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なんたって初心者用教則本じゃあ文句なしに一番有名なのがこのバイエルじゃないでしょうが、バイエルなくして日本のピアノのお稽古は語れないんじゃないかってくらいお世話になってる人が多いのがバイエルピアノ教本です。私も子供の頃お世話になったらしいのです。なんで推測で言ってるかっていうと、実はよく覚えてないのです。つまりそれくらい大昔に弾いたらしいのです。私の母の話によると私はこのバイエルを小学校に上がる前に全曲あげたそうです。それならよく覚えてない筈です。
私はこのバイエルは現在は全然使ってないのですが、これは私が何年か前面白そうな別口の教材を使いたくなった為で、バイエルは曲が古臭いくてよくないとか、最初にト音記号が右左ともにでてくるのは混乱してよくないとか(私の考えじゃこんなことはたいした問題だとは思えない!!?)

そもそもこのバイエルっていうのは、何か?っていうと人の名前です。バイエルは作曲家なのです。
フェルディナント・バイエル 綴りはFerdinand Beyer 1803年7月25日ドイツ クベアフルト生まれ、1863年5月14日マインツにて没した作曲家で、室内楽作品を残していますが、(どんな曲かは私は知りません。)この大ヒットバイエルの曲集は作品番号101ですから、バイエルさんはかなりの曲を創ってる筈なのです。
バイエルといえば、あのバイエルのピアノ入門編大ヒット曲集以外は今はまず演奏されることありません。とか、こんなふーに音楽之友社のバイエルピアノ教則本なんかには書いてなるのですが、これはちっとカワイソーな気もするのです。この方は再来年には生誕200年をむかえようって人で、没後100年以上ゆうに過ぎた今でもこの本だけはヒットし続けてるのです。150年前はさぞやトレンディな作曲家だったに違いありません。

これはバイエル自身が言っているのですが、本書のようなもの、つまり初心者むけエチュードは今迄あまりなかった。ということは、2001年現在は初心者向けの教材というか、エチュードは溢れかえっているけど、19世紀の始めの頃は始めてピアノ習う人向きの教材というのはあんまりなかったらしい!
例の膨大かつ不朽のエチュード群の作曲で名を知られるツェルニーが1791年生まれ、バイエルはツェルニーよりひとまわりくらい若いことになるのですが、どうもこの頃から、ピアノレッスンは系統だったエチュードを使いまたピアノの為に作曲された作品も飛躍的に難しく、長大になってきたらしいのです。(ベートーヴェンのソナタを考えてみればわかります。なにをかくそう私はハンマークラヴィアを弾いたことありません。私の趣味にあわないからじゃないんです。楽譜見ただけでメゲたんです。ちなみにベートーヴェンは1770年生まれです。)
それじゃあ、バイエルさんがバイエル作る前???はどうやってレッスンしてたのよ。と、エチュード使うのが当たり前になってた20世紀後半に、ピアノレッスン始めた私は不思議に思うのですが、どうもそれ以前はエチュードなしで、初心者には簡単でちっちゃな曲を弾かせてレッスンしてたらしいのです。

私はこの10年間バイエルはほとんど教材としては使っていないのですが、バイエルがこれだけ人気があるのは日本だけで外国じゃあバイエルなんてもう廃れてる。とかきいたことあるのですが、これの真偽はわかりません。私のとこでも、大人の初心者の生徒さんをお引き受けしたろころ、彼女はイギリスで1年間ピアノを習っていたとのことで、その頃に使っていた本です。と言ってペーター版のバイエルを持参されたのです。(ペーター版のバイエルなんて私はその時始めて見ました。少なからずびっくりしました。)ですからイギリスでも少なくともバイエルを使っている先生がひとりはいる筈なのです。

バイエルのいいところは、これだけ一世を風靡した入門書だけあって発行部数も多くいろんな版で出ているところです。これがマニアックな入門書だと探す手間だけで大変なのです。バイエルのこれは自己申告なのですが、これはやさしい曲を集めたものでピアノを習いはじめの1,2年を勉強する為のものです。というくだりがあるのですが、実は現在数ある入門書のなかでは、バイエルが最もむずかしい曲が多くふくまれているのです。ですから、最初苦労してもバイエルで始めてしまった方が確実に基礎力が身につくという考え方もあるのです。

私が現在教室で使っているアメリカの初心者向けの教材と比べて、なにより注目したい点は、バイエルは圧倒的に分散和音の曲が多いところです。今現在、生徒に直接指導にあたっているような著者の、教材は和音はまずブロックで認識させ、基本3和音と音階を理解してこれまた次の段階で分散和音を教えるという指導法をとっているのです。こんなのは、ドイツ的精神主義とアメリカ的プラグマティズムの違いとかなんとかより、19世紀前半の音楽ともう21世紀になっちゃった現在のはやってる音楽が違うんだ。ということが一番じゃあないかと思うんです。なんたって当時はアルベルティバスが全盛だったらしいんです。

