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グイン新刊(過去の予想)

 
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過去の内容予想 採点
外伝16巻 「蜃気楼の少女」
ノスフェラスが舞台となると、やはり”なんとっ!”という事がありそう。
ノスフェラスに来たからには、是非ともドードーとの対面を願います。
そして、そこにグラチウス登場!
ウーラ、ザザ、ドードーを率いる救世主グイン
Vs世界征服をたくらむグラチウス。
60点 
正伝68巻 「豹頭将軍の帰還」
アキレウス皇帝からシルヴィア救出の暁にはシルヴィアとの婚約、
そしてケイロニア王になることを厳命されています。
今回はその前のお祝いと手続きでしょう。
ケイロニアとしてはオクタヴィアとマリニアの存在をどうするか。
70点
正伝69巻 「修羅」
ズバリ、舞台はゴーラ。
問題は二点あります。
ひとつは外伝「幽霊船」に記載されている内容です。
(わたしを、殺すの? あのひとを、あの女も、あの人たちも、
殺したように、このわたしも殺すの――?)

わたしとはリンダであり、あのひとはカメロンであり、あの女は
アムネリス、あの人たちとはアリやマルス伯達と推測します。

もう一点は、殺すのならまだしも、失敗して
アムネリスが敵になるとイシュトはやばいです。

この場合、ユラニア対モンゴールの構図となります。
正面からイシュトがアムネリスのモンゴールを敵と宣言した場合、
冷静に判断するとモンゴールからイシュトの味方になるのは
旗本隊の一部とカメロン一派、及びイシュトを盲信する一部の軍隊で
全体から見れば十分の一もいないと思われます。
ユラニアを見れば現在、復興中です。グインとイシュトに何度も叩かれ、
まともな軍隊など本来はそろわないはずです。
(ユラニアはいくさ続きで、現在は厭戦気分があるような気がします)。
地方の比較的無傷な軍を集めれば何とかモンゴールに対抗
できるでしょうが、絶対に勝てるかはわかりません。
しかも、クムがどの様に動くかで勝敗が決まります。
よしんば勝利を得たとしても、ゴーラはボロボロです。

通常この様な状態になると、近隣諸国が必ずちょっかいを出します。
(出さない方が不自然)。
イシュトがボロボロのゴーラをまとめようとしている時、
中原の警察を自負する(していないが)
ケイロニアが”将来の禍根を断つ”と動けばゴーラ(イシュト)は滅びます。
戦えば必ず負けるパロにさえ勝てないでしょう。

イシュトはモンゴールを敵にしてはいけないはずです(クム次第ですが)。
その前に絶対にアムネリスを敵にしてはいけません。
アムネリスがイシュト側につけば、イシュト反対派を粛正して国内を
抑えることが可能です。
後日、ゴーラ統一のためにも差し障りの無いようにスパッと
粛正しましょう。

この巻でカメロンとアムネリスが死ぬことはないでしょう。
人材がまったくいなくなってしまう(笑)
60点
正伝70巻 「豹頭王の誕生」
当然、舞台はケイロニア。
『七人の魔道師』プロローグにもあるように、盛大なケイロニア王即位式とシルヴィアとの華やかな婚礼の宴が繰り広げられる。
半分引退のアキレウス皇帝もオクタヴィア一家と和気あいあいと過ごし、すべてめでたしめでたし。
とは、ならない。

まずは、結婚後も一度も抱こうとしないグインにシルヴィア、プッツン!
シルヴィア、ベルデランド選定候と浮気、その裏にはユリウスの影。
続けて、さすらいの吟遊詩人、マリウス出奔!
シルヴィアとの問題も重なり、オクタヴィア、マリニア抱いて後を追う。
アキレウス皇帝、一気に老け込み寝込む。
グイン、がっくし。「ああ、やはり俺は人ではないのか……」

一方、パロではナリスが着々と謀反の準備を固めつつある。
しかし、レムスはナリスの謀反を今か今かと待っていたのだった。
風雲急をつげるクリスタル!以下、次巻につづく……。

決して、表題のようには、めでたくはない。
20点
正伝71巻 「嵐のルノリア」
ナリスとヴァレリウスは茶の月ルアーの日に、パロ国民に向かって、レムス一世はキタイのヤンダル・ゾックの影響下にあり、このままでは中原は暗黒の世界に染まると警告を発する。
そして、それを阻止するためにレムス一世に変わり、自分がパロ国王になることを宣言した。

