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1960年代のスペイン、ナバラ地方。9歳のハビは幼いときに父親を亡くし、母親とは離れ、兄とともに、伯母さん姉妹の家で暮らしている。好奇心旺盛だけど、ちょっと恐がり。通学路にある激流の飛び石も恐くて通れず、遠回りをして通っている。お兄ちゃんのフアンはハビにいろんなことを教えてくれる。どれも、ハビにとっては神秘的で不可解なものばかり。ある日、ハビは友達のカルロスと町外れの一軒の家に行くことにする。お兄ちゃんの話では、その家で昔、殺人事件があり、殺された人の声が地下から聞こえてくるのだという。実際、その家からはなにやらうめき声のようなものが聞こえ、ハビは未知の世界があるのを感じ取る。ハビの冒険心と探究心はこれを期にさらに強まっていく。
聖週間の休暇にハビは兄フアンと共に、母親の住む村へと帰る。その家には「絶対に入ってはいけない」という開かずの間があった。その部屋にぽつりと置かれた1脚の椅子。父親が自殺した場所だった。そこからも死者の叫び声が聞こえる、とフアンは言う。ハビが部屋に入ってみるとやはり声が聞こえた...。
少しずつ、今までわからなかったことが明らかになり、母親と伯父、伯母と謎の男の関係やいろいろな出来事を通して、大人の世界を知っていく。そうして、恐かったものが本当は恐れるべきものではないとわかったとき、ハビは知らないうちに成長を遂げていた。
子供を主人公にしたスペイン映画は素敵な作品が多い。これもその一つ。決して美しいだけの描き方ではないのがこの映画の魅力でもあると思う。大人の話をじっと聞き入る子供の目、必死に物事を理解しようとしているのがハビの表情からわかる。ハビ少年が3500人ものオーディション参加者の中から選ばれたのも納得できる。
この映画の舞台となったナバラ地方の自然や村の様子も美しい。クレジットによるとロケはValle
de Salazar(Ochagavia) 、Valle de Roncal(Isaba)、Pamplona、Marcilla、Tudelaで行われたらしい。
ゴヤ賞(1998):助演女優賞(チャロ・ロペス)、新人男優賞(アンドニ・エルブル)、美術賞(フェリックス・ムルシア)
アカデミー賞(1997):外国語映画賞ノミネート
ベルリン映画祭(1997):嘆きの天使賞(最優秀ヨーロッパ賞)
スペイン映画祭'98にて上映
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