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1938年、内戦の影響でスペインでは映画の撮影が困難になっていた。そんな時勢、ドイツの啓蒙宣伝相ゲッベルスの提案により、スペイン・ドイツの共同制作でアンダルシアを舞台にしたミュージカル映画「夢の女(La
niña de tus ojos)」が制作されることになる。スペインの撮影隊一行は内戦下のスペインから意気揚々とヒトラー政権下のベルリンへ向かう。
フォンティベロス監督をはじめとする撮影隊の8人は、念願の映画を撮影できることに胸躍らせていた。ベルリンの撮影所に到着した一行の中で一際輝いていたのは主役を務める新進女優のマカレナ。そんな彼女の美しさが女たらしのゲッベルスを虜する。
さっそく撮影が始まるが、事前の指示で用意されていたセットはそのままではとても使い物にならず、手直しを余儀なくされる。さらにアンダルシア人のゲリラ役としてドイツ側で用意されたエキストラは青目の金髪でとてもアンダルシア人には見えない。不満をもらしながらも、みんな撮影に全力をそそぐ。
その一方で、ゲッベルス宣伝相はなんとかしてマカレナをものにしようと画策するが、マカレナは妻子持ちのフォンティベロスを愛していたため、大臣の要求を拒みつづける。しかし、ゲッベルスの協力なくして撮影は成り立たない。フォンティベロスは撮影を続けたいがために、ゲッベルスがマカレナに言い寄るのを見て見ぬふりをする。自分を大臣の魔の手から救い出してくれないフォンティベロスにマカレナ苛立ちを隠せない。彼女はエキストラとして連れられてこられたロシア系ユダヤ人の囚人に興味を抱き、フォンティベロスへのあてつけもあって親しく接するようになる。相変わらずしつこいゲッベルスは、ホテルを出て自分の別荘に泊まるように、とマカレナを誘う。映画の撮影存続のため、断りきれないマカレナは別荘へ行くことになる。
撮影隊一行は監督フォンティベロス、若くて美しい主演女優のマカレナ、マカレナの付き人のトリニ、ベテラン女優でアルコール依存症のロサ、女好きでお調子ものの主演男優フリアン、色気をふりまく女優のルシア、美術監督でゲイのカスティーヨ、プロダクションのボニーヤの8人。そんな8人とドイツ人たちの間に立ち、通訳の妙技を見せてくれるバスラフも含め、個性豊かな面々がベルリンで繰り広げるコメディ。時代の暗い影が撮影所内にも漂うけれど、スペイン人軍団はいつでも明るくにぎやかだ。トラブルがあってもちょっとのことではめげない。
見所は、なんといっても豪華な出演者たち。撮影隊一行の8人に加え、スペイン大使役にはフアン・ルイス・ガリアルド、その夫人役にはマリア・バランコまでもが出演している。話題のペネロペ・クルスは、プロモーションビデオかと思ってしまうほど、踊って歌う姿が美しい。個性的な面々の中でも、ロサ・マリア・サルダの存在感とサンティアゴ・セグラのとぼけたキャラはピカイチ。サンティアゴの年齢不詳ぶりはいつものことなのだけれど、この役も33歳とは思えないふけぶり。そんな豪華な出演者たちの演技を見ているだけでも飽きない。
ゴヤ賞(1999):最優秀作品賞、最優秀主演女優賞(ペネロペ・クルス)
2002年10月25日ビデオ&DVD発売(タキコーポレーション)
日本劇場未公開
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