2001年12議会      一般質問           

加柴優美市会議員

  1、緊急地域雇用対策特別交付金事業について
  2、狂牛病問題について
 @牛肉使用の自粛解除の時期を来年1月としているが、安全対策は万全か
 A卸売業者、販売店、飲食業者への支援・補償を
 3、解放児童館事業の廃止を

  ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代 表して通告通り質問を行います。当局におかれては誠意ある答弁をお願いし ます。

  はじめに緊急地域雇用特別交付金事業についてうかがいます   日本経済が混迷する中、雇用・失業問題は悪化の一途をたどっています。 直近の政府の発表でも、完全失業率が5.4%と過去最悪を更新し、あきら めて求職活動しない人を含めたいわゆる潜在失業率は10%といわれており、 10人に1人は仕事がないという深刻な事態となっています。

  政府はこうした状況のもと、1999年6月に出した70万人を目標とす る「緊急雇用対策」の施策の一つとして、緊急地域雇用特別交付金を打ち出 し、予算規模は2000億円で、雇用・就業目標を30万人としました。   その趣旨は、「臨時応急の措置として、交付金を創設し、これを都道府県 に交付することにより、各地域の実情に応じて、各地方公共団体の創意工夫

にもとづき緊急に対応すべき事業を実施し、雇用就業機会の創出を図る」た めに、99年秋から2002年3月までの約2年半の間に実施するというも のでした。

  事業は民間委託を原則として、就業期間は最大6カ月以内とし、一人一回 に限るという制約つきです。事業主体は都道府県で県自身の事業の具体化と ともに、市町村にも予算を配分して、各地でさまざまな事業が企画・実施さ れてきました。こうした背景を踏まえて以下質問をおこないます。

  第1に、伊丹市においても交付金の実施要綱にもとづき、緊急雇用就業機 会創出事業として、小・中・高等学校窓サッシ安全点検事業などを行ってき ましたが、改めて全体の事業内容や雇用就業人員数、事業に対する問題点・ 課題についてうかがっておきます。

  第2は、この交付金事業が3年間延長されたことに関連した今後の課題 ついてであります。

  はじめに、厚生労働省は交付金制度を、99年が現在までの事業の実施状 況や経験をふまえて見直すといっていますが、どう見直すのか明らかにして いただきたいと思います。

  さらに現在の雇用・失業問題は、文字通り「明日の暮らしができない」と いう深刻なものであるだけに、なによりも予算規模を大幅に増額して就業機 会を増やすことは不可欠です。また新たな事業展開による新たな雇用の創出、 将来につながる内容でなければならないと考えますが、この点での当局の見 解をうかがっておきます。

  次に、狂牛病問題についてうかがいます。

  狂牛病の発生は、日本の畜産、酪農、関連産業、消費者に深刻な影響を与 えています。さらに2、3頭目の感染が疑われた牛が発見され、その牛の枝 肉と内臓が市場流通していた事態が判明し、全国的に衝撃が広がっています。

なによりも、指摘しなければならないのは、この事態を招いた重大な責任が、 明らかに日本政府にあることであります。

  1996年4月のWHO勧告をきちんと受けとめ、万全の対策をとってい れば、狂牛病の侵入は防げていました。さらに狂牛病の疑いのあった牛を焼 却せず、肉骨粉として流通させるなど、その後の政府の対応の不手際が、政 府に対する不信・不安を招き、いっそうの混乱を広げました。

  狂牛病の発生に関連して、市の学校、市立伊丹病院、福祉施設等は「業者 からの安全は確認できたが、不安を払拭し万全を期すため」として、当分の 間給食に牛肉及び牛肉の加工食品を使用することを9月末から自粛していま す。そして10月18日に厚生労働大臣並びに農林水産大臣から牛肉の安全 宣言が出されたことを受け、本市においても来年1月から自粛を解除すると しています。

  この狂牛病が発生して以降、「客が半分に減った」「牛肉の売上げが大幅 に減少」など関連業者が悲鳴をあげているように、全体として国民・市民の 不安が払拭されたといえる状況ではありません。消費者の信頼と安心を得ら れなければ、狂牛病問題は解決しないことは明らかです。こうした点をふま えて以下質問をおこないます。

  第1に、兵庫県内の各食肉衛生検査所で、牛の脳の組織を採取して行うス クリ−ニング検査態勢を10月18日までに取り、順次検査をすすめている といわれています。しかしこの食肉衛生検査所は県内で数ケ所しか設置され ておらず、敏速な対応や万全の安全態勢ができているのかおききしておきま す。

