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2月1日(金)晴れ
冬は富士山がよく見える。今日も晴れて寒く、富士山日和だったが、如何にせんふもとに見苦しい下品なオレンジ色のハンバーグ屋ができて、台なしである。建てるのは勝手だろうが、周辺の自然環境の調和は、何らかの規制があって然るべきではないか。
さて今日は早めの節分。
10時過ぎ、不気味な太鼓の音を合図に、子鬼どもが次々と二階から下りてきて、小さい組を脅して回った。一番派手な鬼は先生たち。
「いじわるする子はいないか」
「給食の野菜を残す子はいないか」
鬼には大義名分があるようだった。野菜を嫌いな子鬼もいるだろうに、堂々と金棒で机や床を叩いている。
年中組から、年少組・ひよこ組と大暴れして戻ってくると、「よし、最後だ」と、また年中組に押し込んだ。
いい気になって引き揚げた年長組だが、間もなく本物の鬼の親分たちに見舞われた。すごく怖い。ふだん威張っている子は親分に狙われて連れ去られそうになる。
「まって。その子はいい子ですッ」と助け出すのが例年ボクの仕事だ。いいとこ取りでいささか気が引けるが…。
鬼が去っても、子どもたちはまだ泣きじゃくっていた。現代に生きる子どもは暗闇を知らない。恐いものを知らないで育って、人としての謙虚さを失ったとも言われる。自分の力ではどうにもならない怖いものがあるのを知ることは大切なことらしい。
くま組のあおいちゃんが抱きついて泣きじゃくりながら、屋良先生が鬼に連れ去られようとしたことを思い出し、「やらがいなければ、私、そのには来られないよ」とまた泣いた。
ちょうちょう組のみはる君は、「おじさん、たんぽぽ組のときは豆を投げて助けてくれたのに、きょうはなぜ豆を投げなかったの?」という。
「おじさん、投げたよ。豆を拾って投げていたから、ちょっとすくなかったかなあ」
でも、みはる君は投げないボクを見ていたらしく、納得しないでしつこく食い下がった。
どのクラスも興奮冷めやらぬ間に、鬼の絵を描いた。みんな生き生きと描くことができた。
なのはな組のゆうた君は、画面いっぱいに鬼を描き、助手の先生に、「ここは何を描いたの?」と聞かれて、逐一説明していた。先生はそれを鉛筆で走り書きに書き留めている。表現力ある素敵な絵だった。
子どもたちが部屋の中で震えているころ、鬼の親分たちは大暴れでくたびれたらしく、園庭を元気のない様子で引き上げていく。園庭には人っ子一人おらず、シーンと静まり返っていた。
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