GUERREROS
非常戦闘区域
GUERREROS2002年 スペイン映画
監督:ダニエル・カルパルソロ
脚本:フアン・カベスタニー、ダニエル・カルパルソロ
撮影:ジョセフ・M・シヴィット
編集:フリア・フアニス
美術:フアン・ボテジャ
音楽:Najwajean(ナイワ・ニムリ+カルロス・ジーン)
出演:エロイ・アソリン(ヴィダル)、エドゥアルド・ノリエガ(アロンソ中尉)、ルベン・オチャンディアノ(ルビオ軍曹)、カルラ・ペレス(バルブエナ)、ジョルディ・ビルチェス(バレステロス)、ルジェ・カサマジョール(ルカス)、イニャキ・フォント(ゴメス)、サンドラ・ワルベック(モニカ)
我々はなぜここに・・・
* sinopsis + comentarios *


 多国籍軍スペイン部隊の一員として、コソボに派遣された若き兵士ヴィダル。支援活動中、彼は一般市民がゲリラに連れ去られていくのを目撃する。仲間の兵士に止められるが、正義感に燃え、見て見ぬふりをできない彼は1人で助けに向かう。結局、連れ去られた市民は殺害され、命令にそむいたことで、ヴィダルは部隊に迷惑をかけてしまう。ヴィダルは部隊に溶け込めず、統率をするアロンソ中尉もまた、部下からの信頼を得ていなかった。そんな中、彼らの部隊は危険地帯の町ルイカでの電力復旧の任務を命じられる。しかし、制圧されているはずのルイカ一帯はゲリラによって占領され、紛争は治まっていなかった。そして、彼らはルイカの手前で武装ゲリラと出会う。彼らによるとルイカはセルビア人に占拠されたという。言葉の行き違いで、本来、敵ではないはずのゲリラと銃撃戦が始まり、ヴィダルと仲間たちは他国の兵士を見捨てて命からがら逃げ出す。その後も地雷原に足を踏み入れたことにより仲間を失う。最終的に6人が生き残り、ようやくルイカにたどり着くが拘束されてしまう。

 戦闘のためではなく平和維持活動のためにコソボに送られた若き兵士たち。大した武力も持たず、中立であることを要求される中、理想とはかけはなれた現実の”戦争”に巻き込まれていく。言葉の壁がある上に、現地の市民、難民、ゲリラとの意識の違いも大きく、「平和のために役に立ちたい」「市民を救いたい」という理想と、現実とのギャップを痛感する。生きるか死ぬかという緊迫した状況で、追い詰められていく兵士たち。仲間の死を目の当たりにし、誰が敵で誰が見方なのか判断がつかない恐怖を味わい、やがて全てを敵視するようになっていく。実際の戦争がどんなものであるのか知らないけれど、これが戦争の現実なのかもしれない。戦争映画って好きじゃないけれど、正義を振りかざすわけでもなく、美化されるわけでもないこういう映画ってあってもいいと思う。「殺さなければ、殺されてしまう」という恐怖が人々を狂わす。敵はセルビア人でもアルバニア人でもなく戦争そのもの。平和維持活動という名において第三者が介入することの難しさとともに、戦争が全く無意味で不条理なものであることをあらためて感じさせられた。

 ヴィダルを演じるのは、「オール・アバウト・マイ・マザー」で事故にあって死んでしまう息子役だったエロイ・アソリン。小部隊をまとめる中尉はエドゥアルド・ノリエガ。「ニコとダニの夏」のジョルディ・ビルチェス、「エル・マール」のルジェ・カサマジョールも兵士役で出演している。ダニエル・カルパルソロ監督の作品にいつも出演している(元)妻のナイワ・ニムリは、この作品では音楽を担当している。

・日本劇場未公開
・2003年2月7日 ビデオ&DVD発売


 日本で観ましょ♪スペイン映画 ナオミのスペイン夢紀行