ナリス一派はランズベール城に籠城する。
その勢力はランズベール候騎士団、聖騎士候ルナンの手勢、及び、クリスタル市護民騎士団である。
その間、ナリスらは各地からの援軍を待つ。

援軍はカレニア衛兵隊、サラミス公騎士団、マール公騎士団、及び、アドリアン子爵の手勢である。

国王派は直ちにパロ聖騎士団に命じてランズベール城を包囲する。
パロ騎士団はクリスタルを外部から遮断するため防衛体制を取る。

各地からのナリスの援軍が迫る中、レムスは一心不乱に雨乞いをする。
その祈りが通じたか、80年ぶりの大嵐がパロを襲う。

ナリスの援軍はクリスタルを目の前に立ち往生する。
嵐は果たしてどちらの味方となるか、以下次巻を待て!
50点
正伝72巻 「パロの苦悶」
ナリスは反乱の火の手をあげランズベール城に立てこもる。
が、妻のリンダとヴァレリウスをレムスに人質に捕らわれた。

一方、レムスもオヴィディウス聖騎士候を失い烈火の如く怒る。
リーナスに直ちにナリスの首級をあげることを命じる。
パロ聖騎士団はランズベール城を包囲し攻めるも落ちず。

リンダとヴァレリウスを救い出すため、夜間にルナン聖騎士候は決死隊で、救出に向かう。
が、マルティニアス聖騎士伯の待ち伏せにあい、激闘の末、ルナン聖騎士候、戦死!
ナリス派はヤヌスの塔へ攻め込み占拠し、古代機械でナリスをカレニアに転送する。
残った、ナリス派はクリスタルからの脱出を試み激闘に次ぐ激闘。
ランズベール候、マール公戦死!
サラミスにたどり着いたのは、わずかに千人を数えるのみ。

アドリアン子爵は父アドロン公の説得に成功しカラヴィアはナリス派に。
直ちに、ナリス派はサラミス公爵領、マール公爵領、カレニア自治領、カラヴィア公爵領で防衛体制を取る。
パロ国内は両派に別れて、一色即発のにらみ合いが続く。

そんな中、ケイロニアのサイロンにグイン王戴冠式に招かれていたベック公の元へナリス謀反の報が届き、ベック公はパロへ急ぎ帰国の途につく。

以下次巻を待て!
30点
正伝73巻 「地上最大の魔道師」
恐るべきは竜騎兵。
アルカンドロス大広場はクリスタル市民の血で染まる。
これを助けようとロイス率いる護民騎士団、その前に立ちはだかるマルティニアス聖騎士団。
ロイス長官、討ち死に、護民騎士団敗走、高笑いをするマルティニアス聖騎士候。
竜騎兵はいつの間にか消え去る。

ベック公の元へ派遣された魔道士は何者かの手によって葬られ、詳しいことは何も知らないままベック公、クリスタルに戻る。
レムス、ベック公に反逆者掃討を命じる。

これまで、様子を見ていた残りの九人の聖騎士候の内五人が国王派につく。

ランズベール城は幾重にも包囲される。
慌てるナリス派の首脳陣。
ナリス派はヤヌスの塔へ攻め込み占拠し、古代機械でナリスをカレニアに転送する。
残った、ナリス派はクリスタルからの脱出を試み激闘に次ぐ激闘。
ルナン聖騎士候、ランズベール候、マール公戦死!(まだ、誰も死なないのか)
サラミスにたどり着いたのは、わずかに千人を数えるのみ。

囚われのヴァレリウスの前に姿を現したのは、妖魔ユリウス。
「だれだ――」
弱々しく問いかけるヴァレリウスに、ユリウスは面白なさそうに答える。
「あんたみたいな奴は、おいらの好みじゃないけど、じいさんが助けろとうるさくってね」
ヴァレリウスに近づくユリウスにその時、衝撃が走った。
「わっああッ!」
もやもやとした影はやがて姿を現す。
「ふっ、どこぞやの鼠かと思えば――」
ヤンダル・ゾックはゆっくりと右手を上げた。
「われの力をその身体で味わうがよい。地上最大の魔道師と呼ばれるわが力を――」
妖しくこわばるユリウスの顔。

