オインゴ・ボインゴの世界

 ●ロック・バンド”OINGO・BOINGO”●

 1979年に”シアター・パフォーマンス”集団として結成した、オインゴ・ボインゴは1981年にA&Mレコードよりアルバム「オンリー・ア・ラッド」でデビューを果たします。当初のオリジナル・メンバーはダニー・エルフマン(VO,G)/スティーヴ・バーテック(G)/リチャード・ギブス(KEY,TOROMBONE)/ケリー・ハッチ(B)/ジョニー・”ヴァトス”・ヘルナンデス(D)/サム・”スラッゴ”・フィリップス(SAX)/レオン・シュナイダーマン(SAX)/デール・ターナー(TRAMPET)の総勢8名でしたが、MCAへの移籍時にキーボードとベースが別メンバーに変わり、アルバム
6thでキーボード奏者のみが交替します。最終移籍のジャイアント・レコードでは、またしてもキーボード奏者が入れ替わり、何とホーンセクションまでが脱退します。※因みに最後のキーボード奏者のマーク・マンは、現在エルフマンのMIDI関連プログラマーらしく「メン・イン・ブラック」以降、「プルーフ・オブ・ライフ」「猿の惑星」などに参加しています。

 1981年 『ONLY A LAD  1Th・オリジナル・アルバム/A&M・レコード 

 1982年 『NOTHING TO FEAR』  2Th・オリジナル・アルバム/A&M・レコード 

 1983年 『GOOD FOR YOUR SOUL』  3Th・オリジナル・アルバム/A&M・レコード 

 .1985年 『DEADMAN’S PARTY』  4Th・オリジナル・アルバム/MCAレコード 

 1987年 『BOI−NGO  5Th・オリジナル・アルバム/MCAレコード  

 1988年 『BOINGO ALIVE』 スタジオ・ライブ・アルバム/MCAレコード (2枚組)    

 1989年 『SKELETONES IN CLOSET』 A&M盤ベスト・アルバム/A&M・レコード 

 1990年 『DARK AT THE END OF THE TUNNEL 6Th・オリジナル・アルバム/MCAレコード

 1991年 『BEST O’BOINGO』 ベスト・アルバム/MCAレコード 

 1994年 『BOINGO 7Th・オリジナル・アルバム/ ジャイアント・レコード  

 1996年 『AREWELL』 解散ライブ・アルバム/ジャイアント・レコード (2枚組)     

 1999年 『ANTHOLOGY』 ベスト・アルバム/ジャイアント・レコード (2枚組)     

 


◆◆◆「オインゴ・ボインゴ」ディスコ・グラフィー◆◆◆ 


 ONLY A LAD」 CD-3250
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (81年)  

 サントラ盤「フォービデン・ゾーン」の発表から一年を経て、エルフマン率いる”オインゴ・ボインゴ”はアルバム「オンリー・ア・ラッド」でA&Mよりデビューします。ギターポップな全10曲を収録した本作は、先のサントラ盤の延長線上にありますが、エイト・ビートを基本にした手堅いバンド・サウンドを聴かせてくれます。ホーン・セクションを抱えるバンドの割にそれらの活躍が控えめな事が少々残念ですが、”キンクス”をカヴァーしたトラック5の『YOU REALLY GOT ME』では多彩なコーラス・ワークと共に、8人編成の醍醐味を味わうことが出来ます。よく見ると怪しいジャケのイラストも”らしくて”良い感じです。


 NOTHING TO FEAR」 CD 3251
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (82年)  

 70年代末期よりポスト・パンクとして注目を集め始めた”ニュー・ウェーブ”と呼ばれたモードは、80年代に移行するとより活性化し、シンセサイザーやドラム・マシーンなど非肉体的(デジタル)な音を楽曲に取り入れ、演奏形態の”解体”と”再構築”を模索して行きます。(同年にはトーマス・ドルビーが「光と物体」でデビュー)オインゴ・ボインゴの”セカンド”でもそれらの音色は積極的に組み入れられますが、あくまでスパイスとして加えられたもので根幹となる部分は何も変わらず”アナログ・ライク”なバンド・サウンドが全編に貫かれています。


