10
ドアを開けるのももどかしく中に入る。
シーナの気配を察知してダイゴローが出てきたけど、シーナにも俺にもダイゴローをかまうゆとりはなかった。
閉まったドアに背をつけてキスを交わす。
シーナと俺は大学からそのまま俺の家に向かったのだ。
お互いの気持ちを確かめあって、離れることができなくて、ここへきたのだ。
「んっ・・・んん・・・・・・」
貪るようなキスに、シーナが苦しそうにまゆをひそめる。だけど、唇を離そうとすると、今度はシーナのほうからキスをしてくる。
肩に掛けていたカバンを投げ捨て、シーナの上着をはぎ取るように脱がせる。シーナも同じように俺の服をはだけさせた。
早く肌に触れたい。
キスをそのまま首筋に移動させながら、シーナのシャツのボタンを外す。
「ベッド・・・・・・行こ・・・・・・・・・」
「やだ」
「本谷っ・・・・・・・・・」
「うそ」
そう言って、俺はシーナを抱き上げた。初めてシーナがうちに来たときと同じ、お姫様抱っこだ。
「・・・うわ・・・っ」
目を丸くして、がしっとシーナが俺の首にしがみつく。
電気をつけていないから真っ暗だったけど、勝手知ったる自分の家。つまずくことなく、シーナをベッドの上におろした。
カーテンを開けたままの窓からさす月の光に、シーナの姿が浮かび上がる。
「俺・・・・・・抱いてもいい・・・・・・・・・?」
「・・・・・・やだ」
「―――――――――」
「・・・うそ。いいよ」
柔らかな笑みを浮かべてシーナが俺を見上げる。
ぎゅっと抱きしめた身体は、熱くって、触れている部分から溶けてしまいそうに心地よい。
服を脱ぎ、脱がせ、初めてお互いの肌に触れた。
(気持ちいい・・・・・・)
白くなめらかな肌。手のひらに吸いつくようだけど、さらりとしていて。
食べてしまいたい。
肩のラインを甘噛みすると、シーナが小さく身をよじった。
「くすぐったい」
頬を赤くして俺を見上げたシーナ。
かわいくて、いとおしくて。
(めちゃめちゃにしたい)
綺麗なこの人を、俺のものにしてしまいたい。
ずっと触れたかった肌が目の前にあって、抱きたかった人が目の前にいて。大切にしなければと思っていたのも最初だけで、俺は俺の本能のおもむくままにシーナの身体を組み敷いていた。
「痛っ・・・・・・待っ・・・て・・・・・・!」
荒い呼吸でシーナが懇願する。
「いや・・・・・・・・・っ」
必死に逃げようとする身体を押さえつけ、足を開かせ、白い内腿に歯をたてる。無駄な脂肪のないシーナの身体のなかで、いちばん柔らかで、弾力のあるところ。そしてその付け根へ唇を移動させる。
「――――――――――は・・・っ・・・・・・」
いやいやをするようにシーナが首を振る。しかし、俺の唇がシーナの身体の中心に触れると、びくんとシーナの身体がふるえた。
「・・・気持ちいい・・・・・・・・・?シーナ・・・」
「・・・っ・・・・・・っ・・・・・・・・・」
シーナはぎゅっと目を閉じて首を振った。ちょっと意地悪な気持ちになって、愛撫をやめると、俺の身体をつかんでいたシーナの指に、力がこもった。
「気持ちよくないなら、やめるけど?」
「・・・・・・意地悪・・・・・・・・・」
目に涙を浮かべてシーナが俺に爪を立てた。
「どうしよ・・・・・・オレ・・・恥ずかしい・・・・・・・・・」
「なんで?すっげー綺麗なのに」
熱く薔薇色にかわったなめらかな肌も、必死にこらえているあえぎ声も。
「もっと気持ちよくなって」
そしてもっと乱れて。
誰も知らない顔を俺に見せて。
「いやっ・・・・・・っ!」
何度、シーナを叫ばせたかわからない。
抗う腕をおさえ、拒む身体を開かせ、自分のものをシーナに突き入れる。
「―――――――――あ・・・っ・・・あ・・・!」
異物の侵入に、シーナは小さな悲鳴をあげた。
シーナの中は熱くて、シーナが俺から逃げようと身をよじるたびに俺のものが刺激されて。
(俺、サドっ気あるのかも)
俺はシーナの身体が傷つかないように加減しつつも、できうる限り思いきりシーナの身体を貫いた。痛みで声をあげ、暴れるシーナを抱きしめながら。
この夜、俺は、このマンションを壁の厚い造りにした大家さんに、心から感謝した。
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