| マリウス歌集 |
| 兵法・格言 | 歌集 | マリウス歌集 | 第一声 | 最後の言葉 |
| 笑い・雄叫び | 歴史書 | 決まり事 | 益荒男 | 娘たち |
| 最近のマリウスは歌いまくりなんですけど〜、誰かひばりのさえずりを少しだけ黙らせて下さいな(笑) |
| マリウス |
| 行き倒れになり朦朧とする意識の中で(外2p10) |
| おおタイス、美の都よ――美の女王よ、卑劣と酷薄の冠をいただくものよ―― わが財布から、蜜のさいごの一滴まで吸いつくした、獰猛にしてうるわしき細腰のエッナよ。 |
| 行き倒れになり朦朧とする意識の中で(外2p10) |
| オルセーニ、昏き河よ、骸骨の舟守りカロンに守られし河よ…… |
| 《第一章 詩人のマリウス、豹頭の戦士と出会う》の《第一節 死を売る都の冒険》より(外2p60) |
| 彼は、目の前に待っているのが、死であれ、悪魔であれ、ノスフェラスのイドであれ、とりあえず針路をかえてそれをよけるなどということはしなかった。 彼はむしろまっすぐにその中へ歩み入り、こともなげにそれを戦って切りぬける方を必ず選ぶ人間だった。 |
| サイロンを去るときの歌(23p81) |
| ぼくは吹いてゆく風 ぼくはひとり歌う小鳥 ぼくは梢にかかる暁の星 吟遊詩人の歌をぼくは歌うよ |
| サイロンを去るときの歌 Part2(23p82) |
| (ぼくは愛していた。いつも、いつも、愛していた) (すべてのものを。星々を。花を、小鳥を、ひとの愛、ひとの営み、ひとの生きることを。こどもの絹糸の髪、流れる小川、一杯のヴァシャの酒を) (すべての人よ、思い出しておくれ。ぼくがいなくなったのちにも、人生につきものの、うそやいつわりさえも、何もないこの憐れな吟遊詩人の歌を……) (人びとよ。子どもたちよ。花々よ。世界よ。恋びとよ――) (愛している。愛している。愛している……) |
| ホータンで「さかさまの塔」から救出された翌日に歌った歌(外13p85) |
| ぼくたちは長い長い夜をぬけてきた もう朝がこないかと思うこともあった。もう朝のくる前に死ぬだろうと思ったあの夜、でもぼくは生きている。こうやって友達にめぐりあい、いまこうして希望がよみがえり――ふるさとのたよりをきき、朝の光のなかにたっている……自由をとりもどし、希望をとりもどし――力強い友にささえられ、優しいことばにはげまされて…… ぼくはひとりじゃない。死んでいたら誰にも会えなかった――希望もなく朝の光もなく夜の土の下にすべてを失ってよこたわるだけ……でもぼくは生きている 朝がくる……信じよう。すべてはよくなるだろう……友達と手をとって、友達の胸に抱かれて、つらいこともすべていつか忘れてほほえむときがくる……それはいまやってきた……ぼくはみんなと一緒にいる、ぼくはまた歌っている。ぼくは朝のなかで歌いはじめる |
| マリウスの雨の歌(95p5) |
| 雨が降る。 ロザリアの都に雨が降る。 七つの塔の都に今日も降る。 ひとの心を濡らしながら、ひとの思いを隠しながら、何もいわずに雨が降る。 いっそすべてを流しておくれ。追憶も、ひとの思いの哀しみも、すべてを流してほしいけど。 石の都に雨が降る……今日も。 |
| パロ、クリスタルのロザリアの庭園にて(95p86) |
| (どうしてぼくはここにいるのか、みんなどこにいってしまったのか――ロザリアの花よ、教えておくれ。お前は知っているだろう。あの人はどこにいってしまったのか、そしてまたあの人はいまごろどこでどうしているのか……ぼくには何もわからない。誰か答えておくれ) |
| ケイロニア、サイロンの黒曜宮にて、「サリアの娘」を歌う(97p199) |
| (サリアの娘よ きよらの乙女 恋をせずにはおれませぬ) |