以下次巻を待て!――むっ〜〜、物語が進まない^^;
40点
正伝74巻 「試練のルノリア」
恐るべきはヤンダル・ゾック。
ナリスは考える。
(レムスは何故、全軍を挙げて攻撃してこない。古代機械のことだけでなく、それ以外に何かが――)
(レムス――いや、ヤンダル・ゾックは本当は何をたくらんでいるのだ)
ナリスはこのパロ開国以来の未曾有の危機に立ち向かうため、中原全土に使者を派遣し檄を飛ばす。

ケイロニア――黒曜宮。
アキレウス大帝はじっと考え込んでいたが、目を開くと十二選帝候、十二神将、並み居る重臣を見回した。
「以上がパロからの使者の言上と書面の内容であるが、相違ないなハゾス」
「御意。先日のベック公の急なる帰国の原因は正にこれなる内乱。しかし――」
「そうだ、にわかには信じられる話ではない。――が、これを書いたのがあの聡明なるクリスタル公とあっては一概にも否定は出来まい」
「陛下」
アンテーヌ選帝候が口を開いた。
「わがケイロニアにはその様な情報は入ってきてはおりません。が、この度、シルヴィア皇女、いやシルヴィア王妃をキタイの地より救い出しし英雄、わがケイロニア王たるグインならば知っているのでは」
全員の視線がグインに集まる。
グインの猫耳がピクッと動く。
「ヤンダル・ゾックは――実在する」
おおっ、と人々の口から驚嘆の声がもれる。
「そ、それではグイン――」
ハゾスはグインの次の言葉を待った。
「動かぬ。ケイロニアは動かぬ。動いてはならぬ」
その頃、アル・ディーンは悩んでいた。
(ボクは、ボクは――)

アグラーヤの首都、ヴァーレン。
ボルゴ・ヴァレンの顔が見る間にまっ赤に紅潮すると叫んだ。
「何をほざくか、あの若造は――。クリスタル大公は、――い、いいやアルド・ナリスは気でもふれたか」
「わが娘、アルミナのの夫であるパロ国王レムス一世がキタイに操られており、中原の危機だと。中原のために力をかせだと!」
アグラーヤ王は身体を震わせた。
「アルド・ナリスがパロ聖王を名のるとは許すまじ」
ボルゴ・ヴァレンはダゴン・ヴォルフとトール・ダリウに向かうと、剣を抜き、
「トール・ダリウ、出兵の支度をせい。アグラーヤ王自ら兵を率いてアルド・ナリスを打ちはたさん!」
ダゴン・ヴォルフは慌てて王を諫めた。
「お待ち下さい。確かにこれはパロのクリスタル公の署名ではありますが、わたくしも信じがたい事です。それに未だ、情報も不足しております。いま、しばらく、事の真相を早急に確かめますので」

ライゴール。
「ふぁはははは」
アンダヌスはその樽のような腹を抱えて笑った。
「アルド・ナリス。片足を失い大人しくしていると思えば、このような馬鹿げた企みで謀反を起こすとは。あやつもヤキが回ったか」

ヴァラキア。
ヴァラキア公ロータス・トレヴァーンはテラスに出ると、夜のレント海を見渡した。
(私には信じられない。一体―― 一体、パロでは何が起こっているのだ)

アルゴス――白亜宮
スタック王の側ではエマ女王が蒼い顔をしてそわそわ歩き回っている。
「おおっ、私の今朝の占いの悪しき卦が――こんな恐ろしいことだったとは」
「ええい、静かにしないか」
スタック王はイライラした態度で云った。
「何たることだ。あのレムスがキタイに操られているとはあるまい。しかし、このままではパロは」
「それにしてもスカールは何処へ行った。最近、消息が知れぬが――まさか、あやつ――」

ゴーラ――イシュトヴァーン・パレス
「来たぜ、来たぜ。来やがったぜぇ」
イシュトヴァーンは妖しく目を輝かせた。
「俺は前からそうじゃないかと思ってたんだ。あのレムスのガキはおかしいってな」
「おっと、今じゃガキっていう年でもないか――。はっ! そんなこたあ、どうでもいい」
イシュトヴァーンのぎらつく目と合って、思わずカメロンとマルコはギクッとした。
「よしッ、今日は無理だろうが、明日中にはパロに進撃だ。俺さま自らレムスの首、いや、その竜の何とやらとか云う化け物のそっ首を切り落としてくれる」
「イシュト!」
カメロンは驚いた。
「イシュト。何を言い出すのだ。先日のトーラスで一件でモンゴールでは我々に敵対する者もまだ大勢いる。タルー一党も隙を窺っている。今、ゴーラを離れることは出来ない」
イシュトヴァーンはその言葉を聞くと身体に電撃が走ったようにカメロンを見つめた。
「カ・メ・ロ・ン――」

