MARUJAS ASESINAS
殺人依存症主婦
殺人依存症主婦2001年 スペイン映画
監督:ハビエル・レボーリョ
脚本:マリア・エウヘニア・サラベリ、ハビエル・レボーリョ
撮影:キコ・デ・ラ・リカ
出演:ネウス・アセンシ(アスセナ)、アントニオ・レシネス(フェリペ)、ナタリー・セセーニャ(イサベル)、ペレ・ポンセ(キケ)、カラ・エレハルデ(ラロ)、カルロス・ロサーノ(パブロ)、インマ・デル・モラル(ロラ)、パス・パディーリャ(マイテ)
死んで欲しい人は死なないものよ
* sinopsis + comentarios *


 アスセナは魚屋をきりもりし、家に帰れば家事をこなすどこにでもいそうな主婦。しかし、実業家でお金はもっているけれど、ケチで意地が悪い夫フェリペにうんざりしていた。そんなアスセナの心のよりどころとなっていたのが、夫の部下で隣に住んでいる愛人のパブロだった。普段から嫌味の多いフェリペに飽き飽きしていたアスセナは、いとこのキケや妹のイサベルと相談し、ちょっと頭のおかしいラロを利用してフェリペの殺害を企てる。計画どおりにはいかなかったものの、フェリペ殺害は成功。これで、パブロと一緒になれると思ったアスセナだったが、フェリペがいなくなったおかげで出世したパブロは田舎から恋人ロラを呼び寄せ結婚してしまう。それを許せないアスセナは今度は邪魔なロラを殺す。そして、次のターゲットは妹の夫・・・。しかし結局は警察につかまってしまい、服役することに。そして、アスセナが出所すると状況が一変していた。

 「殺人依存症主婦」というとんでもなく恐ろしい邦題のこの映画。主人公の主婦は楽しくて人を殺しているわけではない。ただ単に、自分にとって邪魔な人間を殺人という方法で目の前から消そうとするだけ。殺したいほど憎くい人がいても、普通は我慢しながら生きていくしかない。「死んでくれたら」と想像することはあるかもしれないけれど、自分が殺そうとは普通だったら考えない。しかし、夫フェリペの殺害を機に、アスセナの箍(たが)は外れてしまう。ところどころで挿入されるテレビからの殺人を促すメッセージはアスセナの精神状態が普通ではないことを表しているのだろう。次々と殺人を犯す主人公アスセナの言動もそうだけれど、それより周囲の人間のしたたかさの方がわたしには衝撃的だった。コメディ映画ということだけれど、あまりにブラックすぎて笑ってなんていられない。特に最後のシーンには背筋がゾ〜。

 この映画の脚本は実際に起こった事件をもとに書かれたという。「トレンテ」「クイーン&ウォリアー」「美しき虜」でも色っぽい役を演じていた主役のネウス・アセンシはスペイン映画界のお色気担当、という感じ。この映画でも最初と最後では別人のような顔を見せていたけれど、表情の豊かさが魅力の女優だと思う。フェリペ役のアントニオ・レシネスはコメディからシリアスな作品まで、とにかくいろんな映画に出演しているけれど、この嫌味な夫の役は妙に似合っていた。そして、有名な俳優たちに混じって、歌手のモニカ・ナランホも出演している。

バスクフィルムフェスティバル(2003年6月)で上映


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