| ケイロニア、サイロンの黒曜宮にて(97p203-207) |
| (僕は――歌うために生まれてきた) (僕は空で歌うひばりだった。朝露に濡れる草原を飛び立って、僕はいつも、朝まだき、誰もきくものもない森の上でうたった) (僕が歌ったのは愛――生まれてきたことのよろこび、生きていることの楽しみ、いつかはみんな死んでゆくけれど、つかのまあたえられたいのちを、愛し合って暮らすことの幸せ――僕が歌ったのはいのち、あたえられたいのちのままに、思い切りさえずりつづける、ひばりのいのち) (わけもなく、うたっていれば、僕は幸せだった。歌ってさえいれば、いつでもぼくは幸せだった。――嵐がきて、羽根をもがれて飛べなくなっても、小さなキタイの籠にとじこめられたときも……歌さえあれば、ぼくは生きてゆける。歌さえあれば、ぼくはみんなに幸せをとどけられる) (歌はいのち、ぼくの生まれ、生きてあることのあかし――そうしてぼくは歌いつづける、枯れ葉の町で、静かな森で、たそがれどきの市場で、朝まだきの草原で――キタイの塔の中で、サイロンの見知らぬ家の前で、はるかなクムの遊廓の道で。ぼくは誰にでも歌う、あでやかなクムの娼婦にも、気難しい貴族の前でも、やさしいたおやかなひとの前でも) (ぼくの歌をおきき――ぼくの和絃をきいておくれ。君にささげる歌、ぼくのための歌、年老いて死んでゆくひとのための歌、これから生まれてくるいのちのために、壊れた愛の哀しみのために、失われた思い出のために、滅び去った国々のために――ぼくは歌うよ。ぼくはいつも歌い続ける。ぼくのいのちのあるかぎり、キタラを抱いて歌い続ける。それがぼくのいのち、それがぼくの生きてきたあかし) (だから、ぼくから歌をとらないでおくれ――ひばりを籠にいれるのは、歌をひばりからもぎとること……歌わなくなったひばりはだんだんやせ衰えて死んでゆくだけ、それはあんまり悲しすぎる。ひばりに歌をかえしてやれば、ひばりは空にとんでいって、そしてやさしい歌を君にかえしてくれるだろう。だからどうか、だからどうか、ひばりを籠に入れないで。ひばりの歌をきいておくれ) (ひばりは空にいるときが、一番自由で美しい。――そしてひばりはいつも君に、空から歌を歌ってあげる。それがひばりのいのち――それがひばりであることのあかし。ぼくの空を愛しておくれ――ぼくのひばりを愛しておくれ。ぼくの歌を、ぼくの心を、空に――はるかなあの遠い空に………) (ぼくを自由に――ぼくを空へ――ひばりを空へ――あの遠いはるかな空の向こうへ……) |
| グイン捜索中に、中原北部ユラニア国境近くの深い森にて(101p120-127) |
| (ぼくは歌うよ) (ぼくは歌うよ。カルラアの歌を歌うよ) (ぼくは歌うよ――吟遊詩人の歌を歌うよ。生きることと死ぬること、愛することと憎むこと、いとしむことと背くこと、出会うことと別れること) (ぼくは歌う、青い空を、空のひばりを、ひばりの歌を。ぼくの歌はひばりの歌、空の歌、ぼくの声に空のひばりもともに和す) (おきき、吟遊詩人の歌を――ぼくはここにいる。ぼくはここにいて、そしてあなたのもとに向かってる。ぼくの声がきこえるかい――ぼくの声を聞いておくれ。ぼくの声にこたえてくれ。ぼくはあなたに向かってゆく――あなたを探しに遠くからぼくはやってきた――ぼくはいつも、あなたを探しにゆくだろう……出会うために、戻るために、帰るために、別れるために……) (ぼくは歌う、ぼくの歌をおきき――きっと空が晴れてくる) (きこえるかい、ぼくの歌が) (ぼくはあなたを探し続ける。ぼくはあなたに向かっている。ぼくはあなたのところまで、長い長い旅に出た――あなたを見つけて、あなたを連れてかえったら、ぼくはまた旅に出る。ぼくは旅するひばり、いつも風と一緒にいってしまう) (だけどいまは、ぼくの歌をきいておくれ。