パロ――ジェニュア。
何とも言いしれぬ不快感がナリスにまとわりつく。
(人々よ――私を信じてくれ。早く、この真実に気がついてくれ。魔の手はそこまで迫っているのだ)
ナリスは静かに目を開けると傍らに控えているカイに話しかけた。
「もし――もし人々が私を信じてくれないとしたら、それは、私がこれまでしてきたことに対する自業自得なのだろうね」
カイは、はっとナリスの手を優しく握りしめた。
「ナリスさま。ナリスさまこそが正しいのです」

その頃、ヴァレリウスは《閉ざされた空間》を使い、ユリウスは空を飛んでゴーラを目指していた。

以下次巻を待て!
40点
正伝75巻 「大導師アグリッパ」
ここクムの首都ルーアンでは、隣国モンゴール公国のトーラスでの政変の報告を受け、連日、密かに会議が開かれ紛糾を告げていた。
ヨブ・サン右丞相はこめかみに血管を浮かびあげながら力を込めて叫んだ。
「よろしゅうございますかな、タリク大公殿下!。確かにイシュトヴァーン殿は一度はタリク大公のお命を救って下されクム新大公としての後押しをなさって下されました。しかし、それはイシュトヴァーン殿がゴーラをわが物とするための手段に過ぎぬのは先日のトーラス政変でも明らかでございます。トーラスでは多くの者達の命が奪われ、アムネリス大公はじめとして多くの重臣、将軍が今や監禁されております。次ぎにイシュトヴァーン殿が狙うのはクムということは火を見るより明らかでございます。ここにモンゴールのアムネリス大公の有力な地方の家臣たちからの密書が届いております。それも1通や2通ではありません。今ならわがクム軍と旧モンゴール軍とでトーラスを攻めればトーラスは落ちまする」
「――しかし」
タリク大公は頼りなげに口ごもった。
「しかし、その間はルーアンの防御には5万の兵しかしかいないではないか。5万でルーアンを守れるとは思えぬ。あの鬼神の如きイシュトヴァーンが攻めてきたらと思うと……」
ヨブ・サン右丞相はバンとテーブルを叩いた。
タリクは思わず目を剥いてヨブ・サン右丞相を見つめた。
「大公、何度言えばお判りになるのです。イシュトヴァーン殿は必ずやクムを滅ぼそうと企んでいます。その時に真っ先に血祭りに上げられるのは大公殿下、貴方なのですぞ! それがお判りになられぬか!」
タリク大公とても薄々そのことには気づいてはいたが、自ら動こうという決心はつかないでいた。
「タリク大公殿下、わがクム軍と旧モンゴール軍が手を組めば必ずトーラスは落ちます。例えカメロン将軍の守るトーラスとはいえ、外側から攻め、内より内応の手はずも有る故、三日で落ちます。いわんや、それを聞いてイシュトヴァーン殿がトーラスに駆けつけようとすればわがクム国内のクム軍が立ちふさがりその行く手を阻めはイシュトヴァーン殿も如何ともし難いでしょう。仮に、イシュトヴァーン殿がルーアンを攻めようがこのルーアンは河川、水路が編み目のように張り巡らされいわばルーアン自体が要塞となっておれば、ゴーラ軍得意の奇襲戦は使えず、10万、20万のゴーラ軍が攻めてこようともルーアンはひと月やふた月は持ちこたえることが出来ます。いずれ、トーラスに向かったクム軍、さらにトーラスを取り戻したアムネリス殿もモンゴール軍をルーアンへ向かわしてくれましょうぞ。それでも、なお――」
ヨブ・サン右丞相は一息入れるとここが肝心かというように会議室にいる人々を見回した。
わたくしめはケイロニア王グイン殿に頼み込んでゴーラの牽制を頂くように、軍を動かしていただくことを考えております。兼ねてから、ケイロニアはイシュトヴァーン殿が中原に対して牙を向けた時は全ケイロニアを挙げてこれを阻まんと考えていることは、内々にケイロニアのさる有力選帝候からもれ伺っております。
ケイロニア皇帝アキレウス殿とケイロニア王グイン殿と約束を取り付けた上で、わがクムは、アル・ホン将軍、ダイデン将軍、ガンダル将軍ひきいる6万のクム軍を直ちにトーラスへ攻め上るべきでございます」
タリク大公はそれまでは優柔不断な態度でどうにも困ったという仕草をしていたが、グインという名を聞いた途端、パッと顔を輝かせた。
「グイン――あの豹頭王か。そうか、あのケイロニア王グイン殿なら――」

