2009年6月伊丹市議会
日本共産党伊丹市会議員団
かしば優美議員の代表質問の要旨
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代表質問発言骨子 |
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1、伊丹市から核兵器廃絶、平和のメッセージを (1)「核兵器廃絶めざす」オバマ米大統領演説に対する市長の見解は (2)「自治体平和外交」の積極的展開を 2、新たな行財政プラン策定表明について @市長4年間の総括を踏まえて―市民の暮らし・福祉を守る確固たる立場を A収入を増やす方策・国庫随伴補助問題 3、社会教育施設建設(新図書館)―市民の理解に関して (1)市民合意を得る手段(基本設計)ができていない段階で、文化財発掘費の予算計上は説明がつかない (2)市長が「市民合意を得た」と判断する基準 4、新型インフルエンザ「行動計画」の策定にあたって ―猛威をふるった地域の教訓を学び、@医療体制、医療費負担問題、 A経済被害対策等について要望する 5、子育て支援について (1)公立保育所民営化計画は撤回を―国の際限のない規制緩和の中で (2)保育所待機児童解消に向けての取り組みを (3)認定こども園の整備に関連して @国が条件向上より量的拡大を打ち出したことについて A認定こども園等施設の活用及び運用の検討に当たっての要望 6、安心して受けることのできる介護保険制度を (1)要介護認定にかかる改善を国に求めること (2)ヘルパー、施設職員等の労働条件は改善されたのか。市として介護労働者実態調査の実施を (3)依然として不足する特養ホーム待機者解消に向けた施設等の増設を 7、雇用・経済対策の充実を (1)国の補正予算―就労確保を重点とした公共事業に (2)融資面での中小企業・零細業者への支援策強化を 8、「人権教育のための国連10年伊丹市行動計画」の見直し延長はやめるべき 9、教育について (1)「学力と学力観の貧困化」とは (2)全国学力テスト、市学習到達調査の中止をかさねて要望する (3)高校生に対する奨学金支給(就学援助)制度の創設を
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代表質問発言要旨 |
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ただいま議長より発言の許可をえましたので、私は日本共産党議員団を代表して通告どおり質問します。ぜひ誠意ある答弁をお願いしたいと思います。 この4月に第二期藤原市政が発足しました。しかし市政を取り巻く情勢は所信表明でふれられている通り「世界規模の金融・経済危機による混乱が続き、実体経済にまで大きく影響」し、国民・市民の暮らしは重大な打撃を被っています。日本の経済危機は、「構造改革」路線によって貧困と格差が広がるなど、社会のあらゆる分野でゆがみが深刻になっているところに、世界からの大津波が襲いかかってきたため、打撃も不安もかつてなく大きいものがあります。日本リサ−チ総研2009年1月20日の発表によると、今後一年のくらしの不安度をしめす「生活不安度指数」は、30年間の調査のなかで過去最悪の結果となっています。 現在の状況下での市政運営はどうあるべきか、市民の不安をなくし地方自治の本旨にもとづき「住民・市民の安全、健康及び福祉の保持」を最優先にすることがかつてなく求められます。私は以下こうした立場から山積する課題・問題について市長及び当局の見解をうかがっていきたいと思います。 第1に、「伊丹市から核兵器廃絶、平和のメッセ−ジを」について、米国のオバマ大統領が4月5日、プラハで行った演説は、世界に対して大きな問題を提起するものとなりました。特に一つは米国が「核兵器のない世界」―核兵器廃絶を国家目標とすると初めて公式に述べたこと。二つは、広島・長崎への原爆投下が、人類的道義にかかわる問題だと初めて表明し、その立場から行動する責任について語っていること、三つは、「核兵器のない世界」に向けて諸国民に協力を呼びかけていることです。 