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パリで行われたスペイン国王主催の晩餐会で、銀行家の未亡人ディアナは国王の警護をしているサンティと再会する。実は二人には長い歴史があった。出会いは1965年、ビートルズのスペイン初公演のとき。サンティはビートルズの滞在するホテルで働いていた。熱狂的ビートルズファンのディアナは何が何でも、ジョン・レノンの私物を手に入れたい。サンティがレノンの部屋に入った隙に、ディアナも忍び込む。そこへレノンがやってきて二人や止むを得ずベッドの下へと隠れこむ。そこで二人は恋に落ちたが、お互いの名前も知らぬまま別れてしまう。
次に再会したのはディアナが運転した車にサンティが轢かれたときであった。運命としかいいようがない。そして二人は再び恋に落ちる。しかし、軍人のサンティにはお金がない。ディアナはとにかくお金と名誉に目がない女性であったため、サンティのもとを去る。そして、二人はお互いに別の人と結婚。自分のほうが先に医者と結婚したのにも関わらず、結婚式当日にサンティに「愛してる」と電話をかけるディアナの神経は不可解。でも、全てがこんな感じなのだ。ディアナは医者、声楽家、銀行家と結婚離婚を繰り替えす。相手は金持ちばかりで、ディアナはゴシップ雑誌の常連となっていた。そして、サンティとの関係はその間もつながっていた。不倫によってディアナはサンティの子どもを出産、夫の子どもとして育てる。全てに対してしたたかだ。
優柔不断で、ディアナにゾッコンなサンティは常にディアナに振り回される。本気で相手にされているとは見えないのだけれども、サンティはいたって真面目にディアナのことを考えている。ディアナはそんなことはお構いなしに、スルリとかわして金持ちの方へと逃げてしまう。ディアナにとってサンティはお金は無いが、実に都合の良い男であった。度重なる偶然の再会。そして、そのたびに何故かそれなりに利用価値があるところが面白い。
そして、パリの晩餐会に現れたディアナは再びサンティを利用しようとしていた。「愛してる」という言葉を添えて。
計算高いディアナと生真面目なサンティ。利用し、利用され、振り回し、振り回されているようではあるが、結局はお似合いの二人だ。お互いにお互いを必要としているのだから。女は恐いな、と感じると同時に男も男だよな、と思わずにはいられない。
サンティを演じている二人の俳優、これまたぴったりのハマリ役。ガビーノ・ディエゴなんて優柔不断な役をやらせたら右に出るものはいない。ズル賢い女の役も、ペネロペとアナ・ベレンでこれもぴったり。ペネロペのいたずらっぽさがたまらなくかわいい。そして、ハビエル・バルデムが端役でほんの少しだけスクリーンに登場する。
日本劇場未公開
2003年8月20日 ビデオ&DVD発売 「ペネロペ・クルスの抱きしめたい!」
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