それは、計り知れぬプレッシャーだった。
「あ、あ、あぅ」
ヴァレリウスは言葉を失い、呼吸することさえ苦しかった。
「アグリッパよ、そう、か弱い人間を苛めるでない」
イェライシャはなだめすかすように言った。
しばらくすると、いらえがあった。
「――そのような、はかない人間が何しにきた」
ヴァレリウスはあらんかぎりの精神力をふりしぼって言った。
「ア、ア、アグリッパ大導師様。お願い事ががあります。どうかわたしの話を聞いて下さい」
「われに話があるとな――フッフッフ。五百年早いよのう、わっぱ。フッフッフ」

その頃、パロ、ジェニュアでは密かにナリスたちはジェニュアを抜けだし、サラミスへ向かう準備に追われていた。
そして、国王派はベック公の元に、新たに4聖騎士候騎士団が終結しつつあった。
「決心はつかれましたか、ベック公殿」
マルティニアス聖騎士伯は尋ねた。
「この様にお会いしてレムス国王と話してみると、レムス国王がナリスの言うとおりキタイ王に操られているとはどうしても信じられぬ。そしてそれがはっきりしない以上は、私はパロ聖王家の一員であり、パロ、そしてパロ国王に忠誠を誓った者として動かざる得ない」
マルティニアス聖騎士伯は目を細めた。
「いやいや、さすがはベック公。忠義の人であらされる」

以下次巻を待て!
って、ヨブ・サン右丞相にこれだけの気構えはないでしょうね^^;
それにクムの話がこの時期に出ることもないでしょう。
(補記:2000/09/27)
クムの右丞相はオロイ伯爵サイアス・リーと云う人物になっていました。
クムの内部事情に疎く、大変失礼しました。
アキレウス大帝の即位三十年記念祝典に出席したヨブ・サン右丞相はタルー派だったので失脚したか?
30点
正伝76巻 「魔の聖域」
パロ政府よりクリスタル市内の街角に新たな通達が張り出された。
『茶の月 19日 正午より、パロ聖王レムス一世陛下から、パロ国民に重要な声明を伝える。
真にパロ王国の将来を案じ憂えるクリスタル市民は、聖王宮前のアルカンドロス大広場に集まること。
茶の月 17日 パロ官房長官 リーナス伯爵』

そして当日の正午には3万人ものクリスタル市民がアルカンドロス大広場に集まった。
その中にはナリス側の人間も多く潜んでいたのは云うまでもない。
正午の鐘が鳴り響くと間もなく二階のテラスに、レムス一世、リンダ大公妃を初めとして数人の重臣たちが姿を現した。
人々の中からさざ波のように小さな歓声が広がってゆく。
「見ろ、リンダ大公妃さまだ」
「そうだ、間違いない。お姿を拝見したのは久しぶりだ」
「なんか少し、やつれたみたいですわ」
「それは仕方がないさ。弟君のレムス一世国王陛下と夫のクリスタル大公さまの間に入ってさぞやお辛い日々を過ごされているだろうに」
レムス一世が何事か話し始めるが、当然その声は大勢の人々で埋まっているアルカンドロス大広場の人々全員に聞こえるはずもなく、せいぜい前の方にいる数百人にしか聞こえないので、予め政府役人の手によって渡されていた、声明文の内容を要約したビラを見ながら人々は聖王宮に熱い視線を注いでいる。

