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 ドアを開けるのももどかしく中に入る。

 シーナの気配を察知してダイゴローが出てきたけど、シーナにも俺にもダイゴローをかまうゆとりはなかった。

 閉まったドアに背をつけてキスを交わす。

 シーナと俺は大学からそのまま俺の家に向かったのだ。

 お互いの気持ちを確かめあって、離れることができなくて、ここへきたのだ。

「んっ・・・んん・・・・・・」

 貪るようなキスに、シーナが苦しそうにまゆをひそめる。だけど、唇を離そうとすると、今度はシーナのほうからキスをしてくる。

 肩に掛けていたカバンを投げ捨て、シーナの上着をはぎ取るように脱がせる。シーナも同じように俺の服をはだけさせた。

 早く肌に触れたい。

 キスをそのまま首筋に移動させながら、シーナのシャツのボタンを外す。

「ベッド・・・・・・行こ・・・・・・・・・」

「やだ」

「本谷っ・・・・・・・・・」

「うそ」

 そう言って、俺はシーナを抱き上げた。初めてシーナがうちに来たときと同じ、お姫様抱っこだ。

「・・・うわ・・・っ」

 目を丸くして、がしっとシーナが俺の首にしがみつく。

 電気をつけていないから真っ暗だったけど、勝手知ったる自分の家。つまずくことなく、シーナをベッドの上におろした。

 カーテンを開けたままの窓からさす月の光に、シーナの姿が浮かび上がる。

「俺・・・・・・抱いてもいい・・・・・・・・・?」

「・・・・・・やだ」

「―――――――――」

「・・・うそ。いいよ」

 柔らかな笑みを浮かべてシーナが俺を見上げる。

 ぎゅっと抱きしめた身体は、熱くって、触れている部分から溶けてしまいそうに心地よい。

 服を脱ぎ、脱がせ、初めてお互いの肌に触れた。

(気持ちいい・・・・・・)

 白くなめらかな肌。手のひらに吸いつくようだけど、さらりとしていて。

 食べてしまいたい。

 肩のラインを甘噛みすると、シーナが小さく身をよじった。

「くすぐったい」

 頬を赤くして俺を見上げたシーナ。

 かわいくて、いとおしくて。

(めちゃめちゃにしたい)

 綺麗なこの人を、俺のものにしてしまいたい。

 ずっと触れたかった肌が目の前にあって、抱きたかった人が目の前にいて。大切にしなければと思っていたのも最初だけで、俺は俺の本能のおもむくままにシーナの身体を組み敷いていた。

「痛っ・・・・・・待っ・・・て・・・・・・!」

 荒い呼吸でシーナが懇願する。

「いや・・・・・・・・・っ」

 必死に逃げようとする身体を押さえつけ、足を開かせ、白い内腿に歯をたてる。無駄な脂肪のないシーナの身体のなかで、いちばん柔らかで、弾力のあるところ。そしてその付け根へ唇を移動させる。

「――――――――――は・・・っ・・・・・・」

 いやいやをするようにシーナが首を振る。しかし、俺の唇がシーナの身体の中心に触れると、びくんとシーナの身体がふるえた。

「・・・気持ちいい・・・・・・・・・?シーナ・・・」

「・・・っ・・・・・・っ・・・・・・・・・」

 シーナはぎゅっと目を閉じて首を振った。ちょっと意地悪な気持ちになって、愛撫をやめると、俺の身体をつかんでいたシーナの指に、力がこもった。

「気持ちよくないなら、やめるけど?」

「・・・・・・意地悪・・・・・・・・・」

 目に涙を浮かべてシーナが俺に爪を立てた。

「どうしよ・・・・・・オレ・・・恥ずかしい・・・・・・・・・」

「なんで?すっげー綺麗なのに」

 熱く薔薇色にかわったなめらかな肌も、必死にこらえているあえぎ声も。

「もっと気持ちよくなって」

 そしてもっと乱れて。

 誰も知らない顔を俺に見せて。

「いやっ・・・・・・っ!」

 何度、シーナを叫ばせたかわからない。

 抗う腕をおさえ、拒む身体を開かせ、自分のものをシーナに突き入れる。

「―――――――――あ・・・っ・・・あ・・・!」

 異物の侵入に、シーナは小さな悲鳴をあげた。

 シーナの中は熱くて、シーナが俺から逃げようと身をよじるたびに俺のものが刺激されて。

(俺、サドっ気あるのかも)

 俺はシーナの身体が傷つかないように加減しつつも、できうる限り思いきりシーナの身体を貫いた。痛みで声をあげ、暴れるシーナを抱きしめながら。

 

 

 この夜、俺は、このマンションを壁の厚い造りにした大家さんに、心から感謝した。

 

 

 

 

TO NEXT......     

 

 

モドル