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How to lesson! 練習してこない生徒の場合


ピアノの先生初心者だった頃一番困ったのはこの練習してこない 生徒対策でした。今思うと笑っちゃうようなことだったのですが、 当時は精神障害起こしちゃいそうなくらいの深刻な悩みでした。
なにがそんなに、苦悩の元かって言うと、生徒が練習してこない のは私の教え方が悪いに違いないとか、この生徒は私のおちょくって るんじゃあるまいか、とかいう次元でなく。 要するに練習してきてくれないと、なにレッスンしていいか 解らなかったのです。
まだ、現役の学生だった頃あるいは卒業したての頃は音大のレッスン、つまり一生懸命さらってきた曲を先生がピアノの後ろの椅子に座って、あるいはとなりのピアノで一緒に弾いてくれて、注意を受け、更には高踏的な音楽についての訓辞を頂くというピアノのレッスンがあたりまえなピアノのレッスンイメージとして頭からからだまで染み付いていたのです。
ちなみに音大ではピアノの演奏法は教えてくれてもピアノの教え方は教えてはくれませんでした。
ところが、音楽教室さんが見つけてつれてきてくれる生徒さんたちは、さっぱりおさらいをしてきてくれない。これが音大生や付属の高校生だったら、とうとう1週間ずるけ続けて迎えたレッスン日なんかは平然とむかえることなんて出来ない。先生に悪いから休んじゃうとか、英語や数学の授業をすっぽかして、練習室にむかうか、親を説得してうちで練習して遅刻するか、、、。
学生時代練習して来ないということが、これだけ大変な罪悪感と、困った状況を生み出していたのに、不埒な生徒どもはさっぱりさらってこないのに、平然とデカイ顔をしてやって来る。
そんな苛立ちは私の場合は速やかに克服することが出来なのです。普通にピアノを習いに来てる子達のなかで音大まで進むのは、ほんのわずかな人たちなのだから、多分一番大勢の生徒というのはこんなもんなんだろう。悟りの境地です。
ところが困るのは、具体的なレッスン方法です。今まで長い間、ピアノレッスンというものは生徒が課題曲を練習してきて始めて、開始するものだ。という頭があるものだから、なにをどーしていいかわからない。レッスンのため与えられた時間は長くて1時間短くても20分くらい。ところが、音大風にレッスンしようとしたら、1回通して聴いてやって、「もっと練習しなきゃダメよ。」で終わっちゃう。そしてまた、初心者の生徒の弾く課題曲なんていくらチンタラ弾いても、1分とかからないから、2、3分でレッスンが終わってしまう!あとの長い時間どーしたらいいのよ。世間話でもしてるのー?
これが、児童科みたいなグループレッスンだと、初心者の先生?には特に手取り足取り教え方を教えてもらえるのですが、ピアノは個人レッスンでレッスン内容は個人の裁量に任されているので、講習にはさぼらず出席するという対策は通用しません。
そこで何年か教えている人に聞いたり、本を探したりしたのですが、練習してこない生徒へのレッスン法みたいな題名の本はありませんでした。でも何冊かの本は参考になったし、随分沢山の人からの助言も貰えました。

How to lesson! 練習してこない生徒への対策


よくさらってくる生徒への対策やレッスン法はだいたい誰でも似かよってるんじゃないかと思うのですが、この練習してこない生徒への対策こそ先生の数だけあるんじゃあるまいか、という感じなのです。
なかには、練習して来ない生徒に対して怒りまくるという先生だっています。殆どの場合こういったタイプの方は別段怒るのが好きなわけでなく、生徒が練習して来ないとがっかりして御飯ものどを通らなくなるくらい熱心な先生なのです。練習して来ない生徒に対して、20分や30分怒りの継続が出来れば自動的にこの問題も解決してしまいます。
私もけっこう短気なのですが、どういうわけか子供相手にヒステリー起こす気迫とエネルギーには欠け、その上なんでピアノはそんなに練習しなきゃならないの?という言い分にもなんだか一理あるような気がしてきたりするので、(つまり、私は人間がいい加減で面倒になると人のいいなりになった方が楽だ。というモードが起動しちゃうのです。)この手の対策は私は使えませんでした。
最初の頃私がおこなった対策は、これはやさしいピアノの先生ならだれでも採用するであろうという、方法で生徒と一緒に課題曲をおさらいする。何度も弾かせてなんとか、埒があくくらいまでつきあってあげる。という方法です。そーです。私はとてもやさしい先生なのです。
そしてこれは、本来その為なのか、その為でないといいつつも、ホントの本音はそのへんじゃないか?という対策が、ここ何十年最初は小さい子のグループレッスンから始まったと思われる、ソルフェージュ、リトミックをピアノレッスンに取り入れる。という対策です。
ひとつの楽器の習得という範囲を越え、音楽全般の理解のため、また音感リズム感習得のため、というのが目的なのです。最近は私はこれに楽典もコミでやれる教材を使っています。
これは大変優れた対策で、ソルフェージュ、リトミックならば家で練習しなくて済むし、コミで音感、リズム感、楽譜読み感覚を養うことが出来る。それにうんざりする反復練習しなきゃ上手にならないピアノと違ってこれの方が生徒もおもしろがる。
ただここでおことわりしておくことは、それじゃよく練習して来る生徒はこういったことをレッスンしないのか、というとそう言う訳ではなく、ちゃんとします。
従来の個人のピアノレッスンでは、生徒へのおさらいへの負担がそもそも大きすぎるし、1対1のレッスンというのは感情的に双方の相性に負うものが多いし、教える側の経済効率も悪いといった理由で、ピアノレッスンにもグループレッスンを取り入れている先生というのも、いるらしいのです。
後に自宅で教室をひらいてから、私も取り入れようと思ったこともあるのですが、見合わせました。私みたいな資質の人じゃ、自宅でいっぺんに何人もの生徒をみるといこうとは不可能に近いのです。これが出来るということは、小学校教員や、幼稚園教諭なんかの適性のある人に限られてくると思います。ついでにいえば、小学校の先生や幼稚園の先生といのは、私が一番なりたくなかった(今でもなりたいと思わない。)職業のうちのふたつです。

