| 現代語訳 嘉永水滸伝 |
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土人云ク、山中ニ賊有リ、忠二ト曰フ、党ヲ結ブコト数十、客冬来、屡(しばしば)孤貧ヲ賑ス。
(土地の者が言うには、山中に賊が隠れている。忠治という者で、数十人の子分を引き連れている。昨年の冬以来、しばしば飢えた貧民に米銭を与えて助けている。) |
嘉永水滸伝は国定忠治を主人公にした実録物で、「麻雀放浪記」ならぬ「どバクチ放浪記」の趣きのある物語です。史実と異なる点が多々ありますが、幕末から太平洋戦争後まで人口に膾炙した国定忠治の物語の元になったものです。国定忠治の史実については、岩波新書の「国定忠治」(高橋 敏著)が参考になります。同書によると、国定忠治の実家は新田氏とゆかりのある家だったそうです。国定村に、「国定村浪士新古貴賎順席正記」という史料が伝えられており、国定忠治の実家の長岡家は、新田氏の家臣だった国定家を大先祖とする十六家の古百姓のうちのひとつだったとか。
国定忠治は本名忠次郎、長岡氏。文化五年(1810)赤城山の麓の上州国定村に生まれ、博徒として頭角をあらわして、赤城南麓を「盗区」として住民の支持を受け、天保四年に始まる天保の飢饉では、飢えた窮民を救済して名を上げました。
嘉永三年(1850)十一月二十一日、大観衆の見守るなか上州大戸の関で磔になり、以後、物語の中で語り継がれる人物となりました。忠治の墓碑を選述した伊勢崎藩の儒者新井雀里は、忠治の墓碑に「水滸之人物」(水滸伝中の人物)と刻んでいます。
| 嘉永水滸伝(国定忠治) | |
| 国定忠治1 | 国定忠治、生い立ちの事・その1 |
| 国定忠治2 | 国定忠治、生い立ちの事・その2 |
| 国定忠治3 | 国定忠治、生い立ちの事・その3 |
| 国定忠治4 | 国定忠治、生い立ちの事・その4 |
| 国定忠治5 | 伯父彦助、忠治が行く末を嘆ずる事・その1 |
| 国定忠治6 | 伯父彦助、忠治が行く末を嘆ずる事・その2 |
| 国定忠治7 | 父忠助死後、忠治博奕打ちとなる事・その1 |
| 国定忠治8 | 父忠助死後、忠治博奕打ちとなる事・その2 |
| 国定忠治 | 忠治盗賊を捕らえ、伝助を救う事 |
| 国定忠治 | 忠治が計略、鵜の目早助を欺く事 |
| 国定忠治 | 伝助、二百両を得て二百両を礼とする事 |
| 国定忠治 | 忠治、高崎にて母の急変を聞く事 |
| 国定忠治 | 忠治、大負けして妻の衣類を質入れする事 |
| 国定忠治 | 赤沢に、飛脚を殺し金を奪う賊のある事 |
| 国定忠治 | 忠治が妻、諌言して離別となる事 |
| 国定忠治 | 忠治両親の法事、菩提所を賑わす事 |
| 国定忠治 | 大施行、庄屋が忠治に金を借りる事 |
| 国定忠治 | 小川作太夫娘お君、赤縄(えにし)の事、 ならびに、佐島勇蔵お君、国定村に走る事 |
| 国定忠治 | 鳴神音右衛門、伝吉を打擲の事、 ならびに、小猿の伝吉、忠治が子分となる事 |
| 国定忠治 | 目代小軍次、並川の牢見舞を横取りの事、 ならびに、忠治孝女を救う事 |
| 国定忠治 | 目代氷上小軍次賊難に遭い、寅助鼻を削ぎ落とされる事 |
| 国定忠治 | 国定忠治、才兵衛親子を救う事、 ならびに、忠治が子分、鳴神が子分に縛られる事 |
| 国定忠治 | 音右衛門、罵りて三蔵を打たしむる事 |
| 国定忠治 | 伝吉たばかりて鳴神と鉄平の首を得る事 |
| 国定忠治 | 忠治、音右衛門の首を実検する事 |
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・・・つづく |
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