Vjedogonia
Dead
body/Dead
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それは、5分後の未来。5分後の日本。
「私は新たなる神話を作り上げる。魂なき器たちの物語……マガイモノどもの神話を」
おはようございます。8月31日、日曜日です。民間・軍属を問わず10万人を越える犠牲者を出した、あの「沖縄戦役」……通称「第二次オキナワ上陸戦」から、今日で18年が経ちました。早朝より、那覇の核爆心地では関係者による黙祷が行なわれています。
当時の戦闘や核爆発で被害を被った人々やその遺族に対する日・米両政府側との補償をめぐる交渉は今日に至るまで平行線をたどったままであり、裁判の結果を待たずして亡くなる方も少なくなく、関係者の顔には怒りや悲しみと同時に濃い疲労がうかがえます。
なお、国内での米軍関係者に対する爆弾・毒ガス・サイバーテロの総被害件数は、今年に入って13万件を突破しました……。
そこは、5分後の未来。5分後の世界。5分後の日本。
中国内戦。統一朝鮮動乱。そして那覇を灰燼に帰した「第二次オキナワ上陸戦」。
そこは何かの「タガ」が外れた世界。核兵器による大量死にすら「慣れた」世界。美しいもの、憧れるものの一切が砕け散った世界。
日本とアメリカ。本土と沖縄。国家間で。社会で。学校で。到るところに走る、亀裂、亀裂、亀裂。
都市機能分散の名目で日本各地に作られた次世代分散ネットワークモデル都市「未真名市」。
光ファイバー網の血管。鉄とガラスとカーボンナノチューブの皮膚。生活の糧は通信技術とキャラクター産業。アジア全域で渦巻く動乱をよそに、仮想現実のごとき安寧と閉塞の中にまどろむ街で、
「さ、そろそろオキナワを再現しようか?」
―――ゆっくりと「何か」が蠢き始める。
挫折した元格闘家の少年、相良龍一。
―――全ては「彼女」への生け贄なり。
日の光が苦手な少年、秋川浩平。
彼らの出会いから始まる、「夏の終わり」の物語。