How to lesson! 練習してこない生徒への対策PartU


初期のころあれだけ生徒が練習してこない困った。困った。と言っていたわりには、音大でやっていたみたいなレッスンがピアノレッスンという固定観念を打ち破れば、やることなんていくらでも出てくるものなのです。
こんななかで、問題提起だったのが、うちの場合イメージトレーニングのレッスンです。イメージトレーニングというのは、文字どおりイメージトレーニングなのですが、音楽を聴いてこれはどんな感じの曲かな?と問いかけるようなトレーニングではなく、(これもやってみたのですが、普通わかんないという返事しかか、帰ってこないのです。)音楽を聴いてそのイメージに合った絵を書く。ぬりえをして、その絵に合った音楽を自分でつくってみる。ふたつ絵を用意して、私が弾いた曲と雰囲気のあった方の絵に色を塗る。というような、ワクワクするような楽しいお稽古です。
多くの生徒は面白がりますが、なかにはこの手の作業が苦手で嫌いという子だっています。丁寧なぬりえ作業がイヤという子にかかると、うちのレッスン室の床はクレヨンだらけ、色鉛筆の芯をやたら折るので色鉛筆はみんなすぐ短くなる。そして出来あがった作品は、1色塗りか、多色ゴチャゴチャ塗りのどちらかで、何が描いてあるかは判断できず、ぬりえの場合は地の絵は消え、時の場合によっては半分にちぎれている。という超前衛作品で、はいこの絵にあわせて曲を作ってみましょう。というと、ピアノの鍵盤を高音から低音もしくは低音から高音までバンバンとたたきまくる。これまた超前衛的作品を作曲してくれます。
それとは逆のタイプの子もまた、問題を提起してくれます。綺麗に絵を描くのが大好きという子はそれはそれは丁寧な仕事をします。美しい色使いで、描写も細かく、立派な作品を仕上げてくれます。ところが、このタイプの子というのは絵を描くまたは塗るという作業に熱中するあまり、時間を忘れ更にはこれは音楽のイメージトレーニングのための作業だなんてことは、頭にありません。ほっとけば、1日中でもやってるんじゃないか?っていう凄い集中力をみせてくれます。子供は集中力がないというのはうそです。
つまり、このレッスンは段々音楽のための勉強から放れていく、という弱点があるのです。タマにはそれでもいいのでしょうが、うちはやせても枯れても音楽教室で学童保育所ではないのです。
あともうひとつのあまりうまく行かなかった例はお歌をレッスンにとり入れることです。子供はみんなお歌が大好きよ。といのも、やはり嘘だといわざるおえません。好きな子もいれば嫌いな子もいて、歌というのはピアノと違って自分の肉声で音楽するので、恥ずかしがる子がとても多く、それも学年が上に上がるにつれ、その比率は年々あがります。これがグループでのレッスンならまだみんな声出すのもそうイヤがらないんでしょうが、ひとりで歌うというのは小さい子でも声出すのイヤがる子もいるのです。
それなので、うちの指導要領では、お歌を唄うののは、幼稚園生の生徒がひとりで歌うのが好きな子に限らせてもらうことにしています。やはり、歌手とピアニストでは違う資質が求められるのですから、歌を唄うのは選択にしてもらっています。
(2001年2月7日)
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