ドレミ楽譜出版から出ているピアノ名曲110選Aですが、なにがAなのかというとグレードがAなのです。もっと難しい曲が弾ける人向けはB更に難曲が弾ける人のためにはCが用意されています。グレードAといっても昨日今日ピアノ始めた人には無理かと思われますので、ピアノ習いたての方は当面この曲集に収録されている曲が弾けることを目指してお稽古に励みましょう。
わたしの経験では新たな曲の本としてこの曲集を始めると、習っている本人も保護者の方もとても喜んでくれることが多いのです。それもそうだと思います。グレードAは52曲入っているのですが、1番目の「お人形の夢と目ざめ」作曲オースティンからしてそれまでのチーチーパッパ領域から飛躍的に進歩を遂げた実感があるに違いありません。
始める時期は、わたしはバスティーンの4巻に入ったくらいで加えることもあれば少し遅く、ブルグミュラー25のやさしい練習曲の途中くらいから、またツェルニー100番の途中くらいからもう1冊曲もお稽古しましょう。と言って始めるようにしていました。
残念なことにわたしの子供時代にはこの曲集はまだ出版されていなかったらしく(はたしてドレミ出版社もあったのかどうか?)違う曲集や全音ピアノピースでレッスンしてたのですが、このピアノ名曲110選にもある、「かっこうワルツ」ヨナーソン作曲「楽しい農夫」シューマン作曲「紡ぎ歌」エルメンライヒ作曲、あたりもらうととても嬉しくてなんだかもう一人前のピアニストを目指す少女になれた!気分でした。
弾きたい曲の1番2番はだいたい不動でベートーヴェンの「エリーゼのために」と同じくベートーヴェンの「トルコ行進曲」だったのですが、それ以外だとバッハの「ト長調のメヌエット」レーソラシドレーソソのあの不朽の名曲ですが、少し難しいのではないか??と思いつつ課題で出したら1週間で暗譜して仕上げてきた生徒というのもおりました。
わたしも今年早けりゃ8月ピアノが帰ってきたらこの曲集から曲の練習始めようかと思います。最初ヘンデルの「サラバンドと変奏」(どういうわけかわたしはサラバンドが大好きなのです!)を弾いて、次に「ウィンナ・マーチ」を弾こうかとこの曲はカール・ツェルニー先生の作曲です。そしてもう1度ちゃんと暗譜して仕上げてみたいのはネッケ作曲の
クシコス・ポスト」です。なにそれ?と思うか知れませんが、このネッケ(悪いがこの方も今となってはマイナーな作曲家ですね。)の別名(別名とは言わぬかもしれないが、、。)「クシコスの郵便馬車」はヒット曲なのです。小学校の運動会の徒競走で必ずや流されている曲です。シファ♯シ〜シファ♯シ〜シシレ♯ファ♯シ!ジャン!で始まるこの曲は普通聴いたことがあるはずです。そしてなんで郵便馬車なのかというとネッケが生きた1850年から1912年の間はまだオートバイも自動車も発明されていなかったのでしょう。発明されていてもまだ普及していなかったのかも知れませんが、そのへんの事情はわたしにはよくわかりません。
わたしが所有しているのは1200円税込み1236円の白い本ですが今でも値段は変わっていなようです。ところが3800円という版があるというのですね。え〜なんで??と思いましたがCDがついているのです。CD付のものはわたしは残念ながら所有しておりませんが、ほんとに大昔わたしはたしか「珠玉のピアノ小品集」というタイトルのLPレコードをこれもたぶん父に買ってもらってよく聴いていたのです。当時わたしはこのピアノ名曲110選くらいの曲がやっと弾けるようになっていて発表会でリヒナーの「舞踏の時間に」を弾きました。
うちにはその頃ちゃんとステレオがあって、そのステレオはつまりはLPレコードのプレーヤーで、CDなんてものはまだカゲもなくてLPレコード(つまりアナログ盤のアルバム)を聴くためのモノはステレオと言ったのですが、わかった!ターンテーブルでしょ。と言う人は多分わかってなくて今島村楽器あたりで売ってるターンテーブルはちゃんと内蔵してあるのですが、当時のステレオというのは小さめのサイドボードかと思うほどの存在感あったのです。
で、そしてまたそのレコードジャケットが当時のわたし的にはインパクトあった!!!茎の長い赤い薔薇の花束に茶色と金髪のメッシュの毛色に青い大きな目の白人女性が頬ずりするようにしてニカッとどアップで微笑んでいるのです。が、わたしが衝撃的だったひとつめ、うちの実家は庭に薔薇を何本も植えていたのですが、このレコードジャケットの写真のような茎の長い薔薇というのは見たことがない?と思ってました。なに、なんの不思議があるものかうちの庭の薔薇はそれは茎がみんな細くて短いが花屋で売ってる薔薇はその写真のようにながーいしっかりとした茎をしているじゃないか。なのですが、子供だったわたしにはなんだか不思議だったのです。
衝撃その2は写真のモデルの赤い口紅が唇にくっきりついているのではなくて微妙にフチが滲んでるのがなんだか怖かった。
とはいえそんな衝撃に負けるわたしではなくわたしはそのレコードが擦り切れるまで聴きました。(ただしピアニスト誰であったかは全然記憶なし。)今でもそのLPとピアノ名曲110選とダブっている曲は覚えています。これくらいなら弾けそうだ。と思って西武百貨店の池袋店まで全音ピース買いに行ったのは、ヘンデルの「ゆかいな鍛冶屋」楽譜のみためよりかなりの難物でけっこうな苦労しました。
これは大人の郭公鳥の曲に違いないとか、妙な発想で聴いていたのがダカンの「かっこう」。しっとりした森の情景がうかんでくるような美しい音楽だわ。とまで感じていたかはもう定かではありませんが、これはかなりの難曲だ、、。と思ってたのは覚えてます。
そしてレコードジャケットの薔薇やモデルの厚化粧なんかよりもっと衝撃的だったのは、このピアノ名曲選110のCに収められてますがショパンの「幻想即興曲」です。ショパンておじさんは音の魔術師なんだわ。と真剣に思いました。ピアノの詩人と呼ばれているのを知ったのはこの曲を始めて聴いた何年か後のことです。そうかそういう感じ方もあるのか、、。
わたしは根が楽天的というかうぬぼれの強い性格といか、シューベルトの2つの即興曲にも感銘受けてなんて流動的、躍動的で美しい音楽なのかしら、、。と思いつつも、なにわたしだってあと2,3年もしたらこのピアニストより流麗なシューベルトが弾けるようになるさ。との構えで生きていたのですが、果たして幻想即興曲は弾けるようになるのだろうか?楽譜どうりにはピアノ習っていればいつの日か弾けるだろうが、人々に感動を与えるような演奏が果たして出来る日がくるのであろうか、、、、???
この疑問については、、あの日から幾歳月か、わたしの実家は木造平屋建てから鉄筋コンクリート3階建てにバージョンアップし、わたしのピアノはアップライトからグランドピアノのグレードアップしまたしたが、未だに解を得ていない。