嫁物語

嫁物語


私とじいさんの、真の親子への道のり・・・(?)
***まさおさんの妹さんが、描いて下さいました。***

余計なお世話 嫉妬 数字フェチ2 正しい人 繕い物2 もうないか? 資質
おとうさん 便秘疑惑 ちょっと、うるさいよ。 味が嫌か?


余計なお世話

今朝、ゆうが起きたのも気づかず、違う部屋にいて、10分も泣かせてしまったので、
1日のスタートをうまく切り出せなかった。
いつもは、起きたらすぐ飛んできて抱きしめてくれるママが、いつまでたっても
来ないので、気持ちが不安定になってしまったようだ。

リビングに移動しても、ゆうは私から離れようとしない。
それを、じいさんが、私の出勤時間への配慮からか、単なるじじいの意地からか、
無理やり引き離そうとするので、ゆうは更に大泣きしてしまうのだった。

じ「ママは会社いくから、こっちに来なさい。」
ゆ「いやー。ママ〜!!」

何度かこんなやりとりがあったが、その度にゆうは泣きじゃくり、
せっかく直りかけてた機嫌も、また元に戻ってしまう。
頭にきた私は、まさか「あんたが、そんなこと言うからややこしくなるんだよ。
気持ちが落ち着くまで、ほっといて!!」と言うわけにもいかず、
今日は駅からタクシー飛ばすことを覚悟して、ゆうを連れて寝室に戻った。

けれど、ようやく気持ちがほぐれてきて、あともう少し、というところで・・・

じ(ドアの向こうから)「ゆうちゃん、ママは会社やから、こっち来なさい!」
私(無視)
じ「ゆうちゃん、こっち来てお着替えしなさいっ!!

うん?声がやけにデカいぞ。
ひょえぇーーーー!
なんと、私が聞こえないふりを続けていたら、じいさんはついには、寝室まで入ってきてしまったのだ。
切れた私は、「気持ちが落ち着いたら、こっちから行きますからっ!」と顔を見ずに答えた。
むくれたじいさんは、すごすごとリビングに戻っていく。
あほちゃうか?


まったくさー。状況見て、もの言ってよね。
いつもの時間にいつもと同じように出来ない日だってあるのよ。
これだから、融通のきかない奴は嫌なのよー。
けど、毎日毎日、孫の洗濯と食事の片付けをしてきて、
急に「じいちゃん、いや!!」って態度取られても辛いんだろうなー。
私が会社に遅れると思って、気を使ってるのかもしれない・・・
でも、あんたが力ずくでどうにかしようとするから、ゆうも嫌がるんだよ・・・
主人が知ったら、怒るに決まってる。彼は、こんな時、自分の幼少期を思い出すようで、
「おやじが強引やから、あかんねや!」と興奮することもしばしばなんだ。
だけど、嫁の私がそれ言っちゃっちぁおしまいなんだよね。
これだけ世話になってて、
「余計なお世話なんだよ。あっち行ってて!」なんて思っちゃバチがあたる。
いや、思うのは自由にしても、それを態度に表してはいけない。
いや、態度に表してしまったとしても、すぐフォローしなければならない。

まるで、シーソーのように、私の心はあっちに行ったり、こっちに来たりしていた。

そして、10分もたたないうちに、ゆうの気持ちはおさまり、
「ママとせんせいとこ、いく!」と言うので、
その度、「そうよ、ママもじいちゃんも、みーんなでせんせいとこ、いこね!」と大きな声で答えて、
無事3人で家を出た。
玄関で、「今日は寒いといってたけど、今はおひさんが照ってて、気持ちいいねぇ」
とじいさんに笑いかけると、じいさんも、「ほんとやなー。」と少し笑った。

門を出た頃には、ゆうもじいちゃんに抱かれて、すっかりいつものようにご機嫌になっていて、
私は駅へ、2人は保育園へ、上手にバイバイ出来たんだった。

ここ数日には珍しい、冬の日差しを背に浴びながら、
大きなため息1つついて、
駅へと急いだ朝だった。

嫉妬

毎朝、じいさんにゆうを保育園に連れていってもらってるが、
世の働くお母様たちと違って、じいさんにはあり余る時間があるので、
ほかの子たちより、遅めに行ってるようだ。ゆうも、せかされることなく、
ゆっくり食事できるので、とてもありがたく思っている。