日本共産党はこの演説は歴史的意義をもつものとして重視し、志位和夫委員長の名で4月28日、核兵器廃絶という人類的課題の一点にしぼって日本共産党の見解を伝え、「核兵器廃絶のための国際条約の締結をめざして、国際交渉を開始するイニシアチブを発揮すること」など具体的行動を要請する書簡をオバマ大統領に送りました。アメリカのこうしたかつてない前向きの変化に対し、市長はどのように受けとめられたのかぜひ見解をうかがいたいと思います。 二つ目に、「自治体平和外交」の積極的展開をですが、アメリカの前向きの変化を促した根本の力は何でしょうか。それは平和を願う世界中の人々のたたかい、運動であり、世界で唯一の被爆国日本での60年にわたる「核兵器をなくせ」の運動であると思います。核兵器廃絶という問題が、言語を絶する苦しみを体験した被爆国・日本の国民の琴線に触れる問題であるとともに、オバマ大統領のプラハ演説を契機として、この人類的課題が空想的なものではけっしてなく、現実のものになる可能性があります。被爆国・日本の自治体として、日本非核宣言自治体協議会に加入する伊丹市として、国際姉妹・友好都市フ−シャンとハッセルトで原爆パネル展示など平和自治体外交を積極的に行っていただきたいと要望するものですが見解をうかがいます。 第2に、新たな行財政プラン策定表明についてです。 市長は所信表明の中で、今日の経済情勢に対応し、未来を見据えた新たな行財政プランの策定を行う、そのために財政の中に行政経営課を新たに設置し、2010年度の予算編成にあわせて新たな見直し項目の検討を行うとしています。 第一期藤原市政の2年目に、2006年から2010年度までの5年間を期間とする「新行財政運営改善計画(第五次行政改革大綱)が策定され今年度4年目にはいっています。計画の具体的な柱として、@人件費総額の縮減、A民営化・民間委託化等の推進、Bゼロべ−スからの事務事業見直しなど6項目に及んでいます。 「新行財政運営改善計画(第五次行政改革大綱)の過去3年間のいわゆる「実績」はどうだったのかを概観してみたいと思います。事務事業の見直しによる市民サ−ビス縮小・切捨てでは、母子・障害者(児)福祉金事業の廃止、敬老祝い金給付事業の廃止、福祉医療制度の見直し=市単独事業削減などです。民営化・民間委託化等では、公立保育所の民営化の推進、公の施設の指定管理者制度の活用、社会福祉事業団への公的責任の放棄などであり、人件費総額の縮減では給与構造改革として職員定数の削減、給与カットなどであります。健全化「見直し」額はたとえば2006年度は2,334百万円、 今年度は新たに福祉医療制度のさらなる改悪縮小などが加わりその見込み額は2,795百万円となっています。その結果、とりわけ市民サ−ビス縮小・切捨ては、景気悪化とともに加速度的に市民の怒りを生んでいます。また保育所民営化に代表されるように、民営化への市民の大きな批判も起こっています。 この3年間の軌跡は端的にいって、国構造改革による社会保障総抑制路線に従い、「官から民へ」の流れに乗って公の責任を放棄するものではなかったでしょうか。この点について日本共産党議員団はこれまでも繰り返し警告してきました。今や小泉構造改革路線の失敗・破綻が誰の目にも明らかになっています。@市長においてはこれまでの取り組みを深刻に総括し、今後すべての市民のくらし・福祉を守る確固とした立場に立たれることを求めるものです。市長の見解を求めます。 一方収入を増やす方策として・・国庫随伴補助問題があります。 昨年6月議会において、兵庫県の「行革」との関連で国庫随伴補助問題が表面化したことは承知の通りです。随伴補助金というのは、国が市町村に直接渡さないで、都道府県に市町村に渡たす役割を負わせている補助金のことで、その際、今まで国が直接2/3負担し、市町村が1/3負担していたものを、随伴補助とすることで、国が1/3、県1/3、市町村が1/3負担となり、県の負担が発生するとともに国の補助金を減額する役割を果たすものです。 この随伴補助となっている「老人クラブ活動等関連補助」、「児童くらぶ運営事業」、「地域子育て支援拠点事業」に対する県補助金が、「行革」と称してカットされ問題となったものです。 