ときめいて子育てを

 

 
                                   
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 10月27日(火)晴れ
 きょう年中組の遠足。仕事と言っては申し訳ないような楽しい一日だった。
 先週は21日が年少組の遠足(上尾・丸山公園)、22日は「そのBaby」2歳児の遠足(上尾・丸山公園)、23日はひよこ組の遠足(高坂・こども動物自然公園)とつづき、24日は「そのBaby」のバザー、午後大バザール実行委員会、夜・長期計画委員会の事業計画小委員会、25日ウッドデッキのボランティア工事と忙しくつづいたので、楽しかるべき遠足も少し辛かった。
 遠足から帰ると、いつも年長組の子が、「おじさん、切

り紙ちょうだい」と待っている。
 切り紙を初めて、年長組のオレンジの子とめろん組の子に教えたのは8月3日のことだ。
 夏休みが終わってから、だんだん広がってきた。ボクが園にいてもらいに来れば、用意した切り紙の教材を必ず渡している。10人くらいしか来ない日もあるが、5〜60人来る日もある。必要に応じてやり方を教えながら教材を所定の折り方で折って渡すのは、人数が多いとひと仕事だ。
 だが、自分でやってみて面白い工作なので、求めてくる子どもの気持ちはよく分かる。「今日は忙しいから、

一人一枚だぞ」と制限しても、やりかけの仕事を差し置いても切り紙渡しを優先してきた。

 右の写真3枚は、きょうオレンジの子たちが見せに来たオリジナル作品だ。一人ではなく五人が、めいめい自分で下絵を描き、ハサミで切り抜いて作った。
 初めはボクの作った教材を切り抜いて、予想しなかった形に驚く。二つ折りした半分に描かれた白鳥を切り抜いて広げると、向かい合った二羽の白鳥が現れる。毎日のように切り紙に挑戦し、取り組むうちに、ハサミを使いこなす技や根気、集中力だけでなく、形についての

認識が深まるのではなかろうか。
 創造的な活動は、その前提として、認識の深まりや技術の習得があって、初めて成功することができる。そしてその認識や”わざ”というものは、親や先生、あるいは友達から教えられて身についていくものなのだろう。…赤ちゃんは誰でも親の言葉を聞き、親に教えられて言葉を獲得する。やがて親を超える言語能力を獲得するにしても、最初は親から教えられて身につけるのだ。
 …小学校二年か、三年の頃だったと思うが、図工の教科書に紅葉の山を描いた風景画があった。紅葉したもみじが赤いクレヨンを小さく揺さぶるように使って描か

ていた。その表現技術が巧みに思えて、真似をして見るのだが、どうにもうまく描けない。人に聞いても、「クレヨンをチョコチョコっと動かして描けばいいんだよ」と教えてくれるのだが、チョコチョコっと描くのは見ればわかるのだ。でも、自分が描いてみれば教科書の絵のようにならない。自分のイメージ通りに表現できない苛立ちを、なぜかはっきりと記憶に残している。そのとき、ボクは”わざ”を教えてもらいたかったのに違いない。
 切り紙のような楽しい活動で”わざ”を磨き、形の認識力を高めれば、豊かな表現力につながっていくのではないか。形の認識力が高まれば、かな文字の習得でも「ね」と「れ」、「わ」の違いを容易に見抜く力を育てるだろう。
 切り紙の習得からオリジナルの創作への子どもたちの変化、成長は、遊びの中での知的発達についていろいろ考えさせてくれる。

 10月23日(金)晴れ
 3日間連続で遠足のお供をした。ずうっと天気が良くて、よかった。21日は年少組と一緒に上尾市丸山公園へ。ここしばらくは毎年ここに来ている。そのから近いのがいい。小動物園を見て、お弁当を食べてからアスレチックで遊ぶ。長い長いローラー滑り台は、やっているとお尻が猛烈にかゆくなる。
 ターザンロープは全員が挑戦するわけではないが、やる子は面白くて何度も挑戦する。