やがて、レムス一世の話が終わると、リンダ大公妃が一歩前に出て話し始める。
話し始めてすぐに聖王宮の近くの人々から大きなざわめきが広がりはじめると、リンダは少しざわめきがおさまるのを待った。
「おい、一体リンダさまは何て仰っているのだ。ここまでは聞こえないぞ」
「しっ。静かにしろ」
「後で、前の方にいる者から聞こうじゃないか」
リンダはあたりが静かになると再び話し始めた。
「私はパロ聖王家のひとりとして、かような愚挙を許すことは断じて出来ません。それがわが夫でありクリスタル大公であるアルド・ナリスならなおのこと。
クリスタルはもとよりパロ国内は先の黒竜戦役の国難を乗り越え官民一体となりてパロの復興に力を注ぎ、また国王陛下の御慈悲あふれる御許に、再びパロは裕福になりつつあり平和でありました。――パロを愛するパロの人々よ、今こそ国家を乱す大逆公アルド・ナリスを討つべしッ!」
リンダのさえざえと冷めた瞳が人々を見下ろす。

リンダが話し終わるとその内容は次々とアルカンドロス大広場を埋めつくす人々に伝えられ、その日の内にはクリスタル市内全域、そしてさらに次の日はクリスタル近郊の町々まで広がっていった。
その直後に何人かの男たちがクリスタルを抜け出しパロ南部に向かっていった。
(俺はすぐ近くで見た。あれはリンダ大公妃さまに間違いない――しかし、何故、あのようなことを――信じられない。話し方にも振る舞いにもまったく不自然さは感じられなかった。――何故だ!)
何とも言えぬ焦燥を胸に秘めながらいく人もの男たちはサラミスへ、あるいはカレニアへと馬を急がせる。


ケイロニア、緑萌ゆる北の大国の首都サイロン。
そして、黒曜宮ではグインはハゾス相手に話し込んでいた。
「ケイロニア王、先の御前会議で定めたとおり、わが大ケイロンは内政不干渉政策に基づきゴーラは無論、パロの内乱にも介入はしない。それで良いと思われるが私には何か符に落ちない。それ――お主が言ったキタイの竜王の話もあるし。グイン、お主はどう考えているのだ」
グインは何かを思い出すようにじっと考えている
「むぅ〜、何かあったな――あれは何だったのだろうか」
ハゾスはグインの考えを邪魔しまいとグインを凝視する。
突然グインの目が輝くと、はたと手を打った。
「おおっ、そうだった」
ハゾスは思わず身を乗り出した。
「なんだッ。グイン――何かあるのか」
「忘れていた。キタイで頼まれたパロ魔道師たちの伝言を――『我らはグラチウスによって殺された。真の敵はグラチウスなり』」


魔都シーアン
「むぅ〜」
竜王ヤンダル・ゾックは誠に不快であると云うように側付きの重臣に目を向けた。
「どうなされました、わが大君陛下」
「困ったものようのう」
ヤンダル・ゾックは深い溜息をついた。
竜髭が妖しく波打つ。
「どうもわれは中原の人々に誤解を受けているようじゃ。カル=バル」
「はっ」
「中原各国に使者を送れ。『ケイロニア皇女シルヴィア姫の御身をさらったのはキタイに非ず。中原にも少しは名の知れ渡っている、かの厭わしき暗黒魔道師グラチウスなり』、と」


パロ近郊のとある結界
「ハァッークッション――ッッ! むぅ〜。たれか、わしの噂をしとるのう」

パロ。
カレニアに着くまでの間、ナリスはこんこんとラーナ大公妃に説教されていた。
しかし、ナリスが耳栓をしていたことにラーナ大公妃は気づかなかった。

ゴーラ――ルードの森
「あ〜あ、つまんないなあ――。いつになったらあいつは戻ってくるんだろう。おいら、帰ろうかな」
もぞもぞ――。

イシュトヴァーンは椅子を蹴り飛ばした。
「マルコッ! アルセイスに戻るぞ」

草原
「ふう〜、煙草がうまい」

5点
正伝77巻 「疑惑の月蝕」
 その、とき――
 そのときであった。

突如、アレスの丘に現れたるひとつの影。
ナリス軍は言うに及ばず、国王軍の兵士たちはカナンの石像の如く動くのを止めてそれを見た。
「おおっ」
まわりにいたパロの騎士たちの口から驚愕の声がこぼれる。
例え、この薄暗い闇の中であろうと、誰が見まがうことあろうか――豹頭人身、ましさく伝説のシレノスの勇姿であった。