その後市は国と直接交渉、事情を説明した結果、国は国・県負担分を特別交付税に算入してくれたのではないかの報告をうけました。当局の努力に対して評価するものです。 一方その後の県の対応ですが、県は「地域子育て支援拠点事業」いわゆるむっくむっくル−ム事業については方針変更して、今年度は伊丹市への影響額はゼロとなったが、「児童くらぶ運営事業」については県補助カットのままになっていると聞いています。先に述べたように、この事業は国庫随伴補助として国庫補助があるにもかかわらず県が措置しないのは許しがたい行為であり、当局から強く抗議と改善の申し入れを行っていただきたいと思います。また今年度も昨年度と同様に特別交付税への算入が見込めるかどうかについても伺がっておきます。 第3に、新図書館建設に関して2点うかがいます。 新図書館建設については、2008年当初予算に計上した基本設計委託料が09年度に繰越されると同時に、市長は(所信表明の中で)今年度6月補正予算に文化財発掘費を計上し、2010年度には引き続き文化財の発掘をすすめながら、実施設計の作成、建設工事の着手、2011年度完成予定との計画をかさねて明らかにされました。 そこで第一点目として、現在基本設計ができていない点についてであります。繰越された「社会教育施設等基本設計委託料」に関しては、08年度当初予算の特別委員会で市長は、社会教育施設を建設することに関して市民合意が得られるようにしなければならないこと、通常の基本設計はただ図面に書くというものだが、予算計上した基本設計は、その機能も含めて、それが市民生活にどういうサ−ビス向上につながるのかということについても説明できる内容にしなければならないこと、基本設計の作業を進める中で市民の理解を求めていくとされました。基本設計ができていないということは、市長にとって市民合意を得る手段がいまだできていないと理解しますがいかがでしょうか。にもかかわらず建設を前提とした用地埋蔵文化財確認調査委託料を6月補正予算に計上したことは説明がつかないのではと思いますが見解を求めます。 第二点目として、市民合意そのものに関してであります。市長の「市民の合意を得る」との発言を繰り返されるのは、社会教育施設建設に対して賛否両論があるからにほかなりません。特に反対の市民からは、「ムダ使いだ」「図書館サ−ビス充実の必要性はわかるが、今その時期なのか」との声があがっています。そして問題の核心は、土地の取得を除いた事業費、国交付金の予定額を含んで約27億円は後期事業実施計画の中で出されているわけですが、それは行財政健全化計画、すなわち公立保育所民営化や市民福祉金の廃止、福祉医療制度市単独分の廃止など約5億円の歳出削減と表裏一体のものとしてだされていることにあります。これはパブリックコメントで市民の暮らしに係わるさまざまな意見が出されたことでも明らかです。 市長は今後何を基準に「市民合意を得た」と判断されるのかであります。私たちは公立保育所の民営化計画を断念し市民サ−ビスの切捨てをやめることが、基本的に市民合意を得られる前提になると考えますが見解を求めておきます。 第4に、新型インフルエンザに関してです。 兵庫や大阪などで相次いでいた新型インフルエンザの国内感染者の新たな発生が一時減少し、休校していた学校の再開が相次ぎました。兵庫県は「安全宣言」を出し、政府の中からも“終息”を口にする動きなどがありましたが、新たな道県で感染者が発生するなど安心はまったく禁物であります。世界的にも感染者は拡大しており、すでに2万人を突破しました。WHOは6月11日その警戒水準(フェ−ズ)を5から6に引き上げ、世界的大流行を宣言しました。寒さが本格化する南半球での感染拡大を懸念する声もあり、日本でも秋から冬にはインフルエンザが流行することも念頭に、のどもと過ぎても暑さ忘れず、備えを整えることが重要です。 今回検疫など水際対策に過大に依存しすぎたため、国内の対策が遅れたという批判もあります。しかし新型インフルエンザがもともと海外で発生したものである以上、適切な方法で国内への侵入を防ぐ対策をとる必要性は明らかです。