ときめいて子育てを

 

 
                                   
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 9月26日(土)曇り時々晴れ
 運動会をやっている間は晴れていた。そんなに暑くもなく、0歳児〜2歳児中心の屋外行事にはありがたい陽気だった。
 2歳児はもいだリンゴを手に、「あかずきんちゃん」になって、おばあちゃんのお見舞いに行く。坂道を登り、崖を跳び下りての冒険。絵本を読んでもらうの大好き、ごっこ遊び大好きの子どもたちが楽しそうに、耳も口も大きなおばあちゃんと生き生きとやりとりし、オオカミと気づいて逃げ出した。
 0歳児、1歳児もそれぞれの発達段階に応じた運動をする。普段と違う雰囲気に、泣きながらや

る子もいたが、それはそれでかわいい。泣かないまでも客席の人の多さに戸惑って、やろうとしなかっ

たり、コースを外してしまう子もいたが、無理をしないで先生やお母さんに抱かれて順番を後にすると、友だちのやるのを見ながら、気持を立て直して、全員が課題をやり遂げた。客席からもひときわ大きな拍手が送られたのは言うまでもない。
 0歳児、1歳児のコースの終点にはお母さんやお父さんが手を差し伸べて待っている。お母さんをめざしてまっしぐらの子もいれば、お母さんが目の前なので安心して台の上で遊びだす子もいる。やり遂げたわが子を抱き上げるお母さんはみんな幸せそうだった。


 9月17日(木)晴れ
 きょうは文庫の貸し出し日だった。ひよこ組は10時の朝一番で借りに行った。好きな絵本を選び、文庫委員のお母さんに一冊読んでもらう。
 部屋に戻って、まさこ先生にまた絵本を読んでもらった。「おおきなかぶ」だ。
 絵本の中で、おじいさんがカブの種をまく。
 そこへボクが現れて、カブの種が入った小袋を見せるという段取りだ。袋にはコカブの絵が描いてあったが、「これなあに?」と聞くと、まゆちゃんが「たまご」と言った。いっぱい並んだ卵にも見える。「カブの種なんだ。おじさんの畑にまきに行こうか」
 事務所の前のトマトとナスがあった”おじさんの畑”がきれいになっていて、一人ひとり種をもらって播いた。「パラパラ、パラ…」と声をかけたが、腕がそのように動いたのは4月生まれのこうた君だけだった。でも、全員畑の中には播けた。
 少し土をかぶせて、水を撒く。「早く芽を出せ、カブのたね。出さんとハサミでほじりだすぞ」。
 芽が出て、少し伸びたら、間引いた”すぐり菜”で味噌汁でも作るかな。一カ月たってコカブを収穫したら、どんな料理を作るか楽しみだ。
 その年齢なりに限界はあるが、気持の上で主体的に参加したことの成果は、喜びになって帰ってくる。「ひよこのはたけ―おおきなかぶのたねをうえました」と看板を出した。


 9月11日(金)晴れ
 オレンジ(延長保育)とBabyのめろん組で”切り紙”あそびをやってみると、とてもノリがよかったので、朝の自由あそびの時間に、年長組の部屋でやりたい子だけでやってみることにした。
 10日、まずくま組でやった。テーブルを三つ並べて取り囲んで始めたが、バスが到着するたびに客が増えて、先生がテーブルを増やしてくれた。
 二人の切り紙作家のデザインを借りて、色上質紙にコピーした。ボクのオリジナルもある。簡単なものからかなり複雑な、難易度の高いものもある。みんなクワガタムシとか、カマキリとか、難しいものをやりたがるが、最初の子はチョウチョウ、白鳥など、形の簡単なものからやってもらった。
 「ハサミを廻して切るんじゃないよ。回すのは紙の方だよ」…夢中だから耳に入っているかどうか。
 オレンジで何度かやっているくま組のゆうすけ君は最初からカマキリを選んだ。カマキリの触覚は1ミリ幅で5センチくらいの長さがある。しかも緩やかに湾曲した線を切らなければならない。彼はそれをきれいに切れただろう。ただ、二つ折りして二枚一緒に切るので、微妙に二枚がずれたのかも知れない。触覚の一本が千切れてしまった。
 何ということだ。自信があっただけにショックだったらしく、ゆうすけ君はしくしく泣き出した。しばらく泣き止まない。そばに呼んで、細く長いところを切る時はそのそばをしっかり指で押さえて、指の反対側の線を切り、次に指を離さないで指側の線を切るんだ、と教えた。こんなことが教えられる子は、分かってこなしていかれる。

