ皮、トドの皮などを積んで水戸に帰国しました。
快風丸の模型の写真その1
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快風丸の模型の写真その2
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ちなみに石狩限定なのかどうかは知りませんが、「快風丸」というラーメンが市内で売っております。そういえば、水戸光圀公は日本で初めてラーメンを食べたとかいう逸話がある方ですので、これも縁ということでしょうか?
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2000.9.22
本日、上ノ国町教育委員会より次のような案内が来ましたのでご紹介します。
【重要文化財旧笹波家住宅修復現場公開&特別講演会】
日時:2000年10月14日(土) 午前9時30分〜
場所:上ノ国町総合福祉センター「ジョイじょぐら」
主催:財団法人 文化財建造物保存技術協会
共催:上ノ国町、上ノ国町教育委員会
後援:文化庁、北海道教育委員会、(社)全国国宝重要文化財所有者連盟
日程: 9:30 受付開始
9:45 現場見学会(バス2台に分乗)
旧笹波家住宅、国指定史跡上ノ国勝山館跡
12:15 昼食休憩
12:45 平成12年度発掘調査速報展&町内所在建造物パネル展示
13:45 特別講演会(終了予定 15:30)
「アイヌ家屋とニシン番屋」
講師 長岡造形大学教授 宮沢 智士 氏
(建築史・保存修復学)
参加料:無料
申込先:〒049-0611 北海道檜山郡上ノ国町字大留100番地
上ノ国町教育委員会 文化財課 渡部
TEL 01395(5)2230 FAX
01395(5)1044
申込期限:2000年10月6日(金)
※ 旧笹波家は天保年間、五代目能登屋久右衛門創建と伝わるもので、江戸期
の現存民家としては道内で最古に属するものです。平成4年に重要文化財と
して指定されましたが、傷みが激しく昨年から保存修理事業に着手、平成1
4年の暮れに完成予定だそうです。
また発掘調査速報展は平成12年度に夷王山墳墓群(勝山館跡)、洲崎館跡、
比石館跡等から出土した遺物等を陳列展示するそうです。
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2000.9.15
本日、チャシ写真展を見てきましたので、その情報を付け加えます。
2000.7.3
先日、北海道教育委員会のHP内にある北海道埋蔵文化財センターのページを見ていたら、
こんなのを見つけました。
【北海道埋蔵文化財センター】
《展示公開》
平成12年9月12日(火)〜11月26日(日) 「チャシ写真展」
※ 釧路市のモシリヤチャシ、常呂町のトコロチャシ、陸別町のユクエピラチャシ、平取
町のユオイチャシ・ポロモイチャシ、枝幸町のウバトマナイチャシ等の写真が展示して
ありました。遺物の展示やロシア・サハリン州の初子浜チャシ(ベロカーメンヤナチャシ)
の写真の展示もありました。
《講演会》
平成12年11月11日(土) 13:30〜15:00
第2回講演会:開館一周年記念講演会
「北海道考古学の諸問題〜チャシをめぐって〜」東京大学文学部教授 宇田川洋氏
※ 宇田川氏は北海道チャシ学会の委員の一人で、『アイヌ伝承と砦(チャシ)』『アイヌ
文化成立史』『アイヌ考古学』(以上、すべて北海道出版企画センター)など、チャシに
関係する著作もお持ちの方です。
埋文センターでもらったパンフレットによると「開館1周年を記念して東京大学常呂
実習施設をフィールドに活躍する宇田川教授に、アイヌ期のチャシについてさまざまな
角度からお話をいただきます。」とのこと。非常に楽しみです(^^) (この日は休みだし...) |
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2000.7.2
北海道・東北史研究会「石巻シンポジウム」の開催要項をもらいましたのでご紹介します。
興味がおありの方は是非ご参加下さい。私は行く予定はありませんが...(^^;)
【北海道・東北史研究会 「石巻シンポジウム」】
主催:北海道・東北史研究会(石巻シンポ実行委員会)
共催:石巻市教育委員会 後援:石巻千石船の会/石巻古文書の会
会場:石巻文化センター(石巻南浜町1-7-30 TEL:0225-94-2811)
日時:2000年7月29日(土)〜31日(月)
《日程》
第1日目:7月29日(土)
◎第1部 講演会「港町石巻の歴史展望」
13:00 開会
13:30 講演1「港町石巻の歴史と風土 ―異国文化との交流―」…石垣 宏氏(石巻高校)
15:10 講演2「中世港町研究の課題」………………………村井章介氏(東京大学)
18:00 懇親会(石巻グランドホテル)
第2日目:7月30日(日)
◎第2部:研究報告「三陸・北上流域から見た歴史像の再検討」
9:00 開場
9:15 テーマの趣旨説明……………………………………実行委員会・事務局長
9:30 報告1「古墳時代の石巻 ―新金沼遺跡発掘調査の結果から―」
………芳賀英実氏(石巻教委)
10:30 報告2「山海両道の蝦夷と北上川」………………熊谷公男氏(東北学院大)
11:30 報告3「三陸沿岸出土の中世陶磁器類」…………相原康二氏(岩手県中央図書館)
13:30 報告4「三陸水産業から見た近世・近代―水産資源保全と対外貿易―」
………高橋美貴氏(東北大)
◎第3部:シンポジウム「太平洋海運と北方世界―北と南を結ぶ石巻―」
14:45 パネリスト:石垣宏氏/村井章介氏/芳賀英実氏/熊谷公男氏/
相原康二氏/高橋美貴氏
司会:大平聡氏(宮城学院女子大)/菊池勇夫氏(宮城学院女子大)
17:00 終了
第3日目:7月31日(月)
◎バス巡見「南北世界の交差点・石巻を歩く」
8:30 集合(石巻グランドホテル)
徒歩にて●住吉地区(毛利邸〜観慶丸)
●門脇地区(南部・一関・仙台など諸藩蔵跡)
10:00 乗船 門脇河岸〜中瀬・袋谷地・井内地区を川から眺める
10:30 下船 ●石井閘門・運河資料館見学
11:00 バス ●日和山(石巻眺望・鹿島御児神社・葛西氏居城跡) 昼食
13:00 バス ●湊地区(多福院板碑群・「御所入」伝護良親王仮御所)
13:45 バス ●渡波地区(塩田跡地・「サンファン館」支倉常長復元船)
15:00 バス ●中瀬地区(ハリストス教会 *中瀬へは内海橋を徒歩で)
15:45 解散(石巻駅前)
問い合わせ先
実行委員会事務局:東北学院大学 経済学部 斎藤善之研究室
(〒983-0824 仙台市青葉区土樋1-3-1
TEL022-721-3321 FAX022-264-6530)
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