それで、ゆうが登園するとクラスの子たちが一斉に群がるように集まってくるらしい。
「おじいちゃん!」「おじいちゃん!」と、じいさんは一躍人気者なんだって。
だけど、今朝は、ゆうが、じいさんに手を振る子たちに
「だめー!!」って言って、すみの方に押しのけちゃった。
嫉妬してるんだね。。
それで、自分だけが、じいさんに「ばいば〜い!」って、いつまでも手を振りつづけたんだって。
じいさんは、とても嬉しそうに話してくれた。

じ「じいちゃんは、ゆうちゃんだけの、じいちゃんだよ。」
私「ゆうちゃんは、じいちゃんと保育園に行けてよかったね。」
こんな会話がリビングに響いた。
めでたし、めでたし♪

けど、75にしてこの幸せ・・・
いったい誰のおかげで手にしたのかなぁ〜

数字フェチ2

今日はぽかぽかと、春のような陽気だった。
外から帰ってくると、風を入れたくなって、家中の窓を開けてみる。
う〜ん、気持ちいい♪
そこへ、じいさんが帰ってきた。
少し空気を入れ替えることが出来たので、すかさず窓を閉める私・・・

そうなんだ。じいさんは数字フェチだったんだ。
いくら暖かいといっても、まだ3月初め。油断してはいけない。
同居したての頃は、本当にびっくりしたんだ。
電気代をけちってるわりに、3月中は、いくら暖かかろうと暖房を入れる。
理由はだたひとつ。
まだ3月だから・・・

去年暖かいので、息子のトレーナーを脱がそうとして、
その度、じいさんに「まだ、3月だよ」と言われ、
何度「それが、どないしてん!?」って言いそうになったか・・・
じいさんは4月になったら、暖房をやめ、上着を1枚減らす。

今日も、帰ってきて一番に、ホットカーペットの電源を入れていた。

なにしてるねん?

体がどう感じるかは、じいさんには関係ないんだ。
あるいは、年をとると、そういうものを肌で感じ取ったり出来ないのかも知れない。
最高気温と最低気温、そしてカレンダーが
その日の彼の服装を決定している。

正しい人

今日、息子を病院に連れて行くのに、じいさんが先に行って診察券を出しておいてくれた。
そして診察を終えると、三人でタクシーで帰るのだが、私は駅で降り、じいさんと息子は保育園に向かう。
そのタクシーの中で、「パンツ履きかえたの?」とじいさんに聞かれたので、
「今日は、オムツのままでいいです。」と答えるととても怪訝な顔をされた。

保育園では、オムツで登園してはいけないのだ。
けれど、病院でおもらしされては困るし、そのまま園に行くのだから、許されるだろうと私は判断していた。

これは、じいさんと私の性格の違いを顕著に表す事例。
じいさんは、正しい人なので、ルールをいつも必ず守る。
私は、正しくない人なので、ルールを簡単に破る。
一度注意されたら、即効で素直に「ごめんなさい」して、
二度注意されたら、「申し訳ございません。」と申し訳なさそうに謝り、
三度注意されたら、(もう、この手は使えないな〜)と初めて思う。

こんな正反対の二人だけど、なんとかバランスしているな、と思うのは、
私だけ?

繕い物

昨日、ゆうの保育園のお布団のカバーをつけていると、2箇所ほつれたところが縫われてあり、
紐が取れてるところに、紐がつけられていた。
チッ!!じいさんの仕業だ。
私がやろうと思ってたのにー
なんて言い訳は通じない。かれこれ1年くらいあの状態で放置していたのは、私だ。
ほつれたところは、布団を出し入れするところで、あれくらい開いてる方が出し入れがしやすいって思ってたから。(笑)
縫い目は決して上手とはいえないが、(私なみ)男の人にしたら、上出来だろう。
けれど、先生達には、私がやったって思われるんだろうな〜なんかヤダな〜やらない自分が悪いんだけどぉ・・・
今いちスッキリせず、布団にもぐりこんで考えてみた。

心の声「なぜ、なんとなく嫌なの?」

私「だって、そんなこと、母親のすることじゃんよー。男のくせに細かすぎるっつーの!」

心の声「じゃあ、なぜ、あなたがしなかったの?」

私「めんどくさいじゃん・・・」

心の声「じゃあ、仕方ないんじゃないの?」

私「どーせ、私のことだらしない女だって思ってるに決まってるわ!こっちは働いてて忙しいんだよ。
じいさんみたいに暇持て余してないんだよっ!」

心の声「ようは、そう思われることが嫌なのね。
でも、じいさんに何と思われようと平気じゃなかったの?」

私「・・・・」

心の声「いい嫁したいって思ってるの?」

私「そんなこと思ってないよぉー!!

