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ハノン先生の不思議

ピアノを習う人が、ツェルニー先生よりもっと長くかつ親密にお付き合いしなきゃなんないのが、このハノン先生じゃないでしょうか?そしてツェルニー先生なんか比較にならないくらい、面白くもおかしくも無い反復練習でピアノの腕をあげようってねらいで作られ、現在もピアノ学習者をアキアキさせながらも、上達のためなら我慢せい!の一念で絶大な支持を誇っているのが、「ピアノの名手になる60練習曲」というヤツです。ピアノ習ったこと無い人でもあの、ドミファソラソファミ レファソラシラソファ ミファソラシラソファを、聴いたことあるんじゃないかと思います。
あんなことやんなきゃピアノって弾けるようにならないなら、習わなくていい。という気になるくらい聴いてるだけでうんざりがつたわっくる秀作トレーニング曲集です。ところが、このおじさんは私の作ったこの曲集は大変面白く作られているので退屈することはない。と自慢をしているのです。自己申告くらいアテにならないものはありません。
でもそれじゃ、泣き泣きこのうんざりするハノン先生自慢の練習曲を弾いてるかっていうとそうでもなく、慣れるとこれはランニングや柔軟体操と一緒で、とってもいいウォーミングアップになるのです。
なかでも、スケール アルペジオ オクターブあたりは、歯磨き洗顔と同レベルで必ず毎日弾くものですよ。と教えてくれた先生もおられました。(ただ私はよくサボりました。)

私はこのハノン先生については今だに不思議でよく解らない点が2点あるのです。
この練習曲集は例のドミファソラソファミ レファソラシラソファの1番に始まり
1ページ分の短めの曲が20曲次に第2部に進み2ページ分ある長めのやつが10曲そして次に音階練習の1の指くぐらせの練習曲が何曲か、その次に全調の4オクターブスケール。それから半音階の練習に続き、全調アルペジオに減7のアルペジオ属7のアルペジオで第2部が終わり、第3部は連続音、トリル、3度、オクターブ、分散オクターブ、そして最後がトレモロで締めくくり。これらすべてが達者に弾けるようになると、優れた芸術家の秘密である美しい演奏が出来るようになる筈なのです。
私も今まで生きてきた中で、1日のかなりの時間をピアノの練習に費やすことが出来る時期がありました。そして!1日のピアノのおさらいの一番始めは、このハノンの指のトレーニングからはじめたのです。時間が取れない日はスケールアルペジオその他何曲か、時間在る日は全部さらう!そう心に決め、朝ドミファソラソファミからさらい始める。
ハノン先生はこの全巻は2時間で弾ける。本当に上手になるためには一定期間毎日この本全部を弾け。とのご指示が巻末のあるのです。ところが私はどう頑張っても2時間じゃ全部弾けませんでした。まる1日練習できる日なんかは、なんとか全部弾いてみせるー。と意気あがるのですが、まずスケールにたどりつくあたりで、もう3時間は経過しおなかすいてくる。ここで昼食をと一休みし、昼過ぎの眠気こらえつつスケール全調からアルペジオに進む、そしてトリルにたどり着く頃には疲労困憊し始め、肩は凝り、風邪気味の日なんかだと偏頭痛がして、その上大昔治療した歯が痛くなってくる。トレモロにたどりつく前には昼寝及び宵寝してしまい。夕刻になる頃にはもうピアノ弾く気にはなれず殺人事件の小説を読み始め、とうとうその日1日ハノン以外は弾かなかった。という感じの恐るべき1日を過ごしてしまい。2時間じゃ弾けないじゃないかウソツキおじんめ〜。と毒づきその日のピアノの練習を終わります。
翌日はそれに懲りてうしろのトレモロからはじめ、適当にハノンは切り上げて他の曲をさらい始めるのですが、また何日かすると上達の為ハノン全曲踏破に乗り出し、あえなく挫折する、、、。そんな感じのくりかえしだったのですが、私は是非教えて欲しい!ホントにこの全巻は2時間で弾けて、私なんかより上手な人達はちゃんと全部弾いているのか?やっぱり、全巻ひくのにこんなに苦労したのはハノン先生のせいじゃなく単に私が下手なだけだったのではないか?
考えれば考える程解らなくなってくるのです。こんな質問が出来る人が近場に沢山いた頃はあんまり人に聞く気になれなかったのですが、今は是非教えて欲しい!
これが私にとってハノン先生に関する第一の謎なのです。

このミステリアスな先生はシャルル ルイ ハノン1820年フランス生まれ、1900年にフランスで亡くなっています。ハノンは作曲家ではなく、ピアノ教授です。つまりえら〜いピアノの先生なのです。教会のオルガニストも勤めていたそうですが、この普通ハノンで通ってしまっている曲集を作曲した頃はローマの音楽院の名誉教授でした。
私にとってのハノン先生の第2のミステリーは実はこの名前にあるのです。名前のつづりはCharles Louis Hanonなのですが、これがチャールズ ルイス ハノンみたいに英語圏の人の読み方ならば私も悩まないのですが、この人の姓はもしかしてHサイレントなんじゃあるまいか?だからハノンよりアノンの方が、よりそれらしいのではあるまいか?という疑惑です。
勿論こんなことはどうだっていいことで、英語圏の人の名前でもフランス語圏の人の名前でもカタカナ表記するということ自体もう正確な表記じゃなくなっているんだから、ハノンでもアノンでもたいして変わるわけでなく、だからこそ日本ではハノンで定着し、ハノンといえば例のあのハノンのことなのです。
でも私は高校生の頃から時たまこのことが気になってしかたがないのです。Charles Louis HanonのHanonはHサイレントなのか否か?これも知っている人がいたら是非教えて欲しい。
(2001年3月10日)
↓こちらは全音出版のハノン。
↓全音以外でもドレミ楽譜出版、カワイ出版社、こどものハノン等、いろんな出版社から出ています。ヤマハからも出版してるみたいですね。さすがにハノン先生、今年は2006年ですから生誕186年というのになんというロングセラー!この世にピアノを弾く人がいる限りハノンは不滅です♪
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