  第2には、学校給食の自粛解除に向けて、今月(12月)20日ごろ保護 者に対して、兵庫県阪神北県民局発行の啓発紙が配布されると聞いています。 その内容は狂牛病に関する科学的な情報や全頭検査の結果を含む情報が正確 に提供されることが必要だと考えますが、見解をうかがいます。 

  第3として特に卸売業者、販売店、飲食業者への支援・補償の問題です。

狂牛病問題は、先に触れたように政府が万全の対策をとっていれば防止でき た問題であり、その被害補償は政府の責任で行うべきであります。伊丹市と して、国に対し関連業者への支援や損失補償を強く求めるとともに、独自の 支援策をも講じていただきたいと要望するものですが、見解をうかがつてお きます。

  最後に解放児童館事業について質問をします。

  伊丹市立解放児童館条例には設置目的は「部落解放をめざす青少年の育成 を図るため」と明記しています。そして人権教育振興事業という名目で行わ れている「解放学級」は、子どもたちの世界を「差別する子」と「差別され る子」に分離・分断し、部落の子どもたちには、「部落民としての自覚」を 求め、部落外の子どもたちから「差別意識の払拭」をはかるとしています。 「差別に負けない子どもをつくる」という「解放教育」。こうした教育が、 子どもたちの間の溝をつくり、連帯・友情を育てるのを妨げています。この 「解放学級」「解放教育」は部落解放同盟という民間の運動団体の理論・運 動行為であり、その運動行為に人権教育(同和教育)という名目で教師を派 遣することは、教育の中立・公平性に反するものであり、ただちに廃止する ことを求めるものです。

  また当局は、解放児童館事業の一つとして、地区内の子どもたちだけでな く地区外の子どもたちも集まって、「子ども学習交流会」などを開催し、 「人権」の大切さなどを学んでいると説明しています。しかし憲法や基本的 人権の尊重などは学校教育で充分行えるものであり、なんら特別に扱われる ものでありません。また、当局は地区外の子どもたちとの『交流』をことさ

ら強調しています。しかし「部落解放をめざす青少年の育成を図るため」と いう解放児童館の目的と事業内容自体が内外の交流を逆に妨げているのでは ないでしょうか。本来地区内外の交流は自主的に行われるものです。以上の 理由から解放児童館事業はただちに廃止をして、本来の児童館機能を有する 事業に改めるべきであります。当局の見解をうかがって、第1回目の質問と します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<第2回目質問>

1、解放児童館事業

○「解放学級」は、子どもたちの世界を「差別する子」と「差別される子」

に分離・分断し、部落の子どもたちには、「部落民としての自覚」を求める。

─────何をもたらすか。「差別する子」は「差別する人」になり、「差

別される子」「差別される人」になる、これが教育ですか。

  「身近な生活の中にある差別を見抜く、差別に打ち勝つ生きる力をつける」

という考え方は、部落問題の解決は将来にわたって不可能であるということ

を教えているに等しいではありませんか。

 

〇以前から私たちは、部落問題が解決された状態を具体的に提示してきまし

た。──@部落の住宅・生活環境や生活実態にみられる周辺地域との間の格

差が是正されること、A部落についての非科学的認識や偏見にもとづく差別

的言動が、その地域社会において受け入れられない状況がつくりだされるこ

とB部落差別にかかわって部落住民の生活態度や生活習慣にみられる問題状

況が克服されること、C部落内外を分け隔ててきた身分的障壁が取り払われ、

生活のあらゆる分野で部落内外の自由な社会的交流が進展し、連帯・融合が

実現すること。

                                 

  部落内外の自由な社会的交流の進展が、部落に対する遅れた意識や偏見を

除去するもの

  自由な社会的交流とは、行政が上から準備して進めるものではない。行政

は自由な社会的交流が図られるよう条件整備をすすめるもの。

 

2、緊急地域雇用特別交付金事業について

  答弁の中で、「この間の事業が一定の成果があがっている」とありました。

少し別の角度からみると、建設政策研究所北海道センタ−は昨年6月以来、

特別交付金事業の実態調査を行ってきました。今年6月の第2次中間報告に

よると、雇用創出の量的効果は、道内で比較した場合、百万円を支出したさ

いの、のべ雇用数は公共事業が11.3人にたいし、交付金事業のそれは8

0.8人と8倍近い差がが確認されたとしています。そして問題が山積みし

ている公共事業のあり方を改革していく一つの方向性をを示唆(しさ)して

いるようにも思われる。……今後公共事業資金の1割でも交付金事業にまわ

すならば、はるかに効果は広がるであろうことは十分想定しうるとしていま

す。雇用創出の量的効果の点で“なるほど”と感じるわけですが、どう受け

とめられるでしょうか。