それを前提としつつ、いま飛躍的に強めなければならないのは、すでに国内にも感染が定着したとの認識にたち、感染者の早期発見や治療、拡大防止などの対策をとることがきわめて重要です。 今回の新型インフルエンザ感染者数に関しては、伊丹市は神戸や北大阪と比べて少数でしたが、先に述べたとおり今後の対策計画においては、猛威をふるった地域の教訓をしっかりと学ぶことが必要です。以上の点をふまえて@医療体制、医療費負担の問題、A経済被害対策等について当局に要望し見解を求めるものです。 一つとして、市民に対して新型インフルエンザ感染予防等に関して適切な情報提供を行い、マスク、消毒液などを市民が入手できる対策を講じること。 二つとして、今後市内の医療施設に対し、発熱外来スペ−スの拡張や簡易検査キッ トの提供等、医療体制を強化すること。また重症患者の発生に備えて入院ベッドを確保すること。 三つとして、医療費の負担軽減について、国民健康保険証を取り上げられた世帯に、被保険者証を発行し受診の機会を失しないようにするとともに、低所得世帯の負担軽減をはかること。同時に情報に関して市民への周知を徹底すること。 四つとして、社会活動の制約等にともない生じる損失への支援。例えば学校や保育 所の休校(休園)、介護施設の休止などによって保護者・介護者が勤務先に休暇を申請した場合には、これを認めるとともに、このことを理由に不利益な対応をしないよう企業等に申し入れることなど。 五つとして、新型インフルエンザの影響を受ける業界・中小企業・零細業者、商店街等に対する特別な支援措置を国・県に要望すること。 六つとして、福祉施設の一時休止による財政上の負担や行政・医療機関等による感 染防止に向けた体制作り等による財政負担について、国・県からの支援を求めること。 七つとして、担当職員を増すなど庁内の体制を強め「行動計画」を早急につくること。以上に対する答弁お願いします。 第5に、子育て支援について、一点目は公立保育所民営化計画に関してであります。 今年度第一回定例市議会で、公立保育所民営化計画問題で「市民への説明責任」について質問がありました。昨年12月に保護者から「同問題に対する説明を」の要望に対して、当局からの「保育所民営化に関するお知らせ」との文書だけでは、保護者に説明したことにならないとの内容でした。実際保育所民営化計画について市長は「民間にお願いできるところは民間にお願いするという意味で、その方向性については変わるところはないが、就学前児童のよりよい育成環境づくりには・・・国の制度改正を初めとして、子ども施策を取り巻く環境変化に適切に対応していくことが求められていると考えている。したがって今後とも引き続き、国の次世代育成支援にかかる制度の動向を注視しつつ、・・・適切に判断していきたい。」との説明に終始しています。 保護者から出されている、「民営化計画案は延期との連絡を受けたが、今後の対応はどうなるのか。」、「保育所民営化問題は保護者のみならず全市民的規模で関心がもたれている。この視点で説明責任を考えるべき」との指摘は当然です。同時に保護者・市民の指摘は、最近の保育所などにかかる国の制度改正がいっそう「官から民へ」の動きを強めているだけに、大きな不安を持たざるを得ないことの反映です。当局自身も、「国の政策の動向は、市のこども施策、保育施策にも大きく影響する」との認識に立っています。 日本共産党議員団は“保育所民営化はやめよ”の立場ですが、こうした激動の時期だからこそ公立保育所民営化計画は白紙撤回し、「真に子どもを守る保育は今後どうあるべきか」など、当局と市民が一緒に考える必要があると考えます。当局の見解を求めます。 2点目は、保育所待機児童解消に向けての取り組みです。 待機児童の現状は、今年度伊丹保育所で定員20名増やし、新たに夢の木保育所(瑞穂=定員65名)を新設したにもかかわらず、今年度4月1日時点で9名の待機児童が生じました。過去3年間では年度当初待機児童数は「0」でありましたから、さまざまな理由で(待機)児童が増加していると見なければなりません。 