PERDITA DURANGO
ペルディータ
ペルディータ1998年 スペイン・メキシコ映画
監督・脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本:ホルヘ・ゲリカエチャバリア、ダビ・トルエバ
原作・脚本:バリー・ギフォード「気温59゜、雨ペルディタ・ドゥランゴの物語」(文藝春秋刊)
撮影:フラビオ・メテネス・ラビアーノ、音楽:サイモン・ポスウェル
製作:アンドレス・ビセンテ・ゴメス
出演:ロージー・ペレス(ペルディータ・ドゥランゴ)、ハビエル・バルデム(ロメオ・ドロロサ)、ハーレイ・クロス(ディアヌ)、ジェームス・ガンドルフィーニ(ウッディ・デュマス)、ドン・ストラウド(マルセロ”クレージー・アイズ”サントス)、スクリーミン・ジェイ・ホーキンス(アドルフォ)、サンティアゴ・セグーラ(ショーティ・ディー)、アレックス・コックス(ドイル捜査官)
* sinopsis + comentarios *


 舞台はアメリカとメキシコの国境地帯。「人生で最大の楽しみはセックスと殺人!」と言ってはばからないペルディータ(ロージー・ペレス)は同じ臭いのする男ロメオ(ハビエル・バルデム)に出会う。二人は意気投合し行動をともにするようになる。ロメオはサンテリア教という怪しい宗教の教祖で、墓場から盗んだ死体を生贄に仕立てて儀式を行っていた。ペルディータはこともあろうに、生きた人間を使って儀式を行おう、と提案し、いとも簡単に白人の若いカップルを誘拐する。恐怖におびえたカップル、いかにも楽しそうなペルディータとロメオ。やつらなら本当に殺しかねない雰囲気が一層、カップルをおびえさせる。
 本能と欲望に忠実にしたがうペルディータとロメオ。どんなことにも本気でぶつかる。ふたりはいたってクールで、「愛情」というものを感じさせない。おそらく「愛」なんてこの世に存在しない、と思っているのではないだろうか。
 そんな二人を見ていると、カップルはどうなってしまうのかハラハラしてしまう。殺したらかわいそう、という気持ちと、殺すのではないかと期待する気持ちが入り混じって複雑な心境で見守ることになる。(普通の映画なら殺さないだろう、と思えるのだけど、この映画は殺しかねないぞ、という雰囲気があるから恐い)
 ペルディータ役のロージーは美人じゃないところが実にいい。美人じゃないけどかっこよく、艶っぽくて、小悪魔のような雰囲気が漂っている。そして、もともと癖のある役柄を演じることが多いハビエルにとって、ロメオ役は今までの中でもピカイチの怪しさで、彼以外のキャストはもう考えられないくらいハマっているように思う。
 話が展開するこの国境地帯は、何か怪しげで、何が起こっても不思議はないような雰囲気がある。実際、この話は実話に基づいているというから納得だ。そして、誘拐された娘の父親と麻薬捜査官のデュマスは、直接ペルディータとロメオに関わることがほとんどないのに、脇でよい味を出している。この二人の存在は実にアレックスらしいかな、と感じる。
 他人には薦められないが、好きな映画。いや、この映画が好き、と言ったなら、人間性を疑われてしまう可能性がある。それでも、映画を観ている間ずっと、ふふふ、と笑みがこぼれてしまうし、面白いのだから仕方ない。

ゆうばり国際冒険ファンタスティック映画祭’99出品


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