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スペインの片田舎でお見合いパーティが行われた。スペイン各地から集まる女性たち。中には中南米から移住してきた者もいる。村の男たちはパッとしない男ばかり。結果として二組のカップルが生まれる。一組は畜産農家のダミアンとドミニカ出身のパトリシア。ダミアンは冴えない中年男という感じ。晩熟で話下手、おとなしくて母親の様子ばかりをうかがっている。パトリシアは子持ちで明るく積極的。早々に結婚したこのカップルを中心に話は展開する。もう一組のカップル、アルフォンソとマリロシは遠距離交際を始めた。子どもを連れて村にやってきたパトリシアだが、姑は彼女につらくあたる。そんなとき、カルメロがキューバから黒人の恋人ミラディを村へ連れてくる。異国人同士のパトリシアとミラディは親交を深めていく。この三組のカップルは村人たちの注目の的。パトリシアは明るく気立てがよい。しかし、心を開かない姑との溝は深まっていく。どうして結婚したのか。本当に夫を愛しているのか、夫に愛されているのか...不安ばかりがつのっていく。遠距離交際のアルフォンソとマリロシの間にも問題が生じてくる。そして、ミラディは自分を家に閉じ込めようとするカルメロに不満がつのる。それぞれのカップルの一年を描いてゆく。そして一年後、村には再びお見合いパーティに参加する女性たちがやってきて、村人たちは胸をときめかすのだった。
主人公となっているパトリシアは決して美人ではないが、とてもかわいらしく好感が持てる。不甲斐ない夫ダミアンも最初は、頼り無く、はっきりしないのだけど、急に頼もしく感じてくる。
確かに移住してきた者にとってスペインに住むことには大きな問題が立ちはだかる。どうしても収入を得ることが難しく生活水準が低くなってしまう。そんな中でスペイン人と結婚することで安定した生活を得ることができるのは間違いない。ダミアンもまさかこんな自分のところに嫁に来る者がいるとは思わなかっただろうから、本人はパトリシアは自分ではなく、スペイン人との結婚、居住権、安定した生活だけを望んでいると思っていたであろう。実際、パトリシアは何が目的でこの不甲斐ない男と結婚したのだろう、と思わずにはいられない。しかし、パトリシアの「私のこと好き?」「どこが?」というシーンでパトリシアは本当にダミアンを愛しているのだなぁ、と感じる。しかし、問題は絶えないのだけれども...。
この映画で特筆すべきことはそのリアリティだと思う。実際、監督のイシアル・ボリャインはこの映画を作るにあたって、田舎の村の嫁事情をリサーチしたという。いかにもありそうな話でもあり、そして、村の細部にわたって現実味のある光景が映し出されている。
監督のイシアル・ボリャインはビクトル・エリセ監督作品『エル・スール』で主人公の少女を演じた人である。現在は映画監督として、また俳優としても活躍している。
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