来年4月開設をめざして、さらに定員60人の(民間)保育所を予定しているとのことですが、今日のいっそうの経済悪化等を考えれば保育所はさらに不足することは明らかではないでしょうか。増設の必要性について見解をうかがっておきます。 3点目は認定子ども園についてです。 市長は民間活力を活用して「認定こども園」を整備し、保育サ−ビス、幼児教育を充実するためとし、こども部と教育委員会事務局による「認定こども園等就学前施設検討プロジェクトチ−ム」を発足させています。国の動向との関連も含めながら、今後のあり方について市の見解を伺います。 第一には、国においては認定子ども園制度のあり方の検討が進められていることは承知の通りであります。内閣府に設置されていた今後の認定子ども園制度のあり方に関する検討会が、2009年3月31日に報告書をまとめて公表しました。認定子ども園制度は、四つの類型で2006年度からスタ−トしていますが、当時は国として幼稚園、保育所の認可をとった幼保連携型を推奨する立場をとっていました。ところが同検討会報告書では「将来的には幼保連携型に集約していく方向で進めていくことが望ましいと考えられる」としながらも、「まずは認定こども園の普及を目指していくことが必要であり、当面は地域や施設の実情に応じて他の類型に対する配慮や柔軟な対応が必要と考えられる」として、どの類型であろうと普及促進のために、国として姿勢の転換をはかることを求めています。これはすなわち国として量的拡大を優先させる姿勢を鮮明に打ち出したものとなっていますが、幼児教育、保育の重視といいながら、条件向上より規制緩和を前提としたもので大きな問題だと考えますが、当局の見解を求めます。 第二に、認定こども園の問題点として指摘されてきたのは、第一に、ただでさえ低いといわれる児童福祉施設最低基準をさらに下回る施設基準、職員配置基準での運用が認められていること。地方裁量型では営利企業が参入する可能性が大きい。第二に、要保育児の保育所入所義務があいまいにされかねないこと。これまで自治体が要保育であるかいなかを認定し入所させて保育を行う義務を自治体が負ってきましたが、これからは自治体が関与しない契約による入所が増えることになります。これが拡大していけば将来、保育への公的責任がなくなることになりかねません。第三に、施設側の裁量で入所や保育料が決められ、保育の営利化、市場化が促進されかねないこと。施設は要保育の乳幼児の入所を断ってはならないなどの規制はありますが、利用はあくまでも父母と施設との契約ですから、現実にはより高い保育料を払える層を入所させようとする傾向が強まることは避けれないこと。等であります。 「認定こども園等就学前施設検討プロジェクトチ−ム」の所掌事務は、認定子ども園等就学前児童施設の活用及び運営、制度の運用、適正な配置、規模等の具体的な検討としています。今後の検討に際し以下の点を強く要望します。 @基本理念として、「子どもの権利条約」の原則を貫くこと。A「認定こども園」の施設整備や職員配置、資格等は認可幼稚園と認可保育所の現行水準を堅持し、それぞれの高いほうの基準を義務付けること。B「認定こども園」認定の類型については、国の財源措置が明確な認可幼稚園と認可保育所の組み合わせによる「幼保連携型」を原則とすること。C「保育に欠ける子」の入所は「認定こども園」の場合も、市が責任をもって入所決定を行うようにすること。D「認定こども園」の設置主体は市、社会福祉法人、学校法人など公益的な団体に限定すること。 以上検討の基準としていただく要望を列挙しましたが、当局の見解を伺うものです。 第6に、安心して受けられる介護保険制度について、はじめに要介護認定についてうかがいます。 今年四月からの認定制度の変更では、コンピュ−タ−による一次判定での調査項目を減らし「要介護T」と「要支援2」を振り分ける判定をコンピュ−タ−に任せ、調査員のテキストも改定しました。また調査基準も改悪され、たとえば、重度の寝たきりの方で「移動」をおこなっていない人は、これまでは能力に注目して「全介助」と判断されていましたが、4月からは、介助サ−ビスが提供されていないところに注目して、「介助されていない」=「自立」と判定するというのです。