単独

日時  2000年9月14()17()

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1日目 名古屋 ++++ 南木曽  ++++ 倉本 ―― (林道) ―― 空木登り口―― イザルボテ ―― 巴御前の笛掛け

(7:10)       (8:08/11)    (8:39)        (10:30/40)       (10:50)        (11:05)       (11:40) 

 

 ―― 中八丁峠 ―― 伊奈川橋 ―― 金沢土場 ――うさぎ平 ―― 八丁のぞき ――  6合目(北沢)

(12:55/13:05)      (1330)         (14:00)      (14:35)         (15:20)            (16:05)

 

 

2日目 6合目 ―― 仙人の泉 ―― 8合目 ―― 木曽殿越 ―― 第一ピーク ―― 空木岳 ―― ――  赤梛岳

  (6:30)    (7:55/8:05)   (8:55/9:05)    (10:15/25)     (11:30/40)       (12:30/50)  (14:10/20)   (14:30)

 

―― 摺鉢窪分岐 ―― 摺鉢窪避難小屋

                          (15:30)

 

3日目 摺鉢窪避難小屋―― 稜線 ―― 南駒ケ岳 ―― 休憩――越百山――越百避難小屋

      (6:20)         (6:50)     (7:25)     (10:10/20)   (10:40)      (11:20)

 

4日目 越百小屋 ―― 下のコル ―― 福栃橋 ―― ゲート ―― 伊奈川発電所===フォレスパ木曽 === 野尻  +++ 名古屋

(6:40)          (9:00)       (9:45)      (10:25)          (11:00)          (12:20/13:30)        (13:51)      (15:51)

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14日、晴れ

林道に寸断された道

倉本の集落で伊奈川本谷の橋が落ちているとの情報を得る。行ける所まで行ってみるしかない 駅からすぐ登山道というこの道は、実は何度も何度も林道にでてしまう。

イザルボテに着くまでに、なんと2時間以上かかってしまった。中八丁に着いて、ようやく山登りらしくなってきた。峠を渡る風が冷たくて気持ちが良い。ここから20分ほどおりると、伊奈川本谷を渡る。橋は倒壊しているが、水量もなく、難なく渡る。

橋跡を過ぎて10メートルもいかぬうちに今日4回目の林道にでた!!

金沢の土場からうさぎ平までずぅ〜と林道。おまけに金沢土場には「親子連れの熊が出没します、注意!」の看板。メチャクチャな道だなあ。

6合目は良いテン場で、なんの迷いもなく、ここまでとツエルトを張る。

日没と共に眠ってしまい、夜、ふと目覚めると、ツエルトの天井に、鮮やかな木の葉のシルエットが浮かび上がっている。満月だった。

 

15日、晴れ

今世紀中に消えるか? 摺鉢窪小屋

樹林の中を歩く。枝が高く、涼しく気分が良い。昨日はもうこの山域が嫌いになっちゃうのではと思うほど、林道に翻弄されたが、今日は大丈夫らしい。仙人の泉はあまり水量がなかったが、義仲の力水は豊富に流れだしていて、冷たく美味しい。空木の山頂で日帰り単独行に逢っただけ。祝日なので人出を覚悟してきたが、まだ、静寂の山が続いている。

摺鉢窪避難小屋は稜線からみると、すてきな赤い屋根。夏にはお花畑のなかをくだっていく、夢のような場所だが、今は、トリカブトとリンドウが残っているだけ。小屋のすぐ近くまで百間ナギがせまっている。ナギは刻一刻とすすみ、やがて小屋をのみこんでしまうという。多分、私達の代で。

うれしかったのは、水がないと聞いてきたが、天水桶に、たっぷりと雨水が蓄えられていたこと。ありがたい。

同宿は3パーティー。単独行、2人x2。

単独行の男性は越百山新道からやって来たが、空木をまわって伊奈川林道を戻るつもりが、私の情報―伊奈川本谷の橋が落ちているーを聞いて、来た道を戻るという。責任を感じてしまう。ほんとうに渡渉不能なところはあるのだろうか。

 

 

16日、曇りのち雨

越百小屋のコーヒー

朝、山は深い霧に包まれている。風も強い。

南駒ケ岳山頂、何も見えない。

細かい霧雨、時々雨粒が大きくなる。

10時40分、越百山到着。越百小屋に向かって降り始めると、土砂降りになった。

 

越百避難小屋の客は私ひとり。雨は激しさを増し、嵐のよう。雷鳴もきこえる。

こんな天気にひとり小屋に降り込められているのも悪くない。

にぎやかな中高年グループが到着する。彼らは休憩で、今日のうちに下山、帰宅するという。それならば、10分か15分で出発するだろうと、待っていたが、すっかり寛いで、コーヒーを沸かし始める者、食事を始める者、着替えを始める者、私はあきらめて、シュラフにくるまった。12人の団体が出発したのは50分ぐらい後だった。なにはともあれ、人のいない静かな山が戻ってよかった。

小屋番がやって来てコーヒーをいれるから一緒にと言ってくれる。団体に押されて、奥で丸まっていたのを気の毒に思ったらしい。そういうお誘いは遠慮しない性質なので、はいはいと営業小屋の方に出かける。濡れた靴に新聞を詰め、雨具は干してある私のために、傘と長靴も貸して下さる。小屋番は伊藤さん。髭面がちょっとこわいが、中身はやさしい。

コーヒーは豆をミルで挽くところからはじまる本格派で、お湯は鉄瓶で沸かし、カルキ飛ばしに10分沸騰させる。お友達の女性客2人と、伊藤さん、私でコーヒーをいただきながら、山の話をする。

かりんとをつまみながらコーヒーをおかわり、すっかり気分良くなって、気がつけばもう夕方。

 

17日 雨

最高の帰り方

雨は止まないが、樹林帯なので心配なし。それより長い林道歩きが悩みの種。タクシーは呼べるのか? ところが、伊奈川ダムまでくると、シンと静まり返って、人影もない。「関係者以外立ち入り禁止」のゲートの奥へ声を掛けるのだろうか? 細かな雨が降る、人気の無い林道を歩くのは案外気持ちよく2時間ぐらいなら歩いてもいいかなという気になる。

林道を降りながら考えた。バックカントリーからの帰還の理想形はなんだろう?

道の終わりに温泉が湧いていて、すっかり身支度を整えてバスか電車に乗れたら最高。 

駅かバス停で着替えができるのがセカンドベストかな。

着替える場所もないまま、タクシーという文明がやって来て、バックカントリーから拉致されるのは最悪じゃないだろうか。

後ろから“最高”が軽トラックでやって来る。

「よかったら乗っていきなさい」

こういうご好意も遠慮しない性質なので、早速パックを荷台に放り込む。乗せてくださった方はダム施設を見回った帰りで、もし、よければ、大桑村の誇る温泉、恋路の湯で汗を流していったらという。願っても無い申し出。この温泉は彼が村議員のとき作ったのでと宣伝も忘れない。お友達にも宣伝してとの事でしたので、皆様にもお薦めします。越百の帰りは恋路の湯にきまりです。

 

 

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