サン・セバスチャン

サン・セバスチャン滞在 1996年8月21日

ここはどこ?

貝殻型の美、コンチャ海岸

ETA

再び困ったバスターミナル

サン・セバスチャン観光案内


ここはどこ?


ブルゴスからサン・セバスチャンにはバスで行った。道中は大雨で、景色を楽しむどころではない。やっとバスターミナルに 着いたらしく、バスを降りてみるが、そこがサン・セバスチャンであることは間違いないのだけれど、サン・セバスチャンの どこに位置しているのかがわからない。まさに「ここはどこ?」状態。唯一持ち歩いていたガイドブック『地球の歩き方』によると 「私鉄駅は町の北、バスターミナルはさらに北、Plaza de Pio ]Uにある。」と書かれ、私鉄駅以北の地図が掲載されている。が、 その地図にはバスターミナルは載っていない。「どういうこと???」としばらく途方に暮れる。自分の見方が悪いのかと思って 何度もガイドブックを見るが、一向に自分の居る場所を理解できない。バスターミナルも他の都市とは違って、単なるバスの発着所 といった感じで、インフォメーションや切符売場などの建物も見当たらない。地図の一枚くらいあってもいいんじゃない?と ちょっと、苛立つ。うろうろしてみると一枚の地図を発見した。その背後には川が流れている。地図と、川を参考に自分の 居る場所をもう一度考え直してみると、結果はこうだった。「私鉄駅は町の南、バスターミナルはさらに南・・・・」
これじゃ、わかんないわよ!


貝殻型の美、コンチャ海岸


帆立貝の形をしたコンチャ海岸はこの町のシンボルでもある。実に美しい海岸線をしている。その形が貝殻形であることは 上空から見ないとはっきりとは分からないけれども、海岸線を歩いていてもその美しさは分かる。せっかくサン・セバスチャン に来たのだから、海辺のホテルに泊まることにした。しかし、このバケーションの時期に飛び込みでホテルに入って、 さすがに海の見える部屋は空いていなかった。ホテルの部屋に荷物を置き、夕暮れからの長い時間を海岸沿いの遊歩道に設けられたベンチで過ごした。 ベンチにボーっと座り、行き交う人々を眺める。日本人らしき人は一人としていない。目の前に広がる海岸線、風景は 決してスペインらしいものではないので、自分はどこにいるんだろう・・・という感じがする。日も暮れ、海岸線沿いの遊歩道 には街灯が灯って、美しい。海は闇。すると、突然、目の前に火が燈る。コンチャ湾に浮かぶサンタクララ島がライトアップ されたのだった。続いて、海岸線の両端にある丘、モンテ・イゲルドとモンテ・ウルグルもライトアップされる。幻想的な 風景が目の前に広がった。一人でこうして眺めているのがもったいないくらい。
犬を連れて散歩に来た人々が、後ろのベンチでおしゃべりを楽しんでいる。最初は数匹しかいなかった犬たちも どんどん増え、数えてみると8匹になっていた。ETAという過激派組織を抱えるバスクの一都市がこんなにのどかで 平和であることを知って、ちょっと感激した。


ETA


サン・セバスチャンのあるバスク地方は、ETA( Euzkadi ta Azkatasuna,バスク祖国と自由 )というスペインでも もっとも過激なテロ組織の活動拠点として有名である。この地方にはスペイン語と異なった独自の言語や文化が存在する。 ETAは現在もバスクの独立を掲げ、スペイン各地で過激な爆弾テロなどを行い、何の罪もない人々がその儀性になっている。 ということで、わたしも当初、バスク地方に行くことにわずかながら抵抗があった。日本でもETAの爆弾テロは度々報道され スペインについてあまり知識のない人でも「バスクって危険なんじゃないの?」とか、スペインそのものについても 「ほら、スペインってこの前もテロがあったけど、行っても大丈夫?」などど、バスク=危険というイメージを抱いている ことがある。

実際に訪れたバスク地方の都市の一つ、サン・セバスチャンは実に穏やかで平和な町。他のスペインの都市と違って スペイン語では使われない「K」の文字を含んだ単語が看板などで目に付く。しかし、旧市街を歩いて愕然とした。旧市街のありとあらゆる 建物に「ETA」とペンキやスプレーで落書きされている。やっぱり、この町は ETA とは無縁ではなかったか、と改めて 実感する。


再び困ったバスターミナル


サン・セバスチャンからサンタンデールへバスで行くことにした。サンセバスチャンのインフォメーションでバスの時刻表 をもらってあって、バスの発着所も着いたところと同じ、さらにインフォメーションのお姉さんがバスの切符売場を 地図にマーキングしてくれた。もう何も迷うことはない・・・はず・・・だった。

早速、マーキングしてもらった場所へ向かう。あった。あった。発券窓口が。今度は迷うこともなかったぞ、と安心した のもつかの間、実はサンタンデール行きのバスの切符はそこでは発売していなかった。周囲を見回しても他にそれらしき 建物などはない。しばらく周囲を探してみたが結局見つからず、もう一度最初の窓口で聞いてみたら、この建物の裏だと 言う。この建物の裏?と疑問に思いつつ、ぐるーーーーーーーーーーっと周っていくと、あった、あった。ひっそりと。 結局その建物の裏側に面した他の建物、それもだいぶ離れていて、面している通りも違う建物にサンタンデールへ向かうバスの切符売場はあった。 とにかくわかりにくかったけど、なんとかサンセバスチャンを脱出できそうだ。


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