(これはその後訂正されたとのことです)整髪の項目でも、頭髪のない人は「自立」です。これでは、軽度に認定される人が増えるのはまちがいありません。「介護とりあげ」がますますすすんできます。実際に、介護判定が要介護2から要支援2となり、特別養護老人ホ−ムから追いだされたケ−スなども聞いています。 厚生労働省は4月17日、各都道府県知事宛に「要介護認定等の方法の見直しに伴「経過措置について」との通知を出しました。その内容は、新しい認定方式で要介護度が変わった人が希望すれば従来の介護度を継続できるというものです。こうした経過措置を決めなければならなかったこと自体、今回の認定制度見直しが破綻したことを証明するものではないでしょうか。事実伊丹市での、4月から5月更新申請における経過措置で変更になった件数を調べてみると、420件中201件率にして48%の人が「前回と同じ介護度」でした。一方420件中102件率にして24%の人が「前回より軽度になったので元に戻した」、つまり状態がほとんど変わらないのに前回に比べて介護度が1ランク以上軽度判定された人がおよそ4人に1人にもなっているということです。今回の介護認定の改訂は、国はいろいろ言い訳していますが、明らかに介護給付費の削減にあることは明らかであります。早急に改善を国に求めるべきだと思いますが当局の見解を伺います。 次に、ヘルパ−、施設職員の労働条件は改善されたのかであります。 介護現場での深刻な人材不足、劣悪な労働条件が社会的にも大きな問題となっています。総務省自身が、介護福祉士らの離職率が21.6%と全産業平均の16.2%に比べて高いほか、介護関連職種の有効求人倍率も2.1倍と全産業の0.9倍より高いことから、介護サ−ビス従事者を確保することが困難な状況にあると指摘しています。 さて今年4月から、介護報酬は3%の引き上げとなりました。これは国民の世論と運動の成果ですが、人材不足や労働条件の改善にはきわめて不十分です。とくに、今回の介護報酬の改定は多くの場合、特定の条件を満たす事業所に対する加算が中心であり、厚生労働省も‘対象となるのは6〜7割の事業所’と認めています。今回の改訂で市内の事業所のヘルパ−、施設職員の労働条件は改善されたのかどうかうかがっておきます。 一方帯広市では08年2〜3月に「介護労働者実態調査」を実施しています。事業者数は明らかではありませんが、回収率は事業所で95.7%、介護労働者68.8%と報告されています。介護労働者の労働条件改善は、利用者・市民のためでもありますから、市として実態調査は必要不可欠だとかんがえますが、当局の見解を求めます。 次に、待機者解消に向けた施設の増設を求めるものです。 第4期介護保険事業計画では多様な住環境の整備の目標値として、グル−プホ−ムを4か所、小規模多機能型居宅介護を2か所、小規模介護老人福祉施設(小規模特養)を2か所、老人保健施設の増床などをかかげました。しかし例えば特別擁護老人ホ−ムなどの待機者は依然として増え続けており、調査したところ老人保健施設についてはわからなかったのですが、特別擁護老人ホ−ムについては2008年夏の県の調査では127人。その後さらに増えており、さらに希望している人(重複して申し込みしている場合も含め)はその20倍前後にもなっていると考えられます。 各施設の整備予定数は小規模特養が58床、小規模多機能型居宅介護50人で合計108人(床)。介護療養型医療施設(市内定員数56)が平成23年度末で廃止されることなどを勘案すれば、相当不足することは明らかであり、待機者解消に向けた施設の増設が必要だと考えますが見解をうかがいます。 第7に、雇用・経済対策の充実であります。 アメリカの金融危機に端を発した急激な景気悪化により、年度末を過ぎても雇用と生活は依然としてかつてない深刻な状況となっています。この間日本共産党は、年末以降各地で立ち上がった“派遣村”での諸活動、国会での労働者派遣法の抜本的な改正の提案、経団連やトヨタ、キャノンなどへ直接話し合いと申し入れなど、国民の雇用とくらしを守る取り組みを精力的に行ってきました。