GOOD FOR YOUR SOUL」 CD 3252
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (83年)  

 A&Mよりリリースされたサードは、オリジナル・メンバーによる最後のスタジオ・テイクですが、渾身のバンド・サウンドが刻まれた快心の内容です。どの楽曲でもリズム隊がきっちりボトムを支え、エキセントリックなエルフマンのボーカルやユニークなコーラス・ワークなど”オインゴ・ボインゴ”らしいグルーヴがアルバム全体に浸透しています。セカンドに比べるとシンセなどの音色が控えめとなりましたが、レゲエを消化した『FILL THE VOID』などサウンドのバレエーションは拡大しています。オープニング・トラックは映画「ティーン・ウルフ」に提供されていますが、同サントラには何故か未収録です。 


DEADMAN´S PARTY」 MCAD-5665 
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (85年)  

 「デッドマンズ・パーティー」はオリジナル・アルバムとして通算4作目に当たり、サントラでも縁の深いMCAからの移籍リリースと成りました。ジャケのポップかつキッチュなデザインと符合するユニークな収録内容は、表題曲『デッドマンズ・パーティー』をはじめ『ジャスト・アナザー・デイ』など、ベスト盤でも常連の住曲が並びます。トラック4は「悪魔のいけにえ2」へ、トラック9は「ときめきサイエンス」のサントラに提供されるなど、充実した活動にも関わらず、これ以後エルフマンの映画音楽への進出に合わせてバンドは失速して行く事になります。


BOI-NGO」 MCAD-5811 
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (87年)  

 バンドとしてのコンセプトを維持した「BOI−NGO」は、ライブ・バンドらしいサウンドながら、より成熟した印象を醸す全9曲を納めた5枚目のオリジナル・アルバムです。ミニマルなループ・フレーズをベースにした『HOME AGAIN』や、エルフマンらしいコード進行による楽曲作りなど、ファンの期待は裏切られません。欲を言えば前作に比べると”ポップ”さが後退した事に物足りなさは否めませんが、トラック6『NOT MY SLAVE』は、映画「サムシング・ワイルド」に提供されているし”主観の相違”でしょうか?バラード的なナンバーが1曲も無いのも潔し。


DARK AT THE END OF THE TUNNEL」 MCAD-6365
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) OINGO BOINGO (90年)

 「バットマン」の成功により、映画音楽での作曲活動に専念しはじめたエルフマンが、”オインゴ・ボインゴ”の新譜をリリースしたのは前作から3年後の事でした。(間にベスト・アルバムを1枚をリリース)落ち着いたトーンで統一されたこのアルバムは、エネルギッシュだったこれまでの作風とは若干異なり、リズム主導のグルーヴを臭わせつつも洗練したサウンドを披露しています。トラック2『スキン』が「ミディアン」に”カントリー・バージョン”でカット・オフされたり、「ゴーストバスターズ2」や「ミッドナイト・ラン」等のメジャー作品に携わった各歌曲もそれぞれ収録され、アルバムに華を添えています。


BOINGO」 BVCG-630(74321-18971-2)
「ORIGINAL ALBUM」 (ロック) BOINGO (94年)

 バンド名から”オインゴ”が消えジャイアント・レーベルから移籍リリースされた「ボインゴ」は、結果的に最後のオリジナル・アルバムになりました。この作品を象徴するトラック1の『インサニティ』は映画のコンポーザーとして培ったノウハウを注入したが画期的なナンバーですが、エルフマンのイマジネーションは既にバンドのキャパでは収まらないスケールにあり、このアルバムで活動が封印されたのも頷ける仕上がりです。オープニングを除くとギターサウンドを中心にしたスタイルに切り替えているのですが、以前のような毒や華が無く、ホーン・セクションを失った代償が手痛い内容となりました。


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