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巴山蜀水
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[其十四]
彭山 (PengShan) - 〈彭祖祠〉
留学を終え帰国してから何度目かの夏休み、再び成都を訪れた際、ついでに彭山に足を運んだ事がある。この街の郊外には仙女山があり、そこに彭祖を奉ったに彭祖祠がある。成都からバスに乗り、南に約50km余り、彭山から更に朽ち果てそうなおんぼろバスに乗り換え、江口鎮にて下車。初夏の日差しの強い日だった。
江口鎮茶場村にある仙女山
再建された彭祖衣冠廟
彭祖は伝説上とされる人物で、夏から殷末迄の約800余年も生き長らえたそうである。「華陽国誌・蜀誌」の記載では、”彭祖本生蜀”,武陽有”彭祖祠”とあるから四川の人だったのであろう。彼の墓は歴史上長きに渡ってその所在が分からなかったそうで、彭祖祠として清代の咸豊六年(1856年)にこの場所に修築され、衣冠廟も1986年に再建された。
仙女山からの眺望
彭祖祠内にある太極図
道教の世界では、この彭山の近辺の磁場が最も良いそうで、この辺に長生きを解く鍵があると聞いた事があるが、果たしてここに住む住民の平均寿命も長いのか、そこまでは分からなかった。ただ、この辺りの環境は四川の典型的な田園風景を作り出しており、一日何もせずボーとしているだけでもとても気持ちが和む土地柄だった。約1時間位の時間をかけ仙女山を登りきると、山頂には寺があり一部まだ修築中だった。この寺の住職さんも何故か仙人の様に見えた。
彭山から黄龍渓へ向う途中の府河の流れ
彭山から帰る際は、道端にいた馬車を雇い、府河沿いの農道を上り黄龍渓へ向った。初夏の日差しは馬車の幌に遮られ、農道を流れるほのかな風が心地良かった。この時の感覚は今でも鮮明に覚えている。
彭祖の様な不老不死は、人間だれしも一度は考える望みだと思う。ただそれを得る為には、人並み外れた修行をしなければならないらしい。私の様な怠け者には、到底出来る算段では無い。寧ろ限られた時間の中で出会える、瞬間的な感動の方が私にとっては貴重な物だとなんとなく思っている。
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