また私たち市議団も伊丹市に対し、総合相談窓口を設置し全庁的な「対策本部」をつくること、国、県との連携を強め雇用と中小企業、市民生活を守るため具体的要望の申し入れを行ってきたところです。 そこで初めに、就労あるいは仕事確保を重点とした公共事業対策についてですが、国においては、その内容の是非は別ともかく、「緊急経済対策」として08年度2次補正予算(伊丹市では大半が6月補正で計上しています)、09年度1時補正予算(市は9月補正に計上予定しています)を措置しています。伊丹市の場合零細建築関係の人がたいへん多いにもかかわらず仕事がほとんどなく、この層に対する仕事確保は緊急の課題となっています。よって国の一連の「経済危機対策」事業の具体化に関しては、生活支援中心・仕事確保中心に広く取り組むこと。小中学校や保育所、福祉施設等公共施設の修繕などを重点的に行い、工事の発注施工にあたっては、小規模事業者に配慮し地域経済への波及効果を重視することを求めるものです。見解をうかがいます。 次に、融資面での中小企業・業者への支援策強化についてであります。 この間伊丹市は、セ−フティネット保証にかかる認定書を昨年10月31日から今年3月末までに651人に発行し、さらに4月、5月で118人に発行していると伺いました。一方市内の商工団体では、地域経済を支える中小業者への金融支援のための申し入れ・要請書を金融機関に行っています。しかし実際には借りても返済できない場合が急増し、また融資条件が厳しく借りることすら難しい状況になっています。 こうした事態を克服する対策として次のことを伊丹市に求めるものです。@銀行が特 に小口融資に対しては「貸し渋る」ケ−スが多いと聞きます。金融庁の主旨にそって小口融資に「親切」に対応するよう金融機関に要請すること。A据え置き期間に関して、県は2009年6月から2年に延長する措置を行いましたが、市のセ−フティネット融資について3年とすること、県に対しても3年とするよう要望すること、B保証料の全額補助そして市のセ−フティネット融資について利子補給すること等を求めるものです。当局の見解をうかがっておきます。 第8に、「人権教育のための国連10年伊丹市行動計画」の見直し延長はやめるべきであります。 日本共産党議員団は、昨年の9月議会でも同様の質問を行いました。国連10年伊丹市行動計画がはたしてきた役割は、人権の概念を個々人の問題として矮小化してきたこと、同和問題に多く費やし同和教育を継続してきたことなど弊害を生み出してきたものであり、行動計画が来年2010年9月での終了を機に延長をやめるべきと質してきました。 改めて伊丹市行動計画とその拠り所としている国の「人権教育・啓発に関する基本計画」の問題点は何か。これまで当局は、市民にことさら「人権に対する理解を深めていただく」ことを強調しています。そして当局の人権問題に関する認識は、昨年の9月議会で「国際化、高度情報化などの急激な社会情勢の変化にともない、人権課題も多様化、複雑化してきており、新たな課題についても対応が求められている。」と答弁されているように、「人権に対する理解を深めてもらわなければならない課題が増えている」というものではないでしょうか。 市民の人権理解の程度を問題とする人権啓発は、憲法に反し、国民の内心の自由を侵(おか)しかねません。国連をはじめ国際社会では、国民の人権理解の程度を問題にするのではなく、人権諸問題に対する注意・関心を高める広報および情報提供をすすめる立場であり、当局も同様の立場で施策の推進を行うことが必要です。また、人権教育をどのような内容ややり方で、またどのように推進するかは児童・生徒と教師、父母、学校に委ね、行政は教育現場での取り組みに対し情報提供と援助に役割を限定すべきであります。そうすれば伊丹市行動計画は必然的に必要がなくなると考えますが、当局の見解を求めておきます。 最後に教育問題です。 まず学力と学力観の貧困化について、学力とは、真の学力とは何かについて私たちはしばしば考えてしまいます。ここでは教育評論家・宮永与四郎氏の学力観を紹介したいと思います。 「『学力』という言葉はしばしば、人々を惑わす魔力を持ってしまう。