心の声「それじゃあ、こう考えたら?」

「じいさんは、忙しくてなかなか手の回らないあなたを、思いやって、自分に出来ることなら、と
嫌味にならないように、あなたをサポートしている。」

私「そっかー、気にいってもらうつもりはさらさらないんだから、
そう思うことで、自分のストレスが解消されるんなら、そう思うことにするわ。
真実なんて、どっちでもいいしさっ。」

心の声「そうよ。けれど、2度とこんな思いをしたくないんなら、
じいさんが手を出す前に、気づいた段階で、あなたがすることよ。」

私「ふぁ〜い・・・」

そんなやりとりで納得した私は、目が覚めたとき、このことをすっかり忘れてしまっていた。
果たして、今回の教訓が生かされるかどうか。(不安)

もうないか?

水疱瘡以来、すっかりトイレトレーニングがふりだしに戻った、ゆうだけれど、
家でも紙オムツはやめている。
それで、時々、リビングでおもらししちゃうんだ。
きれい好きのじいさんは、落胆の表情を浮かべながら、
「しっこの時は、ゆうてよ。」と言いながら息子のパンツを替えてくれる。
そして、必ず、パンツを脱がしてから
「もうないか?トイレいこか?まだあるんと、ちゃうか?」ってしつこく確認する。
けど、ウンチじゃあるまいし、あの歳で、おしっこを止めるなんてできるかぁ?
あの無意味な質問を聞くたびに、吹きだしそうな私なんだ。

さらにじいさんが、「パンツの時は、ちゃんとゆうてよ。」と念を押すと、
「じゃあ、オムツのときは?」とつっこまれていた。
さすが、我が息子。

資質

最近気づいたことだが、じいさんにはとても素晴らしい資質があるにはあるようだ。
(なんて表現・・・)
息子が、「じーちゃん、きらい!」「じーちゃん、あっちいって!」
って叫んだときにも、笑ってやり過ごしてくれる。

これが実家の母だったら、「じゃあ、何も買ってあげへんよ!」と
本気で怒り、実家の父なら真剣に落ち込んでしまう。(笑)

子どもはいろんな感情と言葉を育てて、成長していくものだから、
どの感情や言葉に対しても、愛をもって見守ろう、ってじいさんは考えているのだろう
とは思わないが、いずれにしても、
じいさんのそんなところに私は感謝している。
最近では、息子は週に2〜3回、「じいちゃんと、ねる!」と言って
寝室を出て行ってしまうほど。
すっかり寝入ったころ、再び寝室まで運ぶことにしているが、
そんなとき、息子の寝顔もさることながら、
じいさんの寝顔もなかなかのものだ。

寝室へ向かう廊下を息子を抱えて歩きながら、
今夜も「私はなんていい嫁なんだ・・・」と思ったりする。
あははっ。(笑)

おとうさん

私「おとうさん、明日ゴミ袋買ってくれますぅ?」

じ「いいよ。」

こんなやりとりを、いぶかしい表情で聞いていたゆうが、叫んだ。

ゆ「おとうさん、ちがう!おじいちゃんっ!!」

私「ゆうちゃん、おじいちゃんはママのおとうさんなんだよ。」

愛を込めて、ことさらゆっくり言ってみる。
あたかも私たちが、真の親子かのように・・・

娘を持ったことのないじいさんは、この幸せに目を細めてうなづいた。
(ほんとかー?)

