メリダ
セビーリャからメリダへ
セビーリャからメリダへはバスで向かった。ロンダからセビーリャに着いた時のボロいバスターミナルとは異なり、アルマス広場 にある近代的なバスターミナルからバスは出ていた。
バスが出発し、しばらくすると休憩があった。乗客は皆、バルへと流れ込んで行く。その後も、メリダまであと30KMという ところで突然バスから降ろされた。メリダへ行く人は前に止まっているバスに乗り換えるように指示があり、バスを移る。 セビーリャから来たバスもボロかったけれど、その先はさらにボロいバスに揺られることになった。
メリダという街
メリダは今でこそ、あまりパッとしない街だけれど、ローマ時代には交通の要所としてとても栄えていたらしい。現在でも 数多くのローマ時代の遺跡が残されている。こんな魅力を秘めた街なのに日本ではあまり知られていないのがちょっと残念。
さて、メリダのバスターミナルに着いた。ローマ遺跡のある旧市街は川の向こう岸。歩くことのできる距離と判断して歩く。 川には二本の橋がかかっていて、一本は全長792mのローマ橋、もう一本はそれとは対照的な近代的な橋。ローマ橋を渡りたい 気もしたけれど、新しい方の橋を渡りながらローマ橋を眺めることにした。
とりあえず、ローマ劇場の近くのインフォメーションに向かう。インフォメーションはお昼休みで閉まっているけれど、そこに 貼り出されてあったオスタルのリストで泊まるオスタルを決めた。オスタルはわかりにくい場所にあったけれども、なんとか 見つけ、チェックイン。二階がフロントになっていて、その脇には一枚のポスターが貼られていた。そのポスターというのは 円形劇場に水が満たされ、そこに船が浮かんでいるというもの。合成写真であろうが、昔は実際にこのように劇場を利用した と聞いたことがあるような気がする。まだ見ぬ、円形劇場に思いを馳せるのであった。
遺跡の街散策
夕方、散歩に出かけた。この街のメイン、円形劇場と、ローマ劇場は翌日見学することにしていた。もう一度、インフォメーションを 訪れ、情報を収集。すぐ近くのお土産物屋さんで絵葉書を二枚買ってお店を出てオスタルへ戻ろうと歩きはじめると通りの向こうの 方に夕陽が見えた。迷子になるのを覚悟で夕陽に向かって歩くことにした。しばらく行くと右手に突然、遺跡が現れ、愕然とする。 スッゴーイ!!!柵に囲まれてはいるがこんな街の中にこんな遺跡がごく自然に存在していることに感動。また、しばらく 歩くと、また別の遺跡が現れる。夕陽はもう沈みそうである。結局たどり着いた先はアルカサバで、ローマ橋の向こうに夕陽は沈んで いった。
ローマ劇場と円形劇場の他の遺跡なんて期待もしていなかっただけになんだかとっても得をしたような気分に浸って、オスタルに 戻った。
ローマづくし
翌日はあいにくの雨模様だった。近くのバルで朝食をすませ、まずは水道橋を見ようと歩く。すぐに見つかった水道橋は今にも 崩れ落ちそうで、何ともいえない趣を感じる。セゴビアの水道橋のような立派な水道橋を思い描いていただけに、かなりショック を受けた。メリダの水道橋は観光のために存在するのではなく、必然性の後にボロボロになって残り、このメリダの街にごく自然に 存在するのに感動してしまった。雨は止みそうにないので、次にローマ博物館を見学することにした。ローマ博物館は円形劇場、ローマ劇場といった遺跡のすぐ 近くにある。建物は二階建ての吹き抜けになっていて、広い。中学生や高校生が遠足で来たらしくたくさんいた。ローマ時代の 遺跡から出土したものが雑然と展示されていて、小物類はさすがにショーケースに並べられているが、他の大きなものになると 驚くぐらい無造作に置かれている。あまりの無造作に「これって全部レプリカなのでは?」と思ってしまうほど。他に気になったのは 館員が異常に多いこと。何をするのでもなく、あちこちに立っている。学生が去ってしまうと、見学者より館員のほうが多くなって しまった。
ローマ博物館を出た時も雨は止んではいなかった。仕方がないので、雨の中、ローマ劇場と円形劇場を見学することにした。雨のせいか 人はほとんどいない。まずは円形劇場へ。客席部分はかなり崩れ落ちてしまっていて中には入れない。そこがまた年月を感じさせる。 ここでローマの人々は囚人と獣を戦わせたりしたのだろうか。ずいぶん残酷なことが見世物になっていた、と聞いたことがある。 円形劇場がこのすばらしさであるなら・・・とローマ劇場にも期待が膨らむ。ローマ劇場のほうは、というと、これがまた圧巻であった。 客席部分はトタンが張られ、一見きれいに見える。全体的にかなり修復がされている様子だけれども、それでも多くの部分が欠け落ち それがまた、いかにもといった感じ。とても美しく迫力ある劇場であった。
次は近くにあるローマ時代の住居跡へ。なんだかよく分からないけれども、タイルのモザイクは美しかった。雨が降っていて長居が できないのが残念だった。その後、適当なレストランで食事をし、次の目的地カセレス行きのバスに乗るためバスターミナルへ向かった。今度はローマ橋を 渡ることにする。このころにはさっきまでの雨が嘘のように、青空が広がっていた。