人々は『学力』の内実を問うことなく、『学力低下』という言葉に焦燥感を抱き、『学力向上』のスロ−ガンを掲げる政治家を迎え入れがちだ。その瞬間、学力に関する理論的・実践的理解や、学びと公教育に関する歴史的・社会的合意は忘れ去られ、学力をめぐる社会諸関係は最も原始的な状態に引き戻されてしまう。貧困・格差を拡大する経済・社会構造の下で、 人々が生きる営みの共同性を忘却させられつつある社会においては、歴史的・社会的共有財産である学力が、他者に対する暴力という最も野蛮な力に転化してしまう可能性さえある。この状況は『学力と学力観の貧困化』という言葉で括(くく)ることができるだろう」と指摘しています。そして全国学力テストが学力と学力観の貧困化を促進する加速器として働いていると警告しています。宮永氏の指摘は独特なものがありますが、市教育委員会はどのように受けとめられたでしょうか。 次に、全国学力テスト、市学習到達度調査は中止をかさねて要望します。 4月21日に今年度で3回目となる全国学力・学習状況調査が、4月24日には伊丹市学習到達度調査が行われた。昨年9月議会でわが会派の「学力の到達を知るには、一斉学力テストでなくてもサンプル調査で十分である」との指摘に対して、市教育委員会は「文部科学省でも、学力テストにより測定できるのは学力の特定の一部分であるとしています。過大に受け止めることなく冷静にうけとめ、必要な対策をとることが肝要です。」と答弁されました。ところが08年度は目標設定していなかったのですが、09年度教育の方針では、全国学力・学習状況調査で「伊丹市平均正答率 全国平均以上」という目標を設定、6月補正では各小・中学校に民間の学習指導員を派遣する予算計上までしています。「冷静」な対応どころか学力テストに振り回されていませんか。 朝日新聞4月5日付によると、都道府県・政令指定都市教育委員会の29%が「抽出調査にかえる」などの見直しを表明しています。改めて全国も含むいっせいテストは中止すべきではないでしょうか。 次に高校生に対する就学援助金制度の創設を求めるものです。 景気悪化、雇用破壊が激しさを増す中、高校生の就学と進路をめぐっては大変な状況になっています。日本高等学校教職員組合は、十年以上にわたって公立高校を対象に「高校生の就学保障に関するアンケ−ト調査」実施しています。2007年度調査によると、入学時の平均負担総額が32万円にのぼること、女子の場合は40万円を超える学校が15%近くあることがわかりました。また市の教育委員会に聞きますと、市立伊丹高校(全日制)の場合、普通科女子・音楽選択の場合で34万円になるとのことでした。一方授業料の減免を受けている生徒の割合は、今年3月末現在で全額・半額合わせて全日制で26.1%、定時制で36.9%とのことです。いずれも予想以上に高いと感じました。 事実、2007年10月に市内在住の人から次のような陳情書が議会に寄せられています。「現在伊丹市では公立私立高校生の属する世帯に対する就学援助費用給付がありません。近隣の市(尼崎市が実施している)には一定所得以下に該当すれば、数千円〜1万円ほど給付される制度があり、当然ながら返済義務は発生しません。しかし伊丹市では貸付のみにとどまっています。小・中学校まで就学援助を受給していた家庭にとって、ますます教育費のかかるはずの高校において、まったく援助されないのはかなり落胆です。志望校が限られたり、しいては進学すらできない、させてやれない状況に陥ります。貸付制度は利点もあるでしょうが、当然返済しなければなりません。低所得世帯には経済力が足りず、思い悩み結局貸付を受けることも敬遠・遠慮してしまいます。どうか早急に簡単な手続きで、小・中学校のような少額の就学援助金の給付制度を設けてください。伊丹市の子どもたちの高校進学を容易なものにしてください。」 伊丹市立高等学校には授業料および入学金の免除または減額の規則があります。しかし同時に高校生に対する就学援助金制度を創設することを考えていくべき実態・状況にあるのではないかと考えますが見解をうかい、1回目の質問とします。
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