「皆の者、静まれ!」
吠えるような大声でまわりの人々を一喝した。
グインはカッと頭上の妖しき月を見上げ睨みつける。
「ヤンダル・ゾックよ――何もかもお前の思い通りにいくと思うことなかれッ!」
そう言い放つと、グインはさっと両手の人差し指と中指を揃えると額に当てた。
次の瞬間――
グインの両目が輝き真紅の光を放ち、膨大で強力なランドックの神のエネルギーを放出し、そのエネルギーは一直線にまがまがしき、ひとつ目の月へとそそがれた。
月はみるみる不気味な青白い色から鮮やかな赤色に変色し――。
「ギャア――ッ!」
人々は確かに声無き声を聞いた。
「グオォオオオ――ッ!」
先ほどまで夜空を覆い尽くしていた、ひとつ目の月は大きく揺らいでいる。
「グオォオ! 仕損じた! われは仕損じた!」
急激に月は小さくなり始めた。
「おのれぇ! 今一歩と言うところを、口惜しいや。グイン、忘れまいぞ。この恨み――必ずやこの仕返しを――」
その声はいんいんと響きわたる。
「次ぎに相見まえた時はぬしの最後だ――。勝てると思うなよッ……グイン――ッ!!」
ふっとその声は消え去った。
アレスの丘の上空には何事もなかったかのように、いつもと変わらぬ青いイリスが地上を照らしているだけであった。

グインは、素早く丘を駆け下ると馬車に乗り込んだ。
ぎょっとしてカイが固まる。
ヨナは懐剣で身構えるが、グインはひょいとその腕から懐剣をもぎ取る。
「慌てるな。俺は敵ではない」
グインは素早く、馬車の中を改めると横たわっている男に視線を注いだ。
「その男――アルド・ナリスだな」
返事を待つまでもなく、グインはナリスの手首を握った。
(識別……アルド・ナリス本人と認識……心臓停止――呼吸停止――瞳孔拡散――脳波停止――生命反応なし)
「むう、遅かったか。確かに死んでいる。絶対、確実、百パーセント死んでいることを、この豹頭に誓おう。アルド・ナリスは死んだ」
グインは静かに馬車を降りた。
「ザザ、ウーラ。頼む」
そう言うなり、再び現れたときと同じように消えた。

聖王宮――。
「レムス、レムス。しっかりしなさい」
揺り起こされて、レムスは気がついた。
「姉さん。どうしてここに?」
レムスは訳が判らないという不思議な顔をした。
「まあ、レムス――あなたなのね。私には判るわ。私の可愛い弟が戻ってきたのね」
リンダはレムスを抱きしめた。
「なんだかよく判らないけど、僕の中に――何か神聖な力というか、エネルギーが満ちあふれている」
(やはり、あれは――)
そして、リンダは今までのいきさつを簡単に説明し、レムスは青ざめた顔でそれを聞いていた。
レムスはすぐには信じることが出来なかったが、その自分の目の前に横たわる――この世で最もいとしい王妃の変わり果てた姿。
レムスはベットに横たわるアルミナ王妃の姿に涙した。
「すまない――アルミナ。僕を許してくれ」
強く噛みしめた唇からひと滴の血が伝わる。
レムスはすらりと剣を抜くと隣のベットに近づき、それを見つめた。
何とも言えないこの世のものとは思えぬグロテスクな生き物。
「怨霊退散!」
レムスはそう叫ぶとアモンを一刀両断にした。
それは、しゅーとしぼむと汚らしい液体となった。
「僕は、誓おう。このパロにかつて無い栄光と繁栄を築きあげることを――」
聖王歴三千十年、ここに反逆大公アルド・ナリスの乱、終結する。


魔都シーアン
丞相カル=バルは、御用達医師に声をかけた。
「どうなのだ、わが大君陛下のご容態は――」
「何とも言いかねますが、少なくとも全治四ヶ月間は絶対安静が必要かとお見受けいたします」
「むぅ〜」

ノスフェラス−中原途中《閉じた空間》
「むっ!」
「如何なされました老師?」
「いや、何でもない。星がひとつ落ちただけじゃ」

ゴーラ――ルードの森
「あ〜あ、つまんないなあ――。まだ戻って来ないよ」
うねうね、くねくね――。

イシュトヴァーンは椅子を蹴り飛ばした。
「なんだと! マルコッ! もう一度言って見ろ!」

カレニア
「草原に戻るぞ」

(注)「七人の魔道師」の落ち有り(笑)
しかも、今回は予想と言うより願望ですね。
3点
 

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