バイエルの欠点というか、バイエルで指導しにくいであろうトコロは、これはなによりバイエルは絶対音感メソードな為か、それとも19世紀的にトレンディである為かはよくわからなにのですが、えんえんとC-Major日本語ではハ長調ドイツ語ではC-durの曲が続き後半になってやっと、#1個の曲つまりG-Majorの曲が出てきて#4つまで2曲づつくらいの練習曲があって、その後またC-Majorの曲が出てきて
a-Minorの解説と練習曲そして♭系は2個までF-MajorとB♭-Majorの曲がちょっとだけ出てきて終わるのです。絶対音階訓練を徹底してしているのならば、この訓練はまずピアノの白鍵の音を絶対的に聞き取る訓練をするので、これはとても使いやすい入門書なのでしょうが、現在たくさん出ている相対音感メソード
みたいにC-Majorの曲を弾いたら次にはF及びGの調性に進んで初心者段階で全調教えてしまう合理性からすると、なんだかわざわざ#や♭の曲は難しいんだよ!って言ってるみたいなんですよね。

つまりバイエル的にハ長調メジャーで???(なんだか変な言い方!?)初心者やっちゃうと次段階で、どさっとついた#曲♭曲をこなさなきゃなんないわけで、バイエル卒業曲になりゃそれなりに難しくもなっててそれはそれは、黒鍵交えて弾くのに苦労する感じになるのです。(たぶん)私的にバイエルがとても使いにくいであろう点は調性感訓練を、バイエル以降に持ち越すか、自分で調性感訓練のための指導案を考えなきゃならないことです。(ここで調性感てなんですか?ってやってると長くなりすぎるんで省略。調性感については、後日ページ創ります。)
ただあくまで私んとこじゃ、力の限り絶対音感を身につけるのだー!という方針じゃなく、相対音感及び調性感を優先させたい考えなので、つまりは調性重視したいのです。ですから、絶対音感訓練がうちはなによりのウリです。という考え方だったらこれでなんも問題ないんです。

私が何故調性感にこだわるかというと、#♭のたくさんついた曲って難しく感じますよね。私も小学校の低学年あたり、つまりバイエルが終ってブルグミュラーを弾いてるくらいでは、苦労してたらしいのです。(はっきりした記憶ではない。)ところが、もっと難しい曲を弾けるようになってからは、(具体的にはエリーゼの為にとか乙女の祈りのオリジナルが弾けるようになった頃。)速やかの黒鍵白鍵取り混ぜて弾く難しさは克服してしまい。つまりはこんなもんなんだ。と長きに渡り納得していたのです。トコロが!生徒のなかにはいつまでも、音部記号の横っちょに#や♭がつけば、その音は自動的に指定の黒鍵弾かなきゃなんないということを、頭で理解してもからだというか指が覚えてくれない。というタイプの方というのが結構おりまして、なかにゃ世界中の音楽はハ長調とイ短調だけに間に合わせるわけになんでいかないんだ。という、私に持ってこられても、どーもならない苦情を申し立てる方もいて、これは最初っから全調メソード使うに限ると私思い至ったのです。

私は音感鈍い上に、暗譜(楽譜みないで弾くこと)苦手という大弱点があるものの、調性を指感覚で覚えちゃうことにはミューズが祝福してくれたのだ。つまり、この調性を音高で覚えるのと、理屈で考えるのと、体で覚えていくのは、全部違う能力らしくて、すべてにおいて得意なヤツはあまりいない(が、タマにいる。)かわりに全部欠けてるヤツもそうはいない(これもタマにはいる。)ただ、最初っから全調メソード使っちゃうと絶対音感訓練は諦めた方がよく、完璧にすべての課題をクリア出来る初心者向けメソードってやっぱりないみたい。
私がバイエルについての考えはまあこんなところです。
2001年12月7日
↓わたしが幼少の頃ふつうわたしを含めてみんなが持ってたバイエルってこの赤いバイエル(上巻)黄色いバイエル(下巻)だったのです。全音出版社モデルチェンジせずにこのデザインでやっててくれました。うううっ、なんだか嬉しい!!でもさすがにバイエルいくらでも出版されてます。

こどものバイエル上 赤
↓これが下巻黄色のバイエルうーん、なんだかなつかしい。この本見てるとかつて木造平屋建てだったわたしの実家がまざまざと目の前によみがえってくるようです。

↓でもこんどバイエルでレッスンするならこのバイエル使ってみたい。

↓上記以外にもいろんなバイエルが出版されてます。楽天で探せます。
2006年5月12日
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