 11日はぞう組に行った。ここも大勢参加して、みんな夢中だった。途中で担任は職員の打ち合わせに抜けたが、戻ってきてもだれも交替していなかった。こうき君はボクのとなりに座って、陽気にはしゃぎながら、次々と切り抜いて行く。「もうちょっと、線の通り丁寧に切りなよ。少し雑だぞ」
 「いいんだ。雑でもいいんだ」

 となりの席で、みくちゃんが「集中しているときは、騒がないで。静かにしてくれる?」とたしなめた。ゆいちゃんは一人黙々と切り、「つぎ、あれ下さい」と、いくつ作っただろう。
 あやかちゃんはお母さんと登園するのが遅かったのか、あまり作れなかった。「おうちで作るから紙をちょうだい。あれと、これと…それも…」
 すると、次々にうちで作るという子が増えて、紙を折ってあげるのが忙しかった。


 9月6日(日)晴れ
 参観が終わって、お父さんたちはホールに入って園長の話を聞く。今年は約40分、今は何故お父さんが子どもと遊ばなければならないのか、ということを説いた。ボクが聞いては話しにくいだろうと遠慮して、撮影のとき以外は聞かないようにしているが、レジュメを見る限り適切で大事な話だったと思う。…終わって「どうだった?」と尋ねると、「少し早口すぎたかな。…それにしても、お父さんて笑わないんだよねえ。子どもの様子なんか言って、お母さんならどっと来るところも、シーンとしていて…」
 みんな、静かに、真剣に聞いてくれてはいるようなのだが。これはボクも経験がある。顔を見合せて笑うほど、隣同士仲がいいわけじゃないからだろうか。
 でも、上の写真はたんぽぽ組だと思うが、子どもとじゃれ合いあそびで、どのお父さんも笑っているではないか。笑うのを忘れたわけではない。
 下の写真の年長組・くぎ打ちあそびだと、お父さんたちはみな真剣。
 ホールでは園長の話を真剣に聞いていてくれたのだろう。仕事で来られなかったお父さんもいただろうが、そういう場合はお母さんが来てくれて、ホールに入った人は300人を超えていた。ちゃんと聞いてくれて、お疲れ様と言いたい。


 9月1日(火)晴れ
 きょうから二学期が始まった。バスから次々に元気な顔が飛び出してくる。先生にまとわりつき、友だちと絡み合って、再会を喜んでいる。人と人と繋がって生きる喜びを感じとれる子どもたちは素晴らしい。
 このきずなを多様な活動の中で確かなものにしていく二学期。…自分もそれなりの役割を果たさなければと思う。

 くま組から降りる階段に、ぞう組の子どもたちが長ぼうきやモップを持って、空に延ばしていた。「おじさん、せみ!」と叫ぶ。

 見上げれば、鬼グモがアミにかかったセミに襲いかかろうとしている。このクモは、キンモクセイの大木と二階の屋根の間に巨大なアミをはって、セミや峨を狙う常習犯なのだ。
 でも、階段で長い棒を振り回すのは子どもには危ない。「おじさんに貸して」と長ぼうきを借りて、とりあえずセミを蜘蛛の巣からたたき落とした。子どもたちが群がって、「おじさん、糸でグルグル巻きだよ」と言う。「それじゃ、糸を丁寧に取ってあげな。そうっとだよ」。
 しばらくひよこ組の子とトンネル山の辺で遊んでいると、ぞう組のみさきちゃんたちが来た。「おじさん、糸は取ったよ」。見ると、本当にきれいにクモの糸をとってあった。だが、セミは動かない。糸に巻かれていたということは、助ける前に毒針で刺されていたのかも知れない。その後、みさきちゃんたちは、セミの墓を作ってあげたらしい。
 どの子にも今日はドラマがあった。小さな物語だが、その子にとっては大切な体験だったかもしれない。家族の方には、どうか静かに、ゆっくり聞いてあげて欲しいと思う。


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