そしてぼくに答えてくれ、ぼくの声が届いたと――その声をたよりにぼくはあなたを探しにゆこう。ぼくはあなたを探しつづける。 ぼくはあなたを探し続ける) (答えておくれ――ぼくのこの歌にこたえて。ぼくはここにいる、そしてあなたを待っている。ぼくは決していなくならない。ぼくのこのうつし身が消えても――ぼくの歌は残り、風にとけて風になり、雲にとけて空になり――大地になり、空気になって、あなたを包むだろう。だからぼくに、こたえておくれ……あなたはどこ。あなたはどこ。ぼくはとこにいる……ぼくはいつもここにいる……) (あなたはそこにいたのか――あなたは、そこに――ああ、風のなかにも、空気のなかにも、空のなかにも、あなたはいるのか――あなたはいる、あなたはいる……) (ぼくはここにいる) (こたえて、ぼくの愛する人よ。ぼくの思いにあなたの思いで、こたえておくれ。ぼくはここにいる、そしてあなたがそこにいる――ひびきあういのちには、生も死も、昼も夜も、光と闇もこえて……いま、とどく。朝の最初の光が、ぼくにとどく……ぼくに……) (たとえあなたがどこにいても、ぼくはあなたを見つけるだろう。たとえあなたが何に化けても、ぼくはあなたを見つけるだろう。だってぼくの見るのはあなたじゃなくて、あなたの浄い魂だから――そのたましいが呼ぶかぎり、ぼくはあなたを見つけるだろう。 あなたがぼくを見つけたように――ひきあうこころがありさえすれば) (ひきあう思いがありさえすれば。――ぼくはここにいる、そしてあなたを探して歌う。あなたはぼくにこたえてほしい。そうすれば、ぼくはあなたのそばにゆく) (ぼくはたどりつく、あなたのもとに――ぼくの歌があなたを導く。あなたの声がぼくを導く) (だからこたえて。ぼくの歌に) (だから祈って、ぼくのために。ぼくはあなたのために歌う。ぼくはあなたに歌い続ける) |
| ユラニア−モンゴール国境地帯の旧街道の山中にてグインが来るのを待ちながら(103p298) |
| (あなたはどこにいるの あなたを探しているよ ぼくはここにいる ぼくはいつもあなたを探している) |
| マリニアの子守唄(104p5) |
| 湖畔に咲いた小さなマリニア 誰にも知られず咲いていた 小さな風が吹いてきて 白いマリニア揺らしてる あの子はだあれ この風は 遠い都に届くやら |
| グインと二人で、ユラニア−モンゴール国境地帯の山岳地帯を南下しながら(104p13-16) |
| (青い花が咲くころに もう一度君に会えるよ) (花がつぼみをつけるころ、はじめて出会った 君にまたあえるよ あの森のはずれの湖のほとりで) (青い花が咲くころに また僕はやってくるだろう 花かざりをつけた白い馬がひく車にのって) (青い花の下で くちづけをかわそう あの日の約束 忘れないなら) (青い花の散るころに 僕は行ってしまう 風のように古い歌を口ずさみながら だけど泣かないで 青い花の想い出は君の胸の中にいつまでも残るよ 青い花の想い出は君の晴れ着の胸に) |
| ガウシュ村の雨が池の向こう岸にあるフロリー親子の小屋そばの湖水のほとりの森かげでフロリーに「サリアの娘」を歌う(105p13-29) |
| 「きみはサリアの娘 あかね色の髪」 「好きなひとはいるの 好きなひとだれ……そっと教えておくれ 風にのせてその名を」 「きみはサリアの娘 きみはわたしのもの」 「きみはサリアの娘 きみはわたしのもの」 |
| マリウスの歌(106p5) |
| ぼくは歌うために生まれてきた 生まれたときから歌っていた 歌がなかったらとっくに死んでいただろう ぼくはひばり 歌がなくては生きてゆけない ぼくの歌をきいて ぼくの歌を愛して ぼくの歌にこたえて…… |
| フロリー親子をユエルス一味から救出しパロを目指す旅にて、途中に(スーティの子守唄)(106p299-304) |
