シンフォニア文芸団メールマガジン・バックナンバー
臨時増刊号1:新春特別SS第1弾っ!
Thu, 1 Jan 2004 16:07:39
>文芸団管理人より
新春、あけましておめでとうございます〜
年も明けて2004年、新たな一年が始まりました。
「一年の計は元旦に在り」というわけで僕の目標を立ててみます。
――SSをたくさん書いて出したい――
……とそんな訳で、元旦の今日にちょっとしたSSを思いついてしまったの
で、今回は臨時増刊号と銘打ってのSS公開とさせていただきます(笑)。
題しまして「茉理の年賀状」でございます。
それでは、出来たてホヤホヤのSSをお楽しみ下さい。
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>新春特別SS「茉理の年賀状」
一月一日、元旦。
恭子先生、ちひろちゃん、保奈美、結先生……
渋垣家には、知り合いから次々と年賀状が届けられていた。
年賀状はどれも内容が個性溢れており、それぞれ性格が現れていた。
特に年賀状を出すのが初めてな美琴に至っては「間に合わなかったから」と
家に持ってきて……
内容を見たときは、思わず彼女の努力が実ることを願っていた。
(……そういえば)
茉理が出した年賀状は、いったいどんなものなのだろうか?
ふと、俺はそんなことを思ってしまった。
同居しているからか、身内の年賀状なんて気にしなかったのだが……
「茉理」
「何、直樹?」
一度思ってしまうと気になってしまう……
そういうわけで美琴の年賀状を受け取った俺は玄関に戻った後、リビングで
まだ年賀状を眺めている茉理に尋ねてみる。
「お前、年賀状は出したのか?」
「もちろん。どっかの誰かさんと違ってね」
言って茉理は、ふふんと余裕の表情の笑みを浮かべる。
「どんなのなんだ? 出してない年賀状があるなら、見せてくれないか?」
俺の場合は、来るのを待って返事だけを出すつもりだったしな。
美琴の年賀状を見た時点で大体は決まってはいたが、もし見れるのなら、
茉理のも参考にしようか。
「もうみんな出しちゃったからないわよ。それに、余っていても直樹には見せ
られないわよ」
やっぱりないか……
「でも、見せられないってどういうことだよ」
「いいじゃない。乙女の秘密」
こういう時に乙女の秘密を使うのはずるいと思う……
そう俺が考えていた時だった。
「それは……これのことかしら?」
突然英理さんが間に割り込んできて、にこやかな笑顔で俺に一枚の紙を
渡す。
「これは……?」
俺は英理さんから受け取った紙の内容を見てみる。
何やら可愛い絵が描かれているが……
「……あっ! わっわっわぁーっ!」
同時に横から茉理が覗き込んだとたん、突然慌てて俺から紙をひったくる。
「お、お母さんっこれって……!」
俺から紙をひったくった時に思いっきり慌てている茉理の表情。
何気に可愛いと思ったのは、俺だけだろうか?
「茉理の年賀状の絵柄が可愛かったものだから、カラーコピーを取っちゃった
の」
いつものにこやかな英理さんの笑顔。
……そういえば、年賀状を出していたのも英理さんだったような気がする。
「もう〜お母さん。勝手にやらないでよっもぉ〜!」
顔を真っ赤にした茉理は、慌ててリビングから逃げるように二階へと
上がっていった。
そんな茉理が描いた年賀状は……
何かの漫画のキャラクターを今年の干支に模したような、女の子っぽい
可愛らしいイラストだった。
イラスト自体も綺麗で、何度も練習で描かなければ難しいものと思われる。
たぶん茉理の事だから、授業中にこっそりノートに漫画とかのキャラクター
の絵でも書いているんだろうな……
そう俺は思うと、とたんに小さく噴き出してしまう。
しかし、同時に俺は思った。
いつもはその手のモノは隠しているはずなのに、何で年賀状にそんな絵柄を
描いたのだろう……?
それで俺は首を捻る。
確か茉理がマンガを読んでいるということを知っているのは、俺とちひろ
ちゃんぐらいだったはずだ。もしかしたら保奈美にも知られてるとは思う
が……
あの年賀状は……もしかしたらちひろちゃん限定に宛てられたもの、なのだ
ろうか?
茉理の性格から考えれば、そうとしか思えない。
だけど、それだったら自分で出した方が良くなかったか、茉理よ……
「あっそういえば……」
俺が思っていた時に、英理さんが何かを考えているかのような仕種をして
つぶやいた。
「茉理ったら、年賀状を出す時にすごく慌てていましたっけね。その時に私に
頼んじゃって……あの時の茉理の表情は可愛かったわ」
言って英理さんはまたくすりと笑う。
……なるほど、そこはギリギリだったのか。
そういえば去年、茉理の奴は妙に部屋でバタバタしていたっけなぁ。
それで都合から自分では出せずに英理さんに頼んだ、という寸法だろう。
「俺も、書かなきゃな……」
リビングで自分宛ての年賀状をまとめた俺は、返事を書くために自分の部屋
へと向かっていった……
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>あとがき
……と、いきなりこういうSSがメールマガジンで送られてきて、驚かれた
かと思います(笑)
これは冬コミ65のオーガストブースにて販売されていた、冬コミセット
付属のファンディスク『オーガスティック・エトセトラ』に収録されている
小噺のひとつが元ネタになっております。
手に入れていない方もいらっしゃると思うのでちょっと説明しておきます
と、元ネタとなった小噺に年賀状の話がありまして、同居しているためか茉理
ちゃんの年賀状の話がありませんでした。
ですので「ないならこっちで考えてしまえ」というわけで、勢いによる即興
で書いてしまいました(勢いだけはいいんですよね〜僕は/爆)
……というより、ここの茉理ちゃんはちょっとキャラ外れてるかな〜と
冷や汗かいております。何せ、マンガとかを隠れて見ているぐらいですから
ねぇ(汗)
その辺はちひろちゃん限定ぐらいなら大丈夫かなと思って、考えて書いて
みたんですけど……理由がちと甘かったですか?
その辺は反省ということで……
というか、こういうSS勝手に送って申し訳ありません(汗)
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>最後に
僕の2004年最初のSS、いかがでしたでしょうか?
メールマガジンでこういったSSを書くのは初めての試みですが、理由は
半分は試験的に出してみよう、という考えですね。
SSを出すだけでしたらネタバレBBSでもかまわなかったのですが、
他にもいろいろ挨拶文とか書きたかったし、それに1年の始まりということで
幸先良くスタートを切りたいということもありました。
だいたい1週間後にはこのSS本家文芸団の方にもバックナンバーで公開
しようと思っております。
評判がよければ、たまにこういうSSを増刊号でまた出してみようかなとは
考えております。
それと、最近では長編SSやリレーSSの企画、あと8月に開催される
同人誌即売会「AugusticHoliday2」の出品も考案中です。
決まり次第このメールマガジンにてお知らせいたしますので、その際には
ご参加よろしくお願いします。
そういうわけで、今年もシンフォニア文芸団をよろしくお願いいたします。
しんりゅでした。
P.S.去年のクリスマスに公開した期間限定SS「雪の中のフォトグラフ」
1日AM10:00をもって公開終了しました。
1週間の短い間でしたが、読んでいただいてありがとうございました。
シンフォニア文芸団は、オーガスト作品が好きな方全員が団員です。
・1月の誕生日
■1月4日 野乃原 結(月は東に日は西に)
■1月17日 小津 千歳(バイナリィ・ポット)
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