便秘疑惑

お迎えに行って、まず連絡帳をチェックして、うなだれる私・・・
排便の欄に0の文字。これで4日連続、0行進だ。
今日こそは期待してたのにー。
家に着いて、「まだウンチしてないわ。」とじいさんに報告。
じいさんも気にしてくれていて、いちごを買ってくれていた。
実は私も同じものを買っていたのだか・・・(笑)

じいさんは優しいな。実はその時ちょっと覗きこめば、すぐに分かるほど不機嫌な顔をして
夕食の支度をしてる私だった。ゆうの便秘の他に、私を憂鬱にさせるものがあったんだ。
それは、寝室のベッドの上に私の下着が2枚、丁寧にたたんで置いてあったこと。
息子と主人の洗濯は全面的にじいさんに任せている私だが、
何かのひょうしに私のも、それに混ざってしまっていたみたい。
もちろん、混ぜてしまったのは私だけれど。
それでも、そんなときはほっておいて欲しいんだ。

前にも、雨が降ってきたからといって、私の下着を取り込んでくれたとき、
私は、どこにもぶつけられない怒りを抑えきれなかった。
雨が降ろうと、槍が降ろうと、私の洗濯物には触れないで欲しい!!

こんな気持ちを処理する方法として、それ以降、私の下着は部屋に干すか、乾燥機で乾かしている。
置いてあった下着は、乾燥機から取り忘れたものだったかもしれない。
(何度も確認したはずなんだけど・・・)

まあ、あれこれ考えても仕方ない。
じいさんは、良かれと思ってやってくれている。
ゆうの便秘を案じて、いちごを買ってきてくれるのと同じことなんだ。
相手を責めるくらいなら、自分がそんな失敗をしなければいいんだよなー。
日光の猿なみに反省してみた。

さて、1つ片付くと次の問題が気にかかる。
ゆうの便秘だ。
食欲はあり、機嫌もいいので、とても不思議だった。
具合の悪いことが起こると、まっさきに人のせいにする私は、
「園の記録もれかなー。4日もウンチせずに、こんなに食べられるわけないよね。」
とじいさんに同意を求めた。
けれど、彼は園の先生より疑わしい人物が頭の中にあったようで、(それは、私です)
「土日に何回かトイレに行ってたけど、でなかったの?」と聞いてきた。
「どにちぃ〜!?」
そっかー。週末をはさんでたんだっけ。
もちろん、土日のことは記録しないので、すっかり忘れていた。
第一、土日もウンチがなかったとしたら、4日連続ではなく6日連続ウンチなし、ではないか。

確か、外出の前にウンチをしてくれてホッとしたことを思い出した。
な〜んだ。大丈夫じゃん!
もーう、人に心配かけさせてぇ〜〜
・・・って勝手に心配してたのは私か・・・

そうして、息子は浣腸をまぬがれ、嫌ーっていうほど
いちごを食べた。

ちょっと、うるさいよ。

ゆうが少し風邪気味だ。気にはなっていたけど、朝起きて咳き込むくらいなので様子を見ていた。
もちろん、じいさんも気にしている。
土曜日に病院に行くと、喉が少し赤いとのことで、一応薬をもらった。
そしてそれを飲むとき、じいさんが横に座っていて、ゆうが一度口に含んでからプーっと吹き出した。
じいさんは、とっさにゆうの背中をたたく。
私の前でじいさんがゆうに手をあげたのは、初めてだった。
明らかにゆうが悪いし、さてどうしようか、と思っていると、
じいさんはゆうを膝の上に乗せ、しっかり顔を見つめて、「どうして薬を飲まなくてはいけないか。」
について、ゆっくりじっくり諭した。ゆうも涙を見せず、じっと聞き入っていた。
そして最後に「分かった。」と納得した様子。
そのまま、私に泣きつくことなく、引き続きじいさんと遊んでいた。
なかなかお見事だった。

いつもこうだといいのだけれど・・・
私が察するに、じいさんは思わず手が出てしまったことで、「しまった!」と思い、
その分冷静に、ゆうに接することが出来たんだと思う。

けれど、また次、薬を飲むとき・・・
じいさんの、今度は大丈夫だろうと、期待を込めた優しいまなざしをよそに、
ゆうは彼の目の前で、薬をジャーっとこぼした。
じいさんは「あっ」と声を上げたが、「こぼれちゃった。」とゆうの一言。
今度はじいさんは大騒ぎ!!