| 「はるかな街道を……」 「はるか街道をゆく――遠い街道をゆく……ゆくてには何が待つの……誰も知らないけれど夜をかけてゆく……どこまでもかけてゆく……」 「ひたひたと夜をすすむ……見知らぬ国の森を……山を――砂漠を――どこへゆくの。 何を待つの……明日はどこの空の下、どこの草の上に眠る……ふしぎな旅人たち、頭の上はふるような星空……」 「道は続く 赤い街道はどこまでも続く――きょうも続く、あしたも続く……どこまでゆくの――赤い街道につながれて、どこへゆくの……ふるような星の下で、明日はあの 娘が待ってる……」 「おやすみ……おやすみ、子どもたち……旅する子どもたち――ぼくらはみんな、旅する子供……遠い固から、遠い国へ……夜、馬車にゆられてゆくよ……星々がゆくてをてらすかんてらになる……月がゆくてを導く……ささやきかける風の音も、澄んだ夜空の道しるべも……」 「おやすみ、スーティ……おやすみ、坊や……馬車は夜通しかけてゆく……ゆっくりおやすみ……明日の朝には、また……赤い街道が待っている……」 「――星々が導く ふしぎな物語」 「夜の道をどこまでもゆく……ぼくたちの冒険は……終わらない……」 |
| 吟遊詩人の歌集より(107p5) |
| 流れる雲の彼方に 貴方がいるの 雲になって流れていったら 貴方に会えるの 吹く風はいつもみどりいろ 雲をどこかに運んでゆくよ 流れる雲はどこにゆくの 流れる雲はふるさとへ |
| タリサで『豹頭王グインと吟遊詩人マリウスの一座』旗揚げ直前に(109p133) |
| (ぼくはひばり ひばりは一日歌うよ 恋の歌を歌うひばり 悲しい歌は似合わない) |
| タリサ「親水広場」にて「豹頭王をたたえる歌」を歌う(109p209) |
| 「かくて豹頭王は中原に君臨したまいき――豹頭王の時代がはじまり、その御世は末永く黄金の時代と呼ばれたり」 |
| タリサを旅立つ朝に、別れと旅たちの歌「出発の杯の歌」を歌う(109p277) |
| (杯をあげて、旅に出よう――旅のまえに、この酒をのみ、友に別れを告げようか) (明日の朝にはいずこの街角――ひと月のちにはいずこの地へ……) (誰も知らぬところへ見たこともない町へ……ぼくは旅に出る) (友よ、覚えていておくれ……旅立つぼくを……もしも帰ってこなかったとしても……) |
| タリサを旅立つ朝に、「旅芸人の歌」を歌う(109p278) |
| (そう、旅芸人は、やってきて、一夜の夢をのこしていってしまうものさ)) (だから、旅芸人に恋をしちゃいけない。泣いちゃいけない。町の娘よ――旅芸人は、必ず行ってしまうもの――あとには何ものこらない) (きのう広場には紙吹雪があふれ、ひとびとは役者の名前をよんで喝采したけど……いまはもう広場にはなにもない 石畳に紙吹雪がはりついているだけ……) (だけど、泣かないでおくれ、エミーリア――きっとまた、何年かしたら、戻ってくるよ……そのときにはまた、きみの一夜の愛をおくれ) (ぼくは一夜の歌と夢を、きみたちみんなにあげるから……) |
| タイスの素晴しい夜景を見て、《日没に捧げる歌》を歌う(110p51) 歌詞不明 |
| タイス到着に高揚して、「来たぞタイス」を歌う(110p62) 歌詞不明 |
| 吟遊詩人の嘆きの歌より(119p5) |
| ぼくは風だ。誰にも引き留められない。ぼくの行方を決めるのは空の風だけ――そしてぼくは、風に吹かれてどこまでもどこまでも、あの雲みたいに流れてゆきたい。ぼくの望みはただそれだけだったのに。 |
| マリウスの歌うマリニアの歌より(120p5) |
| 小さなマリニア、白い花よ おまえはどこからやってきたの? 小さなマリニア、可憐な花よ おまえの望みはどんなこと? 可愛いマリニア、風に吹かれ ふるえる花よ、誰がお前を摘むだろう? |