 昨日はBaby保育園の2歳児りんご組の子どもたちと同じ丸山公園に来た。入口の池でカモや白鳥が出迎えてくれた。小動物園の後は、アスレチックにはいかず、広々とした芝生でお弁当をたべ、ふれあい広場でヤギやブタ、ヒツジなどの動物と遊んだ。苦手な子もいないわけではないが、怖がりはせず、みんな間近に近づき、触ったりなでたりできた。ふだんからヤギやウサギと一緒に生活している強みだろう。
 遠足から帰ると、机の上にくま組のすずかちゃんからの手紙があった。

 「のとさんへ。きりがみありがとう。みんなもたのしくやてるよ」と書かれた便箋と封筒に自作の切り紙が貼ってあった。折り紙を切り抜いた作品も入っていた。
 オレンジ(延長保育)のゆうすけ君が、折った紙の半分にキリンを描いて見せに来た。これから切り紙をするんだ、と言う。
 同じオレンジのあいこちゃんも自作の切り紙を作って見せに来てくれた。赤い台紙の上において写真を撮ると、「もっとどんどん作るからね。張り切っているんだから…」と言って帰って行った。
 最初はボクの描いた線を切って、意外な作品の誕生を喜んでいた。慣れて、自信がついてきて、自分のオリジナルが作りたくなったのだろう。創造的な活動は模倣から始まる。模倣によって技を習得し、それを生かして創作が生まれるのだろう。
 切り紙あそびは、根気強さを含めて、子どもたちの”わざ”を磨いているかもしれない。


 10月1日(木)曇り?
 きのうからの雨は、小さい組の畑にとって慈雨となった。小雨の中ですみれ組、たんぽぽ組に続いて、なのはな組、ちゅうりっぷ組の赤カブ(はつかだいこん)も芽を出した。「芽が出たよ」と子どもに教えられた。
 ひよこ組だけズルイ、と年少組の先生に言われて連休にも一人で畑づくりをした。年少組はクラスごとに日を追って赤カブとコマツナの種をまいた。
 当然そうなると思っていたが、年中組も畑はやりたい。秋播きの期限が迫っているので、五日の日曜日も一日畑づくりをした。お父さんたちに作ってもらった南側の花壇があるので、畑づくりは簡単だ。一応腐葉土や培養土を追加して、クラス二本ずつの畝を作った。年中組は赤カブと白い普通のカブの種を播いた。少し深く播いたかもしれないので、発芽が心配だ。

 最初に種を播いたひよこ組の小カブはずいぶん成長した。きのう運動会の総練習が雨で延びたので、急きょ菜をすぐって、味噌汁を作ることにした。間引く意味を教えるのは難しい。「菜っ葉をとって、おいしいスープを作るよ」と先生が言って、はだしで畑に行く。
 密集しているところから指先でつまんで間引くといった芸当は無理で、無造作に抜き取る。無邪気なこうすけ君はみんながためらっている中、じゃんじゃん抜く。「もういいよ。こうちゃん、ありがとう」と言われてしまった。ボールにいっぱい採ったが、後になって考えると少な過ぎた。
 部屋に戻って、卓上コンロで味噌汁を作った。自宅で「総練習延期」の電話をもらって、すぐにダシをとった。煮干しと鰹節をたっぷり使った。熱いままクルマで「その」まで運んだ。
 みんな変わったことには興味律々だから、椅子に座らせて火に近づけないのが一苦労だ。
 15のお椀を並べ、すぐり菜を箸で少しずつ入れて、それから味噌汁を注ぐ。「熱そうだから、ほんの少しずつね」と先生に言われてそのようにした。
 最初、おじさんが味見をする。ボクは、「フーフー、フーフー」と大げさに冷まして食べた。子どもたちも上手に息を吹きかけて冷ましてから食べる。
 「お代わり」「お代わり」…全員がお代わりをした。すぐり菜はやわらかく、癖がなくて、ほんとうにおいしい。菜っ葉がなくなってみそ汁だけになってもお代わりが続いた。
 年少組や年中組のときは、外でかまどに火を燃やし、大釜で炊いた方が楽しいかもしれない。今から育つのが楽しみだ。ひよこ組の畑も、もっともっと間引きをしなければならないので、今度はアゲを入れて煮びたしにしようかな。


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