「だめでしょ。」「薬飲まないと治らないよ。」「ジャーしたらあかんの。」
「ババチーでしょ。」「洋服がぬれるやろ。」「あー濡れた手でさわったらあかん。」
「じっとしとけ。」「今、じーちゃんがタオルとってくるから。」
「ほら!べちゃべちゃしたらババチーから。」「はい、手ふいて!」などなど・・・

ゆうは、面白そうにその様子を見ていた。
そして、じいさんが懲りずにまた薬を持ってきたので、「きっと、またやるぞ。」と思った私は、
自分達の部屋に連れていって飲ますことにした。
予想通り、ゆうは、なんのことなく上手にごくごく薬を飲んだ。

思うんだけどさー。じいさんいつも大騒ぎしすぎなんだよー。
それでその反応が面白いから、ゆうがいたずらするんだと思うのね。
子どもはさー。大人がどんな反応するか、冷静に見てるんだよ。
きれい好きなのは充分すぎるほど分かるけど、
きたないことするのが、子どもは大好きなんだよ。

あんた、ちょっとうるさいよ・・・

味が嫌か?

私はゆうに離乳食を与えるようになってから、
薄味を心がけている。
保健婦さんにもさんざんそう指導されたし、
濃い味付けになれてしまうと、どんどんエスカレートして、
肥満の原因にもなるし、素材を味わう舌は育たない。
塩コショウなんて、せずにすむならしない方がいい。
幸い、ゆうは白身魚が大好きで、よく食べてくれた。
けれど、そこは子どものこと。食べたい時と、そうでもない時がある。

がーーー。
じいさんは、ゆうが食べるのを嫌がると、
「味が嫌いか?」と嬉しそうに言う。
それはないだろう?
そういう場合は、「その魚は嫌いか?」とか「今は欲しくないの?」
とか言うでしょう。
後者は、誰のせいでもない事情だけど、
前者は、味付けをした人・・・つまり私のせいだ。

じいさんは、お世辞も言えないかわりに、嫌味もいわない人なので、
もちろん、これが嫌味ではないと分かっているが、カチンとくる。

いつだったかは、ゆうの夕食の時、私が席をはずしてるうちに、
口に入れた魚を出したらしく、
「食べたい気があるみたいやけど、味が合わないらしい」とか、
私が、「今日の外食では、よく食べてくれてお利口でしたよ。」なんて
明るい嫁らしく語りかけると、
「いやーゆうは味をよく知ってるんだよ。
外のは大人の味やから、おいしいんや。」なんて言いやがる。

おとなの味???
じゃあ、あんたが今食べてるのは何なんだよ。
まさか離乳食だとは思ってないよね???
さらにはいつだったか、(もう止まらない)

私が減塩味しょうゆを使っていると、おもむろに台所に近づいてきて、
「減塩しょうゆはおいしくないよー。
おとうさんは、病気の時、薬局で買って使ってたけど、
ちっとも味がしない。まずいまずい・・・」と言ってくる。
私がその時使ってたのは、わざわざ四国の有名なしょうゆ屋さんから
高いお金を出して取り寄せて、だしにもなるおいしいしょうゆだったのに、
たまたま、子どもも小さかったから減塩タイプを試していただけなのに、
薬局のを一緒にすんなよ。

私は、やわらかくその事を説明した。
けれど、まだ納得してないようだったので、
「お昼のおうどんの味は薄かったですか!?
あれは、これを水で薄めてつくっただしですよ!」と言ってやった。
もちろん実際には違うのを使ったんだけど。

するとじいさんは、「あれは、薄くなかったなぁ。」なんてもごもご・・・

私はあれ以来、じいさんが「あじ」と発声したとたん、
まるで10回以上コールした電話を取りにいくかのごとく、
そそくさと、その場を離れるようにしている。
そのまま同じ空間にいたのでは、とんでもないことを言ってしまいそうだからだ。
そして、30秒もすれば、気持ちはおさまって、
晴れ晴れとしてリビングに戻ってくるのである。

一度なんて、じいさんが「あしたはあめや。」と言ったのを
「あじはだめや。」と聞き間違えて、
私のきき足は、思いっきり第1歩を踏み出していたのだった。

なーんて、
最後のもちろん作り話だけど。



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