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潜在能力を100%引き出すには


昨年まで、万年Bクラスだった阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝しました。 これを期に星野監督のチーム改革とその成功がマスコミで取り上げられるようになりました。 日本の構造改革になぞらえる記事も多く見られます。

いままでの阪神球団は成績が悪いのに観客動員数が良好だったので 選手に勝利への執着心が薄れていたそうです。 ところが、昨年のシーズンオフに1/4近くの選手が大幅にリストラされました。 その結果個々人の選手に、戦力にならないと自分もくびになるという 自覚とともに勝利への執念が生まれたそうです。 まさに“ぬるま湯体質”が今までの阪神低迷の原因だったのです。

星野監督の演出した、コーチと選手、そして選手間のポジション争いの緊張感も 優勝の一因といわれています。大リーグが面白いのはこの緊張感です。世界中 から才能ある選手が集まってきます。与えられたチャンスに結果を出さなければ マイナー落ちするかもしれない、シーズン途中でも解雇されるかもしれません。
だからスタープレーヤーでも甘えることなく、必死にベースへ走るのです。年齢に よる肉体の衰えもベテランだからと甘く見られることもありません。ベテランは若手 よりハードな練習をこなして、肉体の衰えを補うそうです。日本のベテランは次第に 努力をしなくなるので現役引退が早いといわれています。

いままでは、プロ野球の世界は一般ビジネスマンとは縁遠い世界でした。しかし、 年功序列が廃止され、グローバルにビジネスを展開する企業ではプロの スポーツ選手同様の能力主義が当たり前になってきました。
年功序列では組織内で個人の能力が十分に発揮されない一方で、甘えが生まれがち でした。しかし、能力主義は導入されたのに、組織に甘えの体質が残っていては かつての阪神のように大問題です。今後はビジネス現場においても、組織全体、 上司と部下、そして社員間の緊張感が求められるでしょう。

能力主義は、それぞれの人が自らにプレッシャーを与えながら、精一杯頑張る ものです。もしそこで本人が能力の限界を実感するのなら、給料や評価の差が でても納得できるはずです。そして、組織が作り出すある程度の緊張感こそが 個々の人間の潜在能力を高め、生産性を向上させるのです。それを実践し、 成功させたのが2003年の星野監督率いる阪神なのではないでしょうか。


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